2019年11月28日

神奈川県の高校を卒業した生徒の就職率は95.5%となっています(文部科学省の平成30年度調査結果より)。

この数字は、全国的にみると低い数字となっており、就職率が低い沖縄県(93.7%)、大阪府(94.9%)につづく結果となっています。

就職者数は、年々わずかではありますが増加しており、平成30年度は前年度に比べて0.3%(98名)就職者数が増加する結果となりました(神奈川県教育局調べ)。

神奈川県内で就職を決定するためには、どんな高校で何を勉強しておくと有利なのでしょうか。

神奈川県で就職に強い高校をご紹介します。

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(正社員希望の人限定)

神奈川県で就職率が高い高校

川崎市立幸高等学校

http://www.kch.ac.jp/

川崎市立幸高等学校は、就職内定率100%を誇る歴史と伝統がある高校です。

ICTを取り入れた授業を積極的におこなうなど、情報機器が充実した学習環境で「職業観」を意識した授業がおこなわれます。

高めあうことができる学科

幸高校には互いに高めあうことができる2つの学科が併設されています。

  • 普通科……大学進学を目指す学科です
  • ビジネス教養科……自分の将来を見据え、必要になる知識と技術を習得する学科です

ビジネス教養学科では、1年次に商業の基礎を学び、2年次から自分の進路にあわせた専門科目を学習します。

就職内定率100%を誇っているだけでなく、資格試験、進学にも強い学科です。

資格取得に積極的

幸高校は、資格取得に大変積極的な高校で、全商検定では全9種目の中から3種目以上1級を合格している生徒が、在学生の中に数多くいます。

生徒の中には8種目1級を取得した生徒もいるというので驚きです。

【全勝検定全9種類】

  • 珠算
  • 電卓
  • 簿記
  • ワープロ(ビジネス文書実務検定)
  • 英語
  • 商業経済
  • 情報処理(プログラミング)
  • 情報処理(ビジネス情報)

神奈川県立商工高等学校

https://shoko-h.pen-kanagawa.ed.jp/

2020年に創立100周年を迎える神奈川県立商工高等学校は、校舎が学校とは思えないほど近代的なビルの高校です。

地域産業界をリードするスペシャリストを育成するだけでなく、グローバル社会に対応することができる人材を育成するために「ものづくりとビジネス」をコンセプトに「商」と「工」の連携を強固にするなど、さまざまな取り組みをおこなっています。

少人数学級で勉強することができる

「生徒一人ひとりをきちんと育てたい」という思いから、商工高校では少人数学級で授業をおこなっています。

通常であれば6クラス規模の生徒を8クラスにしているので、1クラス約29人と勉強に打ち込みやすい環境になっています。

それぞれの学科が夢のコラボレーション

商工高校には2つの専門学科があります。

  • 総合ビジネス科……商業について全般的に学ぶことができる学科です
  • 総合技術科……工業について全般的に学ぶことができる学科です

総合学習「ものづくりとビジネス」では、総合ビジネス科の生徒は「ビジネス基礎」を、総合技術科の生徒は「ものづくり」を互いに教えあうなど、商工高校でしかできない勉強スタイルが確立されています。

就職率はもちろん100%

商工高校の就職率は、100%です。

長く培ってきた歴史と実績から、多くの大手優良企業からの求人募集が多いのが特徴です。

神奈川県立小田原城北工業高等学校

https://odawarajohoku-th.pen-kanagawa.ed.jp/

神奈川県立小田原城北工業高等学校は、神奈川県西部地域における唯一の工業高校です。

学校で身につけた知識や技術を活用する機会を数多く設けている小田原城北工業高校の生徒は、自己肯定感、自己有用感が非常に高く、新たなことにどんどんチャレンジする意欲にあふれています。

技術がどんどん身につく専門学科

小田原城北工業高校には4つの専門学科があります。

  • 機械科……機械のスペシャリストを育成します
  • 建設科……未来の建築技術者を育成します
  • 電気科……電気・電子・情報のプロを育成します
  • デザイン科……デザインを幅広く習得します

