2020年7月6日

高齢化が深刻化している日本で、総合病院や介護老人施設の需要もますます高まりを見せつつあります。

その需要に対応するかのように、年々施設が増え続けているのも事実です。

また、この高齢化も都心部から離れるほど深刻化していることがわかっており沖縄に置ける高齢化も年々深刻化しています。

調べによると2017年には全人口の2割を高齢者が締める実態となっています。

また、2020年までは超高齢化社会に突入することがわかっており、それに伴い総合病院や介護施設も増えつつあります。

要するに、高齢化の進行=医療従事者の需要が高まっているということになります。

また、近年の美容医療の発展と共に全国展開している美容クリニックの沖縄進出も増えてきているのが実態です。

そういった背景を元に、沖縄における看護師の求人事情を特徴や人気の病院・さらにはお給料事情まで細かくお話していきたいと思います。

沖縄の病院求人の特徴

総合病院の圧倒的に求人数が多い

こちらは沖縄県に限ったことではないのですが、やはり圧倒的に多いのは総合病院での求人になります。

規模が大きくなる=雇用人数が多いということになるので必然的に、そこでの求人が多くなるのです。

また、その中でも高齢者が長期にわたり入院しているケースも少なくないので急性期を歌っている病院を除いては総合病院と言えど、どちらかというと療養型施設よりの機能を果たしていることが多いかと思います。

次いで多いのは療養型施設

治療は終わったのだけれど、自宅での生活は難しいという方が入院されているのが「長期療養施設」になります。

ここに入院している人の多くが、脳梗塞や脳出血などで根本的な治療は終わり急性期病院は退院しなくてはいけいない(診療報酬の問題上)けど自宅では一人での生活も難しいと言った場合に「日常生活の介助・リハビリ」を主体にこちらの病院に入院することになります。

なので、こちらの病院での求人も上位を占める形になります。

急性期病院のように医師の指示を受けながらバリバリと働くというよりは、どちらかというと少しゆっくり患者さんと関わりながら日常生活の介助を行う形になります。

訪問看護ステーション

やはりこちらも高齢化に伴う現状が物語っている形になりますが、自宅で普通の生活を送りつつ看護の力を必要とする利用者さんの支援を行うのが訪問看護ステーションに属する看護師の役割になります。

実は、診療報酬の改定等に伴い年々増加の一途をたどっているのが訪問看護ステーションになります。

そこで働く看護師は、利用者の自宅に出向き日常生活の介助(食事の介助・入浴の介助・お薬の管理)などを行います。

また、訪問看護ステーションの特徴として日中だけ働くイメージがあるかと思いますが実はそうではなく、夜間利用者さんが体調を崩した場合連絡が入ることもしばしばあり時間関係なく訪問することもあります。

楽な仕事に思われがちですが、実はそう言った面では24時間気を抜けないお仕事になります。(施設によって、当番制で回していたりしますが一概にはいえません。)

美容外科クリニック

ここまでは高齢化とリンクさせながらお話しましたが、その影で実は美容クリニックも人気が急上昇している求人の一つになります。

冒頭でも少しだけ触れましたが、ひと昔前までは医療美容というと高額でお金持ちしか受診できないと言った現状がありましたが、ここ最近はお手頃な価格で医療美容を受けることが可能になっておりクリニック自体も増加しています。

そのため、看護師の求人も年々増加してきています。

また、医療美容は自由診療の場合が多く総合病院等で働くより給料が高いケースがほとんどです。

美容の知識をいち早く入手しながらお給料もいいなんて一石二鳥ですね。

ここで気をつけて欲しいのが、総合病院や訪問看護ステーションは採用の際に年齢制限を設けていないか割と年齢設定を高く設けているところがほとんどですが、美容クリニックの場合30代までなど年齢制限をしているところが多いので前もって確認するようにしてください。

また、見た目も重視してくるところも多くあるので求人の際は注意してみるようにしましょう。

保育園

高齢化のお話をしましたが、沖縄は国内一出生数が多い県でも有名です。

全国的にも、待機児童問題が取りざたされていますね。

そう言った保育園でも、実は看護師が活躍しているんです。

出生数の増加に伴い、保育園も新設されており保育園看護師の需要も年々高まっています。

求人自体は1施設に1人と言ったように少人数ではありますが、求人に上がってきているので興味がある場合探してみてもいいかもしれません。

沖縄で人気な病院や施設

ここまで、沖縄の求人でどう言った施設が多いのかその特徴についてお話しましたがいかがでしたでしょうか?

