いつの時代も就職希望の多い公務員。

特に地域に密着した地方公務員は、大企業のない過疎地域でも、安定した収入が得られるため、地元で就職をしたいと希望している方にとっては大人気の職種であると言えるでしょう。

しかし、公務員になりたいと思っていても、公務員の実際の仕事内容についてはよく知らないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、公務員のなかでも地方公務員一般事務職の業務内容や求人情報の見方、おすすめ求人についてご紹介いたします。

地方公務員の仕事の種類と大まかな仕事内容

まず、地方公務員の業務の種類と大まかな業務内容について、作業の目線から一部ご紹介いたします。

窓口業務

役所にはどの課にもたいてい住民窓口が設置されています。

住民票の発行をしたり、各種給付金の申請を受け付けたり、確定申告を行う窓口のことです。

役所に来庁される住民の方の過半数が、この住民窓口に用があって来られるため、特に窓口業務の多い税務課や住民課等は、ほとんど一日中この業務をしています。

入庁(役所では入社ではなく入庁といいます)1年目の新人は、顔と名前を住民の方に覚えてもらうため、窓口業務が多い課に配属されることが多いです。

その仕事内容は?

住民の方のお話を聞き、各種サービスの申請の補助をいたします。

制度についてご説明差し上げたり、申請書の間違いを訂正したり、申請を受け付けて処理する業務です。

制度の内容を理解せずに来庁される住民の方が大勢いらっしゃいますので、制度の内容をわかりやすく噛み砕いて説明できるよう、日々学習する必要があります。

田舎の小さい自治体ですと、高齢者の方の申請を受け付けることがとても多いため、高齢者の方でも理解しやすい説明が、大きな声でできるようにならねばなりません。

住民対応

窓口で申請を受け付ける業務の他に、住民の方と密接に関わる業務がもう一つございます。

住民の方のお悩みを解決する業務です。

ここでは住民対応という言葉を使わせていただきます。

住民の方は生活の中で困難な状況に陥ったとき、自治体に困難から抜け出せる方法がないか尋ねにいらっしゃいます。

公務員の仕事は地域住民の方の生活と密接したものですから、条例や現行のサービスの中からその方の悩み解決に見合ったものを探してご案内する必要があります。

その仕事内容は?

役所に来庁された方や、その自治体で生活する障がいをお持ちの方等の社会的弱者と呼ばれる方から、生活の悩みについて伺い、よりよい生活を送ることができるよう、解決策を考えます。

例えば、「大きな病気にかかってしまい、会社を退職したけれど貯金がなく、今後の生活に困っている」というご相談があった場合、相談室等でそれに至った詳しい経緯の聞き取りをします。

場合によっては、福祉課関連の窓口につないで、生活保護受給の資格があるか調査したり、住民課の窓口につないで、年金の支払い猶予ができないか調査する等、それぞれの課で対応できるサービスがないか探します。

また、役所外の機関、例えば障がい者支援事業所の方等を役所にお招きし、同ケースについて協議することもあります。

そうして各機関でチームを組んで、相談者の悩み解決に向けて動きます。

予算の算定

どの企業も年度内に予算を算定し、次年度の営業を開始しますが、公務員の場合も同じく、2月3月の議会で次年度予算が確定し、その予算を使って次年度の活動を行っていきます。

では、公務員は予算の算定をいつ行うでしょうか。

実は年中予算を計算しています。

公務員の仕事は住民の方々から徴収している税金を使って行いますから、他の企業と比べて予算の組み方に余裕がなく、計算がシビアになってきます。

その仕事内容は?

今年の支出入をもとに、次年度の支出入を計算し、予算書をシステム上で作成します。

詳細についてご説明します。

まず、前年を参考に、自分が担当している業務に月にどのくらいの支出があるか計算し、年間ではどのくらいなのか算定し、予算書を作成します。

そして、年度途中に、実際今年度は月にどのくらいの支出があったかを計算し、それをもとに新たに、残りの月でいくらの支出があるか計算し直します。

それから、もともと組んだ予算を補正します。

また、次年度には本当に支出したのはいくらだったのか計算し直し、あまった分を返します。

これが予算算定の一連の流れです。

この作業をスムーズにするため、毎月の支出を自分でエクセルシート等を作成して管理する必要もあります。

無駄な税金を使うことがないようしっかり考えねばならないため、かなり頭を使います。

計算が好きな人にとっては楽しい業務ですが、そうでなければかなり大変です。

県や国への報告

地方公務員は、一般企業で例えると、大企業の下請けのようなものです。

国や県から依頼された業務の実務レベルでこなしていく、それが地方公務員なのです。

よって、業務の成果を依頼元である国や県に報告する必要があります。

その仕事内容は?

