2020年7月6日

駅や路面店、百貨店の中等で購入することのできる和菓子。

近年の外国人観光客の増加に伴い、日本の美しい和菓子は需要が増加しています。

最近では老舗の和菓子店がカフェを手がけたり、観光地では和菓子教室が行われていたりと、これから更に注目の業界であることは間違いないでしょう。

そんな和菓子を店頭で販売するのが「和菓子販売員」の仕事です。

販売員の中でも少し敷居の高いイメージのある和菓子販売員の仕事とは、一体どのようなものなのでしょうか?

今回は和菓子販売の仕事内容や向いている人の特徴などをご紹介して行きましょう!

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和菓子販売の仕事とはどんな仕事?

和菓子販売員の主な仕事は商品の販売です。

簡単そうに聞こえますが、和菓子はご進物や特別なお持たせなどお客様の特別な時間を演出するものですので、普通の販売とは少し違った知識も要求されます。

日本のご進物のマナーはとても細かく定められているので、それぞれ目的に沿った商品を選んだり、梱包の仕方をしたりしなければいけません。

お客様の対応をする一方で、商品の品質管理や発注業務、商品がより良く見えるディスプレイをデザインしたりはもちろん、金銭の管理も行います。

続いて和菓子販売の仕事内容を一つずつ見ていきましょう。

和菓子販売の大まかな仕事内容

和菓子販売の仕事内容を見ていきましょう。

主になるのは接客販売ですが、その他にも細かな仕事が沢山あります。

お客様の呼び込み

和菓子販売員の主になる仕事は接客販売業務です。

店頭に立ちお客様対応をしますが、もちろんただ立っているだけではお客様には来て頂けません。

デパートなどでは自分から声をかけ、ショーケース内に並ぶ和菓子を見てもらえるように呼び込みを行います。

試食を出すお店も多く、積極的に声をかけて試食をしてもらい、商品に興味を持ってもらうことも大切な仕事です。

接客販売

お客様それぞれの目的に合わせた商品をおすすめし、箱詰めと梱包業務を行います。

商品の色合いや種類などはご進物の目的によって異なりますので、正しい知識を持って接客をしなければいけません。

例えば、お供え物にするのにあまりにも色鮮やかで華美なものはいけませんし、逆にお祝い事であれば地味な色合いのものは相応しくありません。

梱包に使う包装紙の色の間違いも許されませんし、熨斗のタイプや墨の色にも種類があります。

洋菓子を購入する際にはあまり意識しませんが、和菓子の贈り物はこのような細やかなマナーがありますので、間違えてしまうとお客様に恥をかかせてしまうことになります。

和菓子の接客販売には確かな知識が必要です。

ディスプレイ

和菓子の販売ではショーケースの見た目もとても大切です。

洋菓子のショーケースは季節感のあるディスプレイは施されませんが、和菓子はその姿形や日本の文化であるという一面から、造花などの小物を使ってディスプレイが施されることが多いです。

