市役所の仕事、と一口に言っても様々です。

ざっとイメージできるのは、所得証明書を発行してもらう税務課や住民票や戸籍謄本を発行してもらう市民課など、市役所内での窓口業務などです。

しかし、自治体によって差はありますが、市役所の仕事は多岐にわたります。

ここでは、運営のみ民間に任せる公設民営の仕事も含めて市役所求人について説明します。

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市役所のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

住民情報に関する各種証明書を受け取ったり、出生届や婚姻届、離婚届などを提出・受理して戸籍を管理する市民課が一番馴染みがあるでしょう。

他には高齢福祉、児童福祉、国民年金・保険、上下水道、建設、用地、都市計画、教育委員会(義務教育)、企画、総務といった課が庁内にあります。

外部委託している自治体もありますが、屎尿処理、ゴミ収集、公民館の運営、学校給食、図書館、市民病院、地下鉄、コミュニティバスの運行など多岐にわたります。

市役所職員は役所の中ではどういう役割を求められる?

市役所内で勤務する職員は事務吏員と技術吏員の2種類で、7:3くらいの割合です。

事務吏員は書類の作成を中心に仕事を行い、技術吏員は都市計画に関する現場調査や業者による工事を監理をしたり建設図面などが法律違反になっていないか確認します。

事務吏員に求められる役割は、素早く丁寧にきちんと市民に対応すること、書類業務はミスなく行うことが当たり前ですから、テキパキと要領良く仕事を進める根気が求められます。

市役所の仕事以外にはどんな種類があるの?

市役所内で行えない仕事について見てみると、市民病院の運営、ゴミ収集業務、屎尿処理業務、下水処理センター、屎尿処理センター、火葬場、市営バスや地下鉄の運営があります。

こうした仕事は現場で行われますが、予算と決算は市役所内の担当課で行います。

その他に消防署も市役所の管轄です。

ただし、自治体によって直営と公設民営など経営手法は異なります。

市役所職員の募集でよくある勤務先の施設や事業形態のパターン(市役所以外の職場)

文化振興事業団

公民館や図書館、児童センターなどの運営を市から受託する団体です。

給料は市役所の職員よりやや低いですが、仕事の内容が市役所職員のようにコロコロと大幅に変わることがない専門職ですので、やり甲斐はあります。

社会福祉協議会

福祉に関する業務がメインです。

デイサービス、在宅介護サービス他福祉に関する事業をメインに行います。

ヘルパー業務の専門職や相談援助の専門職、ボランティアや地域福祉のコーディネーターなど様々な福祉も専門職が働いていることが多いでしょう。こちらの業務も市役所からの補助金で運営されます。

給料はやはり市役所職員よりやや低めです。

学校給食センター

文字通り、市内の小中学校用の給食を作り、配達する仕事です。

専門職ですので、直営であっても公設民営であっても、いくつかある給食センターを転勤するだけですから仕事内容は変わりません。

給料は市の直営であってもやや低めです。

市役所職員の募集でよくある職種

事務吏員

これは市役所内で市民の応対、申請書類の確認・決裁、予算編成、予算の執行、決算書の作成を行う職員です。

特別な技術や資格は必要ありませんが、部や課によっては公用車に乗って市内を回ることもありますから、普通自動車の免許は必要です。

技術吏員

道路や河川に関する知識や現場での測量、工事図面の確認を主に行う職員です。

大学の工学部などの出身者が採用されます。

事務吏員に較べて採用人数は少ないです。

現業職

市道や町道などの補修工事をする職員です。

市が管理するプールや運動公園、保育所などの整備も行います。

給食センターやゴミ収集業務を市の直営で行っている場合は、そこで従事する職員も現業職員と言います。

保育職員、幼稚園職員

保育所や幼稚園を市が運営している場合、そこで働く保育士や幼稚園教諭を採用します。

保育士資格、幼稚園教諭資格が受験の条件になります。

市民病院

医師、看護師、臨床検査技師などのコメディカルも市役所職員です。

それぞれ資格や免許が必要です。

また、病院現業という掃除や看護師の手伝いをする看護助手などの職員の募集をすることもあります。

この業種に資格は必要ありません。

消防士

市役所の募集の中で行われることが多いです。

ただし、市町村の規模が小さい場合は、組合を作って○○組合立○○消防署ということもあります。

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市役所職員求人でよくある募集内容とは?