国や県の担当者から来るメールで依頼される報告データを作成し、メールでデータを送ります。

重要な書類の場合は、原本を紙媒体で送付します。

報告の種類は、現在どういったサービスを取り扱っているかの報告にはじまり、サービスを利用している人数等の実績の報告、かかったお金の報告等、多種多様です。

基本的に毎年同じ内容の報告を同じ時期にしているので、前年度のデータを参考に作成します。

ものによって難易度がちがいますし、担当課によって報告の量も変わってきます。

イベントの運営

自治体は小さいものから大きなものまで、数々のイベントを行います。

イベント担当課でなくても、大きなイベントを開催する場合は基本的に何かの役割を割り振られます。

その仕事内容は?

振り分けられる役割によって様々です。

イベントの企画を任された場合、イベントの内容から使用する会場、参加してもらう人まで全ての事柄を提案し、実務担当者に割り振ります。

課長クラスの役割です。

係長クラスになると、重要な来賓の接待や、イベントの司会等の役割が割り振られます。

新人には、駐車場整理等の体力仕事が割り振られることが多いです。

女性職員には来賓の案内が割り振られることがあります。

地方公務員の仕事はどういう役割を求められる?

地域住民と行政をつなぐ役割を求められます。

自治体の長が実現したい政策を住民の方に伝え、よりよい暮らしを実現していく、そんな役割です。

地方公務員求人でよくある募集内容とは?

自治体の広報誌やHP等に掲載される、地方公務員の求人情報。

よくある募集内容をご紹介いたします。

給与相場

自治体によってまちまちです。

13万円から20万円の間の額面が掲載されています。

学歴や資格の有無によって差異が生じる旨が記載されています。

勤務時間や休日、残業

いくつかの自治体の募集要項をみましたが、勤務時間、休日、残業に関しては明記されていませんでした。

私が勤務していた自治体の一例をあげさせていただきます。

勤務時間は午前8時30分から17時15分(昼休憩あり。実質労働時間7時間45分)

残業は基本的になし。(実際はあります。)

休日は土日祝日。

この他に夏季休暇として4日間取得可能。

福利厚生

住居手当、通勤手当、期末手当、勤勉手当が支給される旨が記載されています。

勤務場所

こちらの情報も募集要項には記載してありませんでした。

基本的には、本庁勤務ですが、地域振興局がある市町村であればそちらに配属されることもあります。

また、初任者でいきなりということはありませんが、勤続年数が経過すると、他県の姉妹都市や県庁等に出向を言い渡されることもあります。

求められる人物像

募集要項に記載はありませんでした。

コミュニケーション能力が高く、ハキハキと自分の考えを述べることができる人物、協調性を重んじて行動ができる人物、責任感を持って業務に取り組むことができる人物が求められています。

必要なスキルや資格、経験

まず公務員試験に合格することが必要です。

大卒程度の試験を受ける場合はとても難しい試験になりますが、高卒程度の試験を受ける場合は、高校卒業程度の学力があれば合格することができます。

試験の難易度は募集要項が高卒程度と書いてあるか、大卒程度と書いてあるかで測りましょう。

受験資格がある年齢が決まっている自治体がほとんどですので、そちらは募集要項で必ず確認してください。

地方公務員のおすすめ求人のポイント

地方公務員にもねらい目の自治体というものがあります。

それは以下の2つのポイントで判断できます。

試験がない

転職者の募集の場合、試験がなく他の会社での勤務経験のみを募集要項としているところが稀にあります。

公務員試験はとても難しく、一筋縄ではいかないため、転職で公務員を希望している方は、こういった募集があったら狙い目なので見逃さないようにしてください。

募集資格が高卒程度

ほとんどの役所が募集要項に大卒程度と載せていますが、地方の小さい自治体であれば、高卒程度で募集しているところもあります。

高卒程度の募集の場合、大卒程度の募集の場合と比べて、試験内容が極端に簡単なものになります。

一般的に公務員試験と呼ばれるものは、一般常識から法律の知識まで幅広く出題されますが、高卒程度の募集の際の試験問題は、高校卒業程度の学力で解ける問題が出題されます。

