平成の世になってから、日本という国は不況との付き合いになってきました。

バブルの崩壊以後、雇用状態はつねに不安定であり、給与の変動も激しい日々が続いています。

この先、10年、20年と見たときに、今の仕事や職業が変わらずにあるかどうか、同じだけの給料がもらえているのか、そもそも会社が潰れないだろうか、などの大きな不安を日本国民は常に抱えているのと同じだと思われます。

そんな中、安定という意味で根強い人気のある公務員の仕事について、今回は紹介していきたいと思います。

とくに、地方公務員として働くことのメリットについてを、実際に地方公務員として働いた経験のある私から、重点的にご紹介します。

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地方公務員の仕事とはどんな仕事なの?

公務員には、大きく分けて国家公務員と地方公務員が存在します。

国家公務員はいわゆる霞が関に勤める官僚と呼ばれ、広く日本国全体のために公僕として奉仕することになります。

一方、地方公務員はその名の通り、各地方のために存在する公務員です。

都道府県や市町村別に地方公務員が募集されることになります。

例えば、北海道庁の職員も地方公務員ですし、札幌市役所の職員も地方公務員になります。

ただ、北海道庁の職員は、北海道全体を相手に仕事をすることに対し、札幌市役所の職員は札幌市全体を相手に仕事をすることになるという違いがあります。

そのため、業務内容も都道府県と市町村で少し異なる部分があり、都道府県でしかしない仕事、市町村でしかしない仕事というのに分かれることになります。

地方と言っても、県、市などの大きな単位で、その地域で人々が安定して生活できるように維持するのが地方公務員の仕事の目的になります。

ですので、結果としては利益を度外視にしてもやり遂げなければならない仕事もでてきます。

一般的な地方公務員の仕事は、行政職と技術職に大別されますが、それ以外にも、警察官や消防署の隊員も地方公務員に分類されます。

公立の小学校や中学校の教師も地方公務員ですし、市民病院や県民病院のような場所で働く医師や看護師は準地方公務員という立場です。

お役所のお仕事、というと一番馴染みがあるのが住民票の発行であったり、税金の納付であったりが分かりやすいと思います。

その他にも、道路や公園といったみんなが使用していくものの維持管理や開発であったり、水道やダムの管理であったり、ゴミの処理であったりと、その仕事は本当に幅広く多岐にわたります。

観光産業の誘致であったり、農地の売買であったり、その地域を維持させたり発展させたりするのに必要なことを賄っているのが公務員の役目だと考えていただくと、その仕事がどれだけ幅広いのか想像できるかと思います。

また、災害時に避難所を運営したり、堤防が決壊しないかどうか確認をしたり、救援物資の仕分け等を行うのも地方公務員の仕事に入ります。

地方公務員は普段の仕事をしつつも、有事の際には、家庭や自身よりも、その地域のために全力を尽くすことが求められていることが特徴です。

地方公務員として働くメリットとは?

では、実際に地方公務員として働くことのメリットはどんなことがあるのでしょうか。

人気の根強い職業ですから、その仕事の安定性と将来性、そして福利厚生が特に注目されていることだと思います。

では、そんな地方公務員のメリット11個を、順番に説明していきます。

定年まで、基本クビにはならない

雇用が不安定の時代に最大のメリットは、基本的に解雇(クビ)にするということがほとんど起きないということです。

一般企業であれば、成績不振であったり経営失敗であったりという現実から、正社員であってもリストラ、つまりクビになってしまうことは誰にでも起こり得る話です。

しかしながら、地方公務員の場合は一度採用されれば、たとえ仕事でいい成績をおさめなくても、その年の税収が少なかったとしても、クビにされるということはありえないのです。

地方公務員を辞める場合には、別の目標等があり自主的に退職を選ぶか、もしくは法に触れる犯罪を犯して停職処分などを受けた結果、職場に居づらくなって自ずと自主退職するかというパターンがほとんどです。

