就職先を決めるにあたり、様々な仕事を考えると思います。

ゼネコン、金融、工場、運輸、公務員など、世の中には実に多様な仕事があります。

ここでは公務員、特に市役所の仕事について話してみたいと思います。

市役所の仕事ってどんな仕事?

公務員の仕事は、国家公務員である文部科学省や厚生労働省などがあり、その下請けのような形で都道府県庁、更に市役所、町村役場があります。

つまり、仕事の大筋を決めていく国の官庁があり、そこから県庁へ、県庁から更に細かく決められた数多の仕事が市町村役場に流れてくるという図式になっています。

市役所の仕事の大まかな仕事内容

市役所は市民生活と直結しています。

  • 法務省管轄の戸籍系、住民票などの発行をする市民課(名称は役所によって異なります)
  • 財務省管轄の市町村民税を扱う税務課
  • インフラ系の水道課や下水道課
  • 児童手当や生活保護を扱う福祉課
  • 国民年金を扱う保険年金課 

など細かく沢山あります。

仕事上の役割とは?

市役所の仕事は、国の決めた法律・法令に従っての仕事となり、各自治体で自由にできる部分は限られています。

そうした性格上、用途の決まっている仕事以外には税金は使えません。

国と県から割り当てられる予算をどこにいくら振り分け、それを執行し、決算をする、というのが市役所で働く人の役割となります。

市役所の仕事はどんな人に向いている?

市役所に向いている人は、まずお金にルーズでない人です。

扱うお金が全て公金(税金)ですから、これを自分のために使うことは許されません。

従って、自分のお金と公金のけじめがつく人ということが大前提になります。

もう一つは、金銭に固執しない人です。

公務員の給料全体に言えますが、

景気に大きく影響されることがないため、大きくお給料が上がるということがありません。

民間企業では、景気がよければ、月々の給料が公務員の2倍~3倍になることもあります。

景気の良い時期に民間企業と比べると、ボーナスなど少ないと感じることがほとんどです。

ですから、少々残業があってでも給料の金額が多いことを最優先とするなら、市役所やその他の公務員は避けた方が良いでしょう。

最近では、減らされることはあっても、なかなか伸びることはありません。

退職金なども一部カットの方向で進んできている状況です。

柔軟な発想のできる人

公金をどこにどのように使うのか、市議会で決まりますが、実態は、市役所職員が提案したものが議会で承認されて予算が決定する、という流れになっていることが多いでしょう。

例えば道路や河川を扱う課について考えてみましょう。

例として、昨年度までは予算がつかず、手がつけられなかった道路があるとします。

利用者は多くないものの、児童が通学路として使っています。

実際に見てみると、危険な道路であり歩車道を分ける工事をした方が良いのではないかと感じたとします。

ここで、市民の立場に立って仕事ができる公務員は少しでも良くなることを考えて今できることを行います。

車の通行量や歩行者の数を調べ実際に提案したり、予算を組みやすいように準備します。

公務はコストパフォーマンスより住民の快適で安全な生活を優先しますから、すぐには無理でも、次年度の予算にその道路の改修を盛り込めるよう仕事を進めます。

議会の承認が得られて状況が改善できれな、利用者は少数かもしれませんが、歩行者にとって安全な道路となり利用しやすくなります。

このように柔軟に考え、仕事を進めていくことができる人は市役所では、「柔軟性のある人物」と評価されます。

福祉の観点から

福祉の仕事にも高齢者の福祉や子どもの福祉、障害者の福祉など様々あります。

また同じ子どもの福祉でに、都市部では保育難民問題、田舎では保育児童の少子化などと地域によって状況が違います。

高齢者福祉については、都市部より田舎の方が重要されやすいでしょう。

都市部では新たな高齢者用の施設建設用地がないのに対して、田舎では建設用地を確保しやすくなります。

「建物を建てる」という点で見ても地域で違いが出てきます。

ただ建物を建てればそれで問題なしと考えて仕事を進める職員と、上層部にNPOなどと協働できないかを具申(申し立てる)して、建物を立てた後の業務のことまで考えて仕事を進める職員とでは、大きく仕事の質が変わります。

