商社は、新卒生や就活生にとても人気があります。

特に商社の総合職は海外赴任や海外出張のチャンスがある仕事のため、日本だけでなく世界と繫がれるという理由から人気の高い仕事です。

募集要項に人物像を見て選考する旨を記載している商社もありますが、基本的には優秀な学生が集まりやすいため毎年熾烈な採用争いを勝ち抜かなければ商社で働くことができません。

優秀な学生だから必ず採用されるかというとそうではないのが商社の採用試験です。

今回は、商社の仕事にスポットをあてて、やりがいや向いている人・向いていない人等について紹介していきます。

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商社ではどんな仕事するの?

商社の仕事は、企業ごとに強みや得意とする分野・国が異なります。

基本的には売り手と買い手を繋げる仲介役をしたり、新興・途上国が発展していくサポートをしながら将来的に経済発展した際にリターンを得るための投資をしたり、政府が力を入れている分野の仕事をサポートしたりと、一言で言ってしまえば「何でも屋」です。

また、商社は自ら製品を製造することはしません。

あくまでも売れそうなもの、流行りそうなものを見つけて購入し、そこに自らの取り分を加算してニーズのある会社に販売しています。

商社の業務別の大まかな内容

ここ数年、商社の中でも本社の下に事業ごとに組織を設けるという事業部制と、個々の事業を独立採算の形式で進め一つの会社のように位置づけるカンパニー制を導入するところとに分かれてきました。

ここでは、最近のトレンドであるカンパニー制を導入している商社の仕事内容を例にして紹介していきます。

繊維関連

繊維関連に特化して関わる部署を集めて組織しています。

買いつけたアパレルを売る営業のような部署もあれば、市場調査をして流行りそうな商品を企画・生産管理を行ったりする部署もあります。

仕事内容

主な仕事内容は大きく分けて3つです。

買いつけと販売と市場調査になります。

買いつけは国内だけに留まらず、海外の会社へ出向くこともあります。

既存の取引先から購入することもあれば、新規開拓した取引先から購入することもあります。

国内外の取引先の要望に応じて柔軟に買いつけ先を選択し、会社に利益が出るように調整する役割も担います。

販売は既存の取引先に商品を卸すことです。

もちろん、既存だけでなく新規開拓した取引先に卸すこともあります。

最後に、市場調査は売れそうなものやこれから流行りそうなものなどを中心に、そのくらい売れそうか、利益がどれだけ出るか等について調べていきます。

食品関連

食品関連に特化しているカンパニーがあります。

通常の食品メーカーの場合は営業や生産、品質管理、物流部等の部署で分かれています。

しかし、商社の場合は製品群ごとに分かれています。

例えば、食肉関連、野菜関連、水産関連と分けたりします。

農産関連として野菜全般を含む農産物、コメや小麦等の穀類を扱うチーム、畜産関連にして乳製品や食肉等を扱うチーム、そして水産関連として海鮮や海藻などを取り扱うチーム等に分かれたりしています。

もっと細かく分けているところは、調味料関係やコーヒーなどの飲料関連や油関連、取引先の流通を管理する部門を分けているところもあります。

仕事内容

食品関連の商社の主な仕事は、食品の買いつけと流通です。

基本的には卸売の仕事なので、お客様の要望に応じて国内外より製品を仕入れて取引先に販売することが仕事になります。

食品関連の場合は扱う食品により部門が細かく分けられていて、調味料と食品でも部署が異なったりします。

例えば、テレビでよく見かけるボジョレヌーボーは解禁日に合わせてフランスから輸入してきていますが、この輸入を担当するのは商社の仕事です。

各取引先からの希望の仕入れ本数を加味しながら、現地の販売会社や商社から毎年買いつけをしてきています。

機械関連

機械関連の仕事は、自動車業界向けや航空業界向け、船舶業界や宇宙開発等で生産に関わる商品を調達することです。

生産に必要な部品を商社が取引先に代わり調達します。

商社によっては、特定の会社に対して専属部門を組織して取引を行っているケースもあります。

仕事内容

機械関連の仕事は、国内外で買いちけた部品を取引先に売ったり、必要としている部品を取引先に代わり最適なものを探して調達したりしています。

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商社の仕事に向いているのは?

商社の仕事内容を紹介したところで、商社への就職を目指している人や応募を検討している人にとってはどんな人が向いているかとても気になると思います。

以下に、商社に向いている人の特徴をピックアップして紹介していきましょう。

ここで紹介する「商社の仕事に向いている人の特徴」はあくまでも一例ではありますが、実際に商社で活躍している人の多くに共通することではあります。

コミュニケーションスキルが高い人

商社は社内外でコミュニケーションを多く取る必要がある仕事です。

実際に製品を作らずストックもしないので、メーカー等に問い合わせたり国内外の製造工場などへ出向き直接買いつけをすることもあります。

買いつけたらそれで終わりではなく、買いつけた商品をいかにコストを抑えて運搬し販売するかも課題になります。

商社は製品を売りたい会社と買いたい会社とを繋ぐ架け橋のため、常に様々な人と綿密にコミュニケーションを取っていかなければ仕事が成り立ちません。

そのため、コミュニケーションスキルが高い人は商社の仕事に向いています。

好奇心が旺盛な人

商社の仕事でも特に投資関連を扱う部署やファッション関連の部署で活躍したいのなら、好奇心が旺盛な人が向いています。

投資関連は、新興・途上国でこれから発展するであろう国や発展してきている国に対して投資を行いますが、テレビやニュースでよく報道されるからといって投資をしようということにはなりません。

