雑貨屋の仕事が大変だと思う4つのことと、それでも私が感じるやりがいとは?
一歩足を踏み入れると思わず笑顔になれる、雑貨屋さん。
大切な人への贈り物や自分へのご褒美、お部屋をお洒落に見せてくれるインテリア等を探しに、一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。
お買い物をしながら「こんな可愛い雑貨に囲まれてお仕事ができたらいいな…」なんて思ったことがある方はいませんか?
今回は、そんな雑貨屋の仕事内容や、向いている人の特徴といったお話をしていきます。
雑貨屋はどんな仕事?
雑貨屋は、何が販売されているかが明確に決まっているお店ではなく、その店舗のテイストに合わせた雑貨が並んでいるのが特徴です。
一般的な雑貨屋に多く並んでいるのは、ハンカチやマットなどの布物、食器類、お洋服、ステーショナリー、お部屋の装飾品、ギフトにぴったりなお茶やバスグッズなど。
季節によって販売するものが大きく変わる店舗も多くあります。
生活に欠かせない日用品だけではなく、プレゼントや毎日を豊かにしてくれる商品も揃う非日常的な気分を味わえる場所、というのが一番の特徴ではないでしょうか。
雑貨屋の大まかな仕事内容
- レジ、接客
- 掃除、検品、ディスプレイ
- ラッピング
- 棚卸し、商品発注
- 日報
私たちが雑貨屋さんでお買い物をするときに見かけるレジ対応や接客、ラッピングだけでなく、お客さんの立場からだと見えない商品発注や日報の作成業務などもあります。
実際に働く前にイメージができるよう、それぞれのお仕事をもう少し詳しく見ていきましょう。
レジ・接客
まずは私たちがよく見るレジ・接客のお仕事。
雑貨屋では、大きいものを1つ買うお客様だけでなく、細々したものを沢山購入するお客様もいます。
プレゼント用に分けて包むようにお願いされることもあるので、「スピード感と正確さ」が必要です。
もちろんどんなお店でも初めはトレーニングをして貰えるはずなので、その間にしっかり特訓しておきましょう。
お金を扱うお仕事なので、慣れてからも気を抜かず正確に。
雑貨屋での接客で特徴的なのは、お客様から商品の詳細だけでなく、「こんな方に贈り物をしたいのですが、どんなプレゼントが良いと思いますか?」「木目のテーブルにはどのランチョンマットが合うと思いますか?」など、センスを問われる質問をされることが多くあります。
インテリア系の雑誌を読んでみたり、他の雑貨屋を通りかかったときにディスプレイを参考にしてみましょう。
掃除・検品・ディスプレイ
雑貨屋のお仕事の基本は、実は「お掃除」。
商品をより美しく魅力的に見せる為には、ピカピカに磨かれたお店づくりが必須です。
物が沢山ある空間なので、見えている部分だけでなく商品の後ろや棚の下のホコリまでしっかりチェックしましょう。
タオルやハンカチなどの布物は、お客様が広げてデザインを見る為、営業時間中もこまめに確認していつでも綺麗に畳まれている状態をキープしましょう。
お店に商品が届いたら、商品に間違いがないか、不良品がないかをチェック。
納品書を見ながらしっかり検品をします。
終わったら、次はお店に陳列。
上述した通り、心惹かれるディスプレイをつくるためには、雑誌や他のお店を沢山見てセンスを磨くことが必要です。
届いた商品を美しく並べるのはもちろん、インテリアのコーナーなら「こんなお部屋に住みたい!」食器のコーナーなら「こんな食卓であんな料理をつくりたい!」とワクワクさせることができるような空間が、お客様を惹きつけるお店づくりには重要です。
お店によってはPOPの作成を任せられることもあります。
「パッと見て分かりやすく、お洒落に」がポイントです。
ラッピング
贈り物を探しに訪れるお客様も多いことから、レジでは預かったお品物が自宅用かプレゼント用かを確認します。
ラッピングは、貰った瞬間の感動をつくる為の重要なポイント。
お客様の想いを一度お預かりし、丁寧に美しく包むお仕事です。
混雑している時間でも、大切なお品物を包むときはゆっくり丁寧に。
焦らないためにも、お店の袋や包装紙で雑貨を包む練習をしておきましょう。
沢山購入されたお客様には、どれとどれが一緒で、どのようなラッピングをご希望なのかを聞き、必ずメモを取るようにしましょう。
完成したら、ラッピングの状態をお客様にチェックしてもらいましょう。
また、雑貨屋では食器などのワレモノを扱うお店も多くあります。
プレゼントとして選ばれることも多いので、緩衝材を使って慎重に且つ見た目も美しく仕上げることが求められます。
ラッピングデザインの種類が多いお店であれば、その商品が一番素敵に見えるような包み方をこちらから提案することも求められるでしょう。
棚卸し・商品発注
お店にある全ての商品の在庫を数える、棚卸し。
商品の数が多い雑貨屋では、とても大きなお仕事です。
陳列されている商品だけでなく、在庫部屋や引き出しの中などにあるもの全てが対象となります。
一時的にお店を閉めたり、開店前・閉店後に行うお店もありますが、営業時間中に行うお店もあります。
接客をしながらも、一つ一つ確実に数える正確さが求められます。
雑貨屋では、お店の備品と思いきや商品だったなんてこともあります。
お洋服コーナーのミラーも実は売り物かもしれません。
お店を隈なくチェックしましょう。
お店によっては、売り出す商品をアルバイトが選ぶことも。
カタログを見て、自分のお店に合うもの、店頭に置いたら足を止めてもらえそうなものを中心に選びます。
そのお店によって売れるものとそうでないものが変わってくるので、過去に売れたもののリストを見ながらお客様の好みをチェックする必要があります。
日報
閉店後(もしくは開店前)に、一日に何がどれだけ売れたかを報告する日報の作成を任せられます。
売り上げ額とレジの中の金額に相違がないかをチェックしたり、売れた商品のジャンルを確認したりする作業です。
大きな商業施設の中の店舗の場合、入金する場所まで距離がある場合があります。
大きな額を持って歩く、責任の大きいお仕事です。
気を抜かず、常に手元に大事なものがあるか確認しましょう。
日報の作成は、お店についてより深く知ることができるお仕事です。
数字の意味を考えながら作成してみることをおすすめします。
雑貨屋の仕事はどんな人に向いている?
