船員求人は海上勤務という特殊性から、陸上職の求人との違いについて分かりやすく記述します。

具体的には職住一体という特徴があります。

陸上のサラリーマンの場合職場に通勤するのですが、船員は職住一体のため通勤する必要がありません。

会社の寮が職場に隣接しているイメージです。

もう一つの例として、船上での作業は危険が多く複数人で対応しますので、船員同士のチームワークがより求められます。

言葉を交わさなくても、相手の考えていることが分かる円滑な人間関係があって成り立つ職業です。

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まずは「船員」の仕事例をチェック

船員のおおまかな仕事内容

船員の業務は航海科、機関科、通信科の各部署に分かれています。

航海科業務

航海科の仕事は、自船位置、進路及び速力の測定、見張りを行い自船を安全に操船させるためにレーダやGPS装置等の航海機器の作動状況を常に把握し、これらの航海機器を駆使して安全に船舶を操縦します。

また、船舶を安全に航行させるため、主機関や操舵装置が正常に機能していることを確認する必要から、機関室当直員との連携は必要です。

更に自船周辺の気象、海象を正確に把握するため通信科と連携し情報収集を行います。

入出港作業は各科(航海科、機関科、通信科)総員で行います。

船長指揮の下、船橋当直航海士は機関科監視室と連携し、船首配置員、船尾配置員に対して投錨機・揚鎖機の操作指示、係留索の繰り出し、巻き上げ指示を迅速に行い離着岸作業を円滑に進めます。

機関科業務

機関科当直員の職務は、機関の操作、機関の作動状況の確認を機関監視室で行います。

機関の故障やその他機関に関係した異常事態が発生した場合、直ちに応急処置を行います。

故障を発生させないため日常の保守点検作業が大切になります。

機関科が所掌する業務は主機関の運転・保守点検業務の他、入出港時に使う揚錨機、ウインドラス(係留索巻上機)操舵装置、油水分離機、海水から飲料水を作る造水機の点検整備更に電力設備、空調設備、クレーン等荷役装置の保守点検、設備関係全体の運転・保守管理を行います。

また、入出港時、機関コントロール盤担当機関科員は、当該装置の操作のため昇橋し、船長の指示により主機関を遠隔操作します。

通信科業務

通信科当直員の業務は、本船と会社間等の業務通信を行います。

また、本船周辺、仕向地の気象、海象を正確に把握するための情報収集を行います。

万が一自船が急迫な危険に陥った場合遭難通報を発信します。

また、海上保安庁から発せられる航行警報の受信や、他船から発せられるSOSに代表される遭難通報等の送受信を行います。

船長の判断により、または海上保安庁の要請により遭難船舶の海難救助に向かいます。

このように通信科の仕事は、船外との通信連絡、海上保安庁から発せられる航行警報を入手し、当該情報が自船の航行に支障があると判断した場合、直ちにその情報を船橋当直航海士に挙げます。

通信科は情報を一元的に管理する重要な業務を担っています。

また、通信科に設備されている送受信機器や、船橋に設備されている航海用電子機器の保守管理を行っています。

更に通信長は船舶の事務を司る事務長を兼任します。

事務長の仕事は船員の雇入れ業務、仕向地の入管手続き、検疫手続き等各業務に関する書類作成、仕向地の海事代理店を通して糧食、燃料油の手配書類作成を担当します。

船長の職務について

船長は船舶の航行に関して全責任を負っています。

そのため船員法では船長の職務を詳細に定めています。

トップダウン方式の指揮命令系統が確立されていて、船長は各科長(航海長、機関長、通信長)に対して航行安全に万全を期するよう下命します。

船長が自船の安全航行に関し、自ら操船指揮する具体例として、船舶の入出港時、航路が狭い海峡(狭水道)航行時、荒天航行時等船長が必要と判断した場合操船指揮します。

航海中、定期的に非常配置表に従い自船が非常事態に陥った状況を想定した「防火部署」「防水部署」「非常操舵部署」「総員退船部署」等を発令し、乗組員の非常時の対応力を高める訓練をします。

正に「備えあれば憂いなし」を日々実践しています。

船長は、船員法に規定される船長業務を各海技士の職能に合わせて行わせることによって、船舶を安全に航行させることが可能になります。

船員はどういう役割を求められる?

