日本を含め多くの国で移動手段として使われている鉄道。

どの国においても、便利で生活になくてはならない存在ですよね。

今回はそんな鉄道を支えている駅員の仕事内容について、詳しく解説したいと思います。

電車が好きで鉄道会社に就職したいと考えている人も多いのではないでしょうか?

駅員のやりがいや面白さもお伝えしますので、是非参考にしてくださいね。

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駅員の仕事は大きく5つの役割に分けられる

駅員の仕事は大きく分けて五つあります。

一つずつ解説していきます。

改札・きっぷ売り場での対応

駅の窓口でお客様を出迎える改札・きっぷ売り場での業務は、知識と経験が必要です。

鉄道会社ではありますが、接客という立ち位置に近いです。

様々な駅名はもちろんのこと、料金やサービス内容も覚えなければなりません。

更に都市部では複雑な乗り換えや経路などの案内、コミュニケーション能力も必要になってきます。

最近では外国人の観光客も多く、駅構内の案内だけでなく観光地やオススメのスポットなどの地理関係も把握する必要があります。

また英語や中国語も多少話せると、仕事もしやすくなるでしょう。

お客様対応

お客様対応とは、上記と異なりクレームなどの対応です。

その為、一番ストレスのかかる業務です。

駅は一日に多くのお客様が利用するため、様々な考えを持ったお客様がいます。

そのため、気を遣いながら対応していきます。

特にターミナル駅では苦情やお忘れ物の対応、迷惑行為など、毎日のように多くの問題が起きています。

駅だけでは問題解決できない場合は関係各所に協力依頼をし、警察や消防、救急隊にも応援要請を行います。

過去には、駅の中で殺人事件やテロ行為など悲惨な事件も起きたことがあります。

そうした事態が発生した場合、駅員は初動対応にあたることになります。

あくまでお客様第一ではありますが、身の危険を感じた場合などは自身の身の安全もしっかりと確保できるように心掛けることが大切です。

事務業務

細かな事務作業も多くあります。

駅構内のポスターや案内板の作成・設置、他の社員の勤務調整など、意外と多くあります。

また消費税が上がったり運賃などの料金が変更になれば、期日までに料金表記や案内板の差し替え作業を行ったりと急ぎの作業も発生します。

特にダイヤ改正時期や年度末は非常に忙しく、終車後から始発の間に冊子や案内板、ポスターの入れ替え作業を済ませなければならない為、時間に追われながら業務に就きます。

ホーム業務

ホーム業務は、お客様の命に関わる為一番大切な仕事です。

列車の出発合図を出す、列車の運行の監視、お客様の動向への気配り、場合によっては緊急停止ボタンを押下し列車を止めるなど、間違えることができない作業ばかりです。

人命に関わるため集中力が求められ、乗務員との連携も必要になってきます。

緊急時は列車を停車させるなど、お客様の安全を第一に業務に就きます。

アナウンス業務

アナウンス業務は、滑舌良くはっきりとお客様に伝えることが大切になります。

状況に応じて列車の運行状況、事故や他社線の情報などの内容を放送します。

特に人身事故などで列車に遅延が発生したり、運転見合わせになったときなど、素早くお客様に確実な情報を伝える必要があります。

放送には多くのマニュアルがある為、それらを覚えられるようにする必要があります。

上記の業務は時間帯によってウエイトが変わるので、以下では時間軸に沿って解説します。

始発時の1つの業務

営業準備

基本的には駅の入り口のシャッターの開扉や機器類の電源確認などを行います。

機器類が故障したりしてしまうとお客様に迷惑をかけるので、異常があればすぐに対応します。

朝は4時すぎから準備するので、寝坊しないように気を付けます。

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朝ラッシュ時の2つの業務

朝ラッシュ対応

午前中のメインの業務になります。

基本的にはホーム上に多くの社員を配置し、安全確認と荷物などのドアばさみがないように注意します。

お客様の乗降で混雑すると列車の遅延に繋がるので、整列乗車へのお願いをします。

乗り切れない場合は声掛け等を行い、お客様に待ってもらうこともあります。

多くのお客様が利用する時間帯のため、事故がないように細心の注意を払い業務に就きます。

お客様対応

朝ラッシュの時間帯は多くのトラブルが発生します。

お客様同士の喧嘩や痴漢、車内のお忘れ物の対応など、予想できないことが起こります。

臨機応変に対応し、お客様の為に精一杯行動することが大切です。

日中の3つの業務

改札での業務

お昼ごろは観光客や外国人のお客様の対応がメインになります。

道案内や観光地案内など接客を行い、また不慣れなお客様も多く利用するため丁寧に案内するのがポイントです。

きっぷの販売・払い戻し

駅によっては、きっぷ売り場を設けている駅があります。

そこでは定期券や一日乗車券などの企画乗車券だけでなく、駅によっては遠距離のきっぷを発売することがあります。

場合によっては払い戻しも発生するため、きっぷのルールなどを覚えておくことが求められます。

こちらも改札での業務と同様、お客様に丁寧にルールを説明し、納得してもらった上で利用してもらうことがポインです。

帰宅ラッシュ対応

朝ラッシュ時とほぼ内容は変わりませんが、朝よりは比較的空いています。

終車時の3つの業務

酔客対応

特に金曜日や給料日前になると、お酒に酔っ払ったお客様が非常に多くなります。

ホーム上で起きる事故のほとんどは、上記のお客様が原因です。

そのため、駅構内の見回りや声掛け、場合によってはお客様を電車に乗車させる手伝いも行います。

最終電車案内

