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責任のある仕事は、大変そうに見えます。
そして、見方を変えるとかっこよくも見えます。
そんな仕事の一つに、運行管理者業務があります。
運行管理者の業務は、運送業界の中で最も花形な業務になります。
各会社の運転手が最も頼りにするのは、運行管理者です。
なぜなら、運転手は、運行管理者の指示があって初めてトラックを運行することが出来るからです。
では、運行管理者は、どのような責任を負っているのでしょうか。
なぜ、運転手は運行管理者を頼りにするのでしょうか。
今回は、運行管理者の求人募集内容や運行管理者のやりがいなど、詳しく解説します。
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目次
閉じる運行管理者のおおまかな仕事内容
おおまかな仕事内容
緑ナンバーのトラック、バスなどを運行する人は、運転のプロフェッショナルです。
そしてその背景には、車両運行のプロフェッショナルを、安全な運行に導くプロフェッショナルがいます。
運行管理者です。
運行管理者の仕事は、事業用自動車の運行において、「安全に運行業務を行うための総責任者」です。
言葉を変えて言うなら、「運行の安全管理者」といえます。
運行管理者は会社でどういう役割を求められる?
運行管理者の会社内での立場は、大きく言うと、運行に関する事については事業者と同じ権限が与えられています。
つまり、運行管理者は事業者の代行と言ってもよいでしょう。
運行管理者が良しとしたものや、ダメと言ったものは、事業者が言った事と同じ事です。
従って、会社内での役割は、非常に大きな責任があります。
例えば、ドライバーの健康状態、気象状態、などを考慮して安全な運行が危険と判断した場合、ドライバーの交代や、運行の停止などを自らの考えで命じることが出来ます。
このように、会社の運行業務を安全に働かせる役割を担っています。
運行管理者の就職先は?
運行管理者の資格があれば、どの様な会社でも働くことが出来るのでしょうか。
運行管理者として転職した場合でも、すぐに転職先の運行管理者に就くことはあるのでしょうか。
そして運行管理者の資格を活用する一例もご紹介します。
運行管理者には2種類ある
運行管理者が活躍している業界は、運送業界です。
運行管理者の資格の種類は、貨物輸送と旅客輸送に分かれます。
貨物輸送は、ご存知の通りトラック輸送になります。
旅客輸送は、バス・タクシーのように人を運ぶ輸送です。
このように、同じ輸送業界でも大きく別れます。
貨物の輸送の場合と、旅客輸送の場合の運行管理者は、それぞれに関する運行管理試験があり、事業内容に合わせたいずれかの運行管理資格を取得する必要があります。
そのため、貨物輸送の運行管理者の資格しかない人は、旅客輸送の運行管理者はできません。
また、その逆も同じです。
貨物・旅客の双方の運行管理者を行う場合は、運行管理者の双方の試験に合格する必要があります。
転職すぐには、運行管理補助者が適任
運行管理試験自体は、事業者から選任されなくても受験することは可能です。
しかし、運行管理者の業務は、事業者により選任された者が行います。
そのため、運行管理業務は、非常に責任を負う業務です。
運行管理者の資格を持っていると言っても、転職後にすぐ運行管理者の業務に就くことは、非常にまれです。
いきなり転職して、運行管理業務を任される事はないでしょう。
万が一、転職後すぐに運行管理者に選任されたなら、その会社は良い会社とは言い難い会社です。
なぜなら、転職後間もない時は、その会社の仕事内容や、運行状況を、運行管理補助者になり勉強するのが普通です。
2~3か月は、最低でも教育期間とする必要があります。
男女問わない業務
運送会社の社員のイメージは、男性の社会というイメージが直感であるでしょう。
確かに、トラックの運転手というと男性の職業と思うのは当然のことです。
ですから、運行管理の職は、男性の仕事と考えられることが多いです。
ところが、運行管理の仕事は、資格さえあれば女性でも可能です。
例えば、運行管理者の一番大切な仕事は、運転手の点呼を取ることです。
点呼は、運転手の健康状態、アルコール状態、携帯品、などの確認を行い、異常なくトラックを運転させることです。
そして、運転手の出発・帰着に合わせ、24時間行われます。
一人の人間がすべての点呼を取ることは、できません。
運行管理者の間で交代業務を行います。
実際の話、私は、深夜から早朝にかけて点呼を取る者の負担を軽減するために、有資格の女性事務員に出勤出来る日は早出をお願いし、早朝から点呼を取ってもらいました。
この場合、運行管理としての総責任は、別の者が担当します。
しかし、運転手の点呼に関しては、有資格の女性が行っても、法律上なんの問題もなく、女性も運行管理補助者として、活躍できる場合があります。
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運行管理者求人でよくある募集内容とは?