航海科海技士

航海計器が発達した現在でも航海士に求められる基本的スキル、知識は変わらないです。

それは航海術という言葉に象徴されているように六分儀を使った天測航法ができることです。

坂本龍馬が、当時神戸にあった神戸海軍操練所で学んだ知識・技が航海術でした。

それは時代は変遷しても航海士が目指す基本的なスキルであり、現代においても通用する知識です。

自身の職業にプライドを持つためにも大切なスキルです。

気象・海象のデータに接し、現在自船のおかれている環境、自船の周辺を航海している他船の状況を的確に把握し今後どのように展開していくのか、その先の危機を予測する能力が航海術です。

航海科海技士の英語力について、航海中他船との航行に関する情報交換(通信)は国際VHFで行います。

外国船との通信は英語で行うため英語力は必須です。

国際VHF無線電話通信を使って外国船と通信する場合、通話言語は海事英語といって、会話がパターン化されているため、そのパターンを習得すればさほど難しいことはありません。

外航船の場合、外国の港に入港時、当該国の官憲と入港に関する手続きはすべて英語で行いますので英会話能力は必須です。

また現地港での荷役作業時、作業員が現地人ですので基本は英語で作業指示を出します。

機関科海技士

機関科海技士に求められる能力は、エンジニアとして物事の本質を見極める探求心と、起きている事象に対して論理的な思考を展開できる資質が必要です。

これは陸上で働く技術者と共通した資質だと思います。

船舶に設備されている主機関を始め電力、空調、冷却水ポンプ等様々な機械の保守・運用するため幅広いエンジニアリングの要素を含んだ知識とそれを実践できるスキルが必要とされています。

これらすべての機械は自動制御の技術が使われていますので電気工学、電子工学の知識は必須です。

電気は動作が目に見えないから苦手という海技士がいますが、主機関を始め船舶に設備されている機械はコンピュータ技術が使われていますので、電子工学、電気工学は知識として必要です。

機械工学及び電気工学、電子工学が融合したシステム工学は、主機関を始め船舶機器を運用・保守するには必要な知識でありスキルです。

機関科の英語力については航海科海技士の場合と同じですが、主機関やそれに付属する機器類はすべてが日本製ではないことがあり、取扱説明書が英語で記述されていますので基本的な英語読解力は必要です。

通信科海技士

通信科の海技士業務は、モールス通信に代表されるアナログ通信の時代から、デジタル通信の時代になり、航海科海技士、機関科海技士が通信科業務を兼務出来るほど技術の進歩がありました。

比較的取得しやすい特殊無線技士国家資格があれば所属科の別なく無線通信ができる時代になりました。

このような時代にあっても通信科海技士に求められる能力はモールス通信の時代と変わらず、それは自船の航行の安全に関係する情報を適時的確に取り込むことです。

漫然と構えて重要な情報をスルーさせてしまっては最悪です。

それは自船の航行に重大な危険を惹起させる要因となる可能性があるからです。

また、通信科所掌の設備関係運用・保守では、航海計器を始め、遭難自動通報設備(EPIRB)航行警報を自動で受信するNAVTEXシステム、GPS機能と連動した航海計器を完璧に使うため、あるいは不具合が発生時、応急処置ができるスキルを身につけるため、電子工学、電気工学、電波工学の習得が欠かせません。

英語力については、航海、機関科各海技士と同水準かそれ以上の英語力を必要とします。

遭難通信、緊急通信、安全航行通信等重要通信は、日本近海を除いて共通使用言語が英語ですので英語力は欠かせません。

英語を通して入出力される情報の管理分析しなければならない通信科海技士にとって航海中は緊張の連続です。

船員の求人にはどんな種類があるの?

