
国際交流の仕事内容や向いている人の特徴は?活かせる経験などキャリアについてもご紹介!
今の子供の習い事は?
水泳、サッカー、英会話。
どのお母さんに聞いても、この3つのどれかは習っています。
2020年には小学校で本格的に英語の授業が始まります。
国がようやく危険信号に気がつきました。
日本は先進国ながら、他国と比べ語学に関してかなりの遅れがあります。
そして、若者の海外離れが深刻化していると言われています。
例えば、洋楽を聞かない、洋画を見ない、留学に興味がない等。
カナダ国際交流という会社で勤めていた時に、カナダ大使館の留学フェスに出かけました。
驚きました。
アメリカ、カナダの大学が少しずつ日本に向けての営業をしなくなりました。
理由は日本の留学者数が減っているからです。
アジアの中で見ても、日本だけです。
中国、韓国、インド、インドネシアの留学生は増え続けています。
私がカナダ国際交流で働いた経験を元に多くの方に知ってもらいたい、国際交流の仕事の魅力を伝えたいと思います。
「国際交流の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →
国際交流は読んで字のごとく、他国と交流を持つことです。
地域、大学、趣味別などでも国際交流をしているところは多々あります。
日本に住む外国の方に日本の文化(習字、料理、折り紙、行事)を伝える、外国の方から他国の文化を教わる。
これらの手配と準備、通訳です。
ボランティアでやられているところがほとんどです。
私は民間の会社に勤めていました。
私が勤めたカナダ国際交流での仕事は、カナダへの留学、サマーキャンプ企画、手配、福祉国際交流、日本でのカナダ人との国際交流でした。
私が勤めていた会社では、日本本社とカナダのビクトリア支店がありました。
カナダの高校、大学への留学手配、現地でのサポートを主にします。
各学校の資料請求、ビザの手配、ガーディアン(18歳以下の留学では親代わりの後見人が必要です。)、ホストファミリー探し。
現地での通訳、サポート。
自社で企画したカナダのサマーキャンプに添乗します。
年2回は必ずカナダに1ヶ月間行きます。
カナダのサマーキャンプは、現地のサマーキャンプに入れるのではなくオリジナルです。
自社で英語学習、現地の子供たちとの交流場所を作り、観光なども取り入れ、今後のために学校見学にも連れて行きます。
対象者は中学生、高校生なので風紀問題やいじめ等は特に気を張りました。
カナダは福祉の先進国とも呼ばれ、見習う点が多いです。
日本の福祉関連会社、専門学校等のカナダ研修を作ります。
実際に現地に一緒に同行し、施設への案内、通訳などします。
留学を見据えている親御さん、生徒さん向けの国際交流会を開きます。
こちらの狙いは、カナダという国、文化、教育に興味を持ってもらいたいのが狙いです。
内容は、実際にカナダ人にカナダの文化、気候、生活などを聞きます。
最後にはカナダのパンケーキを作ったりとアットホームな感じで終わります。
この国際交流会は日本の学生も英語でカナダ人と話すため、好評です。
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当たり前ですが、社交性がある方に向いています。
外国の方に日本人のイメージを聞くと『シャイ』とよく聞きます。
シャイではこの仕事はできません。
前に前に行ける方が最高です。
最初からハードルが高いように思えますが、すごく大事です。
日本人とは笑うつぼが違うと言われますが、日本人らしいユーモアで良いのです。
日本の作法もユーモアのカテゴリーに入る場合があります。
実際にある有名なサッカー選手は試合中によくお辞儀をしてチームメイトとコミュニケーションを取っています。
使うタイミングや場所によっては面白くなったりします。
言葉巧みにユーモアである必要はありません。
自分を売り込む一つの方法として持っておきたいものです。
理由は、コミュニケーションを円滑に行うためです。
英語に自信がない、この仕事はできない。ではありません。
英語を話す機会があまりない為、ついつい話す時に小さな声だったり、挙動不審になったりします。
文法が間違っていようが、発音が間違っていようが、堂々と話すことで誠意が相手に伝わります。
これを持っている人には向いています。
どんどんいろんな企画を出し、実行していく。
しかし、その企画もマンネリ化したり内容が薄かったりすると面白さに欠けます。
好奇心旺盛な人は、新しいことに目が向き、行動していくので、自然と情報が集まります。
相手が他国の人なので、日本の発信源にでもなった気持ちで対応してくれる好奇心旺盛な人に向いています。
以前、カナダ人に『美味しい焼き鳥屋さんはどこですか?』と聞かれました。
焼き鳥??と思いましたが、居酒屋さんくらいしか思いつきませんでした。
グルメな友人に聞いたところ、専門店を教えてもらい、カナダ人に大好評でした。
食は世界共通、国境を越える話題だと思います。
食のことで、話題は尽きません。
郷土料理、美味しいレストラン、スイーツ、レシピのことなど。
グルメな人は得だなと思いました。
他国の方と待ち合わせをしてみて下さい。
時間通りに来ません。
5分前行動、皆無です。
30分の遅刻は普通です。
日本の電車が時間通りに来ることにびっくりする方々です。
こちらの常識を当てはめるのはやめましょう。
疲れるだけです。
イライラするだけです。
そういった文化で過ごしてきたんだと何事も寛容に受け止めることが出来る人。
外国の方はリアクションが大きいので、教えがいがあります。
”絵文字”は海外でも”EMOJI”として人気があります。
そして、多くの外国人はこれを日本語だと思っていません。
以前、私が、絵(picture)文字(word)なんだよと説明したとき、カナダ人の彼は感動していました。
フェイスブックでみんなに報告していました。
その喜びがこちらの喜びにもなり、もっとこういった事がないか?と教えることが面白くなりました。
『外国人』という特別枠を自分の中に持ってしまう方は、向いていません。
当たり前ですが、外国人も一人の人間!と考えられる人が向いています。
常に誰かを探しているような、自分1人では行動できない人には向いていません。
自分が話しかけられているのだから、英語が分からなくても分からないなりの行動を取ることです。
人に頼らず、まずは自分!