懲戒免職処分という制度が存在しないわけではありませんが、普通に働いていた結果クビになるということはないため、落ち着いて働き続けることができます。

リストラに怯えなくて良いんだというだけで、働き方にも差が出てくることでしょう。

給料が必ず上がっていく

メリットでもあり、人によりデメリットと捉えることができる部分ですが、年功序列制度のため、働いた年数に応じて基本給が上がっていくことになります。

基本給は数千円単位ながら必ず上がるのです。

給与が下がってしまい、予定していたローンが払えなくなった、なんていう事態に陥ることはまずないと言っていいでしょう。

どれだけ業務成績がよくても、わるくても、よっぽど突出したごく一部の人間以外は、みんなが平等に昇給を受けられるというのは地方公務員ならではのメリットといってよいでしょう。

また、一定の年数が経過すれば、次の役職へのステップアップも確約されています。

普通にはたらいれば、みんな同期は足並みをそろえて次の役職へ上がっていけるのです。

もちろん、年数がある程度たてば多少の差は出てきますが、それでも係長くらいまでなら誰でもなることができるのです。

役職につきたくない人には、それを断る権利も存在しているのも、地方公務員の良いところと言えるでしょう。

必ずボーナスが支給される

民間の一般企業であれば、その年の業績の結果次第で、ボーナスが増えたり減ったりするのはよくある話だと思います。

地方公務員では、民間企業の平均に合わせたボーナスを支給するような制度をとっているため、ボーナスが0になってしまうという事実はありえません。

事実、働いて1年目、4月採用の場合でも6月末には寸志程度のボーナスがもらえるのです。

多くの地方では現在約4ヶ月分/年程度のボーナスを支給しています。

民間企業ではボーナスが5、6ヶ月分になるところもあれば、1、2ヶ月分であったり0であったりするところもバラバラですが、地方公務員では毎年必ず4ヶ月分程度もらえるというメリットがあるのです。

有給休暇の日数が多くて取得しやすい

地方公務員の多くは採用された4月1日時点から、有給休暇を取得することが可能です。

通常のように働いて半年しないと有給休暇が発生しないなんてことはなく、最初から、しかも15日分程度と一般企業よりも多めに休暇を取得することが可能です。

その後、2年目からは年に20日有給休暇が発生し、最大で1年に40日分の有給休暇を取得可能です。

人員不足であったり、繁忙期であれば有給休暇は取りづらいという側面もありますが、有給休暇の取得促進は地方公務員の課題としても扱われているので積極的に取得することを勧められたりするくらいです。

また、1日単位ではなく、半日の有給休暇や、1時間単位の有給休暇を取得することが可能です。

例えば、昼休みに眺めのランチをゆっくりしたいので、11時から12時の1時間だけ有給休暇を取得して、本来の12時から13時の昼休みと合わせて、合計2時間のランチタイムをのんびり楽しんだりすることもできるのです。

そのため、柔軟な働き方に対応しやすいと言えるでしょう。

基本、土日祝日が休みに加えて、夏季休暇と年末年始休暇もしっかりとれる

有給休暇が取れること以上に、普段の生活がきっちりしていることも地方公務員として働くことのメリットと言えるでしょう。

最近は祝日が連続することが増えたため、必然と3連休になるチャンスが増えました。

お盆休みという休みは地方公務員には存在しませんが、そのかわりに夏季(6月〜9月頃)の期間中に4〜5日程度の夏季休暇を取得することができます。

これは連続で取得しても構わないし、一日ずつ使ってもいいようにできています。

ですので、期間限定の有給休暇が増えたこととイコールにできます。

産休、育休のような子どものための福利厚生がしっかりしている

少子化対策のため、男性女性かかわらず、産前産後休暇や育児休暇の制度を利用して休暇を取ることが可能です。

まわりも表面上だけかもしれませんが、その取得を笑顔で快く受け入れてくれています。

休暇中も、給与の何割かが支給されるため無収入になることもありません。

また、復帰後のサポートもしっかりされており、時短勤務制度を利用するなど、子どもが義務教育中も家庭に配慮しやすい働き方を選ぶことができます。

地方公務員というだけで信頼性が高い

地方公務員ということで、妬まれることもあるでしょうが、世間的には非常に信頼度の高い職業として注目されています。

クレジットカードなどの審査も通りやすく、銀行からの融資も借りやすいです。

そのため、ローンを組んだりするときに大きな苦労をせずに済むでしょう。

例えば、賃貸の部屋を借りるときでも、職業欄に公務員と書いておくだけで営業マンの態度が柔らかくなるというような経験をすることになると思います。

私が勤めていた地方では、その地方ではよく利用されている地方銀行のゴールドカードを年会費無料で作成することができました。

通常であれば年に1万円の会費がかかるカードです。

銀行にとっては、年会費以上に、地方公務員にカードを持ってもらい使用してもらうことのほうがメリットが大きいようでした。

いろんな優待が存在する(組合が強い)