官公庁関係船舶の船員(海技士)の求人

航海訓練所練習船

海技教育機構が運営する航海訓練所に所属する練習船乗組員の定期採用があります。

海技士資格によって職員として採用又は部員として採用されます。

職員として採用されるためには3級海技士(航海)、3級海技士(機関)の資格が必要です。

通信科海技士については1級海技士が採用条件です。

実習船の性質上3級海技士は士官配置の職員として採用され、4級海技士は部員での採用です。

職員も部員も実習生を指導する教官として配置されます。

公務員船員として好不況に関係なく安定していることが魅力があります。

海上保安庁巡視船

官庁関係で求人が多いのが海上保安庁です。

海洋権益を巡って国際情勢が緊迫する中、領海警備を充実させるため予算の前倒しをして、大型巡視船を始め機動力のある巡視船の建造を進めています。

巡視船の建造は充実しているのですが、巡視船に乗り組む海上保安官である船員(海技士)の養成が追いついていません。

そのため高卒を対象として採用する京都府舞鶴市にある海上保安学校で採用枠を広げています。

また、福岡県北九州市にある海上保安学校門司分校では海技士資格有資格者募集枠を広げて採用しています。

造船ピッチが速いため、海上保安官の養成が追いついていない状況が続いています。

海上保安学校門司分校は海技士経験者を対象とした採用ですが、応募条件として5級海技士以上の有資格者となっています。

水産庁調査船

漁業取締船に乗り組む海技士に欠員が生じたとき募集があります。

大学、商船高専練習船

海技士養成のため、練習船に乗り組む海技士を欠員が生じたときに募集があります。

水産高校実習船

水産高校がある都道府県において欠員が生じた場合海技士の募集があります。

都道府県所属漁業取締船

欠員が生じた場合海技士の募集があります。

都道府県警察警備艇

都道府県警察水上警察署に配備している警備艇を運行する乗員として航海科海技士を募集しています。

身分は警察官ではなく技術吏員として採用されます。

商船会社等民間会社の求人

外航船

遠洋を航行区域とする外航船の場合、3級海技士(航海)以上の有資格者、3級海技士(機関)以上の有資格者を対象に求人があります。

外航船の特徴としてオールジャパンの船は少ないです。

船長、機関長は日本人で、他は外国人という船が多いようです。

海底資源調査を目的とした遠洋航行区域の船舶は全員日本人です。

求人票を出す学校として上級の海技士を養成する大学や商船高等専門学校、海上技術大学校が挙げられます。

外航船に乗り組む海技士の場合3級海技士以上の資格が必要です。

求人する会社において入社希望の海技士に対して乗船履歴をつけるため乗船実習を会社経費負担で行い、3級海技士国家試験の完全合格を支援しています。

当該海技士完全合格後は乗船実習を行った商船会社に採用されます。

内航船

内航船の求人票は、ネットの求人サイトや国立海洋技術短期大学校等に出されます。

これら船員養成学校の修業年限は2年あるいは3年です。

4級海技士の航海、機関の両方の資格が卒業時に取得できます。

そのため内航船各会社から多数の求人がきます。

内航船船員を養成するこれらの学校に対して企業側が奨学金制度を設けたり、インターシップ制度の一環として体験乗船を行ったりと業界として若年層船員の確保に努力しています。

また、国としても海技士国家資格をより取得しやすい制度に改めています。

その具体的な例として、以前はあった3級海技士の英語科目を受験科目から外すことや、国立海上技術短期大学校においては卒業時に4級海技士(航海)、4級海技士(機関)の両方の資格を取得する制度に改めました。

2年間の修業年限で4級海技士の航海、機関の資格を同時に取得できるのは、国立海上技術短期大学校のみです。

それだけ内航船の船員が不足していることの表れだと思います。

これから海技士を目指す若者が短期間で航海科、機関科海技士資格の取得を目指すなら同校が狙い目です。

航海科、機関科両方の4級海技士を取得し内航船に就職し、経験を積んで上級の海技士資格を取得の上、外航船に転職する道もあります。

内航船でずっと海技士を務めるも良いですし、外航船海技士を目指し3級海技士を取得し外航船を目指すのも良いと思います。

船員が関わる会社にはどんな部門があるの?

