派遣コーディネーターという職に興味があり、転職先・就職先として考えている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、派遣コーディネーターという職種に就くと決め、その為の派遣会社を選ぶ時に注意しておきたい10個のことをご紹介します。

また、注意しなければならない派遣会社の特徴と見分け方を、全般的な話から詳細な話まで、元人材派遣会社に勤務していた私がまとめてみました。

派遣コーディネーターを目指される方は是非参考にしてみてください。

まずは「派遣コーディネーター」の仕事例をチェック

派遣コーディネーターが派遣会社を転職先に選ぶ時に注意すべき10個のこととは?

派遣会社に勤務の経験があり今は別会社に在籍している筆者が、公平な目で見た時にどのような点に注意し、就職希望を持っておかなければならないかを解説します。

自身で派遣コーディネーターを過大評価しないこと

派遣コーディネーターという職業に就くことで良くある過ちは、クライアント企業と派遣スタッフとの間を取り持つことで大きな権限を持っているように勘違いしてしまうことです。

あくまでもコーディネーター役に徹することで、主役はクライアント企業と派遣スタッフにあることを忘れてはいけません。

この点に注意しなければ独善的な派遣コーディネーターになってしまい、周囲からも派遣スタッフからも、更にはクライアント企業様からも疎まれやすくなります。

例えば、自身が何十年もこの派遣コーディネーターという職に就いて経験豊富な場合であれば、派遣スタッフ・クライアント企業を安心させるという姿勢で、ある意味権威的な側面もあって良いかもしれません。

