2020年7月6日

声優といえば今では憧れの仕事の一つと言えるでしょう。

そんな声優の仕事ですが、具体的にはどれくらいの給料がもらえるのでしょうか?

また給料はどんな仕組みで支払われているのでしょう?

声優といえばフリーランスになるのでしょうか?

また事務所的な所に所属するのが普通なのでしょうか?

それによって給料の内容には差が出てくるのでしょうか?

具体的に声優がどの程度給料をどのような仕組みで受け取っているのかについて、ここでは見て行きたいと思います。

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声優の年収・給料の相場はどのくらい?

正社員として勤務した場合

声優は個人事業主となりますので、事務所などに登録したとしても「正社員」という事にはなりません。

この部分について気をつけていかないと声優としてこれから頑張ろうという方も収入で苦労する事になります。

では事務所と契約していても「正社員」では無いという事はどうゆう事なのでしょうか?

簡単に言えば事務所は自分の会社に登録する声優さんを何人も抱えて、その声優さんたちの活動費によって運営されています。

個人の全く信頼の無い人が、いきなり声優で自分を売り込もうとしてもそれはとても難しいのが現状です。

そこで事務所という過去にノウハウを持っていて、業界にも知れ渡っているある程度信用度のある所に所属しそこに推薦してもらう事によって、仕事を得る。

これが声優になったばかりの初心者の人の働き方になります。

なので声優として会社員になるという事は現実的にはありえないと(今後はどうなって行くかはわかりませんが)いう事になるでしょう。

ただ声優の平気的な給与というのはあって、手取りはだいたい4万円から18万円といった所になるようです。

安定したレギュラー番組を持っている人になると16万円程度の収入は確定されてくるようですが、20代では12万円程度、30代で17万円程度、40代で22万円程度の給与をもらっていると言われています。

しかし「個人事業主」になりますので、仕事をしなければ収入はゼロという事になります。

正社員として転職した場合

前段でも書いた通り、声優には「正社員」という考え方はありません。

全員が「個人事業主」となりますので、自分で仕事をした分のみお給料をもらい、それで食べて行くフリーランスと言っても良いかもしれません。

声優にとって「転職」とは事務所からの独立という意味を持っているのかもしれません。

「事務所」に入る時は、声優は勿論初心者で業界に繋がりもなく、信頼もありません。

ノウハウもわかりませんし、どのように人生を声優として生きて行けば良いのかも分かりません。

これらの事は現実に現場で仕事をこなしながら、誠意を持って仕事に当たる事で自分の中に蓄積していくと同時に、その名前も業界の中で知れ渡って行きます。

これはどんな仕事をしていても同じ事です。

声優の場合はしかも個人の声、技量、人格などにひじょうに依る仕事と言えますので、仕事が広がって行く中でそうした事を学んで行ければ、ダイレクトに仕事が来るようになって行きます。

事務所に登録していれば、事務所の方で計画を立てて声優である貴方の事を売り出したり、売り込んだり貴方自身に力を付ける為の講習などの経費がかかってきますので、事務所に対してそれらの対価を支払ったりする必用があるため、収録した業者側からの支払が全て自分にはいってくる訳ではありません。

事務所側に支払う手数料は一般的に20%から30%程度となります。

そこから源泉徴収10%が引かれますので、結果として手取りは60%から70%程度となります。

しかし、貴方が声優として成功し、経験もみっちりと積み、独立した場合には、それらはすでに貴方の知名度で仕事が来るようになって居る状況ですので、そうしたお金を事務所に支払う必要がなくなる訳です。

しかし、ここで良く考えて下さい。

事務所では貴方が無名の時から、営業などで貴方が成功する為の活動の費用が発生していました。

それらは企業で言うところの「初期投資費」みたいなものです。

貴方が成功して、有名になったからといって、貴方を売り込み、貴方という声優を一人前に育てる迄の経費が黒字化したかどうかについてはきちんと事務所と話し合いを持ち、最初に契約する時にそうした時の事も視野に入れ契約を結んでおくように気をつけましょう。

そうして育ててくれた分以上の恩を返して、独立していく事によって、狭い業界内で同じ仕事をしていく人たちに顔向け出来なくなるような事なく、幸せな独立(転職)が出来るようになるのでは無いでしょうか。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