ここでは実際に私の周りの情報や口コミを元に、沖縄で人気のある病院や施設についてお話したいと思います。

総合病院〜ハートライフ病院〜

口コミでも評価が高いのが、こちらのハートライフ病院になります。

西原町にあり二次救急を行なっています。

こちらの病院の一番の特徴が「全室個室」ということで患者さんからもとても評価が高い病院になっています。

病院の目の前には提携しているクリニックも存在し、薬局も近くにあるのでとても利便性に高い病院であることが言えるかと思います。

また、診療科は血液内科と産婦人科領域に力を入れており骨髄移植などを精力的に行なっているので他の施設で治療が行えない場合、紹介という形で加療することも少なくありません。

また、産婦人科に関しては2017年に病棟を立て替え・新設を行い正常妊娠からハイリスク妊婦に関しても管理をしている施設になります。

その他にも内科・外科・整形外科などありますが特にこの2科に関して力を入れているので、その分野で働きたいという方にはもってこいの病院だと思います。

また、サークル活動も活発的に行なっておりとても活気のある病院である点も有名です。

新卒に対する教育制度はもちろんしっかりしていますが、既卒生の転職に関しても教育体制が整っているので心配なく仕事を始めることができるかと思います。

総合病院〜那覇市立病院〜

那覇市の中核病院として機能しているのがこちらの「那覇市立病院」になります。

こちらの特徴は何と言っても、スッタフのスキルが高いことに尽きるかと思います。

認定看護師や専門看護師が数多くいて、その道のスペシャリストが多いので医師のみでなく看護師が主体になって治療を進めていける施設になります。

他の病院も含めたスッタフ向けに研修も活発的に行なっており、今後の成長がますます楽しみな施設の一つと言っても過言ではないかと思います。

建物自体は少し古いのですが、ソフト面での体制はとても充実しているので毎年多くのスタッフが採用されています。

また、各種手当も充実しているので頑張ったぶんだけ報酬アップも期待できるかもしれません。

立地的にも、モノレールから直結しており市街地なので通勤に関してもとても利便性が高い病院だと思います。

総合病院〜沖縄県立南部医療センター・こども医療センター〜

県外の方でも医療に携わる方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

こちらの病院の最大の強みは「小児医療」に力を入れている点にあるかと思います。

通常ならフロアごとに科が分けられているのが一般的かと思いますがこちらの病院の場合小児科は独立しており全体で106床にも及びます。

うち、MFICU6床・NICU30床・PICU8床を持っています。

以前は、県内の小児領域における重症例は本土へ紹介していましたがこども医療センターの開設に伴い圏内での治療が可能になってきました。

今では年間100例を超える難関手術も行なっています。

成人もそうですが小児に関しても3次救急まで行っており24時間体制で小児科医が在住しています。

また、今後はNICUを増床する予定があるようで小児領域に興味がある方は自身のスキルアップを図れる病院かと思います。

小児領域のみではなく、内科・外科も全般的に力を入れている病院であり集中治療分野においても県内では上位1位2位を争うほどの力を持った病院になります。

精神科専門医も在住しており、既往に精神疾患がある方の治療も精力的に行なっています。

美容外科〜湘南美容外科クリニック〜

先ほどもお話しましたが、医療美容がメジャーになっている為沖縄県内においても昔からある美容外科(皮膚科なども含む)の他に全国展開しているような大手美容外科クリニックもいくつか県内進出をしてきています。

その中でも、一度は耳にしたことがあるかと思いますが、湘南美容外科クリニックが有名です。

県内には1施設しかない為求人自体は少ないのですが、とても人気の高いクリニックになります。

実際に私の知り合いも働いているのですが、採用試験に合格した後は本土での研修がありその後他の企業や病院と同じように3ヶ月の試用期間があります。

その際に、しっかりと行えないと本当に試用期間のみで終了してしまう人もいるようです。

厳しいようにも聞こえますが、逆を言えば教育がしっかりしているので、美容知識を身につけつつ自身のスキルアップをしっかりと行うことのできる施設になります。

求人自体は多くはないので、興味がある場合はこまめに求人情報をチェックするか実際にクリニックへ問い合わせてみてもいいかもしれません。

沖縄の病院で人気な診療科目など

県内で人気の高い施設について簡単にお話しましたが、次にその中でもそういった診療科目が人気なのでしょうか。

また、沖縄だから人気の診療科というところはあるのでしょうか。

お話ししていきたいと思います。

産婦人科が人気が高い?