むしろ、その後の面接の方に重きを置いているという場合が多いです。

学力には自信はないけれど、公務員になりたい、そういう方はこの求人を探してみてください。

地方公務員についてよくある疑問

地方公務員の募集要項や福利厚生について等、みなさんの知りたいことをまとめました。

程度とは何ですか?

公務員の募集要件に書かれている「高卒程度」「大卒程度」という文言。

これを疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この「程度」というワードは、必ずしも卒業していなくてもいいが、学力や能力が高校または大学を卒業できるレベルに達しているということを指します。

よって、大学卒業見込みの方や、大学中退の方でも試験が受けられます。

受験資格があるかどうか気になった時は、その自治体に問い合わせてみてください。

給与はいくらくらいもらえるのですか?

公務員の給料は安定していると聞くが、実際はどれくらいもらえるのだろう、そう疑問に感じている方は少なくないでしょう。

自治体によって様々ですが、初任給は平均14万円程度です。

1年目の期末手当としては、夏季手当と冬季手当を合わせて30万円ほどもらえます。

それに勤勉手当が足されるので、初任の年収は210万円くらいと考えていいでしょう。

どういった手当がつくのですか?

まず、期末手当及び勤勉手当を、6月と12月にもらうことができます。

いわゆるボーナスというものです。

扶養手当は、扶養家族がいる職員に月の給料と一緒に付与されます。

家族と職員の関係性によって額面は変わります。

アパート等を借りて暮らしている場合、家賃の半額程の額が月の給料と一緒に住居手当として支給されます。

最後に、通勤手当、これは自動車や公共交通機関等で通勤をしている職員に、月の給料と一緒に通勤距離等に応じた額が付与されます。

定時に帰ることができるというのは本当ですか?

定時に帰ることもできますが、基本的に帰ることができないと思っていた方がいいでしょう。

職場によりけりですが、定時に帰宅すると角がたちます。

また、公務員の仕事は世間で考えられているより忙しく、毎日1時間から2時間の残業をしなければ終わりません。

定時に帰ることができる人は、とても手が早い方か、どこかで手を抜いている方、もしくは仕事の少ない課に所属している方のいずれかです。

忙しい課になると日付を越す残業を毎日することになります。

この点については覚悟しておいた方がよろしいかと思います。

残業代は出るのですか?

残業の内容や、所属している課の課長の判断によります。

課長の考え方によっては、日々の業務での残業であれば受け付けないというところもありますし、残業届は必ず提出してくれというところもあります。

基本的に残業代は残業届を課長に提出し、許可をもらった残業でなければ出ません。

後日申請することも不可です。

同僚はどういった人が多いですか?

自治体によって違います。

小さな田舎の自治体は、そこの自治体出身の職員が多いです。

その地域の住民のことは地域に住んでいる人間が一番わかりますし、住民の方目線でも自分の町に昔から住んでいる、町のことを理解している職員がいた方が相談をしやすいという考えから、その地域に住んでいる人間を採用することが多いのです。

市になると出身地にバラつきがあります。

他県出身の職員もたくさんいます。

性格の面では、責任感があり几帳面な職員が多いように感じます。

仕事をはじめる前にしておいた方がいいことはありますか?

自治体のHP等をみて、自治体の長がどういう考え方をしているか、どんな政策を打ち立てていて、何を目標にしているのかを読んでいたほうがいいです。

今後公務員をしていく際に自分の進むべき方向の指針になります。

希望休はとれますか?

だいたいとることができます。

有給も年間20日間あるので、計画的に使いましょう。

まとめ

今回は、地方公務員求人でよくある募集内容やおすすめ求人のポイント、気になる疑問についてご紹介しました。

いかがでしたでしょうか。

今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ公務員の採用情報に目を通してみてください。


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