外航船部門

民間会社である商船会社は、外地へ向け、日本から貨物を積む外国向け貨物輸送する船舶を「外航船」と分類します。

具体的に原油を産油国から運ぶタンカー、天然ガスを液化して輸送するLNG輸送船、コンテナ船、自動車運搬船、鉱石運搬船、客船等があります。

これらの船舶は輸送する貨物等の種類に特化した設備を有しています。

内航船部門

日本国内の各港に貨物を輸送する船舶を「内航船」と言います。

内航貨物物流を主業務とした商船会社です。

具体的には燃料油輸送を専門とするタンカー会社、セメント運搬を主とするセメント運搬会社、旅客船としてカ-フェリー会社等があります。

海洋調査船部門

海洋調査を目的とした会社で、日本沿海・近海を海域とする海洋調査会社が所有する海洋調査船で海底資源調査を行っています。

作業船部門(港内・沖合)

タグボート会社船舶の入出港作業を支援するための船舶(港内タグボート)及び沖合で機関故障の船舶や台船等の曳航作業を行う船舶(オーシャンタグボート)があります。

船舶の大きさに比較して高出力のエンジンを両舷2基、舵取り装置も両舷2基を有していて大型船舶離着岸や沖合での船舶曳航作業を行います。

水先案内船部門

パイロットボート会社は水先案内人の交通艇として沖合で入港を待っている大型船舶にパイロット(水先案内人)を乗船させるための船舶です。

東京湾等海上交通が輻輳する海域において、安全に着岸・離岸させるために当該航路を熟知した水先案内人のアドバイスにより安全に船舶を入出港させます。

官庁船舶海事職部門

国や地方公共団体が役所の目的により所有する船舶です。

海上自衛隊、海上保安庁、都道府県警察、水産庁、国土交通省、海事教育機構所管の「航海訓練所」が所有する船舶、地方自治体が所有する漁業調査船等があります。

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船員求人でよくある募集内容とは?

海運業界、官庁船関係では若手船員の人手不足が深刻です。

商船関係では内航船タンカー、内航コンテナ船、海洋調査会社、カーフェリー会社が、官庁関係では海上保安庁の海技士有資格者の求人があります。

陸上職では派遣社員が多く、正社員での採用が大変な状況は周知の事実ですが、船員の場合非正規雇用は存在せず、すべて海事職正社員(船員)として採用されます。

船員の求人は売手市場の様相を呈しています。

給与相場

海上保安庁等官庁関係船舶は陸上職の1.2倍程度、商船会社においては陸上職に比して1.5倍から2倍程度の給与水準で、かなり高額となっています。

勤務時間や休日、残業

勤務時間は陸上職と同じ労働基準法で定められている労働時間です。

原則として1週40時間、1日8時間となります。

休日についても同様です。

ただし、休日の取得方法は民間船と官庁船とでは違いがあります。

内航船商船の場合2か月間勤務1か月休日というパターンが多いです。

官庁船においては3週間航海して1週間程度休日のパターンが多いです。

もちろん、有給休暇制度も陸上職と同じ年間20日が付与されています。

船員の労働者として権利・身分を守る法律は船員法です。

陸上のサラリーマンに適用される労働基準法に該当する法律です。

福利厚生

福利厚生についても陸上職サラリーマンよりも恵まれています。

船員という身分を証明する「船員手帳」を提示することで、現在全国主要港湾において4か所の海員会館を船員やその家族、あるいは海事関係者の宿泊休憩施設として、又研修や諸会合などの場として利用できます。