四年制大卒、短大・高卒の募集が一般的です。

もちろん、第二新卒や技術職に長けた職員も受験しますし、年齢制限は25歳くらいでしたが、最近は40歳まで引き上げている自治体も多いです。

多様な社会構造になってきていますので、大学時代に何を身につけてきたのか、どんなスキルを持っているのかを求人要項に書いてある自治体もあります。

給与相場

自治体によって異なりますが、四年生大学の新卒者で月に約18万円、短大・高卒で16万円程度のところが多いです。

勤務時間や休日、残業

基本の勤務時間は8時20分〜17時、8時45分〜17時15分などと、自治体によって違います。

休日出勤は部や課によりますが、まずありません。

残業は、税務課の場合1月〜5月までは確定申告の関係で残業が多い分、

6月以降は残業が少ない・・・というように時期によって変動があります。

その他の課も時期が違うだけで、繁忙期は2ヶ月くらい残業が発生する日があります。

福利厚生

大きな自治体であれば、高原に大きな保養所を持っているところもありますが、そうしたサービスは少なくなってきています。

その代わりに、夏季や冬季に使用できる補助券やサービス券を配布するところが多くなってきています。

有給休暇は20日が保証されています。

また、病気休暇、育児休暇なども大手の民間企業と同じく整備されています。

求められる人物像

市役所職員は公務員です。

私利私欲でなく市民の快適な生活のために奉仕する仕事をしていきます。

お金よりも、街づくり、町おこしをしたい、といった考えをもった人材が求められます。

自分の街が好きだ、もっと良くしたい

自分の生まれ育った故郷の街が活性化するにはどうしたら良いか、ということを市の青年会議所の人たちと議論して、市としてできること、民間が行った方が良いことなど、役割分担を考えます。

企画課などに配属されると、そのような仕事ができます。

自分の街のインフラ整備をしたい

下水道の普及率が他の市と比較して劣っている場合、なぜ工事が進まないのか、地形の問題なのか、予算の編成が良くないのかを考え、同僚や係長、課長補佐などと話し合い地域住民の意向調査をして、普及率を上げることもできます。

また児童公園や都市公園などにある遊具を点検し、不具合があれば整備することで近隣の市民のみなさんに快適に過ごしてもらうことにやり甲斐を求めることもできます。

消防士

前述した事例以外は基本的に自治体職員です。

救急車、火事など危険度や緊急度の高い仕事ですが、救命という重要な仕事ですので、いわゆる5教科7科目の知識よりも、瞬時の判断、的確な行動、運動神経・運動能力、体力が求められます。

