私達が病院へ行くと、診察の後に薬の処方箋をもらいます。

病院の近くには必ず調剤薬局があり、そこで処方箋に書かれた薬を購入することが出来ます。

白衣を着て働く調剤薬局のお仕事は、実際に働いてみると一体どのようなものでしょうか。

仕事内容や求人について、詳しくお話します。

調剤薬局求人のおおまかな仕事内容

調剤薬局は、病院の処方箋に従って薬を調剤します。

その際、患者1人1人の薬の履歴を記録し、どのような副作用があったかという情報も記録しています。

その履歴は、「薬歴」と呼ばれています。

また、お薬手帳を見て、複数の病院から薬を処方されている患者の、薬の危険な組み合わせや、薬の重複がないかも確認します。

薬の準備が出来たら、処方箋通りの薬になっているか確認します。

この確認をすることを「監査」と言います。

その後、薬を患者に渡します。

薬は全て決められた場所に保管し、在庫が足りなくなりそうなものは発注します。

また、近所の寝たきりのお年寄りの家まで薬を届けることもあります。

「在宅」と呼ばれています。

老人ホームなどから一括で処方箋を受け取ることもあります。

粉薬は、誰がどの薬をどのくらい使用したか記録を残して管理しています。

麻薬類の薬は鍵をかけて管理し、毎日数の確認が必要です。

その他の薬は年に数回棚卸を行います。

調剤薬局求人にはどんな種類があるの?

調剤薬局ではどのような求人があるのか、お話します。

調剤薬局求人の募集でよくある職種

調剤薬局の求人では、薬剤師と事務の2種類の募集があります。

薬剤師、事務のどちらも正社員とパート・アルバイトの募集があります。

薬局によっては、事務がいないこともあり、その場合は薬剤師が事務作業も行います。

事務

事務は、資格を持っていなくても出来るお仕事です。

薬の名前や知識は働きながら覚えていきます。

経験を問わず募集しており、長期的に働ける人が好まれています。

業務としては、処方箋の受付、データ入力、会計を行います。

正社員の場合と、パート・アルバイトの場合があります。

薬剤師

薬剤師になるには、薬科大学や薬学部の6年生課程を卒業し、国家試験に合格する必要があります。

6年間通うことは大変ですが、薬剤師の資格を持っていれば、子育て等で一度職を離れても再び働くことが出来ます。

免許は一生もので、更新はありません。

薬剤師の働く場所として、病院、薬局、製薬会社の3つがあります。

中でも薬局は、正社員の他、パート・アルバイトの募集があるため、女性が働きやすい職場となっています。

昔は薬剤師が女性の仕事として見られていたこともあり、女性が多い職業です。

薬剤師は、医薬品の専門知識があることを認めた国家資格で、医薬品の調合が認められた唯一の資格です。

調剤薬局には必ず置くよう決められています。

また、特定分野で高度な薬学知識を身に着ける「認定薬剤師」という資格を取ることもできます。

特定分野ではなく、一般の「認定薬剤師」の資格を取得すると、患者さんのかかりつけ薬剤師(その患者さんが来ると必ずその薬剤師が担当する)になることが出来ます。

調剤薬局求人でよくある募集内容とは?

調剤薬局の求人には、独特な項目が書かれています。

処方箋科目と1日に受ける処方箋枚数です。

処方箋科目には、内科、整形外科、皮膚科、眼科といった科目が書かれています。

処方箋枚数は、1日にどのくらい患者さんが来るのかを知ることが出来ます。

それでは、項目ごとに詳しく見ていきましょう。

給与相場

正社員の薬剤師の年収の相場は450万~600万円です。

長く働いて実力を認められれば、薬局の管理責任者などに昇進することができて、より高い給料をもらえるようになります。

ですが、最高700万円程となっています。

パート・アルバイトの薬剤師の場合、時間給で1時間2000円くらい~となっています。

勤務時間や休日、残業

勤務時間は薬局の稼働日に準じています。

例えば、月・火・木・金曜日は9時~18時、土曜日は9時~13時といった具合です。

休日は週休2日制となっています。

残業は、薬局によって異なります。

周りにある病院の種類や、お客さんの数によります。

処方箋の枚数が多かったり、患者さんの自宅に薬を届ける「在宅」の仕事が多かったり、受け持っている老人ホームの数が多く、その割に働く人の数が少ないと、残業も多くなってしまいます。