日本海運並びに水産の発展に寄与することを目的とし、海事関係諸団体等の支援協力のもと管理運営団体として日本船員厚生協会が船員の福利厚生事業を行っています。

船員とその家族や一般の方々に対する宿泊、休憩、福利厚生事業、シーメンズクラブの運営を行っています。

勤務場所

船員が勤務する場所は船舶ですが、一定期間海上勤務した後、陸上職である本社船舶オペレーション部署で自船オペレーションする業務に従事する場合があります。

最近の傾向として一定期間船舶において船員として勤務後、本社に戻り自船オペレーション業務に従事するような海陸交流人事を行う商船会社が見られます。

海陸交流人事のメリットとして、現場を熟知した船員が本社自船オペレーション業務することで、船舶を安全に航海させる海事関係法令の目的に叶った人材活用です。

勤務時間

船は24時間態勢で航海を行うため、勤務している船員(海技士)の勤務は交代制です。

1当直4時間勤務で一日2当直勤務を繰り返し行います。

海上勤務を旨とする船員の場合、荒天航海中、あるいは狭水道航行中は危険を回避するため、次直航海士が昇橋しダブルで船橋当直する場合があります。

また仕向地に到着後岸壁での荷役作業の勤務パターンは、一般の陸上職と同じです。

ただし荷役作業に遅れが出ている場合には残業する場合があります。

求められる人物像

求められる人物像は、協調性とコミュニケーション能力があることです。

船員が船舶に乗り組む現場は自然を相手にする危険な作業の連続です。

「板子一枚下は地獄」の例え話は決して大袈裟ではありません。

船員一人一人の力を結集して自船の安全航海を旨とし、初期の航海目的(貨物を安全に届ける)を果たすことにつながります。

そのため当該船舶に乗り組む船員の団結力が必要になります。

求められる人物像として体育会系の人が向いていると思います。

必要なスキルや資格、経験

船員は国家資格がなくても勤務することはできますが、海上勤務という特殊性を考えれば船員教育を施してくれる海上技術短期大学校等で船員としての基本動作を学ぶ必要があります。

併せて海技士国家資格取得を目指す必要があります。

これら教育機関は全寮制で2年間に亘り船員としての基礎を学ぶことが船員となるための第一歩です。

船員のおすすめ求人のポイント

陸上のサラリーマンの求人は非正規労働募集が多い傾向にありますが、船員の場合全て正社員です。

現在内航船業界、外航船業界では海陸交流人事の会社が多くなっています。

現在海運業界では内航船、外航船に拘(かか)わらず慢性的な人手不足が続いているため、一定期間海上勤務をした後下船し、陸上職で自社で所有する自船運行業務を一定のローテーションで行っています。

船員として何航海か海上勤務をした後、陸上職である自船オペレーションに従事しその後海上職に復帰を繰り返す商船会社があります。

自分の能力を海上・陸上で試すことができることは魅力があります。

官庁船舶関係

現在海上保安庁で海技士国家資格を持っている海技従事者(船員)を海上保安官として採用しています。

福利厚生は勿論、公のために働くことができる海上保安官はお薦めです。

海上保安官は、船員としての業務の他、海上保安官としての海の警察官的業務を行います。

そのため海事関係法令の学習は必須です。

また都道府県警察が所有する警察艇では技能吏員とて、あるいは水産庁監視船に乗り組む船員、航海訓練所が所有する実習船でも船員募集をしています。

外航船関係

外航船は若手船員の不足が深刻化しています。

航海が長期に亘るため若者から敬遠されがちですが、商船会社各社はこの事態を踏まえ若年層船員を確保しなければ、海運事業そのものが成り立たない危機感を持っています。

会社存続の危機感を海運各会社は共有していてその対策として、若手海技士の国家資格取得を支援するため、3級海技士筆記試験合格者に対して6か月間の乗船履歴を付けるため実習生(見習航海士・見習機関士)として採用しています。

乗船履歴満了後、3級海技士口述試験の完全合格を目指します。

晴れて口述試験に合格した暁には幹部船員(士官配置)の登竜門である3等航海士あるいは3等機関士として採用されます。

内航船関係

内航船業界では若手海技士(船員)が不足しています。

内航船においても若手船員の不足は深刻です。

日本の海上物流を支える内航船は日本経済にとって重要な仕事です。

働く意義を何処に見つけるかがとても重要です。

船員は、陸上のサラリーマンでは経験し得ない海を舞台として自分自身の能力を思う存分発揮できる職場です。

一度限りの人生、チャレンジしてみる価値は十分あります。

海洋調査船関係

日本の国土面積は約38万平方キロメートルで世界61位ですが、日本周辺の200海里排他的経済水域(EEZ)と領海を足した面積は447万平方キロメートルに達し、世界で6位の海洋大国日本です。

現在日本周辺海域のEEZでのメタンハイドレート等の地下資源を調査する海洋調査会社で船員を募集しています。

地球規模のスケールの大きな仕事が魅力です。

船員求人についてよくある疑問

船員の求人を探すにあたってよくある質問、疑問をピックアップしてみました。

是非参考にしていただければ幸いです。

求人募集を行っている会社の募集要項ってどこを見ればよいの?

インターネット求人サイトや国土交通省海運支局、全日本海員労働組合等が求人窓口となっていて募集要項の詳細を知ることができます。

船員として職務経験がない場合でも応募はできるの?