運行管理者の求人情報に掲載されている、気になる項目をまとめてみました。
内容は、業界の中の平均的な状況です。
会社により、大きく相場とずれが生じることがあります。
詳しい事は、直接募集先の企業に問い合わせて頂くのがベストです。
給与相場
運行管理者の募集要項に表示されている金額からお話しましと、給与相場は、20万円ぐらいからスタートします。
給与の上限が、35万円ほどです。
会社により、幅広く給与金額の差が生じています。
運行管理の資格手当は、各会社によりばらつきが結構あります。
1万円以下の会社もあれば、2万円~3万円の場合もあります。
また、資格手当込みということで、明確でない場合もあります。
世間一般的に多くあるのは、前者の様に資格手当が別途支給される形です。
勤務時間や休日、残業
勤務時間は、基本的に9時間拘束の8時間労働です。
残業においては、会社の規模が大きくなるほど、残業時間は少なくなる傾向があります。
これは、規模の大きい会社ほど、業務が細分化され担当化されているからでしょう。
逆に、すべてとは言いませんが、小さな規模の会社ほど、一人の人間が業務を兼務する傾向があるので、どうしても残業が増える可能性が高くなります。
残業が嫌いな人は、なるべく規模の大きい会社を探すことをお勧めします。
休日については、運行管理者の場合、日曜日は休みです。
週休2日制と、完全週休2日制のいずれかは、各会社により違いがあります。
直接問い合わせることをお勧めします。
福利厚生
基本スタイルとして、運送会社も一般的な社会保険に加入しています。
しかし、唯一気を付けたいのが、たまに社会保険未加入の運送会社があります。
現在、発行されているフリーペーパーや、ハローワークのどの情報には、必ず社会保険の加入情報も記載されています。
運送会社で、運行管理職だけでなく運転手として職を探している場合も、気を付けてください。
勤務場所
運行管理の資格の効力は、事業所単位になります。
従って、運行管理者の募集を行う営業所や事業所の所属となり、その営業所の運行管理者になるのが、一般的な流れです。
そして、その営業所の運行管理者になるということは、陸運支局等に登録されるということです。
所属以外の営業所や事業所では、運行管理者ではありません。
資格保持者です。
運送業界で転勤は、管理職ぐらいしか耳にしません。
会社によっては、運行管理者も転勤がある場合があります。
規模が大きい会社になると、全くないというわけではありません。
求められる人物像
運行管理者として、選任される人はどのような人なのでしょう。
一般的に、適応する・求められると、考えられる人物像を紹介します。
責任感の強い人
「責任感がある人」だけではいけません。
「責任感が強い人」でなくてはいけません。
理由は、事業所すべての将来を預かるわけです。
中途半端な気持ちで、業務を行っていると、運転手の管理を行うことは不可能です。
徐々に管理体制が崩れてきます。
そのようになると、運転手が簡単に点呼をすり抜けたりします。
良くある事例は、酒気帯び状態で出勤し、酒気帯び状態でアルコールチェックは出来ないため、自分以外の人にアルコールチェックをやらせて、運行に就く事例が、現状よく発生しています。
この場合、最悪なのは、事業所の営業停止です。
また、それだけではなく、場合によれば運行管理者も、処罰の対象になります。
責任感はだれでもあります。
しかし、責任感があるだけではダメです。
強い責任感を持ち続け、より管理体制を構築することが求められます。
いざと言うときに頼れる人柄
判断力は問われます。
例えば、高速道路を走行中に、渋滞や、通行止めに出くわします。
この時、高速道路を降りないで、渋滞の中に突っ込んで行くのが良いのか、一般道を走行して渋滞や通行止めを回避するのかと、運転手から判断を求められることがあります。
そして、一般道を選択た場合、今度はどの道を行けばよいのかと、問われる場合が多々あります。
この場合は、知っているか知らないかの状況になるので、日頃運転手から情報を得て、地図などで確認することで補えます。
このように、2つに1つを選択する判断を行うことが多いです。
しかし、この判断力は、経験から磨くことが出来ます。
最初の内は、「そんな事聞かれてもわからないよ」と思うでしょう。
的確な判断を出すことは難しいでしょう。
それも当然のことです。