最終電車に乗り遅れるお客様が出ないように、放送にて案内を行います。

遅延などで最終電車が遅れた場合は、乗り換え方法や電車到着の声かけを行い、迅速にお客様が目的地まで到着できるよう案内を行います。

交通地理を把握し、スムーズに対応していくことが求められます。

最終電車が発車した後は、業務の片付けや清掃、駅構内の見回りを行います。

特に機器類は毎日営業するため、少しでも機器の故障があればすぐに修理依頼をし対応します。

売上金の回収

券売機や精算機などで発生した売上を回収します。

金額に誤りがないよう注意しながら回収を行い、帳簿にまとめます。

この売上金をもとに、駅の一日の売上が決まります。

駅員の仕事はどんな人に向いている?向いている人の5つの特徴とは?

駅員に向いている人の特徴を紹介します。

規律を守れる人

駅業務を行う上で規律(ルール)を守ることは、とても大切なことです。

例えば、時刻通りに列車を到着させなければお客様に多大な迷惑がかかるなど、規律の中で作業することがほとんどです。

細かな規律を守ることが安全に繋がるので、大雑把な人は向いてないでしょう。

チームプレーができる人

駅業務は職場の仲間と共に作業することが多々あります。

個人で作業することもありますが、基本的には職場の仲間と連携を取り、問題が発生した場合は解決に向けて取り組みます。

自己中心的な考えや自分勝手な行動を取ると職場の仲間は勿論、お客様にも迷惑がかかるので気を付けなければいけません。

コミュニケーション能力がある人

駅員の業務の一つに改札業務があります。

これは、接客業という側面も兼ね備えています。

そのため、お客様に対して丁寧に分かりやすい言葉遣いを心掛けることが大切です。

日頃から言葉使いや伝え方、ボキャブラリーを増やしておく必要があります。

臨機応変に動ける人

駅は緊急事態と常に隣り合わせです。

訓練は行いますが、それだけでは対応しきれないことが多々あります。

マニュアル等はありますが、それだけに留まらない対応を求められることもある為、人命を第一に行動し、自ら考えて問題を解決できる能力が重要になります。

体力のある人

駅員の仕事は非常に体力が必要です。

24時間勤務と長時間であり、天災などの緊急事態があれば家に帰れないこともあります。

そのため、日頃からスポーツや運動などに親しんでおり体力に自信がある人は向いているでしょう。

駅員の仕事で活かせる経験

駅員の業務は数多くあるため、様々な経験が活かせます。

接客能力

駅を利用する方は、様々な状況のお客様がいます。

こうしたお客様に適切に応対する為、お礼やお詫びの言葉遣いなどが大切です。

敬語やコミュニケーション能力を磨けば、駅員の仕事に活かすことができます。

乗り換え、交通地理

都市部では駅と駅の間がとても近い駅もあり、場合によっては歩いた方が早く着くときもあります。

複雑な都心の路線を把握し案内することができれば、お客様は時間を短縮できると共にスムーズに目的地に到着できます。

日頃から交通地理を勉強しておくと、駅員の仕事に活かせることができます。

団体行動

鉄道会社にもよりますが、駅員は宿泊勤務が主であるため、寝食は職場の仲間と共同になることもあります。

一人ではないため、上司や部下に気を遣いながら生活することもあるでしょう。

部活などで団体で行動した経験がある人は、スムーズに溶け込めるでしょう。

その後のキャリアについて

この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?

鉄道会社にもよりますが、キャリアアップの道は数多くあります。

駅員として出世し駅長を目指したり、職種を変え乗務員を目指したり、中には本社(非現業業務)に異動になったりと、様々な道があります。

サラリーマンであるため異動はやむを得ないですが、自ら試験等を受けキャリアップを目指せるので、努力次第ではやりたいことができると思います。

他の仕事にもこの経験を活かせる

鉄道業界の経験を活かし、他業種への転職を行う方もいます。

接客業であるため、コミュニケーション能力や言葉遣いは、営業職など他の人と折衝する業務にも活かすことはできるでしょう。

駅員の仕事のやりがいや面白いポイントとは?

駅員の仕事は地味ですが、仕事はキツくないのがポイントです。

やりがいってどんなところ?

駅員の仕事は接客業、監視業、事務作業など様々な側面を兼ね備えています。

多くの経験を積めばできることも増え、仕事も楽しく感じるはずです。

駅員は経験が非常に大切なので、地味と思われるような同じ作業でも、毎日積み重ねればスムーズに業務ができるでしょう。

面白いポイントとは?

他の仕事だと営業成績やノルマなどによって待遇や環境が変動したりしますが、駅員はそのようなことがないため、数字に追われたりせずにプレッシャーなく仕事できるのが良いところです。

ただ安全の確認を怠り、基本的な規律を守れないと、大事故にも繋がる可能性があります。

それぞれの業務で意識を持って作業することがポイントです。

また、社内試験等で乗務員などに職種を転換することもできるため、努力次第では自分のやりたいことができます。

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まとめ

以上が駅員の仕事の業務内容についてです。

日本の経済を支えていると言っても過言ではない鉄道業。

そこで働く駅員は、誇りを持って日々業務に励んでいます。

仕事内容は地味なことも多いですが、お客様に安全と安心を届け、またサービス向上を図りこれからも進化していくでしょう。

もし、興味があれば駅を利用する際は駅員の仕事に注目してみてはいかがでしょうか。

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