最近の船員求人サイトでは未経験でも応募できる内容が掲載されていますが、全くの未経験ではこの業界に就職できても就業を継続することが無理だと思われます。

先ずは、船員を養成する学校に進学し船員教育を受けることが必要です。

船員養成校として国立海上技術短期大学校(2年制)に進学することを勧めます。

応募資格はあるの?

この業界は学歴よりも国家資格を高く評価するため、船員養成校である国立海上技術短期大学校等に進学し4級海技士(航海)4級海技士(機関)の資格を2年間で取得のうえ商船会社等へ入社すべきです。

卒業と同時に航海士・機関士の両方の資格を持っていることは就職するのに有利です。

陸上職との違いって?

陸上のサラリーマンとの大きな違いは船員としての知識や技量も然る事ながら、協調性・コミュニケーション能力がより強く求められます。

船という閉ざされた空間で仕事をするため人間関係を良好に保つことが重要です。

自分の殻に閉じこもりがちな人には向かない職業かも知れません。

船上作業中は上司や同僚と言葉を交わさなくても考えていることをお互い理解できるほどの人間関係が必要です。

勤務時間や休暇や福利厚生とは?

勤務時間は陸上のサラリーマンと同じです。

ただし陸上職との違いは、付与される年間休日日数は同じですが土日週休二日のような定期の休日はありません。

また有給休暇の取得の方法の違いがあります。

船員の場合3か月間海上勤務、1か月間連続して休暇を取る形が一般的です。

下船休暇中は全国にある保養施設を格安の料金で利用できますので家族サービスも充実していて、留守を預かる家族をバックアップする態勢が整っています。

船員の給与はだいたいどれくらい?

給与については陸上のサラリーマンと比べ1.5倍から2倍程度の給料を貰うことができます。

年収ベースで見れば二十代で500万円も普通にあります。

海上でスマホ等情報端末って使えるの?

海上の場合携帯電話基地局の電波が届く海域ではスマホ等の端末は使うことは可能ですが、当該基地局の電波が届かない陸岸から離れた海域を航行する場合スマホ等情報端末を使うことはできません。

船員としての適性とは?

海上勤務の仕事は陸上のサラリーマンに比べて目にする機会が少ないため、職業イメージが湧きにくい職業の一つです。

船員として求められる適性は理系的なセンスです。

航海・機関・通信の各分野で自分が興味を持った分野を極める、「技術者的なセンス」が必要です。

ある意味職人的な要素もありますので船を自由に操船すること、機械いじりが好きなこと、コンピューターなど情報通信に興味があることが職業適性の判断基準となります。

船員となるための早道とは?

船員になるための早道は、海事教育機構で運営する国立海上技術短期大学校で2年間航海士・機関士を目指し勉強することです。

この学校では4級海技士の航海と機関の両方の国家資格を卒業と同時に取得できることが特筆されますが、何よりも船員としての身だしなみを徹底して教えて貰うことができますので、海運会社に就職しても戸惑うことはありません。

即戦力として就職できます。

まとめ

海技士になるために必要なことは、海技士という職業に夢を馳せ自分が海技士として活躍している具体的なイメージを持つことが必要だと思います。

一度限りの人生、大海原をおおらかに走る船をイメージしその世界に自分も入って行きたいという思いがとても大切です。

海の仕事は陸上のサラリーマンでは経験することのできない様々なことがあります。

異次元の世界に入り込んだような未知の世界がそこには広がっています。

陸での細々した出来事が何かちっぽけに見えたりもします。

若いですから青春の悩みもあるかも知れませんが、それを受け止めてくれる海がそこにはあり、素晴らしい仲間達と寝食を共にし時には大時化に耐え、船酔いに耐え海上輸送業務を無事成し遂げた時の喜びは何ものにも代えることができないです。

北海道開拓の父で北海道大学の創始者クラーク博士の言葉に「少年よ、大志を抱け」があります。

海は決して大志を抱いた青年を裏切ることはありません。

それどころか逆にその大きな志に近づけるように後ろから押してくれる大きな心をもった海が待っています。

このように壮大なイメージを自分自身の心に抱くことができたならば、着実に海技士への道を歩んでいる自分がそこにあることに気がつくと思います。

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