必要なスキルや経験

絶対条件ではありませんが、やはりコミュニケーション能力の高い人材が求められます。

事務吏員には特に必要なスキルはありません。

パソコンのワード、エクセルが使うことができれば問題ないでしょう。

技術吏員は、土木や森林管理、測量、都市計画法などの基本知識が必要です。

市役所の仕事がおすすめな理由

自分の街が好きな人

公務員は市民のために仕事をしますが、探せばいくらでも仕事は出てきます。

我が街の住民により良いサービスを提供したい人におすすめです。

生活のリズムが安定していることを望む人

基本的に残業がなく、土日祝日が休みですから、スポーツ選手や趣味を極めたい人には働きやすい職場だと思います。

計画的な生活を送ることができますから、そういう面でもおすすめです。

あくまで時間的に安定しているだけで、市町村合併なども考えられるので、配置転換含め全然知らない人と仕事をすることになる可能性もあります。

人間関係や部署が安定しているわけではありません。

それは民間企業も公務員も同じです。

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市役所の仕事についてよくある疑問

市役所は安定しているけれど、給料は低いよね?という質問があります。

安定した給料であることは、世間の景気が良くなって、民間企業の給料やボーナスが上がっても、公務員である市役所職員の給料は何の影響も受けません。

ほんの僅かずつでも上がれば良い方で、下がる傾向もあります。

逆に世間が不況になっても大幅に給料が下がることがないわけです。

派手に上がりもしなければ派手に下がることもないのが公務員の給料で、その意味では安定しています。

市役所職員の給料が高いか、安いか、については、どこを基準とするかによります。

銀行や証券会社を基準にすれば低いと感じることもあるでしょう。

市外・県外への転職をしたい時はどうしたら良い?

退職希望日の2ヶ月前に人事課に申し出て退職願を出せば、次の段階へ進むことができます。

ただし、次の転職予定が市外・県外を問わず公務員である場合は、退職金は受け取らない選択をすることができます。

保険も年金も次の職場に引き継ぐことができますし、退職金も以前の職場からの通算になりますので、断然有利です。

残業がなく定時で帰れるって本当?

基本的に定時で帰ることができます。

しかし、部や課の仕事の性質によって、季節によっては残業をしなければ仕事が回らない時期もあったり、専門職の場合には残業が多い職種もあります。

給与は年功序列と聞くけど、本当なの?

市民病院の医師、事務吏員、現業職などそれぞれに給料表があり、採用された時は○級○号俸と決まっています。

その後、毎年僅かながら昇給していき、係長試験などに合格すればある程度の収入アップも見込めます。

いくら年齢が上がっても、係長試験や課長試験に合格しなければ、大幅に給料が上がることはありません。

その意味では年功序列は崩れつつあります。

中途採用で市役所職員を目指すこともできるの?

できます。

各自治体ごとに年齢制限がありますので、よく調べてみてください。

採用されるための条件は、前職でどのようなスキルを身につけているか、という点が重要です。

資格って必要なの?

事務吏員や技術吏員の採用試験を受けるのにこの資格が必要だ、というのはありません。

専門職である、医師、看護師、保育士、幼稚園教諭は免許が必要です。

消防職について

高卒や体育大学系の人が希望しますが、まず必要なのは体力です。

次に、消防士の組織についての知識が必要です。

圧倒的な体力と瞬時の判断力、消防組織の仕組み、警察署とも連携することが多いため警察の職務分担も勉強しておくと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

市役所の仕事について自分の経験に基づいて書いてみました。

とかく公務員、特に市役所職員というと、楽して良い給料がもらえる、立派などと思われることが多いです。

また、税金を使って…などと言われることもしばしばあります。

しかし、市民のためにどれだけ自分が努力できるか、という点から考えるとやり甲斐のある職場だと思います。

私が市役所から教師に転職したのは、どちらが自分の情熱を傾けることができるだろう、と考えた末に出した結論でした。

市役所の仕事が嫌だったということではありません。

最初に配属された福祉課の係長に言われた言葉を今でもよく覚えています。

「市役所の仕事というのは、探せばどれだけでも市民のために働くことができるし、何も考えなければ何のやり甲斐もないところだよ」

民間で言えば業務改善と言うのでしょう。

前例通りやっていれば済んでいくところを、いかに仕事の完成度を高めるか、市民にとってこの仕事はどこまで突き詰めてやれば良いのか、それを考えながら10年間仕事をしました。

やはり、やり甲斐のある職場です。

地方創世の時代でもあります。

特に消防などは、事故、火災などの人命救助が最先端の仕事です。

まずは自分の適性にあった行政職に就くことができるようにするために、行政の仕組みを勉強しておくことをおすすめします。

自分の住む街の発展に貢献する職員が増えると良いなと思います。


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