私もこの記事をまとめるにあたり、色々と調べたり知人に聞いたりしました。

私の周りに限っての話になりますが、割と産婦人科の人気が高いことがわかりました。

もちろん看護師として働くことも可能で、そういった働き方をしている方も多いですが、助産の道に興味を持ち看護師として臨床経験を積んだ後に看護大学の助産師コースへ進学し、助産師の免許を取得した後に産婦人科で働くという手段もあります。

これは女性の方に限定することになりますが、割と人気の高い診療科なのではないかと思います。

また、その理由について実際に知人から話を聞くと内科や外科で働いたことのある方ならご存知かと思いますがそこで働く上でどうしてもつきものなのが最悪の事態があり患者さんとお別れをしなければいけないケースが多々あることです。

いくら医学が発展しているからといえ、病に打ち勝つことが難しいことだってあります。

私もそういった場面に幾度となく出くわしてきました。

正直何度直面しても、慣れるということはありませんしとても悲しい気持ちになります。

またそういった場面に出くわして気持ちが追いつかず辞めていった同僚も何人も見ています。

反対に産婦人科というところは基本的に新しい命の誕生を、祝福する場でありみんなの笑顔が溢れている場所です。

もちろん、妊娠・出産にあたり想定外のことが起こる可能性もゼロではありませんが他の診療科に比べ確率はぐっと低くなるはずです。

産婦人科で働く知人達は、そういった笑顔が溢れる場面で働けることがやりがいに繋がるといっていました。

産婦人科領域に興味がある方は、ぜひ参考にして見てください。

その他の診療科に差はない

その他の診療科についてですが、調べたところ「この診療科が人気」というような診療科はありませんでした。

内科・外科同じような数で在籍しており、ずば抜けてこの診療科が人気といったものはなく興味がある診療科でそれぞれが働いているといった具合になりました。

沖縄で人気なエリア

さて、ここまで沖縄県で人気の病院から人気の高い診療科についてお話ししましたがいかがでしたでしょうか?

ここからは、人気のあるエリアについてお話ししたいと思います。

県出身の方ももちろんですが、県外出身で沖縄への転職を考えている方は参考にして見てください。

人気エリア1位〜那覇市〜

沖縄=那覇というイメージが強い方も多いと思いますが、沖縄の中核を担っているのが那覇市です。

県内でもっとも栄えており、空港にも近いので利便性に優れています。

また、モノレールも通っているので車社会と言われている沖縄ですが駅近くに住めば通勤に利用することも可能かと思います。

那覇市は、大型ショピングモールなどもあり仕事帰りのリフレッシュや休日も充実して過ごすことができる場所かと思います。

しかし、人がおいところが苦手な人にとってはあまり向いていないかもしれません。

人気エリア2位〜中部地区〜

少し大雑把な言い方になってしまいましたが、那覇市についで人気が高いのが中部地区になります。

ここ数年で著しい発展を遂げており、中核となる病院も建て替えをするなどして医療分野でも力を入れているエリアです。

全国展開している、中部徳洲会病院や救急で全国的にも有名な中部病院が点在する地域でもあります。

また、中部地区の特徴といえば基地があるので外人さんの受診も多いということです。

そのため、英語を話すことができると役に立つ場合があります。

英語を話せることを強みにして働きたい場合、中部エリアをお勧めします。

また、中部はおしゃれなカフェや海が近くサーフィンをしている人も多くいます。

県外からの移住者にも人気が高いエリアでプライベートも充実させることができるかと思います。

空港からは少し離れますが、有料道路を使用すれば早くて30分、遅くても1時間では空港まで行けるので立地的にもとてもいいかと思います。

那覇市とは違ってリゾート感を味わうことのできるエリアになっています。

沖縄の病院の年収相場

看護師の年収は同年代の平均年収より高いと聞いたことがあるかと思いますが、沖縄県で看護師として働いた場合その年収はどうなっているのでしょうか?