商品をより良く見せながら、季節も感じさせる上品なディスプレイを考えることも、和菓子販売員の大切な仕事の一つです。

商品の陳列・整理整頓

商品の陳列や保管なども販売員の仕事です。

商品を日付順に店頭に並べたり、テナントであれば一日に何度か届く商品を保管場所へと仕舞う作業も行います。

物によっては何段にも重なった木製の「ばんじゅう」で運ばれてくることもあるので、重いものを運ぶ作業もあります。

梱包資材の発注業務

箱や包装紙、紙袋や熨斗などの梱包資材の発注も販売員が行います。

箱や包装紙は購入個数や購入目的によって種類が異なる為、切らしてしまってはいけません。

商品の品質管理

商品の品質管理も和菓子販売員の大きな仕事の一つです。

和菓子は常温保存ができるものが多いのですが、中には必ず冷蔵保存しなければいけないものもあります。

洋菓子と同じように温度管理は必須で、高すぎても低すぎても品質は落ちてしまいます。

ショーケースや保存している冷蔵庫の温度管理を怠ることはできません。

商品の発注業務

販売員は店頭に並べる商品の発注業務も行います。

和菓子は基本的にあまり日持ちがしませんので、工房への発注業務は毎日行うことが多いです。

余らせてしまうと廃棄になってしまいますし、商品の数が少な過ぎると販売機会を逃してしまうので、毎日のデータを元に発注数を考えます。

天気や気温などでも売れる商品が変わってくるので、全てのデータを取って商品の発注を行うお店も多数あります。

清掃業務

食品を取り扱う仕事ですので、毎日の清掃は欠かせません。

ショーケースはもちろん、レジ周りの清掃や梱包台、店頭の清掃など、お店の中外を全て毎日清掃します。

金銭の管理

毎日の売上金の管理も行います。

いくつも店舗のある和菓子屋に勤務する場合は本社への報告をパソコンで行ったり、デパート勤務の場合はデパートの規則に沿って金銭の管理を行います。

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和菓子販売が向いている人の7個の特徴とは?

和菓子販売は年齢層も広く、長く勤めることのできる仕事です。

女性が多いのが特徴ですが、もちろん男性の販売員もいます。

続いて和菓子販売が向いている人の特徴を見ていきましょう。

会話が上手な人

和菓子販売はお客様との会話がとても大切な仕事です。

どんなお菓子なのか、主原料は何か、どのような場に持っていくと喜ばれるのかなど商品を売り込むことができる話術が必要です。

会話の中でお客様のご来店目的や探している商品などを聞き出したり、次のご来店に繋がるような会話をする技術が求められます。

アパレルや雑貨などの販売員よりも上品な振る舞いや言葉遣いが求められるのも和菓子販売員の特徴です。

向上心のある人

和菓子販売の仕事は自ら動き回って営業をしたり、売り込みに行ったりすることができない「動きの少ない」仕事です。

その為、中には毎日同じことの繰り返しでつまらない、と感じてしまう人もいるでしょう。

そのような中でも向上心を持って頑張ることのできる人が向いています。

「今日は接客の中でこの商品を何個売ろう!」と自分で目標を作ることができる人や売り逃しがあった時に自分の接客を省みることのできる人は、とても良い和菓子販売員になれるでしょう。

トラブルに落ち着いて対処できる人

販売員という仕事は、どんなことが起こっても冷静に対処しなければいけません。

商品の取り違いや異物混入などはあってはいけないミスですが、直面してしまう場合も充分に考えられます。

クレームになった時に冷静に対処できる人が和菓子販売員に向いていると言えるでしょう。

また、お客様に対してはネガティブな感情を顔に出すことは絶対に許されません。

無理を要求されることもありますが、そんな時でも笑顔で対応できる人でなければ務まらない仕事です。

和菓子に興味がある人

和菓子は洋菓子と違い、形で日本の四季を表していたり、耳慣れない材料を使っていたりします。

お客様に説明を求められることも多いので、まずは和菓子に興味を持ちその商品の特徴や風味などをしっかり説明できる人が向いています。

今は原材料の表示が定められていますが、中にはアレルギー物質をとても気にされたり原料の産地を気にされるお客様もいますので、その辺りに対する知識も必要です。

日本の文化に興味のある人

和菓子の販売員は日本の文化に興味のある人が向いています。

ご進物に対するマナーやしきたりなどに興味があり、しっかりとした知識を持つことが求められます。

お店の制服が袴や着物の場合もあります。

毎日の着付けはとても大変ですが、興味があれば楽しむことができるでしょう。

着物を着た時に美しく見える動き方や振る舞いなどを学び実践するには、とても良い環境と言えるでしょう。

一生の仕事を探している人

和菓子販売員は年齢を気にすることなく働くことのできる仕事です。

子育てが終わった年代の女性で再び正社員の職を探している方の応募も多くあり、採用ももちろんあります。

新卒でなければいけないという縛りがないので、一生の仕事を探している方にぴったりの仕事です。

落ち着いた雰囲気の中で仕事をしたい人

落ち着いた丁寧な接客をしたい方も和菓子販売員に向いています。

販売員や接客業の中でもスピードを求められる業種がありますが、和菓子販売員はその逆です。

凛とした雰囲気の中で一人一人に丁寧な接客が求められるため、急ぐ仕事は苦手な方でも働きやすい販売業と言えるでしょう。

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和菓子販売の仕事をするために必要なスキルや適性とは?