地方公務員は、それぞれの職員組合が非常に強い力を持っており、様々な施設の割引チケットが手に入ったり、ホテルに安く泊まれたり、旅行会社の料金が5%OFFになったりなど、いろんな優待を受けることができます。

団体としての存在が強く、人数も多いため、例えば映画大人一枚が1000円以下になったり、遊園地に半額程度で入場できたりします。

自動車保険に安く入れたり、市販の医薬品を安く購入したりすることも可能です。

こんなに安くなっていいのかなと疑いたくなるくらいのメリットを得ることができます。

実際に、私が働いていたときは隣県にある水族館のチケットが半額であったり、映画館のチケットが700円になったりしていました。

数年ごとに異動がある

メリットにもデメリットにもなる部分ではあるかもしれませんが、数年ごとに幅広い部署を異動することになるので、相性の悪い人がいたとしても長く一緒にいて辛いということはありません。

数年我慢すればもう二度と顔を見ないで過ごすことも可能です。

また、いろんな仕事を経験できるので、視野を広げることが可能です。

器用貧乏になってしまうというデメリットもあるかもしれませんが、飽き性のタイプのひとにはいろんなことにチャレンジできるこの制度が向いており、メリットであると言えるでしょう。

退職金が多い

地方公務員の場合、長年勤務を続けることが非常にメリットになります。

勤続年数に応じて、退職する際にもらえる退職金が非常に多いという点があります。

60歳まで、定年まで勤め上げた場合、各地方公務員の平均で2300万円前後の退職金を得ることができます。

退職金からは税金は引かれませんから、この金額があれば老後の生活をすごく心配しなくてもいいでしょう。

退職後の天下りや再雇用も充実している

定年を迎えて退職したあとも、希望すれば再雇用制度があるため、65歳まで再度公務員として勤めることが可能です。

そのため、公務員としての恩恵をさらに受け続けることができるのです。

また、なにかとニュースで騒がれる天下り制度もまだまだ顕在しており、各地方も関連のある公共性の強い団体へと天下りして仕事を続けることが可能です。

よく聞く交通安全協会なんかは、地方公務員にとってのいい天下り先です。

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地方公務員の仕事はこんな人におすすめします!

では、多くのメリットが存在する地方公務員ですが、どのような人に向いているのでしょうか。

安定性が強く、福利厚生が充実していることから、地方公務員を希望する若者はとても多く、就職の際の競争倍率も非常に高くなっています。

ですが、地方公務員として働き始めても、あわない結果やめてしまうとなってはそれはそれで、あなたの人生の一部を無駄にしてしまうことになるかもしれません。

地方公務員は長く勤めることでそのメリットを存分に得られるからですね。

ですから、地方公務員に興味が出てきたとき、60歳という定年までの長い年数を勤めることに向いていると、より就職したいという意向が強くなるかと思います。

こちらの項目では、地方公務員に向く人の性質、タイプについて説明していきたいと思います。

変わらない日常を好む人に向いている

地方公務員の仕事は、良くも悪くも同じことの繰り返しになりやすいことが特徴です。

時々は事件性や緊急性のあるできごとも起きますが、それは数年から数十年に1回あるかどうかです。

それ以外は、ただたんに同じ毎日が繰り返されていくことになります。

悪くいうと代わり映えのしない毎日が待っているかもしれません。

そのため、いろんな変化を望む人には少し不満の残る職業である可能性がありますが、その一方で、安定している平穏な毎日を好む人に向いている職業といえます。

同様に、同じ毎日にある小さな変化に気づける人であったり、コツコツ毎日を積み重ねることに苦しみを感じないタイプの人には、地方公務員という職業が向いていると言っていいでしょう。

また、地方公務員の仕事はよく、前年にならえと言われます。

これには、一般的には批判もあるのですが、昨年度うまくいったことなら、今年も全く同じにして変化をつけないようにしようという仕事の仕方です。

すごくやる気のある人や、つねに新しいことにチャレンジして変革をしたいというタイプの人には、こういった支持が不平不満の対象になってしまいます。

ですが、変化を嫌うタイプの方には、むしろ好まれる仕事のやり方です。

変わらないということで良いことというのが存在することも事実ですから、こういった仕事のやり方を受け入れられるかどうかも、地方公務員に向いているかどうかのキーポイントと言えるでしょう。