しかし、これからこの派遣コーディネーターの職に就こうとする人がそうでは困ります。

派遣コーディネーターの基本姿勢として、派遣スタッフの方に対しては懇切丁寧な意見の聞き方で要を得ていること。

クライアント企業様に対しては、教えを乞うという基本姿勢を保つようにしましょう。

派遣会社の全体像を見極めること

派遣会社が機能的・合理的に動いているのか、漫然と斡旋業のみ行っていないか、経営基盤は盤石か等を見極める必要があります。

派遣コーディネーターを志す人でも、訊いておかなければならないことを訊けない人がいます。

しかし、その派遣会社が公明正大な会社ならば問題はないので、仕事の大まかな流れを訊いてみることが大切です。

多くの派遣会社では、派遣コーディネーターの仕事内容やその詳細フローを紹介してくれるところが多いです。

中には大手一般企業の子会社として経営している派遣会社もあり、その点も調べておくことが大切です。

企業名だけでは分からない場合もあるので、その会社のホームページ等を丹念に調べておくことも良いでしょう。

会社の機能としての分業体制を見極めること

派遣会社の物理的資本というのは「人」です。

この「人」に対して「職」の仲介業者となり、企業・人・自社の三者間が機能的に動く仕組みが、志望する派遣会社にあるか否かを見極めなければなりません。

俗に、「トンビ集団」という言葉で揶揄される会社があります。

これは、人の手配から送り出す先の会社まで、全て一人の派遣コーディネーターが責任を持って担当する会社です。

派遣コーディネーターが世に出初めの頃にはよく存在した派遣会社の形になります。

すなわち、トンビのように一人で全ての業務をこなしますが、その一人一人の集団が派遣会社になったような会社になります。

一方では、現在もトップハンティング専門の会社などに見られる制度体制になります。

つまり、会社経営者や幹部職などのハンティングにはこうした手法が使われたりします。

この場合の非効率さやマイナス面が見直され今ではほとんどないのですが、中小零細派遣会社では残存しているのも事実です。

給与・賞与体系を見極めること

派遣コーディネーターの場合、成果報酬という制度が適応される会社があります。

基本給が月20万円そこそこで、それ以外は全てインセンティブ支給と言うような場合の制度です。

保険会社の外交スタッフのような制度と言うこともできます。

派遣コーディネーターの場合1人~数人単位で企業へ派遣しますが、その後も派遣している人材や企業に対してフォローする必要があります。

このフォローを疎かにすると派遣スタッフが突然退職してしまったり、クライアント企業様から契約を切られたりしてしまいます。

そのため、どの企業に何人の派遣スタッフを入れたのか、今何人の派遣スタッフをフォローしているのかによりインセンティブを設けている会社があります。

また、賞与についてもその評価制度について確認しておくべきでしょう。

往々にして上司の感覚的評価によって賞与が決まってしまったり、例年同額の賞与だったりする場合が有ります。

全てのデータが電子化されているか見極めること

電子化されているか否かということは、つまらない様で大変重要な業務ファクターになります。

膨大なクライアント情報、派遣人材スタッフ情報等が文書としてファイリングされているだけという状況の会社の場合、マッチングに要する労力が完全IT化された会社に比べて何十倍にもなります。

このことは従業員として働く派遣コーディネーターとして精神的苦痛を伴う過大な労力となるので、派遣会社選定の重要ファクターと捉えて下さい。

中小零細派遣会社の場合、パソコンはあるけれど過去情報は全て文書としてパイプファイルに綴じられていることがあります。

昨今では、大手派遣会社などではAI(人工知能)を使って一部マッチングを行うことで人と仕事の相性判断などを行っている会社もあるほどです。

どちらの方がより人材コーディネーターとしての業務に集中することができるかは、比べてみると分かりますね。

基盤となるクライアント会社データを見極めること

最も派遣コーディネーターとして重要なのが、紹介できるクライアントが何社あるのかということと、手元にキープできている派遣スタッフ候補者が何人いるのかということです。

古株の派遣コーディネーターが一人で情報を抱え込んでいる場合、企業の求人情報が未更新のままで杜撰なデータのままだと、派遣コーディネーターの仕事が全くできなくなります。

就職後、マイナススタートになってしまう恐れもあります。

しかし、この情報自体は企業秘密にもなり、正直で正確なデータを教えてくれないのが現状です。

よく会社案内やWebサイトに「○○万社の派遣実績」とありますが、この数値の積算根拠も不明確です。

仮に1契約1社とすれは、毎年1社と年間派遣契約を10年結んだとした場合、派遣実績は10社になる計算です。

更に、過去実績よりも現在派遣している企業が何社あるのかも重要な情報です。

基盤となる派遣スタッフデータを見極めること

派遣会社にとって次いで重要なのが、求職者(派遣要スタッフ)のデータベースです。

登録型派遣の場合は、その個人データが最も重要になります。

つまり、「弾が無ければ鉄砲は撃てない」の例え通り、その会社の人材データの数・量・質を見極めなければなりません。

経験的に、この部分が粗雑な派遣会社は全てに亘って粗雑な業務になっています。

派遣コーディネーターの仕事の一つともなりますが、登録されている人材へのアプローチを随時定期的に行っているかという問題があります。

派遣登録している人は、その会社1社だけに登録していることはまずなく、複数社を掛け持ち登録しているのが実情です。

そうした場合、今は残念ながら派遣すべき適切な職種がなく、その候補者を放置してしまうと他の会社で派遣の仕事が決まってしまうことになります。

従って、派遣コーディネーターは常に登録者の近況を確認すると共に、丹念に今の希望をヒアリングし記録することが重要です。

地味な仕事で今日明日の実績には繋がらないと思いますが、この作業は派遣コーディネーターにとっては必須になります。

現状、取引先企業数と同じく、登録者が何名いるかはその派遣会社にとっては重要情報になります。

これも教えたがらないと思いますが、是非訊いてみるべき数字になります。

多いのか少ないのかは同業他社と比較してみれば一目瞭然になります。

派遣コーディネーターの「一日」を聞くこと

派遣会社によれば、派遣コーディネーターの仕事内容が非常に異なるケースがあります。

そこで、その仕事を逐一比べることはできませんので、一応派遣コーディネーターの代表的な一日の活動を教えてもらうようにしましょう。

上の⑤で示しましたクライアント会社は自社と同じく昼間の仕事と思われますので、連絡や訪問は日中で良いのですが、上記⑥で示しました派遣候補スタッフの場合ですと夜にならなければ連絡が付かないケースが多くあります。