続いて和菓子販売の仕事をするために必要なスキルや適正をご紹介していきましょう。

窓口は広く設けられていますが、どのようなスキルを求められているのでしょうか。

接客経験がある

和菓子販売員として仕事に応募する際、必ず必要なスキルはありません。

接客や販売の経験がある方は即戦力として期待されるでしょう。

また、他業種でも人をまとめるポジションに就いていた方は将来の店長候補としての採用が見込まれます。

しかし、全く接客や販売の経験がない方が採用を見送られるかと言うとそんなことはありません。

面接の際の感じの良さ、話し方、清潔感などを考慮した上で未経験でも採用される場合は多々あります。

営業経験がある

以前営業職として働いていた方も即戦力になることができるでしょう。

商品をお客様に売り込むと言う点で、販売業と営業職は似ています。

商品の長所を掴み、おすすめをする話術などは存分に活かされる仕事です。

飲食業の経験がある

飲食店で働いていたという方も販売業には向いています。

飲食経験のある方は食品に対する衛生管理もしっかり持っていると考えられるので、同じ食品を扱う和菓子販売員には適任です。

立ち仕事に慣れている

立ち仕事をしていた経験があり、体力に自信があるという方も和菓子販売員の適正を持っています。

フルタイムでの勤務となると、1日8時間立ちっぱなしは当然です。

動きの少ない仕事ですが、ずっと立っていると言うのは歩き回る仕事よりも足の疲労が溜まります。

体力に自信のある方は心配いりませんが、立ち仕事が初めての方には最初は辛い仕事のように思えるかもしれません。

どこで働く?和菓子販売員の就業場所は?

和菓子販売員の就業場所はいくつかあります。

それぞれに特徴があるので、自分に合った就業場所や店舗を選びましょう。

路面店で働く

和菓子販売員の主な就業場所の一つに路面店があります。

観光地や個人の店舗に多く、一見のお客様が多いのが特徴です。

観光地であれば近年は外国人観光客の来店も増えているため、語学が得意な方や外国の方への接客をしてみたいという方は路面店での就業を選ぶと良いでしょう。

他の就業場所に比べるととても落ち着いた雰囲気で、ゆっくりと丁寧な接客が求められます。

百貨店内のテナント

地方の老舗和菓子店であったり、全国的に名の知れた和菓子店であれば百貨店に出店している場合があります。

百貨店内の仕事は路面店とは客層が違い、沢山の店舗の中から選んでもらう形になるので、より高い接客力が必要になります。

観光で訪れるお客様の来店は少なく、決まったお客様が多く訪れます。

また、ご進物としての購入が多いので、熨斗掛けや梱包などの作業も増えます。

更に、百貨店の規則に従って仕事をする一面もあり、覚えることは飛躍的に増えますが、どこででも通用する接客の技術を学ぶこともできます。

和菓子屋であっても賑やかな場所で働きたい方は百貨店内を選ぶのをおすすめします。

大きな駅構内

大きな駅構内に店舗を持つお店もあります。

駅という場所の特性上客数はとても多いですが、ほとんどが一見さんで熨斗掛けなどの作業も少ないのが特徴です。

活気ある場所で次々に仕事をこなすことが好きだという方や、接客はできるけれどお客様との会話が苦手・・という方は、駅構内での仕事をおすすめします。

お客様も急いでいる方が多いので、ある程度のスピードが求められる就業場所でもあります。

まとめ

今回は和菓子販売員に注目してお話をしました。

販売員は技術職ではありませんがお店の商品を売り込むとても大切な仕事です。

自分自身がお店の顔となるつもりでの接客が求められる責任の大きな職種と言えるでしょう。

インバウンドの増加に伴い求人数が増えることが予想される職種でもありますので、興味のある方はぜひ和菓子販売員での仕事を視野に入れてみてください。

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