しかし、運転手も高速道路上という現場で、困っています。
そんなときは、運転手に「延着などの責任は運行管理の方で持つので、安心して気を付けて運行するように。到着したら連絡する事」と伝えてあげて、時間に対するあせりなどを取り除いてあげることです。
このように運転手が頼れる、人柄があれば最高に良いですね。
必要なスキルや資格、経験
運行管理者になる方法は、2つの場合があります。
一つは運行管理者の資格試験を受験する方法です。
二つ目は、指定された運送業の運行管理において5年以上の実務経験があり、その間に国土交通大臣の認定する運行の管理に関する講習を5回以上受講した者です。
運行管理の資格試験を受けるにあたって
運行管理者試験の受験資格は、2種類あります。
1つ目は、事業用自動車(事業の種別は問わない)の運行管理に関する業務に、1年以上の実務経験を積んだ者。
2つ目は、1年以上の実務経験の代わりに、自動車事故対策機構が行う基礎講習を修了した者。
一般的な運行管理者への道は、自動車事故対対策機構が行う基礎講習を修了し、資格試験を受験し合格することです。
運行管理者のおすすめ求人のポイント
運行管理の求人広告を見る時に、チェックするポイント箇所をお話します。
欲しい求人に関しては、しっかりとした説明がある
例えば、運行管理者の求人を探している時に、運行管理者の求人内容とともに、ドライバー募集の求人も掲載されている場合があります。
この場合、その会社が、どちらの求人が必要なのかを判断します。
多くの求人広告では、現状すぐにでも欲しい職種は、詳しい説明がされています。
この場合、運行管理者に関して詳しい説明がされてれば、ドライバーよりも運行管理者のほうを強く求めていることになります。
逆に、ドライバーの説明が詳しくされているようだと、運行管理者よりもドライバーを強く求めていることになります。
どうしても、強く求人を考えている箇所においては、力を入れるのが当然です。
運行管理者の求人を考えるのであれば、出来るだけ強く求人を求めている会社が良いです。
運行管理者求人の雇用形態による違い
運行管理者の雇用体系は、基本スタイルは正社員の雇用です。
例えば、入社してすぐの場合は、運行管理補助者となることもあります。
しかし、その場合でも、正社員の雇用になります。
注意点
注意したい点は一点あります。
運行管理補助者の場合は、正社員でない場合もあります。
パート業務で行う場合も多々あります。
運行管理補助者は、運行管理者のように国(陸運局)に届け出る必要はありません。
社内でだれもが分るように掲示するだけで大丈夫です。
運行管理者によくある体験談
私が最も恐れていたのは、運転手が運転免許証を自宅に忘れて来ると言うことでした。
大概の運転手は、点呼を実施する時になり始めて、免許証を自宅に忘れてきたことに気が付きます。
そのような事は、1年に1回あるかないかの低確率なのですが、この時ばかりは困ります。
運転手の感覚では、「時間がないからトラックに乗り換えて運行途中に、自宅によって運転免許証を取って来る」などのようなことをよく口にしています。
結局、運転手にトラックで運転免許証を取りに帰る考えはやめさせて、私が乗用車で自宅まで送り、運転免許証を取りに戻ったことが、何回かありました。
もし、私が運転免許証を忘れた運転手に、「トラックで自宅まで取りにもっどて、そのまま仕事に行って良い。」と言ってしまうと、その時点で、私の運行管理者としての立場はなくなります。
場合によっては、会社の存続にも影響があります。
仮に、トラックで運転免許証を取りに戻った運転手が、自宅に到着する前に、軽微な物損事故を起こしたとしたら大問題です。
警察に事故報告を行った時点で、運転免許証不携帯のまま運転させている運送会社を公表したことになります。
そうなると、点呼などは未実施とみなされ、最終的に行政処分などが科せられる場合もあります。
運行管理者求人についてよくある疑問
運行管理者になる前、あるいは運行管理者として転職する場合の疑問にお答えいたします。
運行管理者の面接で、必ず聞かれる事は何ですか
運行管理者の転職のように、ある事柄に特化した場合の転職では、必ず「あなたは、前職で何を行ってきましたか。教えてください。」と言うことは問われる可能性が高いです。
その場合は、あなたが運行管理者としての仕事以外に取り組んできた事柄を、具体的に話してください。