当然、就労中の登録スタッフ等の場合は、夜か休日しか連絡が取れない場合があります。

そうした場合には、残業で対応するしかありません。

合理的な派遣会社ですと、登録スタッフへのフォローをする日を決めていて、その日には時差通勤で残業抑制を計る会社もあります。

また、「一日」と書きましたが、「一週間」「一ヶ月」という単位で主要な業務を訊いてみるのも良いでしょう。

入社後の業務に関する引き継ぎ方を知ること

「引き継ぎ方」に関しては、どの業種にも当てはまることです。

しかし人材派遣会社になれば無形の情報が一般企業よりも多く、その引き継がれ方によればマイナススタートとなる事を覚悟しなければなりません。

例えば、派遣スタッフに関する情報引継で「要注意人物」としているスタッフ情報を引き継がなかったような場合に、派遣先で問題を発生させてしまうようなこと等が考えられます。

またクライアント情報としては、派遣の採用・運営に係る決定権者や運営管理者等の情報がなければ、どの人に適切な情報を提供すれば良いのかが分からずに非効率な営業になってしまいます。

この点、合理的な引継方法を採用している会社を見極めることが重要です。

自身の役割を充分確認すること

派遣会社の規模にもよりますが、派遣コーディネーターの役割が細分化されているケースがあります。

つまり、派遣コーディネーターとして既存派遣スタッフのフォローを担当するのか、或いは新規開拓クライアントを任せられるのか、更には派遣候補スタッフの面接のみ従事するのかというような細分化がなされているかどうかです。

そうした場合、新入社員として入社した後どのような役割を任せられるのかという問題が発生します。

クライアントだけをルート営業するような派遣コーディネーターもいます。

この場合は、そのクライアント情報をしっかりと熟知しておかなければならないことは無論のこと、その業界知識や状況も併せて知っておくべきことになります。

また、派遣候補スタッフの面接だけを行う場合には、その派遣会社の色を鮮明に出しながら謙虚な立場に立って面接を実施しなければなりません。

新規開拓になれば余程ベテラン派遣コーディネーターでも疲れる仕事になりますが、やりがいは充分にある役割でしょう。

こんな派遣コーディネーター求人には注意すべき!見分けるポイントは?

ここでは、派遣コーディネーターを募集している派遣会社で応募の際に見極めるポイントをいくつか紹介したいと思います。

派遣会社も様々で、あらゆる求人広告を出していますので、危険な派遣会社の求人には注意したいものです。

自分の会社の仕事内容を大雑把にしか言えない会社は赤点滅

派遣コーディネーターの仕事に関して大雑把にしか説明できない会社は、大雑把な要素を多く持った業務を中心に置いているために詳細を説明できない可能性があります。

多くの求職者の方は入社してから知れば良いというような悠長な考えで、訊かない場合があります。

しかし、是非仕事の流れを訊いてみて下さい。

説明できるだけその会社はきちんとしているということになります。

就労条件が明確に示されていない会社は赤点滅

人材を扱う派遣会社であるにも関わらず、自社の派遣コーディネーターの募集に就労条件が詳細に書かれていないケースが散見されています。

つまり、「委細相談(面談)」という言葉で濁している会社があります。

余程のヘッドハンティングで実績のある人の場合、この「委細相談(面談)」は分かるとしても新卒や中途入社で「委細相談(面談)」は危険です。

裏を返せば「委細は相談で決めるが、条件は会社次第だよ」と言われているようなもので、応募者の立場からすれば闇雲な面接になってしまう可能性があります。

資本金があまりにも少額すぎる会社は黄色点滅

人材派遣業に関しては、資本金が少なくとも設立可能であれば簡単に「特定派遣業」「一般派遣業」の免許を取ることができます。

そのため、資本金(企業にとって元手となる基本資金)が数百万円でできてしまいます。

派手に派遣業を行っている会社でも、「え、こんなに少なかったの?」と思えるほどに資本金自体が少額な会社があります。

そういった会社も経営基盤的にやめておく方が無難でしょう。

まとめ

派遣コーディネーターとして派遣会社で働くことを希望する方のために、目の付けどころと危険信号について概説しました。

派遣会社にチャレンジしてみる方は是非参考にしてください。