老人ホームは、緊急の患者さんが出た場合、時間外でも薬を届けなくてはいけません。

科目で言うと、内科の薬は、調合や袋詰めに手間がかかります。

しかし、パートの場合は時間内にきちんと仕事をすれば、時間になったらすぐ帰ることが出来ます。

福利厚生

福利厚生は、薬局によりますが、様々です。

主な待遇は以下の通りです。

雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金、昇給、賞与、退職金制度、制服貸与、有給休暇、年末年始休暇、慶弔休暇、育児休暇、介護休暇、財形貯蓄、住宅手当、交通費支給。

その他、教育・研修制度として、自己研修プログラム(通信教育、Eラーニングなど)や社外研修、各種認定薬剤師になるためのサポートなどがあることもあります。

勤務場所

調剤薬局は、病院の目の前にあったり、病院に併設されいるものがほとんどです。

調剤薬局の中には、個人でやっているお店とチェーン店とあり、チェーン店の場合は転勤があります。

部屋の中は特に温度管理などはされていませんが、注射薬や冷蔵保存が必要な薬を保管している冷蔵庫はいつも温度管理しています。

近年は、調剤をするロボットの導入が始まり、調剤から袋詰めまでロボットでできるようになってきました。

ですので、薬剤師は患者さんへの服薬指導に重点を置くようになってきています。

患者さんが薬を受け取るまでの待ち時間のために、テレビや雑誌を置いていて、最近はお薬の様々な情報を流す指導映像を見せる薬局が増えてきました。

求められる人物像

ミスは許されないという仕事の緊張感を持ち、弱っている患者さんが安心できる説明をして、笑顔でいられる人材が求められています。

患者さんは性格も病気もそれぞれですので、千差万別な対応や高いコミュニケーション能力が必要とされています。

薬は新しい薬が1ヶ月に3~4種類くらい出るため、常に勉強し、セミナーに参加するなど自分を高める努力も必要です。

必要なスキルや資格、経験

事務員は資格、経験共に不問です。

スキルは、パソコンを使うため、パソコンの基本的な操作を求められます。

薬剤師は、国家試験に合格し「薬剤師」の資格を取得する必要があります。

薬剤師試験は年に1回で、試験内容は筆記のみです。

6年間大学に通うので、薬剤師になれるのは早くても24歳からとなります。

国家試験は3月に行われるため、卒業直前に資格を取って、4月から薬剤師として働き始める場合が多いです。

調剤経験は未経験で良い場合と、調剤経験のある方のみを募集している場合があります。

調剤薬局求人の雇用形態による違い

パート・アルバイトと正社員は、通常の業務は特に変わらず同じことをしますが、正社員の場合、時間外の仕事も受け持つことや、その他の業務もあります。

その他の業務はというと、薬局の日記をつけたり、薬局の運営に関する仕事、開設許可証の更新手続きをしたりします。

パート・アルバイトの場合、働く薬局にもよりますが、残業がほとんどありません。

事務員の場合、月初に保険組合への請求を行うという業務が増えます。

事務員がいない場合は、この業務も薬剤師が行います。

他の仕事と同じように、パート・アルバイトは月に30時間以上働けば厚生年金などに入ることができます。

自分にあった調剤薬局求人の選び方や注意点

調剤薬局で働く場合の選び方や注意点をご紹介します。

個人の薬局かチェーン店の薬局かを調べる

個人の薬局の場合、有給の制度が曖昧で、口約束のようなところもあります。

薬剤師の人数が少ないと有給がなかなか取れませんので、注意してください。

チェーン店の場合、前述しましたが、転勤がありますので、人の入れ替わりがあります。

処方箋枚数や、処方箋科目をチェックする

処方箋枚数は1日で100枚を超えてくると多いと言えます。

処方箋科目は内科が入ってくると、手間のかかる調剤が多くなります。

この2項目を見て、どのくらい忙しいか判断すると良いでしょう。