基本的なことですが、交流ができません。
私の同僚で、洋楽、洋画に興味がないという人がいます。
理由は英語が分からない、内容が入ってこない、字幕だと疲れる。
この意見も分かります。
しかし、彼女は国際交流で働いていた仲間です。
彼女は海外のスポーツには興味があったのです。
アメリカンフットボールを語らせたら、3日間話し続けるほど大好きです。
何か一つでも海外に興味がないとこの仕事は向いていません。
協調性を大切にする日本で育った私たちにとっては、自分の意見をはっきり言う人の方が少ないかもしれません。
しかし、外国の方は、”あなた”の意見を聞きたいのです。
トピックは様々です。
私の同僚だったカナダ人は、環境問題についてよく質問してきました。
私は、環境問題に詳しいわけではありませんが、自分が思った事だけを伝えます。
自分の意見を普段から整理しておきたいものです。
私が多趣味で好奇旺盛な性格で良かったなと思えた職場でした。
どんな経験も役に立つものです。
私は小学1年生の頃から書道を習っており、中学生の頃はよくさぼっていましたが、社会人の時に師範を取り30年以上の経験があります。
これは、大変役に立ちました。
外国の方は、書道も好きですが、自分の名前を漢字にすると大変喜びます。
国際交流での私の仕事は主に書道でした。
以前、アパレルでアルバイトをした事があります。
サマーキャンプで日本の中高生を連れて、同世代との交流をすると必ずファッションの話になります。
あの子の着ている洋服が可愛い!あの靴がおしゃれ!など。
ファッションも国境を越えます。
今の時代、オンラインでショッピングができる為、ブランド名を聞かれます。
また、日本の流行っているファッションや人気のブランドも聞かれます。
アパレルでの経験がこんなところでも役立ちました。
私は、国内外問わず、旅行が大好きです。
一度、直島というアートの島とも言える島に行きました。
ここは、外国の方にも大変な人気で、ここの話をするとみんな行きたい!と言います。
日本を伝えるには、日本を歩くことも大切だと思いました。
知人に、『カナダの国際交流で働いている』というと、だいたいが『面白そう』と言われます。
はい。
大変面白い仕事です。
辛いと感じた事がほぼなかった珍しい職場でした。
国際交流なので、当たり前ですが日本の紹介をします。
しかし、ネットで書かれているような”借りてきた言葉”の説明はウケません。
自分の言葉や体験を踏まえて日本を紹介するとウケます。
入社する前は、カナダの事についてすごく勉強しましたが、逆でした。
カナダ人がカナダを教えてくれるので、勉強は要りません。
日本の勉強をし始めたら、自分の国が大好きになりました。
国際交流という仕事では珍しいと思います。
私の勤めていた会社は、留学、サマーキャンプも手配していた為、年に2回カナダに行きます。
これは、すごく刺激になりました。
生徒の国際交流をサポートするのが仕事なのですが、現地の子の生活が見えて、その家族とも交流ができるので毎日が楽しかったです。
私は、この会社に勤めてカナダ人、アメリカ人、イギリス人、スイス人、ドイツ人、フランス人、韓国人、中国人、台湾人の友達ができました。
今はフェイスブックでも海外の友達はできます。
しかし、私は実際に出会って交流をして友達を作りました。
これは、大きな違いがあると思います。
この出会った友人とは、10年、20年経っても友人でいられる自信があるくらい、濃い時間を過ごしたからです。
とにかく利用した方の満足度を上げる事と、それにともないリピーターさんがつくことで、口コミが広がります。
私の働いていた国際交流の仕事は多岐に渡るため、子供を相手にする事もあれば、福祉の施設に出向くような仕事もあります。
顧客満足度を常に考え、企画して行く事で自然にキャリアアップしていきました。
私が入社する前の英語レベルと退職する時のレベルは赤ん坊が成人になったくらい変わりました。
その理由は、実際に多くの方と話すので、人によって話し方を変えたり、スラングを教えてもらったり。
そして、日本にも大変詳しくなったので、日本を紹介する観光のスペシャリストになる事ができます。
観光で訪れる外国人の数が増えている今、英語ができ、日本を知っている、コミュニケーション力に長けている人材は有利だと思います。
「国際交流の仕事」が自分に向いているか診断するにはこちら →
この仕事は面白そうだけど、自分には英語力がないと、もし諦めている人がいたら、心配いらないです!
英語力は仕事をしながら身に付きます。
私は、この会社に入る前、英語の勉強を人一倍やった!と自負できます。
参考書も学習方法の本もかなりの数を読みあさりました。
しかし、実際に働いてみると使う英語が違いました。
私が最初につまづいたのは、外国人とメールで仕事をしたことでした。
『あれ?お世話になっています。という挨拶は必要?』
『最後はどうやって締めれば良いの?』
といったビジネスメールにつまづきました。
こんなに悩んで必死になって書いたメールの返信がなかなか返って来ない。
仕事は、給与が発生しているため、できないでは済まされません。
窮地に立った方が、英語力はぐんと伸びます!
なんとなく英語が話せるようになったらいいなと言う人とは、必死さが違います。
この仕事に本当に就きたい!と思うのであれば、英語力よりも、どうやったら日本を知ってもらえるか?好きになってもらえるか?を考え、企画し続ける事です。