沖縄県の年収相場をご紹介したいと思います。

全国的な看護師の年収相場

調べによると、20〜30代の平均年収は450万ほどになっているようです。

看護師の給料は、規定がなく施設によって基本給や各種手当が定められているため若干差が出てくるのが現状です。

また、月収は同じでもボーナズで差が出てくることが多いようでその為、年収で大きな差が出てくる結果となっています。

沖縄の看護師年収の相場は低い?高い?

先ほどは全国的な年収相場をお話ましたが、沖縄県はどうなっているのでしょうか?

沖縄というと賃金が低く、低所得者が多いイメージがあるかと思いますが実際のところ、看護師の年収は20〜30代で370〜420万ほどが相場になっているようです。

やはり、全国平均と比べると若干下がるのが現状のようです。

やはり都心部になるにつれて基本給が上がるのが特徴で、田舎へ行けば行くほど給料が下がるのが一般的なようです。

しかし、一律でこの給料という訳ではなく各種手当や役職手当がつくことで年収UPを見込める可能性は十分にあります。

また、全国平均と比べると低めの年収ではありますが沖縄の物価自体がそこまで高くないので生活していく上では問題ない額にあたいするかと思います。

沖縄の病院求人の選び方のコツやポイント!

最後になりますが、沖縄で看護師の求人を探す上でどういった点を気をつけて探して行った方がいいのかをご紹介していきたいと思います。

勤務体制を確認する

看護師の仕事となると、シフト制なのでどうしても不規則な生活になってしまいます。

その中でも、夜勤ありの場合2交代制と3交代制があります。

自分がどういったシフトで働きたいか。

また、どういったシフトなら生活がスムーズにいくかと事前に考えておく必要があるかと思います。

特にご家庭がありお子さんがいる場合は、とても重要になってきますのでしっかりと決めておくようにしましょう。

福利厚生を確認しよう

福利厚生は病院によって大きく異なります。

充実しているところもあればそうでないところもあるのが現実です。

採用が決まってから「聞いていない」というふうにならないように事前にしっかりと確認するようにしましょう。

転勤が可能かどうかも意外と重要?

県内出身者であればあまり問題なないかと思いますが、県外出身の方が沖縄へ転職する場合「転勤の可否」は意外と重要であることが言えるかと思います。

沖縄で働いた後に、地元に戻りたいといった場合や勤務期間の間にどうしても帰らなければならなくなった場合、一度辞めるという手もありますがそうするよりは系列病院の場合転勤という形をとった方がキャリアアップも継続して行えますし、昇給に響いてくることも少なくなります。

全国展開している大手病院だと転勤が可能なケースもあります。

ただし、転勤を前提に話を進めることは難しいのでさらっと確認する程度にしておきましょう。

研修制度が充実している施設がお勧め

施設によって研修に対する力の入れ具合は差が出てきます。

また、自身の興味ある分野での専門的な資格を取りたいとなった場病院側が補助を出してくれるのかや資格を取得できた場合、その資格を活かした働き方ができるかどうかも重要視しなければならないポイントになります。

何か資格を持っている場合や、資格取得の予定がある場合、また研修を積極的に受講していきたいと考えている場合は確認するようにしましましょう。

まとめ

ここまで、沖縄で看護師として働く上での人気の病院や求人の際に抑えてきたいポイントについてお話ししましたがいかがでしたでしょうか?

ひと昔前と比べ、移住者が多くなっている沖縄で全国どこでも活かすことのできる「看護師」の資格を持った方の移住もかなりの数で増えてきています。

正社員として働くケースや派遣として短期の移住で働いてまた、地元に戻るといった働き方をする方々もいます。

転職に関しても、県内在住者の就職に関しても言えることなのですが「仕事が充実しているとプライベートも充実してくる」ということです。

看護師は女の世界でドロドロしているイメージをお持ちの方も多いかと思いますが、事前のリサーチをすることでしっかりとした職場を探し自身の思い描く「看護師」としての働き方ができると毎日が楽しく生き生きとしてくるのではないかなと思います。

正直、看護師の仕事は「非日常」のことも多く精神的にも肉体的にも疲労してしまいがちな仕事です。

ですが、どの職場を選ぶかによって大きく左右されるのも事実かと思います。

ここで私がまとめたことを参考にすることで、自分にぴったりの職場を見つけることができれば幸いです。