2020年7月6日

みなさんは「CADオペレーター」(キャドオペレーター)と聞いて、どんなイメージを思い浮かべるでしょうか。

CADという言葉は聞いたことがあるけど、専門的な仕事で、なんだかむずかしそう……。

そう思われる方が大半ではないでしょうか。

CADオペレーターはものづくりの現場で重宝される職種で、様々な業界で活躍しています。

それでは、CADオペレーターはどんな業務をするのか、どんな求人があるのか、どんな人に向いてる仕事なのか。

気になる疑問について詳しく解説していきたいと思います。

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CADオペレーター求人のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

CADオペレーターとは、建築、機械、電子機器、設備、土木などの設計図面を作成する仕事です。

CADと呼ばれる製図ソフトウェアを使用して、設計者がデザインした図面などをもとに、CADソフトウェアに入力し、図面データを作成するのが基本的な業務です。

CADとは、「computer-aided design」の略称で、コンピューターによる設計という意味です。

業界によって2次元CADで平面の図面を、3次元CADで立体の図面を製図します。

この図面は、建築や機械、電気系統など、さまざまな分野で活用されています。

CADオペレーターは会社でどういう役割を求められる?

CADオペレーターは主に設計者からの依頼によって、図面の作成・変更・修正をおこないます。

例えば新しい建物を建築する場合、正面から見た図面、側面から見た図面、建物の内部の図面など、何枚もの図面が必要になります。

そして図面の通りに現場は動いていくので、もし作成した図面が間違えていたら、大変なことになってしまいますよね。

よって、CADオペレーターは正確性がとても重要になってきます。

修正を依頼される機会も多いため、臨機応変に素早く正確に処理していく能力が必要となります。

CADオペレーター求人にはどんな種類があるの?

CADオペレーターは、多種多様な業界で必要とされる職種であるため、就職先の選択肢は広めといえるでしょう。

CADオペレーター求人の募集でよくある施設や事業形態のパターン

設計事務所

設計会社には様々な業界から設計の依頼があります。

そのすべてに対応して製図をするのがCADオペレーターの仕事になります。

色々な種類の製図に対応する高度な能力が求められるため、難易度は高めと言えるでしょう。

建築・不動産会社

建物を建てる際には、その建造物から設備に至るまで、すべて施工図面が必要となります。

設計者からの指示に応じて、施工図面の作成・変更・修正が主な仕事となります。

建設業界や、建物の仕組みに興味がある人にはおすすめの仕事と言えるでしょう。

電子機器メーカー

電子機器は、たくさんの基盤や部品から構成されており、そのひとつひとつに図面を作成する必要があります。

電子機器メーカーでは、電子基板や部品図、回路図などの作成や補助業務がメインとなります。

会社によっては、手書き図面をトレースする作業もあります。

どういう事業形態や職種が良いか決まっていますか?

様々な業界で活躍できる仕事なので、働く側にも選択肢がたくさんあります。

ただし、使用するCADのソフトウェアが業界によって異なるため、経験者の方はできるだけ知識のある業務や経験のある業界を選択したほうが、業務に取り組みやすいでしょう。

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CADオペレーター求人でよくある募集内容とは?

多くの業界で必要とされる職業であるため、求人の種類も豊富です。

具体的にはどのような待遇なのか、気になりますよね。

CADオペレーター求人のよくある募集内容を見てみましょう。

給与相場

CADオペレーターの給与は、雇用形態や経験によって大きな差があります。

専門的な技術を必要とする仕事の為、個人の能力によっても差が生まれるようです。

たとえば正社員で雇用されているCADオペレーターは、400万円前後が平均年収のようです。

年収600万円以上を稼ぐ人も、もちろん存在しますが、そのような人は図面を作成するだけでなく、業界の専門的な知識を持っているベテランに多いようです。

また、派遣社員として勤務する場合は、ほとんどが時給制となっています。

その平均時給は1,000円から1,800円程度が相場のようです。(地域によって差が大きいようです)

