この記事をご覧になっている人はきっと、公益法人での仕事に興味をお持ちのことかと思います。

しかし、公益法人とはどのようなところなのか、一般の会社とどう違うのか、職場としての特徴、向き・不向き、その他働く上で知っておくべき情報といったものは、なかなか知る機会がないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、公益法人で働くことに関心がある人を対象として、これらの疑問に具体例を交えながらお答えしていきます。

この記事をお読みいただくことで公益法人での仕事についての知識が増し、安心して求人に応募することができるのではないかと思います。

ぜひ最後までご覧下さい。

公益法人ってどんなところ?

まず、そもそも公益法人とはどのような法人なのでしょうか。

公益法人はその名の通り公益を目的にする法人で、営利法人と対照となる存在です。

例えば貧困対策や高齢者支援などの社会福祉に資する事業を行っていたり、発展途上国への国際経済協力といった事業を行っているのが公益法人です。

因みに、営利法人というと堅苦しいですが、要は一般企業、会社だと理解していただければ差し支えありません。

財団法人や社団法人、一般企業との違いは?

さてそれでは、公益法人は他の名称がついている法人とどのように違うのでしょうか。

まず、公益法人と財団法人や社団法人との違いをよく尋ねられますので、こちらから説明していきましょう。

実は以前は「公益法人=財団法人、社団法人」でした。

それが2008年に、公益法人制度改革というものが行われ、法律によって財団法人、社団法人が公益法人であるものとそうでない法人に分けられたのです。

具体的には「公益財団法人、公益社団法人」「一般財団法人、一般社団法人」に分類されることになりました。

そして更に一般財団法人、一般社団法人の中でも非営利特化型とそうでない法人に分けられています。

公益法人はこの「公益財団法人、公益社団法人」と「一般財団法人、一般社団法人(非営利特化型)」を指すのが一般的です。

この場合、非営利特化型でない一般財団法人、一般社団法人は、公益法人には含まれないというわけですね。

なお、より広い分類ではこれらの法人のほか、社会福祉法人、学校法人、医療法人、宗教法人、特定非営利活動法人(NPO法人)も公益法人に含めます。

続いて、公益法人と一般企業の違いについてです。

公益法人が社会貢献など公益の追求を目的にしているのに対し、一般企業、つまり営利法人は利益追求を目的にしています。

要するにその名の通りの違いということです。

このため、営利法人では利益の分配が自由に決定できるのに対し、各公益法人ではたとえ利益を挙げることができたとしても、その分配に制約があります。

その制約と引き換えに、公益法人に対しては各種の税優遇などの措置が取られているのです。

公益法人の役割は?

公益法人の役割である公益事業の遂行について、どのような内容が「公益」事業なのか、ご説明しましょう。

これは法律で定められており、「学術、技芸、慈善その他の公益に関する・・・事業」(公益法人認定法)とされています。

これら、公益法人認定法に示された公益事業を主として行うのが、公益法人の役割だと言えるでしょう。

公益法人の仕事にはどんな仕事があるの?

公益法人の仕事には、どのようなものがあるのでしょうか。

公益法人認定法に示された公益法人は多岐にわたり、網羅して示すことが出来ないほどです。

そこでここでは、いくつかの公益法人を例として挙げ、その仕事をお伝えしたいと思います。

公益財団法人日本財団

社会活動で有名な「日本財団」は公益財団法人です。

日本財団では、発展途上国支援や養子縁組の普及といった国際協力や、福祉の増進など多様な社会貢献活動を行っています。

公益法人として分かりやすい例ではないでしょうか。

公益社団法人日本青年会議所

日本青年会議所についても、「詳しくは知らないが聞いたことはある」というような人は多いのではないでしょうか。

20歳から40歳の経営者、地方政治家、ビジネスパーソンなどの会員によって、スポーツ支援や地域社会構築・発展、そしてビジネス人材・社会活動家としての自己啓発やネットワーキングがなされています。

これも公益法人としての活動なのです。

公益財団法人さわかみオペラ芸術振興財団

3つ目の例として、「さわかみオペラ芸術振興財団」を紹介します。

「さわかみ投信」という投資信託を運用・販売する「さわかみ投信株式会社」が母体となっている公益財団法人で、イタリア留学支援事業やオペラ事業などを行っています。

こういった芸術領域の事業を行っている公益法人もあります。

公益法人の具体的な仕事内容とは?

