地方公務員として働くメリット11選。私が感じた良いところをまとめました
公務員は、安定職で給料も一定貰えるだけでなく、年齢と共に給料が増えていくイメージがあります。
公務員を目指す学生も多く、公務員の人気は不動の存在です。
公務員には二種類あって、国家公務員と地方公務員があります。
国家公務員は国家公務員試験を合格した後、各国家関連の省庁に面接をして候補者名簿に載ることになります。
その後、正式採用となります。
一方地方公務員は各都道府県や市町村がそれぞれ募集をして採用しています。
基本的には転勤はなく、地元で安定した仕事に就職したい学生やUIJターンを考えている若者に人気です。
公務員は、新卒で採用されるイメージが強いですが、一度民間企業に勤めてから公務員に転職することは可能でしょうか?
答えは、もちろん可能です。
そこで今回は、地方公務員へ転職するためのノウハウや情報をまとめてみました。
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目次
閉じる地方公務員の転職で注意したほうが良いこと
年齢によって採用区分が異なる
地方公務員の試験は、一般採用試験と民間企業経験者枠があります。
35歳くらいまでであれば一般採用試験を受けることが可能ですが、35歳以上になってから公務員を目指す場合は民間企業経験者枠を目指すことになります。
ただ、一般採用試験であっても自治体によっては35歳でも受験不可のところがあるため、事前に受験資格の確認が必要になります。
倍率が高いので事前対策が必須
地方公務員の試験は、一般教養と論文や面接試験になります。
現在、世間では人材不足とささやかれていて、公務員も同じように地方は人手が足りなくなってきています。
しかし、だからといって必ず合格するとは限りませんし、国家公務員だけでなく地方公務員用の予備校試験対策講座があるようにある程度の難易度は覚悟しなくてはいけません。
公務員は楽そうという先入観は捨てる
民間企業から公務員に転職した人がよく口にするのは、「刺激がない」「仕事が単調」などです。
民間企業のように顧客満足を高めて売り上げをあげて利益を出さなければ会社の存続に関わるという概念は公務員にはなく、公的な機関として地域のためになる仕事を着実に取り組んでいきます。
公務員は暇を持て余してそうだから楽だ、なとどいう甘い考えで公務員になると、単調な仕事の繰り返しが多いため仕事に飽きてしまいます。
中には仕事を辞めたいとすら思う人もいます。
転職を成功させるためには何をすれば良い?
事前リサーチが成功のカギ
試験対策を含め、事前に自分が受ける行政の試験に目を通したり、昨年の受験状況を知ることは大切なことです。
過去問に取り組んでみたり、予備校に通ったりして対策を立てておくべきです。
特に論文があるところは、指定文字数内でほぼ文章を簡潔にまとめることと、時間内に書き終える練習は必要です。
転職の目的を明確にする
転職をするにあたり、今働いているところから、次に公務員になるためには、転職目的をはっきりさせておかなければなりません。
「なんとなく受ける」や「今の仕事が嫌で、他がないから安定している地方公務員に転職しよう」と言う考えでは、モチベーションが上がりません。
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狙い目な公務員の職種や転職方法は?
倍率の高い職種は?
大学生や大卒が狙う地方公務員は、地方上級公務員が最も倍率と人気が高くなります。
地方上級公務員の場合は政令指定都市や都道府県に所属する公務員になりますが、幹部候補生として、将来的には政令指定都市や都道府県の運営に大きく携わることができます。
比較的狙い目の職種は?
地方上級公務員は人気も難易度も高いのですが、国家一般職は比較的人気が落ち着いています。
国家一般職の場合は過去問があり試験までの対策スケジュールが立てやすいのですが、反面、ノンキャリアのため将来的に出世しても中堅止まりというのが人気の少ない理由です。
ただし、全国を転勤で飛び回りキャリアを積んでいく、ということよりも、地元でずっと安定的に働いていたいという場合は、国家一般職は狙い目と言われています。
民間企業から転職する場合の方法
民間企業から転職する場合は、基本的に地方公務員試験を受験しなければなりません。
ただ、試験を受けるにあたり年齢制限があるため、受けられる試験と受けられない試験があるので注意が必要です。
例えば、一般採用試験はほとんどの自治体で31歳もしくは35歳がボーダーラインになっているため、それ以上の年齢の場合は民間企業経験者枠を受けなければなりません。
準備・勉強しておくべき四つのこととは?