前段でも書きましたが、声優の仕事は「個人事業主」になります。

個人事業主なのでフリーランスと一緒です。

フリーランスという事は、賞与などは無いという事になります。

なので他の人達がボーナスに浮かれている時期やボーナスセールなどの時期とは無縁の仕事とも言えると思います。

その代わり大成すれば、収入も増えて行きます。

レギュラーが持てれば定期的な収入も入って来ますし、何よりも業界経験を積みノーランクとなれば役者と同様に交渉で給料が決まるようになりますので、ひじょうに高額なギャラを貰える可能性も出てくるという事になります。

昇給

声優のお給料には実は仕組みがあります。

声優の仕事はランク分けされており、それに応じて給与の支払がされています。

このランクの仕組みを見てみましょう。

声優は養成所を卒業してから3年目迄はジュニアランクと言われ30分番組1本で15,000円が相場と言われています。

主役でも通行人Aでもこの金額は変わらないそうです。

作品の再放送により、1.8掛けの計算で27,000円が支払われます。

これは仕事をしなくても入ってくる不労所得になりますね。

ランクは3年毎に上がる仕組みとなっており、数年経験を積むことで上がって行きます。

最高のAランクになると一本45,000円となります。

再放送は×1.8になりますので81,000円が入ってくる事になります。

しかし、声優の仕事のランクはこの上に「ノーランク」というランクがあります。

ノーランクまでいくと、ギャラについては、芸能人のように交渉で決めることができるようになります。

ですので、一部の有名声優の中には年収が数千万円になる人もいるようです。

ランク制のメリットは「ギャラが保証されている」事につきます。

ちょい役でも金額は決まっていますので、その収入は入ってくる事になる訳です。

各種手当

声優はフリーランスになります。

「個人事業主」という事です。

フリーランスの人にはそうした各種手当てが付く事はありません。

交通費なども自腹が基本となります。

給与が高い人は何が違うの?

声優で多く収入を得るには、やはり声優としてこの「ランク」を上げ、経験や実績を残して行く事で仕事の単価が上がって行くと言えます。

日本俳優連合では外画動画出演実務運用表というものを作っています。

これによると、細かい決まりが定められており、30分枠:基本対価=基本ランク×1.0/60分枠:基本対価=基本ランク×1.5/90分枠:基本対価=基本ランク×1.9/120分枠:基本対価=基本ランク×2.3/150分枠:基本対価=基本ランク×2.7/180分枠:基本対価=基本ランク×3.0となっており、これに更に初期出演料=基本対価×180%(初期目的利用料率80%を含む)が加算されると記されています。

劇場公開作品に至っては、基本ランクは目的利用料、転送転用、ビデオグラム転用、その他、などが含まれ合計で460%以上の利用料率が収入となるようです。

こうした事を踏まえて考えると声優の道は茨の道とも言えるようです。

声優だけで食べて行ける人は本当に一握りの人と言えるでしょう。

それでも声優の道を志して行くというのであれば、多くの場面で活躍出来る声優を目指す事が大事になってくると言えるでしょう。

声優から派生する声優以外の仕事から収入を得て声優業の収益を下支えするという考え方です。

写真集や、俳優業、CDなどでも活躍ができれば声優業以外からの収入が期待出来ます。

キャラクターソングなどを歌ってグッズ販売の収入を稼ぐなどの方法で収入を増やして行く事が可能と言えるのでは無いでしょうか?

また、パチンコやゲームの声優としての仕事の方にも興味を持って取り組んでみるなど多様性を持った声優になる事で収入も上がり経済の基盤も安定してくると言えるでしょう。

特にゲームやパチンコの声優の収入は「ワード制」と呼ばれるセリフ1文あたりで単価が設定されているので、セリフの数が多い程高収入となります。

またその他にもCMやナレーション、企業ビデオの仕事などになるとギャラの換算方式が異なってくる事もあり、高額の収入の可能性が出て来ます。

本来のアニメ声優の仕事を自分のジョブドメインに据えて、その周辺に活躍の場を広げる事で収益の基盤を高め、安定した経済状況で目指す声優業をこなしていけるようになると言えるのでは無いでしょうか?