アイデアに問題がなければ、市役所の建てたものを民間が使いやすくするような条例ができると、大きな予算を使わず市民サービスを提供することができます。

きちんと勉強できる人

市役所には大量の法令があります。

全ての市民に対して公平でなければならないからです。

いわゆる経験則はあまり役に立ちません。

例を挙げると、高齢障害福祉年金には厳しい制限があります。

ほとんど寝たきりで在宅という条件です。

しかし、受給金の制度を知っていれば、申請して月に2万円以上のお金を受給できます。

しかし市役所では、受給金に関する積極的なPRもしません。

なぜなら、受給金の申請可否に該当するか否かの知識を持っている人ばかりが市役所に勤めているわけではないからです。

その方面の専門家が少ないことも理由として挙げられます。

本来ならば受給金が貰えるのに貰えない、なんていう理不尽を減らしたい、という思いから、法律や条例をきちんと勉強できる正義感の強い人や市民想いの人には、市役所の仕事は適職です。

逆に市役所の仕事に向いていない人の特徴は?

市役所のイメージとして、8:30~17:00の勤務時間にさえ与えられた仕事を適当にしていれば給料を貰える、と思って公務員を目指す人もいるかもしれません。

また、学歴もあり勉強も得意という人は公務員になりやすいと思うかもしれません。

「公務員になりたい」という発想の源が、楽な仕事という感覚やエリート意識に繋がる人は公務員には向いていないと言えます。

公務というのは「利益の出ない仕事」をする人たちです。

利益が出る仕事なら民間企業がやるので、民間企業があらゆる理由で行わないような仕事をするのがお役所ということになります。

市民のために、地域のためにという思いを持てない人は、自分の力を発揮しやすい民間企業を志望した方がのびのび働ける可能性が高いでしょう。

学歴偏重な人

大学の名前には拘るが大学4年間で学んだことがこれといってない人は、市役所では働きにくいかもしれません。

学校名だけでなく、学んできた内容が重要になります。

最近では履歴書に出身大学を記入させない市役所も増えてきました。

だらしのない人

これは服装や行動で判断されやすいでしょう。

面接試験をしていても、襟元が汚かったり、ヨレていたり、衣服の全体イメージがシワじみていたら、自宅でどのように衣服を管理しているかがすぐに分かります。

特に女性について言えば、派手なメイクは好まれにくいでしょう。

TPOに合わせたメイクや服装ができることはかなり重要視されます。

その場所に合ったメイクや服装ができないと、業務に差しさわりがでることもあります。

男女共に服装がだらしない人や、清潔感のない人は市役所では好まれにくいです。

市民のために仕事をする場所である以上、だらしない人や清潔感がない人が仕事をすることは難しいと思った方が良いでしょう。

自分の余暇を充実させたい人

自分の余暇を優先したい人は、公務員は避けた方が良いでしょう。

面接では絶対に言わないでしょうが、残業がしたくなくて、将来的に潰れる危険性のない市役所を選びましたというのが本音の人はやめた方が良いです。

私は企画課にいたことがありますが、3年間で定時帰宅は1回もなかったです。

余暇を充実させることが重要なら、余暇に何をしたいのか考えて、その趣味に近い業種を選んだ方が近道でしょう。

市役所の仕事をするにあたって覚えなければいけないこと

法令についてある程度わかっていること

市役所に採用されて配属される先はバラバラが、法律の定めるところによって仕事をするというのはどの課でも同じです。

自分の考えでする仕事は全て法令内で許容されることになります。

逆に言えば、法令の範囲内で市民のためにできることをやるという心構えが必要です。

あとは配属先の法令がどのようなものであるかきちんと把握しようとする努力と、従来のやり方が本当に正しいのかを見極める判断能力が必要です。

ある程度、字がきれいであること

パソコン全盛の時代でありますが、市民に手書きでメモを渡すこともしばしばあります。

丁寧な字で書かれた文字を見て市民が安心することもありますから、文字は丁寧に書くクセをつけておきましょう。

市役所の仕事で活かせる経験

市役所職員というのは、スペシャリストのように大金を儲けることがない代わりに、ゼネラリスト(何でも屋)です。

生活していく上で必要な知識を広く浅く身につけることができます。

ですから、仕事外でも様々な質問を受けます。

福祉の制度の知識が生きる