在宅や老人ホームを何件くらい受け持っているか確認する

近年、近所の患者さんの自宅へ薬を届ける「在宅」が増えました。

在宅は、1週間分薬を持っていき、貸出している機械に薬をセットすると、薬を飲む時間になって機械を押すと薬が出てくるようになっています。

老人ホームの場合、処方箋が入居者の分届き、それを調剤して老人ホームまで届けます。

件数が多いと忙しくなりますので、どのくらい受け持っているか確認すると良いでしょう。

調剤薬局求人についてよくある疑問

調剤薬局求人について、よくある疑問と答えを掲載します。

薬剤師はどんなところが大変ですか?

薬は分量や種類を間違えると大変なことになります。

すごく仕事ができる人でも、人間なので間違えることがあります。

間違いは許されないという緊張感が必要です。

どういう時が忙しいですか?

老人ホーム向けの処方箋が来ると忙しいです。

時期的には、インフルエンザ、ノロウイルス、花粉症の時期は患者さんが増えて忙しいです。

夏は比較的患者さんが少ないです。

事務的な仕事は、月初が忙しいです。

年に数回の薬の棚卸の時も忙しいです。

事務員の場合、薬に関する知識はどれくらい必要ですか?

最初は全く無くて構いません。

パソコンが触れれば大丈夫です。

入ってからしばらくは大変ですが、経験しながら覚えていくのが一番です。

事務員はどんなところが大変ですか?

処方箋には色々な情報が含まれていますので、それを見て、細かく判断していくことが大変です。

ある一つのマークがあるかないかで薬が全く別のものになったりします。

点数計算には色々な項目があり、薬剤師が薬について病院の医師に確認の電話をすると、点数が発生する場合もあります。

ミスや忘れがないか、薬剤師と綿密にコミュニケーションを取ることが大事です。

事務員は雑用もありますか?

あります。

調剤薬局は、薬が入っていた箱や袋など、意外とごみがたくさん出ます。

それを片づけたり、届いた薬を棚に入れたり、掃除をしたりします。

事務員はどういう経歴の人、どういう性格の人が好まれますか?

商業高校出身であれば、即戦力となりますので好まれます。

簿記の資格を取っていると良いですね。

事務の仕事は大変ですので、遊んでいたような子では勤まりません。

機転が利き、気配りが出来ると薬剤師にとってとても助かります。

どのような年齢の人が働いていますか?

事務員は20代~50代まで色々です。

ただ、ぎりぎりの人員でやっていることがほとんどのため、時短勤務や突然の早上がりが出来ないので、小さいお子さんがいると働くのは難しいです。

薬剤師は30代~60代が多いです。

20代の若い世代は、調剤薬局ではなく、ドラッグストアに就職する人が多いので、あまりいません。

大きいドラッグストアに若いころ勤めていた方ですと、しっかりとした教育をされるようで、薬の確認を念入りにしています。

まとめ

調剤薬局と言うと、薬のエキスパートであり、とてもきれいな室内で静かに仕事をするイメージや、給与が高いというイメージがありました。

最近では、機械の導入もあり、患者さんとの会話を重視するようになり、ずいぶん身近な存在になってきています。

給与は、決して高いとは言えませんが、パート・アルバイトの時間給が高く、女性にとって良い職場であると言えます。

事務員は、他の仕事の事務と同様、経験がなくても始めることが出来ます。

根気よく覚えて、機転の良さを磨きながら働いていけるでしょう。

最近は、薬を自宅まで届けたり、老人ホームに届けたり、薬局の外に出て働くことも増えています。

国の方針により、お薬手帳の普及が進んでいて、2年前まではお薬手帳を持っていくと明細を記帳するのにお金がかかりましたが、2年前からお薬手帳を持っていくとお会計が少し安くなるようになりました。

このように、国の方針により変化がある職場です。

薬の知識は常に勉強が必要で、大変な時期もありますが、患者さんの身体と心を健康にするためのお手伝いの出来る、やりがいの大きな仕事です。