スキル

声優のスキルと言えば「演技力」です。

前段でも書いた通り声優の給料の基本は「日本俳優連合」による「外画・動画部会」という所によって決められているようです。

要するに「声優」とは「俳優」なのです。

俳優であるという事は「演技力」が求められていると言えるでしょう。

この演技力を磨く事がまずは声優の一番のポイントとなってくるでしょう。

演技力を磨くには「国語力」や「読解力」が重要になってきます。

作品の中のセリフでキャラクターがどのような気持ちでこのセリフを言っているのか、それが分からなければ演技も出来ません。

ですので、読解力を磨き、演技力を高める必用があります。

また声優は声で演技を視聴者に伝える仕事でもありますので、滑舌が良い事が一番の条件になります。

鼻などに病気を持っていたりすると、これが原因となって滑舌や発声に影響が出る事もあります。

普段から口まわりや声を出す喉や呼吸の練習をし、声を出す訓練をしていくと同時に相手に伝わりやすく喋れるような体作りをしていくのは当然のベーススキルと言えるでしょう。

役職

声優に役職はありません。

ただ前段でお伝えした通り、ランクがあります。

このランクは経験年数によりアップしていきますので、細くても長い活動をする事により上がります。

しかしだからと言って先輩後輩の関係が無いという訳ではありません。

人と人が集まって作っている作品ですので、先輩やその他のスタッフの方などにも丁寧に接し常に仕事しやすい人だという印象を作るだけでも仕事の依頼は増えますので、役職が無いからと言ってあまりにフランクに相手に接したりしすぎるのもマイナスになってしまいますので気をつけて下さい。

勤続年数

丁度前の役職の所で触れた通り、声優は長い間経験する事でランクがアップしていきます。

長い間仕事をしてその年数が上がって行けば保証ランクは上がって行くという事です。

ですので声優で高収入を目指す人はやはり常に作品に出て自分のランクを上げる事を意識して行く事が重要と言えるのでは無いでしょうか。

地域

声優の仕事はやはりその作品が放送される放送所いわゆるテレビ局の場所の関係などもあり、収録スタジオも東京都に集中していると言えると思います。

ですので、やはり東京都周辺での仕事が多くなると言えます。

拘束時間

普通のサラリーマンのように9時に始まり5時に終わるというような仕事でもありませんので、長時間拘束される場合もあります。

だいたい、30分のアニメの場合3時間前後の拘束が多いようですが、状況に左右されます。

5時間、時にはそれ以上と、収録が終わるまで拘束されます。

声優の給料の決まり方

声優の給料はランク制

前段でも書いた通り声優の給料はランク制になっています。

このランク制はきちっと決められていますので、やはり長年作品に出続け経験年数を増やして行く事が声優にとっては重要な事の一つと言えるでしょう。

出来るだけチャンスがあれば経験を積み続け、業界経験年数を増やして行く事が重要だという事になると言えます。

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声優で給料を上げるため転職術とは?

声優で給料を上げる為に転職するという事はありません。

何故なら声優は「個人事業主」であり、フリーランサーだからです。

それでは声優にとって給料をあげる方法は無いという事になるのでしょうか?

いくらなんでもそんなはずはありません。

それでは声優にとって給料をあげるチャンスとはどのような時なのでしょう?

声優にとっての転職術

声優で給料を上げるための転職術というのは多分所属事務所との契約更新時に所属事務所から離れ独立する事かもしれません。

事務所は色々な世話をやいてくれる良い機能を持っている反面、抱えている人数も多く全ての所属声優や俳優に対して公平にケアをしてくれるかというと、やはり稼ぎ頭である何人かに人や宣伝費を割く傾向がありますので、個人として所属していても満足行くケアが期待出来るかと言えばそうでは無いとも言えます。

複数人の個人を抱えている以上事務所も全員を100%ケアするのは難しいのです。

しかし60%から80%程度のケアはしてくれますので、新人で何も分からない時にはそうしたシステムを利用する事はひじょうに有益と言えるでしょう。

しかし業界経験も進みランクも上がりランクがノーランクになった人にとれば、逆に事務所に支払う分の手数料も膨大な額になってしまいます。

事務所が提供してくれるようなコネクションや、業界特有のマナーや、仕事のノウハウなども何年も続けている事で自分の体に染み付いている状況となるでしょう。

そのような時に事務所から独立する事で給料が上がると言えるのでは無いでしょうか?