もちろん派遣社員でも経験の有無や、頑張り次第では時給アップも狙えます。

能力によっては他の業界と同じく、正社員以上の給料をもらえる場合もあるでしょう。

勤務時間や休日、残業

CADオペレーターは、土日祝日が必ず休日になるとは限りません。

様々な業界で活躍する職種ですから、勤務先の企業によって休日は異なります。

残業の有無についても同様のことが言えるでしょう。

勤務先の業種によって、繁忙期が異なってくるため、仕事が集中する時期には残業が必要になる企業もあるでしょう。

福利厚生

福利厚生についても、雇用形態によって大きく変わってきます。

正社員として勤めている人であれば、充実した待遇を受けられるでしょう。

また、派遣社員として勤務していれば、派遣会社との契約となりますので、登録した派遣会社に確認してみましょう。

勤務場所

勤務先の企業によって大きく変わります。

たとえば大手建築会社の事務所であれば、同じ業務を担当するCADオペレーターが何人もいて、大きな事務所でそれぞれ自分に割り振られた作業をおこないます。

また、個人経営の設計事務所や町工場などに勤務する場合は、CADオペレーターは自分だけ、という環境もありえるでしょう。

求められる人物像

CADオペレーターはCADソフトウェアを使用して図面を作成することができれば、どんな人でもできる仕事です。

企業はどのような人物を求めているのでしょうか。

また、どのような人物がCADオペレーターに向いているのでしょうか。

詳しく解説していきたいと思います。

コツコツと地道な作業が得意な人

CADオペレーターの仕事は、細かい作業の連続です。

ひとつの依頼でも、何枚もの図面が必要になる場合があります。

似たような図面を作成したり、同じような作業をすることも多い仕事です。

常にパソコンに向かって図面を作成する作業が基本の仕事なので、同じ作業を続けていても、飽きることなくコツコツと地道な作業が得意な人に適した職業といえます。

集中力、注意力に自信がある人

CADオペレーターは、ミスが許されない大切な仕事です。

図面を作成している最中は、集中して作業するため、デスクから動くこともほとんどないでしょう。

集中力や注意力が途切れてミスが増えてしまうと、大切なお客様にも、会社にも迷惑を掛けてしまいます。

ひとつのことに集中することが苦手な人には合わない仕事かもしれません。

新しいことに挑戦したい人

CADオペレーターは実務経験のない未経験者でも採用する企業がたくさんあります。

そういった場合、会社で研修を受け、CADを使った図面の作成方法を一から学んでいくことになります。

設計にまったく関わったことのない人には、最初はむずかしく感じるかもしれません。

それでもあきらめず、前向きに取り組める人材を企業は喜んで迎え入れてくれるでしょう。

必要なスキルや資格、経験

CADオペレーターは未経験者の募集も多く、資格が必須の職業ではありません。

未経験者の育成を目的に、しっかりとした研修プログラムを用意している企業も少なくありません。

もちろん経験者とは待遇面で差がありますが、資格や経験がないからといってあきらめる必要はありません。

研修をしっかり受講し、一日でもはやくCADオペレーターとして業務に取り組めるようがんばりましょう。

資格を取ってから働きたいという方のために、代表的な資格を紹介しておきます。

もっとも代表的な試験が、「CAD利用技術者試験」です。

これは「3次元CAD利用技術者試験」「2次元CAD利用技術者試験」「2次元CAD利用技術者試験基礎」の3つにわかれており、レベルに応じて試験を受けることができます。

他にも、「CADトレース技能審査」や「建築CAD検定試験」など、いくつかの試験がありますので、自分のスキルに応じて受験することができます。

CADオペレーター求人の雇用形態による違い

CADオペレーターの雇用形態は様々な種類があります。

正社員、契約社員、派遣社員、パートやアルバイトの人もいます。

雇用形態は違っても、基本的な業務内容はCADソフトを使用して製図や修正をすることです。

ただし、担当する製図の難易度や、業務のボリュームが異なることはあるでしょう。

就業前に企業の担当者に確認してみましょう。

自分にあったCADオペレーター求人の選び方や注意点

CADオペレーターの求人は決して少なくありません。

その上、CADのソフトウェアに触れたこともないような、まったくの未経験者を募集している企業もよく見かけます。

数ある求人の中から、どのような点に注意して選択すればよいのか、それぞれの条件から解説していきます。

【選び方①】雇用形態から探す

CADオペレーターには様々な雇用形態が考えられます。

正社員、契約社員、派遣社員、パート、アルバイト、これらすべての雇用形態で求人を見つけることができます。

企業にもよりますが、それぞれの雇用形態によって負担する業務には差があります。

その点に注意して、自分の希望する雇用形態を選択しましょう。

【選び方②】職種から探す

CADオペレーターは、基本的にはCADのソフトウェアを使用して製図をおこなうという業務のため、職種の種類はありません。

しかし、勤務する企業によって、他の事務的な作業を同時に依頼されることもあるかもしれません。

応募先の企業にしっかりと確認しましょう。

【選び方③】会社の業態から考える

これは非常に重要になってきます。

会社の業態によって、作業する内容が大幅に異なるからです。

たとえば、建築関係の会社であれば、建物の図面、機械関係の会社であれば、機械に使う部品などの図面、さらにはアパレルやジュエリー分野のデザインでも需要があります。

自分の経験や興味がある分野であれば、業務に取り組みやすいと思います。

【選び方④】給与や雇用条件から考える

先述した通り、CADオペレーターには様々な雇用形態があります。

例えば正社員であれば、もちろん非正規雇用より給与は高くなります、待遇も良いものとなるでしょう。

しかし、正社員として採用されるには、経験の有無がとても重要になってきます。

CADのソフトウェアを扱えるか、図面の知識がどの程度あるかが問われます。

契約社員や派遣社員であれば、未経験でも応募できる求人はたくさんありますが、やはり高い給与はあまり期待できません。

【選び方⑤】エリアから考える

CADオペレーターの仕事は、エリアによって大きく異なる部分はほとんどないと言えます。

そのため、自分の希望するエリアでの勤務を選択しても問題ないでしょう。

注意点

同じ業務を担当するスタッフは何名いるのか、就業前にとても気になる点のひとつです。

これは、勤務先によって大きく異なります。

大手の企業であれば、CADオペレーターだけの部門を設けていて、何十人ものスタッフとともに業務をおこなう場合があります。

同業務のスタッフが多ければ、わからない事を聞きやすく、困ったことを相談し易い環境といえるでしょう。

勤務先によっては、CADオペレーターが少人数、または自分一人ということもあるかもしれません。

周囲のことを気にせず作業したい方には少人数の企業がおすすめです。

求人に応募する際、もしくは面接時に企業に確認し、自分に合った環境を選びましょう。

まとめ

CADオペレーターは専門的なイメージがありますが、しっかり学ぶ気持ちがあれば、未経験者でも受け入れる企業がたくさんあります。

経験を積み、ある程度の知識を身につけることが出来れば、CADオペレーターとして活躍していける場はたくさん存在するということです。

研修制度がしっかりしている企業が多いため、きちんと学習していけばCADも難しいことはありません。

これまで以上に仕事の選択肢を広めたい方、ぜひ一度チャレンジしてみましょう。

新たな業界に身を投じることは、今後の人生において自分自身の力となるでしょう。

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