ここが一番のアピールポイントになります。
一例を挙げると、「運転手の安全に関することの教育に尽力してきました。例えば、トラックが交差点を左折する時、気を付けなければならないことを、各自事前にゆっくりで考えさせ、集合ミーティングで答えを出し合うなど、危険予知活動の手順で教育してきました。その活動の結果、○○年の上半期は、物損事故は0件になりました。」と言うような内容です。
何をやったか、その結果どうだったかを具体的にイメージできるよう事前に準備しておくのもよいでしょう。
運行管理者は点呼を取る場合、点呼を取れる時間は決まっているのですか。
意外と、知られていないのが運行管理者が点呼を取ることが出来る時間です。
この点呼を取る時間は、12時間までです。
勤務時間が12時間を超えて取った点呼は、無効になりませんが、労働時間としては、あまり推奨できる時間ではありません。
また、運行管理補助者の場合は、8時間とされています。
この勤務時間内において、点呼を取ることが出来ます。
運行管理者の資格は、更新手続きが必要なのですか
運行管理者の資格そのものは、更新手続きはありません。
ただし、その運行管理者においては、2年に一回の講習があります。
この講習は、運送業界の推移を勉強するために行われるものです。
2年ほどの時間が経過すると、運送業界も僅かばかりの変化や動きが見られます。
その変化や動きに関して、情報収集や学習を行うために開かれるものです。
この2年に1回のサイクルは、人によって違いがあります。
1年違いであったり、同じ2年でも受講する月が違ったりします。
なお、運転免許証の更新の様に、受講する期間が決まっているわけではありません。
受講は、自主申告で行い、もし業務の都合で当月に受講が出来ないなら、次月に変更を自分で行っても問題ありません。
運行管理者の仕事は、やりがいを感じますか
運行管理者は、非常にやりがいを感じることができる仕事です。
会社内のいち営業所などの運転手と運行の管理を任されているだけですが、非常にやりがいを持って業務に当たることが出来ます。
例えば、運行管理者の仕事の一つとして、運転手に事故を起こさせない義務があります。
たとえ少人数であって大人数であっても、運転手一人ひとりに、運行管理者の、事故を起こさせない気持ちや、考えが伝わらないといけません。
それをどのようにして伝えるか、試行錯誤します。
試行錯誤の結果、運転手一人ひとりが、事故を起こさないで業務を遂行してくれたら、これほど運行管理者としてのやりがいを、感じることは有りません。
運行管理者と配車係の違いは何ですか
配車係は、運行管理者の仕事である、乗車割(配車)を、行います。
配車係は、特に必要とされる職種ではありません。
規模の大きな階差は、車両や運転手の数が多くなるため運行管理者の代わりに、配車業務を行う場合もあります。
小さな会社では、配車係を設置せず、運行管理者が乗車割を行う場合がほとんどです。
例えば、配車係が乗務割を作成する場合ですが、流れとしては、事業者から、すべての運転手の仕事に関わる勤務時間・乗車時間が、定められます。
それに従って、安全を考慮しながら、運行管理者が作成します。
配車係は、同じように乗車割を作成します。
しかし、事勤務時間や乗車時間については、直接事業者から聞くのではなく、運行管理者から指示を受けます。
その指示に従い、乗務割を作成します。
勤務時間・乗車時間等、また、安全が確保されてい乗車割が出来ていれば大丈夫です。
このように、配車係は、運行管理者の乗務割の仕事の代行を行うことがメインとなる仕事です。
会社によって細かい業務内容は変わりますが、乗務割に関するほどんどの事は、担当します。
例えば、運転手に対する指示を出す。
お客様との連絡の取り合い。
外注先の管理。
場合によれば、売り上げのマネジメントも行います。
乗務割を作成するのみではなく、様々な業務が付随しています。
まとめ
いかがでしたか?
運行管理者の使命は、そこで働く運転手や家族の生活を守ることも含まれます。
運行管理者のちょっとした弱さ(いい加減さ)が、大きな問題を引き起こす引き金になります。
運行管理者が毅然とした態度でいると、何か問題が起こっても事態は大事に至らず、収束の方向に進んでいきます。
このような理由で、運行管理者は責任が重くなるのです。