地方公務員になりたい、地方公務員に転職したいと考えたら、現在は59歳までチャンスがあります。
言い換えると、ほとんどの社会人に何らかのチャンスがあります。
ただ、地方公務員になるためには採用試験に当然ですが合格しなければなりません。
地方公務員になるために準備しておくことや勉強しておくべきことをここでは紹介していきます。
一般教養対策
一度社会人になると学生時代に勉強していた一般教養を忘れている可能性が高いため、時間をかけて一般教養を勉強し直す必要があります。
難易度は高卒程度から大卒程度ですが、受ける試験によって難易度は異なってきます。
民間企業で務めたことがある人は、学生時代に勉強したことなので復習をすることで次第に思い出すかもしれません。
論文対策
民間企業から地方公務員へ転職する際に難しい試験は、論文かもしれません。
テーマを提供されて、そのテーマについて時間内に論文を書きあげなければなりません。
テーマは受験者がこれまでのキャリアで得たことや、その自治体が直面している問題などが多い傾向にあります。
普段論文形式の文章を書く機会が少ない社会人にとっては誤字脱字や句読点の場所などをしっかりと見直さなければ減点の対象になります。
また、社会人になって試験対策をする際に論文が難しいのは、漢字忘れが多いことです。
そのため、しっかりと対策をしなければ、試験中に漢字を忘れて書きたいことがきちんと書けないことがあります。
過去問の活用
試験によっては過去問を公開してなかったり過去問がなかったりします。
しかし、本屋には少なくとも過去問や対策本はありますのでしっかりと活用し、当日の時間配分や、現時点で自分が不得意な分野と得意な分野を見極めなければなりません。
民間企業に勤めていると仕事をしながら公務員を目指す人が少なくありません。
そのため、普段の仕事をしながら公務員を目指すなら効率的に勉強しなければなりません。
そこで、過去問などを使って、どの分野に注力して勉強していけば良いのか予めターゲットを絞ることが必要です。
予備校の活用
公務員を目指すにあたり、コストをかけられるのであれば予備校の活用は断然おすすめです。
毎年最新の情報を更新してまとめて伝えてくれるだけでなく、過去何年か遡って問題を分析し、その年の対策や傾向をしっかりと伝授してくれます。
また、独学だとなかなかできない面接対策をしてくれることもありますし、同じ教室で複数の生徒と一緒に勉強することで、モチベーションアップも見込めます。
受験する自治体の情報収集
受験勉強と並行して受験のモチベーションを上げるために、受験する自治体のHPや広報紙などに目を通しておくと、イメージが湧いてきます。
また、遠隔地の受験でなければ、一度その自治体を訪れてみると良いでしょう。
街の風景や役所の場所、公共施設を見ておくことで、面接試験で話す材料に繋がるかもしれません。
自分にあった地方公務員の求人の選び方や注意点
ここまでは、地方公務員についてや地方公務員を目指すためにするべきことを紹介してきました。
次は、実際に地方公務員を目指すにあたり、自分に合った求人の選び方や注意点を紹介していきます。
参考にしてみてください。
【選び方①】雇用形態から探す
地方公務員になるためには、雇用形態がだいたい6種類あります。
1.正職員 2.臨時職員 3.再任用職員 4.任期付採用職員 5.任期付短時間勤務職員 6.非常勤職員です。
3と4に関しては定年後に再任するためのものなので基本的に転職としての雇用形態は4種類です。
1は正社員と同じなので、フルタイムの仕事です。
地方公務員を目指したり、民間企業から転職を目指す人は、ほとんどがこの正職員を目指します。
他には、契約社員のような臨時職員や非常勤職員などがあり、どのように形態で働きたいのかを予め考えておく必要があります。
【選び方②】給料から考える
地方公務員と言えば給料が安定していると言われていますが、現在働いている会社としっかり比べる必要はあります。
地方公務員や公務員は年齢と共に給料が上がると言われています。
言い換えると、同年代よりも給料を貰っている30代が地方公務員に転職した場合は給料が下がる可能性が極めて高く、自治体によっては年齢が上がるごとに給料が上がるが想像していたほどではなかった、ということもあります。
【選び方③】自治体の規模や地域から考える
地方公務員であっても、自治体の規模や地域により当然給料などの格差があります。