それでは、そんな雑貨屋の仕事はどんな人に向いているのでしょうか?
「こんなお店にしたい!」というビジョンがある人
上記の通り、予め流れやルールが決まっている仕事だけではない為、「自分で考える」という力も求められます。
お店に配属が決まったら、業務上必要なことを淡々とこなすだけでなく「こんなお店にしたい!」というビジョンを持って自分のアイデアを活かすことで、お店の為だけでなく、自分もやりがいを持って楽しく働くことができます。
並べる商品やディスプレイの仕方に関しては、もちろんそのお店のテイストに合わせるというルールがありますが、例えばお客様への気遣いや徹底した掃除の仕方等には、自分なりのこだわりを持つことができますよね。
商品やPOPなどがつくるお店のイメージだけでなく、温かい接客やピカピカに磨かれた空間づくりも、お客様に気に入ってもらえる為の重要なポイント。
そこを自分でつくることで、お客様を感動させることができたり、自分自身もやりがいを感じることができたりするのです。
説明するのが得意な人
最近では、数多くの面白いグッズや便利グッズなど、一見「これは何に使うものなんだろう…」と思う商品が雑貨屋に並んでいます。
当然お客様から質問されることも沢山あるはず。
忙しい中で来店してくださるお客様も多い為、「端的に」「分かりやすく」説明する力が求められます。
雑貨屋ではそれに加えて、どんな使い方をしたら、どんなアイテムと合わせたらもっと楽しくなりますよ、といったアドバイスもできるスタッフが理想です。
上手く説明する為には、その商品をよく知ること。
金額や品番だけを見て淡々と検品するのではなく、その商品の一番の魅力は何だろう?と考えてみることが重要です。
学ぶ努力ができる人
雑貨屋のお仕事には、センスが求められます。
これだけを聞くと、「私にはセンスがないから無理......」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、雑貨屋で働くということは、毎日沢山のお洒落な商品に囲まれるということ。
先輩が作ったディスプレイをこんなに長時間観察できる機会は他にありません。
自分で意志を持って学ぼうとすることで、センスはどんどん磨かれていくものです。
勤務中以外でも、出かけた時に他のお店のディスプレイを見てみたり、SNSでお洒落なお店やお部屋の画像を検索してみたりと、学ぶ方法は沢山あります。
センスだけでなく、接客やレジ、ラッピングなども全て同じ、「努力」が必要です。
雑貨屋の仕事で活かせる経験
接客業の経験
必須ではありませんが、接客業の経験があると活かせる場面が多いでしょう。
お店に並ぶ商品だけでなく、スタッフの感じの良い応対も、お客様からファンになってもらう為の重要なポイントです。
お客様への提案やラッピング時の細やかな気遣いなど、接客業を通して学んだことが役に立つ機会が多くあります。
雑貨屋で働くメリットとは?
自分の暮らしも丁寧になる
雑貨屋では、毎日出勤したらお店を隈なく磨き、商品が美しく整列しているかをチェックし、お洒落に見えるようなアレンジをします。
その流れが自分にとって当たり前になることで、同じことを自然と自宅でもできるようになります。
人を喜ばせるのが得意になる
雑貨屋のお仕事で特徴的な、「ラッピング」。
毎日コツコツと練習することで、プライベートでも何かプレゼントをしたいときに、さっと自分でできるようになります。
「この人にはこんな包装紙で包みたい」という希望も、自分でやるなら叶います。
その後のキャリアについて
この仕事についた後のキャリアアップの道は?
アルバイトから始めて数年後に正社員となり、店長を任せられるスタッフもいます。
上述した通り、雑貨屋の仕事は多岐にわたり能力だけでなくセンスや気遣いも必要。
学歴だけでなく、そのお店にいかに愛情を持って貢献できるかがキャリアアップに繋がります。
他には、提携先のメーカーへ転職する人も。
商品を発注する中でそのブランドのファンになり、もっと深く携わりたいと考える人も多いようです。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
お客様へ商品の説明をしたり、よりお洒落に見せる提案や、相手に合わせたプレゼントの提案をする雑貨屋の仕事。
どんな業種にも必要な「提案力」が身につきます。
お客様にとってプラスとなるような提案を自分の言葉で伝えるということは、この先どんなお仕事をする上でも役立つ力となるでしょう。
また、雑貨屋以外のお仕事をしていても、お客様への贈りものを自社の包装紙や、リボンを使って包むように頼まれるなんてことも。
そういった場面でさっと包むことができたらスマートですよね。
まとめ
お洒落な雑貨に囲まれる、雑貨屋のお仕事。
センスが求められるお仕事ですが、最も必要なのは、より良いお店にする為に学び、努力すること。
「自信はないけど憧れがある!」という人も、努力の末に素敵なお店をつくる一員となれるかもしれません。