しかし、事務所は自分が今後も続けて行く声優という同じ業界内に存在している事を忘れないで下さい。

業界は狭く噂話は広まりやすいと言えます。

貴方が成長して、そうした時が来たら出来るだけ誠意にそして育ててくれた人たちとコネクションを維持したまま独立出来るように考えて行くべきだと言えます。

経験者が教える、実際に給料がアップしたのはこんなとき

声優以外の仕事で給料はアップ

前段でも書きましたが、事務所に支払っている手数料がなくなると大夫給与がアップする事が想定できます。

特に業界に長年係わっており、ランクがフリーになっている人にとれば相対的に金額の高い給与となっていますので、手数料が割合制である以上相当な額を事務所に入れる事になります。

ですので、それがなくなる=事務所を独立するという事はひじょうに給料をアップする有益な手段と言えるでしょう。

それに加えて給料がアップするのは、やはり声優以外の声優の業態の業際分野の仕事を合わせて実施する時でしょう。

勿論これを実施する事で本業の方とのシナジーも生まれますので、本業でも売れるようになって行く事も考えられます。

しかしランクフリーになる迄は茨の道です。

ここでは給与をアップする為というよりも声優として仕事量を増やして行くための手法について少し考えてみたいと思います。

歌唱力やダンスなどの基礎を身につける。

例えば演技力を磨くのに合わせてダンスや歌など俳優としての基本的なスキルを常に鍛え上げるように普段から気をつけておく事。

要望があった時にそれらのスキルをすぐに出せる事は勿論ですが、自分が出来る事をPRする事も普段から続けて行く事が重要です。

ファンとの接点を増やす

特に声優は人気稼業ですので、露出を常に気にしてSNSや動画配信サイトなどで配信をするなど、ファンとの接点を複数持ちファンを増やしておく努力をする事などが重要になってきます。

また、ブログなどを書く事で自分のブランドを確立し維持し、発信を続けるなど、普段からの下地づくりを進めておく事も重要です。

自分の好きな事などを極める

声優以外に自分の好きな趣味などがある場合にはそれを極めて行きましょう。

そうした活動は貴方の話題になります。

面白い人が居る。

会ってみたいと思われる事はファンを増やす事に繋がります。

ファンがついている人は視聴率を上げる為にテレビ局や制作側も使いたい声優の一人と言えるでしょう。

そうした自分独自のキャラクターづくり、強いキャラクターを持つ事も、声優として成功していく一つのベースになります。

自分のブランディングを強く押し出す

自分のブランディングを確立する為には自分を差別化して行かなければなりません。

自分が得意な事や自分が好きな事などを良く考え極めて行く時に、できればそれらに関する情報も発信して行きましょう。

自分で自分をマーケティングする

これらはセルフマーケティングと呼ばれる手法になります。

フリーランスですので、そうした活動が重要になってきます。

自分でどんどん自分をPRする事を続けて行きましょう。

日々の事だけでなく戦略的に自分自身をトータルで理解してもらえるように社会に働き掛けていくのです。

努力が報われる時給料はアップする

そうした日々の積み重ねは、何か一つ大きな役をもらうなど、話題の役などを貰えた時などに一気に大きなうねりを作り上げる事に繋がるでしょう。

人気が上がり仕事の依頼も増える事に繋がります。

なので声優になる人は自分の分野を絞りすぎず色々な事にチャレンジしていく勇気を持って、それに向き合い、成功した時に給料がアップしていくと言えるのでは無いでしょうか?

まとめ

ここ迄声優の給料について見て来ました。

少しは現状などに関してご理解いただけたでしょうか?

声優の仕事は人気職業になります。

やはり人気職業なだけに色々ハードルの高いのが浮き彫りになってしまったかもしれません。

しかし、それだけ人気が高く、やりがいのある仕事でもあるという意味でもあるでしょう。

現在はAIなどが進んでおり、今後長い時間はかかるかもしれませんが、声優が機械に取って代わられて行く可能性もあります。

プログラムした言葉を感情的に話したり出来るような音声発信機能が出来てくればいちいち収録などの必要性はなくなります。

特にゲームなどの声優やYouTubeなどで活躍する声優さん達はこうした技術の確立が進めば仕事がIT化されて行く可能性がひじょうに高いと言えるでしょう。

現在こうした技術分野では発音などもどんどん改良されて行っていますので、そうした技術の革新により声優という仕事事体が実は大きな変革期に差し掛かって来ている可能性があります。

こうした事を踏まえた上で、この記事が、貴方が自分の人生を通して熱意を持って取り組んで行く仕事について考える上での何らかのきっかけや気づきにつながれば幸いです。

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