多くの情報を収集して様々な角度から分析し、投資するかしないかを判断しなければならないからです。

その点、好奇心が旺盛な人の場合は細かく調べたり分析したりすることができるので、商社の仕事に向いていると言えます。

フットワークが軽い人

フットワークが軽いことは商社の仕事に向いていると言えます。

商社の仕事はフットワークがとても大切です。

躊躇して判断を迷っていると他社に取られたり、決定した頃には流行りが終わっていたり他社によってマーケットを抑えられてしまいます。

フットワークが軽い人に共通するのは、すぐ行動を起こすことです。

もちろん闇雲に行動を起こすのではなく、しっかりとした分析や理論に基づいて行動するのですが、フットワークが軽い人は一連の流れの判断が早く行動に移すまでのタイムラグがありません。

柔軟性がある人

商社の仕事は在庫を持たないため、いつ何が起こるか予測できない部分もあります。

例えば、売れるであろうと思ったアパレル商品を多めに輸入したら売れなかったということもあるでしょう。

逆にあんまり売れないだろうと少なめに仕入れた商品が爆発的に売れたりすることもあるでしょう。

その際は調整が必要になったり、代替え案を用意しなければならなかったりします。

マニュアル通りの結果にはなりませんし、予測不可能なことが起こる可能性もあります。

その都度行動に移せなかったり代わりの案を用意できなかったりでは、お客様からの信頼がなくなってしまいます。

柔軟性がある人は臨機応変に対応することが可能なので、商社の仕事に向いていると言えます。

分析力が優れている人

商社の仕事でも、特に投資関連やアパレル関連は市場調査や分析が大切になります。

どの国がこれから発展していくのか、成熟していくのか等を様々な情報を基に分析しなければなりません。

アパレル関連の場合は、今年の春に流行るものは何か等を前の年から考え予測しなければなりません。

分析力が優れている人は、様々な情報を基に一つの結論だけでなく多角的に市場を見て判断することができるため、商社の仕事に向いています。

逆に商社の仕事に向いていない人の特徴は?

先ほどは商社の仕事に向いている人の特徴を紹介しました。

では逆に、どんな人が商社の仕事に向いていないかではないのでしょうか。

ここでは商社の仕事に向いていない人の特徴についてまとめました。

人と接することが苦手な人

コミュニケーションが大切である商社の仕事において、人と接することが苦手な人やコミュニケーションが上手に取れない人は、商社の仕事には向いていません。

社内外で様々な人とコミュニケーションを取りながら仕事を進めることが多い商社の仕事は人と接する機会も多く、誤解や誤認を防いだり相互理解が正しいのか確かめ合ったり、ニーズを汲み取ったりするため、コミュニケーション能力は不可欠です。

人と接することが苦手な場合は商社の仕事に向いているとは言えません。

柔軟性がない人

商社の仕事は不測の事態や緊急事態が起こります。

予めきちんとした分析を基に準備していたとしても、何かしらの問題は発生してしまいます。

その度に臨機応変な対応が求められますが、柔軟性がない人は臨機応変に対応することができない可能性が高いため、商社の仕事に向いているとは言えません。

フットワークが重い人

フットワークが重い人も商社の仕事に向いていません。

マーケットの情報をいち早くキャッチして他社より早く動くことで会社に売り上げや利益をもたらす確率が高くなります。

他社がやったことないような仕事や初めて携わる仕事では、二の足を踏んでしまいがちです。

しかし、確たる情報としっかりとした分析を基に判断し、すぐに行動しなければチャンスを失ってしまいます。

フットワークが重い人は、すぐに行動することができない可能性があるため、商社の仕事に向いているとは言えません。

商社の仕事で身につくスキルや経験は?

商社の仕事をすることで身につくスキルは何なのでしょうか?

商社の仕事をしてみたい人や興味のある人からしたら、商社で働くことでどういうスキルが身につくのか知りたいところです。

ここでは商社の仕事で身につくスキルなどについて紹介していきます。

コミュニケーションスキル

商社の仕事をすることで身につくのはコミュニケーションスキルです。

社内外の様々な人とコミュニケーションを取る機会の多い商社の仕事は、コミュニケーション能力を高めることができます。

また、日本語だけでなく、海外に携わる部署の場合は英語や中国語などの他言語でのコミュニケーション能力も高めることが可能です。

ビジネスマナー

商社の仕事、特に営業の場合、取引先やお客様だけでなく仕入先やサプライヤーと打ち合わせをする機会が多いため、ビジネスマナーを身につけることができます。

専門知識

商社は各部門や各カンパニー毎に扱う商品が異なります。

言い換えると、一つの分野に特化した専門的知識を身につけることが可能です。

例えば自動車系に特化した部署の場合は、自動車だけでなく自動車部品に関しての知識などが身につきます。

商社で勤務することは専門知識を身につけるチャンスでもあります。

その後のキャリアについて

商社で働く上でどのようなキャリアアップや将来的なキャリアがあるのか、ここでまとめてみました。

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

社内でのキャリアアップの場合は、同部署内で昇進するケース、主要部署へ異動するケースなどがあります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

商社の仕事をしていてよくあるのは、お客様に気に入られてそのままお客様のところで働くケースです。

例えば営業力を買われて営業マネージャーとしてのポジションを用意してもらって転職したり、語学力や行動力を買われてお客様の現地法人へ転職するケース等があります。

まとめ

今回は商社の仕事や向いている人・いない人にスポットをあてて紹介しました。

いかがでしたでしょうか?

商社の仕事は実際に物を作るわけではありませんが、様々な分野の人と関わることができ大きな案件やチャレンジできる環境にあるため、やりがいのある仕事が多いです。

興味を持った人はぜひ商社へ応募してみてはいかがでしょうか?

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