仕事よりも家庭や私生活を重視する人に向いている

地方公務員は、福利厚生が充実していて休みが多いところが特徴です。

働く時間も基本的には残業がなく、キッチリ9時ー5時で勤務できますから、メリハリのある生活が可能です。

そのため、仕事に精魂だして燃えるタイプの人よりも、仕事は時間内にきっちり終わらせてあとは家族のための時間だったり、自分自身のスキルアップのために時間を使いたいという人に向いています。

子育てを優先したい人や、子どもを多くほしい方にも同じことが言えます。

地方公務員は仕事よりも家庭を優先したい考え方の人が多いですから、家族サービスをしたいというと嫌な顔をする人は少ないです。

結果よりも過程が大事と思っている人に向いている

地方公務員の仕事は結果がすべての仕事ではありません。

冒頭でも説明したように、利益度外視でも、やらなくてはならない仕事が多いのが地方公務員という仕事の特徴です。

ですので、仕事においても、結果よりもその過程に注目されることがあります。

例えば、ひとつの問題があって結果それが解決しなかったとしても、それまでにどういうことを行い、問題解決のためになにをしたのかが問われるのです。

結果が問題解決ではなく、保留という形に落ち着いたとしても、仕事の出来が悪いと責められるわけではありません。

それまでにどれだけ努力していたかがポイントになるのです。

多くの一般企業ではどれだけがんばっても、結果が出なければ意味がなく、最悪クビにつながることになります。

地方公務員にはそれがありません。

これをぬるま湯と捉える血気盛んなタイプの人には地方公務員はおすすめできませんが、これを好印象に取られられる人であれば、地方公務員の仕事はおすすめできます。

自分のためではなく誰かのためだと本気で思って仕事をしたいと思う人にこそ、地方公務員は向いている

地方公務員の仕事は、はたらく人の利益にはなっていません。

その地方で生活している地域の人達が、変わらない毎日を安心して過ごすための、土台になるのが地方公務員であり、その仕事内容です。

ですので、仕事を通じて自分がスキルアップしたり、自身の人脈が広がった結果企業できたり、というような自分のためにつながることが少ないのが特徴です。

地方公務員として行う仕事が、すべて、その地域の人達に通じている。

そのためになら仕事をコツコツ頑張れるんだ、という人にこそ、本当の意味で地方公務員に向いていると言えるでしょう。

逆に、自分自身のスキルアップや、将来的に企業したり転職したりしたいという人には向いていないと言えるのです。

よく言われる言葉に、地方公務員を中途退職しても、技術も何も身についていない、という言葉があります。

ですから、地方公務員はそれこそ、地域の下僕になるんだと本気で思い、その人生を地域に捧げられると思える人にこそ、向いていると言えるのです。

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まとめ

今回は地方公務員として働くことのメリットと、地方公務員に向いている人がどのようなタイプなのかについて説明しました。

地方公務員として働くことについては、福利厚生であったり安定性であったりという部分がメリットの大部分を占めることにはなりますし、実際にその部分は一般的な企業に比べればかなり充実しています。

地方公務員以上の福利厚生を求めるには、いわゆる大企業と呼ばれる企業に就職するしかないのかもしれません。

それだけ、地方公務員には多くのメリットが存在する職業であることは、揺るぎない事実です。

その分、人気があり、就職倍率も非常に高いという現実もあります。

そんな地方公務員であるからこそ、そのメリットを最大に活かし、定年まで勤め上げることが理想です。

少しでも地方公務員に魅力を感じた場合は、あとはあなた自身が地方公務員に本当に向いているのかを考えてみてください。

いくつかにポイントを絞って、地方公務員に向いている人のタイプを説明もしました。

どれかひとつでも当てはまるなと感じる部分があるならば、あなたは地方公務員として働き続けられる可能性が高いです。

地方公務員の仕事は本当に幅広く、細かい業務内容については今回は説明していません。

興味のある人は、気になる自治体のホームページを覗いたり、インターンを活用して実際の職場を経験するなどするといいでしょう。


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