公益法人について大まかに説明したところで、ここからはその具体的な仕事内容をお伝えします。

公益法人で働いてみたいけれど、どのような仕事をするのだろう、と思っている人たちにとってはここが気になる点かもしれません。

具体的な業務

公益事業を遂行する上でポイントとなるのは、事業の推進、マネジメントです。

そのため、民間企業の製造業や流通業にあるような、工場や店舗といったいわゆる現場での業務というものではなく、事務職・事務総合職といった職種が中心になります。

公益事業のコーディネーター

一つ目の具体的な業務例として、「公益事業のコーディネーター」というものがあります。

公益事業には、技術を持つ民間企業など外部資源が必要な場合がしばしばあります。

あるいは、その公益事業を実施する主体は、利用を希望する外部の企業・団体・個人である場合があります。

公益事業のコーディネーターは、当該事業の枠組みや目的、事業ルールなどを把握した上で、そういった資源の提供元と提供先、事業の利用者と事業適用先をつなげる役割を果たします。

公益法人会員を束ねる事務局業務

収入源の一つとして、不特定多数の企業・団体から会費を得ている公益法人もしばしばあります。

業界団体や専門家集団など、多くの会員の集合によって活動を行っている公益法人もあります。

そのような公益法人において、会員を束ねる事務局業務も公益法人の業務の一つです。

会員の管理、定例行事の調整や事業ごとの案内等の業務を行います。

収益業務の推進

公益法人でも、収益を目的とした事業を行っている場合があります。

内容はその公益法人によって異なりますが、主要な公益事業を横展開していることが多いようです。

こういった、公益事業でない収益事業の業務もまた、公益法人の業務として行われています。

管理業務

公益法人でも、一般の会社同様に管理業務があります。

いわゆる経営企画、総務、人事、経理、情報システム、内部監査といった部門です。

但し公益法人は規模が小さいことが多いので、一つの部署、一人の担当者でこれらの業務を兼任していることがよくあります。

これらの管理業務も公益法人の業務の一つです。

雇用形態によって役割は違う?

公益法人でも、雇用形態によって異なる役割を与えられていることがあります。

ここではそういったケースについて紹介します。

正職員

公益法人で正社員、つまり正規雇用をされている人は、多くが事務総合職という形かと思います。

その法人によって考え方は異なり、場合によっては特定事業のスペシャリストとしての役割を期待されていることもあるでしょうし、あるいは職種を問わず業務を遂行する(職種が変わる異動を伴う)役割を期待されていることもあるでしょう。

いずれにしても正規職員ですので、与えられた役割の中で、その組織における中核人材としての役割を果たすことが求めらます。

契約職員

契約職員は期間を限定して雇用されます。

主なパターンとしては2種類あり、一つは専門職として知見を組織に蓄積していくことを期待される場合です。

そしてもう一つは、例えば2~3年間など、限られた期間のみ行われる公益事業において、事業を推進する担当者の役割を期待されるパターンです。

パート・アルバイト

パート・アルバイトは、定型・非中核業務、特に単純な事務作業を遂行する役割を期待されることが多いでしょう。

派遣職員

派遣職員は、公益事業の事務方サポートとしての役割を期待されることが多いでしょう。

「正規職員や契約職員の求めに従って事務作業を行う」とイメージしていただければいいかと思います。

公益法人の給料事情は?

ここでは公益法人の給料事情について紹介します。

公益法人といってもその団体により千差万別なのですが、ここでは中央省庁の外郭団体だった組織が公益法人となったものを、例として挙げ、雇用形態ごとに分けて説明します。

正職員

正職員は概ね、世間相場かそれよりやや上の給料を期待できるでしょう。

公務員と同程度というようにイメージすると分かりやすいかもしれません。

契約職員

契約職員も、年齢が同程度であれば基本給は正職員とほぼ変わりません。

但し、住居手当、家族手当といった手当がありませんので、その分低くなります。

また、ボーナスも基準となる月数が少ない場合があるようです。

パート・アルバイト

仕事の程度によりますが、ほぼ最低賃金水準の時給であることもあるようです。

長年勤続しているなど、熟練している場合には高くなるようです。

しかし、正職員と同程度の仕事を任されるような最高水準であっても、最低賃金の2~2.5倍程度の時給に留まるようです。

派遣職員

民間企業の事務アシスタントである派遣社員と同程度の水準であるようです。

ただ、長年勤続して、派遣先の公益法人から「指名」されているような存在になれば、それなりに高い時給になる場合もあります。

公益法人でやりがいを感じること

ここでは公益法人でやりがいを感じることを紹介します。

二点挙げていますのでご覧下さい。

公益事業の仕事を通じて社会に貢献できる

公益法人は何といっても、公に資する事業を行っているわけですので、その業務に携わることで「社会に役立っている」という感覚を得られるのは大きなやりがいです。

例えば、国際協力事業で海外の発展途上国を支援する、というような公益法人もありますので、その仕事を通じて当該国の人々に喜んでもらえるというのは、その業務をする担当者にとっても喜びであることは間違いありません。