自己成長を実感することができる環境

小田原城北工業高校では、生徒一人ひとりが自分の成長を実感し、自己肯定感・自己有用感を持つことができるよう、工業高校ならではのユニークな取り組みが多々おこなわれています。

【小田原城北工業高校の取り組み】

  • 実習など体験的授業が多い(しっかりと専門技術を身につけることができます)
  • 国家資格、各種検定試験への積極的なアプローチ
  • コンテスト、各種競技会への積極的な参加
  • 地域企業と連携しておこなう「ものづくり」
  • 努力の成果を発表することができる作品展や文化祭

就職率は100%

毎年多くの求人が企業からよせられるため、就職率は100%です。

平成30年度は、717社以上の企業から求人がよせられました。

神奈川県立神奈川工業高等学校

https://kanagawa-th.pen-kanagawa.ed.jp/

100年以上の歴史と伝統を誇る神奈川県立神奈川工業高等学校は、10階建ての学校らしからぬインテリジェントビルが特徴の高校です。

ビル(学校)内の施設が充実していることはもちろん、交通アクセスも良いので(東横線東白楽駅から徒歩3分、JR東神奈川駅・京浜急行仲木戸駅から徒歩10分)、とても恵まれた環境で勉強に打ち込むことができます。

自分の進路にあわせて教科を選ぶ

神奈川工業高校には4つの学科があり、それぞれ2年生から生徒一人ひとりの進路にあわせて授業を選ぶことができるようになっています。

  • 機械科……機械に関する知識と技術を習得します(メカトロニクス、情報処理、コンピュータ制御の実習を多く取り入れています)
  • 建設科……建築についての知識と技術を習得します(在学中に2級建築施工管理技術検定の取得を目指します)
  • 電気科……電気、電子、情報における知識と技術を習得します
  • デザイン科……デザインにおける知識と技術を習得し、環境に配慮したデザイン能力の習得を目指します

地域産業界からの信頼が厚い

地域産業を担う多くの企業から厚い信頼を得ていることもあり、神奈川工業高校には多くの求人がよせられます。

就職率も100%と高く、毎年卒業生たちは即戦力として各種優良企業に就職していっています。

横浜市立横浜商業高等学校

https://www.edu.city.yokohama.jp/sch/hs/y-shogyo/

横浜の貿易商28名が発起人となって明治15年に創立された横浜市立横浜商業高等学校(当時は「横浜商法学校」として設立されました)は、130年以上の歴史を誇る就職率100%の高校です。

時代の変化を敏感に察知し、これからの時代に即した人材の育成をおこなっています。

互いに切磋琢磨することができる学科

横浜商業高校では、歴史ある商業科に加え、平成15年に国際科、平成22年にスポーツマネジメント科を新設しました。

  • 商業科……実践学習をはじめ、資格・検定を取得し、未来のスペシャリストを目指します
  • 商業科YBCクラス……大学進学を前提にビジネス界をリードする人材を育成するクラスです
  • 国際学科……異文化コミュニケーション力、国際感覚などを身につけ、真の国際人を育成します
  • スポーツマネジメント科……健康とスポーツの分野におけるスペシャリストを育成します

横浜商業高校で培う資質と能力

「自分から行動する力」が必要になってくるこれからの時代。

未来を横浜商業高校ならではの取り組みがあります。

それは、生徒一人ひとりが取り組んだ研究の成果を発表する機会を数多く設けることです。

一人でも多くの人に自分たちの成果を認めてもらうことで、自らに自信と誇りをもち、新たな課題を発見する能力、そしてその課題を解決する能力が身につきます。

生徒一人ひとりが自分に自信をもっているので、横浜商業高校はとても活気に満ちあふれています。

神奈川県立相原高等学校

https://aihara-h.pen-kanagawa.ed.jp/

神奈川県立相原高等学校は、農業科、商業科を学ぶことができる歴史と伝統あふれる専門学科高校です。

新しい校舎に学校が移転し、駅から遠く、少し不便な場所にはなったのですが、神奈川県内では最も新しい最新設備と最新施設が整ったきれいな高校です。

時代のニーズに応えた学科

相原高校は、長い歴史のなか、それぞれの時代のニーズに応えるため、その都度学科改編などをおこなってきました。

現在では、就職に強い4つの学科を設置しています。

【農業科】

  • 畜産科学科……畜産をはじめ、動物、農業について総合的に学習します
  • 食品科学科……「食」に関連する分野を幅広く学習します
  • 環境緑地科……3つの分野(土木、造園、園芸)について学習します