例えば、東京都内で勤務するのと沖縄県で勤務するのとでは、当然ですが給料などが変わってくる場合があります。
地元愛があり地元に貢献するために出身地の地方公務員になるのだ、という強い意志があれば別ですが、どうしても地方公務員を目指したいというのであれば、自治体の規模や地域は考える必要があります。
【注意点①】地方公務員を目指す目的を明確化する
地方公務員を目指す人の中には、なぜ地方公務員になりたいのかを考えず、漠然と安定した仕事だからと言う理由で、民間企業から地方公務員へ転職したいという人がいます。
地方公務員になるためには一般教養や面接対策、論文対策などに時間を費やして勉強し、試験に合格しなければなりません。
仕事をしながら地方公務員を目指したり、会社を辞めて地方公務員を目指す場合、どちらも安易なものではないため、漠然と地方公務員に転職したい場合ほとんどは途中で挫折してしまいます。
運良く地方公務員となったとしても、目的が明確でなく地方公務員に転職した場合は、想像していた仕事内容と大きなギャップを感じてしまったら仕事をまた辞めたくなるなどの悪循環に陥るかもしれません。
【注意点②】しっかりと地方公務員の仕事について理解したかどうか
地方公務員になりたいと考えている人の中には、地方公務員に対して良いと思う面のみを勝手に作り上げて、イメージを美化してしまう傾向があります。
地方公務員であれ民間企業であれ、携わる仕事や配属される先によっては驚くほど暇なところもあれば、激務と呼ばれるところもあります。
地方公務員だから楽というのはありません。
地方公務員になるための試験対策などを始める前に今一度、地方公務員の仕事はどういうものがあるのか、目指そうとしている地方公務員の仕事はどんなことをしているのかをしっかりと理解しましょう。
【注意点③】何もしたくないという理由で地方公務員を選んでいないのか
地方公務員は楽な仕事で給料も安定しているし、クビにならないからなりたいという人も中にはいます。
地方公務員や公務員は、確かに民間企業のように利益を上げるために仕事をしないため、仕事のプレッシャーは圧倒的に楽に感じるかもしれません。
ただ、地方公務員であれ民間企業であれ、配属先や仕事内容によっては激務です。
何もせずに給料を貰えることはありません。
地方公務員への転職に関してよくある質問
ここまで地方公務員への転職を成功させるための選び方や注意点などについて、紹介しました。
ここでは、地方公務員へ転職するにあたり、よくある質問をまとめてみました。
公務員の仕事は楽ですか?
よく公務員の仕事は楽と言いますが、決して楽ではありません。
勤める地域にもよりますし、公務員は民間企業と違い、利益の追求ではなく公的な機関のため、精神的プレッシャーは民間企業とは違ったものがありますが、仕事内容は配属される部署によっては激務のところもあります。
公務員だから楽ということではありません。
土日祝は基本ちゃんと休めますか?
公務員は基本的に土日祝休みですし、パソコンを持ち出して仕事することもありませんので、休みの日は休みの日として過ごすことができます。
民間企業のように休日に呼び出されたり、お客様から電話がかかってきて急遽対応しなければならないこともありません。
公務員の将来は安泰ですか?
これもよく勘違いされていますが、公務員は必ずしも安泰とは限りません。
公務員の給料は、国民から納められた税金によって、法律によって定められています。
言い換えると、税金が減ると公務員の給料も減らされる可能性があります。
加えて、現在日本は高齢化社会になりつつあります。
60歳以上の割合が増えると収入は高くない人がほとんど、もしくは年金生活になっている人がいるため、税金を納める額が減っていきます。
そうなると将来的には公務員の給料もどんどん減らされる可能性はないとは言えないため、絶対安泰かと言われると決して安泰とは言い切れません。
まとめ
今回は地方公務員へ転職を成功させるための話をしました。
社会人になって一度は地方公務員を諦めた人、公務員になりたかったけど制限年齢を越えたからもうダメだと思っていた人など、まだまだチャンスはあります。
この記事を読んで、地方公務員になりたいと思っていた人は一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?