正規職員であれば安定した処遇を得られることも多い

先述のように、その組織によりますが、プロパー職員であれば公務員並みの安定した待遇を得られる公益法人も、よくあります。

やはり仕事は生活の基盤ですから、このように処遇が安定・充実していることも、やりがいの一つであることは事実でしょう。

公益法人に向いている人のタイプは?

次に、公益法人で働くのに向いている人のタイプについて紹介します。

自分に当てはまるかどうかご確認下さい。

地味な仕事であってもコツコツ働ける人

公益事業というと「社会に役立つ」華やかなイメージを持つ人もいると思います。

そういう側面もあるのですが、それは仕事全体の中ではごく一部で、大半はその公益事業を黒子役として進めていくための調整や事務処理など、地味な業務です。

そういった仕事でも誠実、勤勉に進めていくことができる人が向いているでしょう。

協調性を持って働ける人

公益事業を一人の力で進めていくということはあまりありません。

もちろん担当業務は責任を持って遂行する必要があります。

しかし公益事業では内部だけでなく、外部の資源も引っ張ってきながら事業を推進していくことが求められるので、同僚だけでなく、外部の専門家など関係者にも協力を得る、協調性ある人が向いているのです。

逆に、公益法人に向いていない人はどんなタイプ?

次は反対に、公益法人で働くのに必ずしも向いていないタイプの人について紹介します。

こちらもぜひ押さえておいて下さい。

自分の腕でバリバリ稼ぎたい人

中には自分のアイディアや営業の腕でバリバリとビジネスを進め、稼いでいきたいという人もいるでしょう。

こういう人は公益法人にはあまり向いていないかもしれません。

まず、公益事業は、「スキームが固まっているものを、利用ニーズのある人や組織が使って下さい」という状態にあることが多いのです。

ですので、個人的なビジネスアイディアや営業力が活きにくい枠組みだと言えます。

そして、もちろん公益事業ですので、必ずしも清貧であることは要求されませんが、担当者の能力や成果が高いからといって、大きくボーナスが増える、というわけにはいきません。

こういったことを仕事に求める人は、公益法人で働いても、それを実現させることは難しいでしょう。

理屈っぽいことが苦手で避けたい人

公益事業を実際に遂行していく上で、論理に基づく業務の推進は避けて通れません。

例えば「その事業が公的資金を用いて行われる正当性はあるか・民業圧迫にならないか」とか、「その公益事業によって支援する団体・活動と支援しない団体・活動の境界は何か」「個別の公的経費支出の妥当性はどこまであるのか」といった具合です。

より具体的にいうと、例えば出張の際、「どういった基準で(他の経路でなく)この経路を選定したのか」「(国内で)特急や新幹線、航空機を使うことが認められる基準(所要時間・金額など)はどういったものか」「深夜・早朝移動が必要な時、前日出発・宿泊や当日宿泊・翌日帰着が認められるのはどういった基準か」といったことに、事細かく説明していくことが求められるかもしれません。

事業費の出元が税金である場合には、特にそういった整理が要求されるでしょう。

そういった説明責任を果たしていけるような論理を構築し、運用する文化がありますので、こういった文化に慣れるのが難しい人も、公益法人で働くのにはあまり向いていないかもしれません。

年功序列な組織・社風が嫌な人

公益法人では、社風も古き日本企業的な文化が強く、従って人事システムも年功序列的な組織が多いです。

これが協調性の基盤の一つでもありますが、こういった組織では、実力に基づいて年齢や勤続年数と全く関係なく抜擢される、というようなことはあまりありません。

昇格・昇進や昇給は、年次と強い結びつきがあるのが実態です。

こういった文化が苦手、耐えがたいというような人、能力主義の組織で働いていきたい、というような人にも、公益法人で仕事をしていくことはあまり向いていないと言えます。

先進的・多様性ある社風の職場で働きたい人

前項と関連がある点ですが、IT企業やスタートアップ、あるいは流通業に代表されるような、先進性・従業員の多様性などを求める人にも、公益法人の職場は向いていないと言えそうです。