【商業科】

  • 総合ビジネス科……ビジネスに必要となる知識を総合的に学習します

総合ビジネス科は、2年生から「会計ビジネス分野」、「国際ビジネス分野」、「情報ビジネス分野」に分かれて勉強します。

キャリア実践プログラム

相原高校では、進学・就職に対する意識を向上させるため、キャリア実践プログラムを作成し、学年ごとに明確な目的を定めて学習が進められています。

校外学習や実習、研究課題など主体的に学ぶことを通して「行動する力」が養われていきます。

高木学園女子高等学校

https://www.takagigakuen.ed.jp/

高木学園女子高等学校は、慶応義塾の福沢諭吉の講演で「女性も学問を学び社会に貢献する時代だ」という言葉がきっかけとなり誕生した女子高です。

伝統校だからこそ可能になる安定した就職をとおして、数多くのキャリアウーマンを輩出し続けている高校です。

進学にも就職にも強い

高木学園女子高校には4つの学科があります。

  • 普通科……難関私大(GMARCH)の合格を目指します
  • 商業科……会計やマーケティングなどビジネスの即戦力を身につけます
  • 情報化……ICT、グラフィックデザインなどを総合的に学びます
  • 家庭科……ファッション、フードについて専門的に学習します

進学、就職どちらにも強いのが特徴で、卒業生たちは自分が学んだ知識をもとにさまざまな場所で活躍しています。

資格取得に積極的

専門知識を学ぶ学科では、それぞれ資格取得にも積極的に取り組んでいます。

  • 商業科……簿記検定、電卓検定1級合格を目指して勉強します
  • 情報化……情報処理、ビジネス文書検定の合格を目指して勉強します
  • 家庭科……調理、被服製作技術検定1級を目指して勉強します

神奈川県立藤沢工科高等学校

https://www.pen-kanagawa.ed.jp/fujisawakoka-th/index.html

神奈川県立藤沢工科高等学校は、地域社会、産業社会に大きく貢献することができる将来の職業人を数多く育成している高校です。

「ものづくり」の学習をとおして、「人づくり」を実践しており、生徒一人ひとりの自立を目指した教育に力を入れています。

まずは総合技術科として入学

入学時から専門学科を選択する他の工業高校とは違い、藤沢工科高校では生徒全員が総合技術科の生徒として入学します。

ものづくり全般を学び、2年生から自分の進路にあわせて専門の系を選択します。

【2年生から選択できる系】

  • 生産技術系……設計、製図、加工、組み立て、計測法、プログラミング、溶接など幅広く学びます
  • 情報通信系……電気、情報、通信分野の学習をします
  • 建築系……住宅設計、製図、材料実験、木材加工など建物について幅広く学習します
  • 住環境系……生活空間における水、空気の調節をはじめ防災の仕組みなどを学習します
  • 都市土木系……公共施設をはじめとした街、構造物の計画、建設、維持管理などを学習します
  • 総合デザイン系……企画、設計、計画をとおしてデザインについて幅広く学習します

地域との交流をとおして学ぶ「ものづくり」

藤沢工科高校では、授業をとおして学んだ知識や技術を活用した交流行事に力を入れています。

地域の方をはじめ、小学生や中学生などと交流することによって、コミュニケーション能力だけでなく、身だしなみや言葉づかいなど社会で必要となる基礎能力が養われます。

まとめ

神奈川県で就職率が高い高校を8校紹介しました。

高校を卒業して就職を希望する場合、やはり就職率が高いのは専門知識や技術を習得することができる専門学科高校です。

在学中に各種資格試験に挑戦し、合格しておくと、就職の幅がグッと広がります。

既に将来やりたいことが明確な生徒は、1年生から専門の学科を学習することができる高校を、まだ明確にやりたいことが見当たらない生徒は、2年次から専門分野に分かれて勉強することができる高校を選ぶなど、自分にあった高校選びをおこないましょう。

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