児童手当や障害者年金、国民年金などの知識が、職場以外でも生かせます。

水道・下水道料金の知識が生きる

水道は生きていく上で必要なインフラですが、この水道料金が前月に比べて高すぎたりする場合には漏水が疑われます。

そういうときにも、市役所での水道料金の徴収規則が分かっていれば損をせずに済みます。

時々新聞に載ったりもしますが、自分の家は浄化槽を使用しているのに何十年も下水道料金を払い続けていた、などのケースは本人が上下水道料金をきちんと見ていなかったことがいけないのですが、一般市民にとってはなかなか分からないことでもあります。

その橋渡しをしてあげることも、私は実際に何件もありました。

国民年金・保険の料金の知識が生きる

国民年金・保険を納めなくても済むのに納めていた、などの話はよく聞きます。

例えば、年収が一定以下であったり、大学進学によって納めなくても良かったりするケースがあります。

そういう知識は、知っていて損はありません。

道路工事の優先順位についての知識が生きる

年度末になるとやたらに増える道路工事ですが、あれが一体どういう順番でどういう力関係が働いているかが分かりますから、次の市会議員選挙で誰に一票を入れるのかという判断の一つになります。

どう考えても優先順位がおかしい場合には、様々な事情が絡んでいることが多く、市民の方から意見をもらうことも出てくるでしょう。

市職員が要望のある現場に何度も足を運んだり、話を聞いたりすることで、市民感情もかなり和らいできたり、良い解決方法が見つかることもあります。

市役所で働くメリットとは?

どのように社会が動いているかわかる

市役所職員というのは、税金を使って市民生活を向上させるために働きます。

従って、自分の儲けには一切なりませんが、自分が努力したことで市民のみなさんが喜んでくださることに生き甲斐を感じます。

税金の使途がわかる

税金は国民の義務であることはよく分かっていながら、知識的な理解、感情的な理解がしにくいものの一つでもあります。

市役所職員は、全ての条例や規則、法令を目にすることができますから、例えば、自分の医療費控除はできるのか、と調べることによって、相談にきた市民にアドバイスをすることができます。

その後のキャリアについて

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

市役所で事務職員として20年働くと、行政書士の受験資格が得られます。

その他、技術職員として建設系の課を勤務すれば土地家屋調査士や行政書士、一級建築士の資格を取得をするのに大変有効です。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

市役所職員はゼネラリストであるので、戸籍謄本や所得証明などの証明がどういうときに必要か、土地の境界を査定した後法務局にどのように登記するのか、といった細かい段取りが分かります。

従って、技術系職員であれば土地関連の民間企業への転職も有利ですし、事務系職員であれば、行政書士事務所などの転職が有利です。

福祉系でも有利

福祉に関する法令や条例、規則が分かっているため、社会福祉協議会、医療法人、老人保健施設への転職も有利です。

社会福祉主事、社会福祉士などの試験も場合によっては在職中に取得・受験できる可能性があったり、試験に必要な実務経験になったりします。

まとめ

市役所職員の求められる仕事について書いてきました。

公務員である以上、将来的に大儲けができる仕事ではありません。

給料やボーナスのことを、就職後に友達と話すとショックを受けることもあるでしょう。

公務員って給料安いなと感じるかもしれません。

その理由は「公務員」とは利益の出ない公共性の高い仕事を専門に請け負うからです。

利益が出る民間企業と違い、税金でまかなわれています。

今ではそれほどでもありませんが、以前は市役所に勤めてると言うと、必ず「ご苦労様」などと言われたものです。

苦労の割に給料が伴わず、それが嫌で辞めていく若い人も少なくありません。

しかし、それ以上に人のために役に立つ仕事という誇りが生まれます。

もともと人は誰かの役に立ちたいのではないでしょうか?

誰かに頼られたいのではないのでしょうか?

ともすれば公務員のやり甲斐は、みなさんのお役に立ちたい、頼られたい、これが本来なのだろうと思います。

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