「快適であればあるほどいい」「生産性ファースト」「様々な国籍・信仰・文化の従業員が相違を受け入れ、多様な意見を受容する」。

このような文化は、なかなか公益法人の日常業務遂行の現場では受け入れられません(こういった価値観自体を職員が否定しているわけではなく、職場内ではこのような考え方で業務を進めることは難しい、という社風が一般的という意味です)。

こういったことを期待する人には、率直にいって、公益法人で勤務することはあまりお勧めしません。

公益法人の仕事で大変なこと

ここでは、公益法人の仕事で大変なことについて紹介します。

こういった点についても、予め知っておくと有益でしょう。

説明責任を果たすこと

先述の通り、公益法人の仕事をしていく上で、説明責任を内部・外部問わず果たしていくことは、常に要求されるといっていいでしょう。

これは当該事業や法人が公益認定を受けており、税などの優遇措置を得ている以上、避けられないことです。

これは民間企業でもそうですが、特に税金から補助金や委託費を得ている場合には、担当する中央省庁や地方自治体に加え、会計検査院による検査の対象にもなります。

この会計検査院検査は、検査事務官にもよりますが非常に厄介です。

もし担当者として対応することになった場合、あまりいい気持ちがしないこともしばしばあるでしょう。

事業関係者への対応

担当する公益事業のステークホルダーへの対応もまた、大変な仕事の一つです。

会員会社、事業担当省庁・地方自治体部局・企業、事業の実務を担う専門家及び所属企業、スキーム利用を希望する団体、個人、スポンサーなど、多岐にわたる関係者に対応し、事業への理解を求め、あるいは報告や根回しをしなくてはなりません。

こういった作業も、時に厄介な仕事であるのは事実です。

公益法人の仕事に就くためにはどうしたらいい?

公益法人の仕事に就くためにどうしたらいいのかをお伝えします。

基本的には奇をてらうのではなく、一般的な就職・転職活動をしていただければいいかと思います。

(新卒・第二新卒の場合)就職ナビサイトからエントリーする

公益法人は、ある程度規模のある組織であれば、企業同様に新卒採用を定期的に行っています。

その際にはやはり、就職ナビサイトを使用して採用しますので、応募したいのであれば就職ナビサイトを閲覧するといいでしょう。

団体のウェブサイトに新卒求人を記載している場合もありますが、結局就職ナビサイトからのエントリーを求められることも多いです。

特に、「ぜひどこかの公益法人に就職したい」というような場合には、ナビサイト上で検索するといいでしょう。

(転職の場合)エージェントに相談する

公益法人に転職を目指す場合、転職エージェントに相談してみるのも一つの手段でしょう。

公益法人は、転職エージェントをあまり頻繁に使うわけではないのですが、親切な転職エージェントは依頼すれば、公益法人の契約職員求人を探し出して教えてくれることもあるようです。

エージェントによっては、こういった要望に応えてくれるとは限りませんが、要望してみる価値はあると言えそうです。

こちらも、「ぜひどこかの公益法人に就職したい」というような場合に試してみるといいでしょう。

公益法人のウェブサイトを閲覧する

ある特定の公益法人でぜひ働きたい、という場合には、当該団体のウェブサイトを閲覧して求人を確認するのが最も良いでしょう。

また、働きたい分野が決まっているのであれば、「その分野」+「公益法人 求人」といった形で検索をして、募集されていないか探してみてもいいのではないでしょうか。

公益法人で働くために必要な資格や経験・スキルはどんなものがあるの?

ここでは、公益法人で働くために必要な経験などについてお伝えします。

もちろん、公益法人が多岐にわたる以上、万能な資格や経験・スキルなどはありません。

その上で、こういった資格、経験、スキルは有効かもしれない、といったケースを説明します。

必要な資格

上述のように、一般的に有効な資格というものはありませんが、以下のようなケースでは資格を求められることがあります。

語学

国際関係の公益事業を行っている団体の求人では、語学の資格を求められることがあります。

英語の能力が客観的に判定できるように、例えば英語検定〇級以上、TOEIC〇〇〇点以上といった具合です。

また、その他の言語、特に希少言語では、資格は要求されなくとも、十分にビジネスで通じる水準の語学力を求められることがあるでしょう。

理系・技術関係資格

例えば、医療関係の公益事業を行っている団体で、医師資格や看護師資格、保健師資格などを求められることがあります。

また同様に、特定の技術専門職の求人において、技術資格が求められる場合があります。

経験やスキル

経験やスキルについても、資格同様に、公益法人で一般的に通用すると言えるものはありません。

しかし、以下のような求人では特定の経験やスキルを要求されます。

事業に適合するような専門的スキル・経験

例えば国際分野の公益法人の求人において、海外での業務経験を求められたり、学術分野の公益法人において当該学術の知見を求められたり、といった具合です。

専門職としての豊富な経験や高いスキルを求められることになります。

管理部門での経験・スキル

実は当該公益法人で管理部門の経験者を求めている、といった場合があります。

このような時、例えば経理・財務の経験があるとか、人事・採用業務の経験が豊富だ、情報システム管理のスキルがあるといった具合に、経験やスキルが必要になることもあるでしょう。

公益法人について他にも知っておきたいこと

ここでは、これまでお伝えしてきたこと以外に、知っておきたいこと、知っておいて損のないことを紹介したいと思います。

公益法人の常勤役員は天下りの人が少なくない

公益法人はその成り立ちにもよりますが、外部から資金や人材などで多様な支援を受けています。

また、中央省庁や地方自治体の政策実現のための手足であって、補助金・委託費を受けている場合もあります。

こういったいずれのケースでも、資金や人材の供給元から経営監督のため、常勤役員が送り込まれていることがしばしばあります。

いわゆる天下りというものです。

彼らに必ずしも問題があるわけではありません(問題がある場合もあります)が、プロパー職員からすれば、その天下り役員の存在によって、自分たちが就くことのできる可能性のある役員ポストが減る、又はなくなってしまうわけです。

なので、どれほど頑張り、成果を挙げたとしても、プロパー職員が代表役員(会長・理事長・代表理事など)その他の役員になれない公益法人もある、ということは、知っておいた方がいいかもしれません。

もちろん職員から役員に就くことのできる公益法人も数多くあります。

意外にハラスメントに甘かったりする

社風が先進的でないことが多い点については、既に述べた通りです。

そして規模が小さく、多様性受容をしにくい職場であることから、時に閉鎖的となり、その結果ハラスメントが起こった際に、それがしばしば正当化されてしまいます。

もちろん、全ての公益法人でそうだというわけではありませんので、安心して下さい。

しかしながら、社風・文化が若干古いことと多様性受容に鈍いこと、そしてハラスメントに甘いことには、残念ながら関連性があるように思われます。

とは言え、コンプライアンスが全般的に機能していないわけではありませんので、万一ハラスメント被害に遭った場合にはしかるべき窓口、担当部署に相談することで、状況の改善がそれなりに期待できると言えるでしょう。

全ての公益法人が安泰なわけではない

公益法人は、雇用も処遇も安定していることがしばしばあるのは事実だと思います。

しかしながら、全ての公益法人が安定している・安泰なわけでは決してありません。

事実、公益法人にも解散・なくなってしまったものがあります。

公益法人がなくなるパターンですが、以下のような例があります。

  • 行っている公益事業の需要がなくなるなど、事業が役割を終えた公益法人
  • 中央省庁や地方自治体からの補助金・委託費で運営されていた公益法人で、その補助金・委託費が廃止されてしまった公益法人
  • 不祥事を起こした公益法人
  • 業界団体や専門家集団である公益法人で、会員あるいは業界自体が減少・縮小してしまった公益法人

不祥事のケースも含めて考えると、多くの公益法人にとって、「将来も絶対に存在が盤石である」とはいえないことが分かるのではないでしょうか。

働いている職員にとってみれば、リストラ(再構築)ならば対処のしようがあるかもしれませんが、職場自体がなくなってしまう場合には、そのまま解雇される以外に対応の余地はありません。

公益法人で仕事をしたいと希望する場合には、このことを念頭に置いておくようにしましょう。

まとめ

公益法人について色々と書いてきましたが、いかがでしたでしょうか?

一般企業と異なる点もありますが、就職・転職活動など他の一般企業とあまり変わらない部分もあります。

お読みいただいて、公益法人の様々な事項について理解した上で、「公益法人で働いてみたい」と思われたら、ぜひ、公益法人の求人に応募していただければと思います。

処遇や大変な仕事についても触れてきましたが、何といっても公益法人は、その事業を通じて社会に資することのできる、とても貴重で働き甲斐のある職場です。

意欲ある人は採用を目指して挑戦し、入職して能力を発揮することで、世の中に貢献していただければと願います。

きっと一般企業とは違う充実感を得ることができるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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