2021年3月16日

発掘作業員の求人ってみなさんは見かけたことがありますか?

実は日本国内でも数多くの遺跡があり、その発掘調査に携わることのできる発掘作業員の募集があるんです。

発掘作業の調査員の場合は学芸員の資格を所持する専門的な方が行っておりますが、発掘作業員は実は一般の方でも出来ます。

今回はそんな気になる発掘アルバイトの詳細をお教えしちゃいます。

興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

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発掘作業員の大まかな仕事内容

発掘作業員の仕事は調査員という学芸員の資格を持った人の下で発掘作業を行うお仕事です。

発掘現場の土を掘ったり土捨て場に土を運搬したり遺物を取り上げるというのが主な内容です。

経験者や若手の人の場合は現場の図面をとる作業を任されることがあります。

その場合も調査員の人の指示に従いながら図面をとります。

初めての人でも出来るように調査員の人や経験者の人が教えてくれるので、未経験の人でも出来るお仕事です。

雨の日は土器洗いのお仕事があり、そこの現場で出土した遺物を洗うお仕事があります。

発掘作業員でよくある募集内容とは?

発掘作業員のお仕事は基本的に作業員なので正職員の求人はありません。

いい所では福利厚生がついていますが、殆どの場合が日雇いアルバイトや期間雇用のパートアルバイトという求人募集です。

正職員の場合は発掘作業員ではなく”発掘調査員”という学芸員の資格を持った人の募集ですので、間違えないように気をつけましょう。

では、発掘作業員の求人募集について説明していきます。

給与相場

時給制または日給制で時給の場合は900円~1000円というのをよく見かけますが、この場合は福利厚生がついていない場合が多いです。

日給制の場合は6000円~7000円台が大体の平均です。

この場合、市役所の教育委員会などが募集する求人などで見かけます。

法人・役所・民間と求人募集先によって待遇がかなり違いますので、どこが募集しているのかも見極める必要があります。

勤務時間や休日、残業

基本的には平日の5日間が就業時間で、土日祝日が休日という場所が多いです。

パートタイムの場合は1日数時間ですが、フルタイムでの募集の場合は約7~8時間が1日の就業時間です。

発掘作業員の場合は残業をさせられることは殆どありません。

基本的には調査員の人達が就業時間外に残った仕事をしますので、作業員の方々は殆ど定時に帰れます。

福利厚生

日雇い作業員やパートタイムの作業員の場合は福利厚生は殆どつきません。

交通費の支給も無い場合がありますので、求人内容の福利厚生の欄はよく確認してみてください。

市役所や区役所のようなところの求人の場合は福利厚生がある程度つきますが、これはフルタイム求人に対してだけです。

最低限の労災はどこでもつきますが、その他の項目に関しては大なり小なりの差が募集先によっては出てきます。

一言で言ってしまうと、安定職ではありません。

作業員は発掘作業期間だけ雇う人達なので、福利厚生がついて長期的に出来る仕事ではありません。

ですので、発掘作業員の仕事をする場合は市役所や区役所の教育委員会の求人でさらにフルタイムの求人を探す方が一番福利厚生が充実していると言えます。

求められる人物像

発掘作業員で求められる人物像は、まず基本的に調査員の言うことを聞ける人です。

経験者になるにつれ、素人にもかかわらず年下の調査員に指図したり口出しする年配の作業員などが出てきます。

そういった人達は、いくら経験者でも扱いにくいという事で作業期間満了で今後雇ってもらえない事もあります。

仕事を進める上で重要なのが、調査員の指示に従い、周りとの協調性を持って仕事が出来る人が求められます。

発掘作業の現場は福利厚生も整っているところが少なく、安定職ではないため、現場作業員の多くは主婦層や年配者が多いです。

そういった人達と作業をするということは、ある程度の協調性がないと続きません。

協調性を持ちつつも、調査員の指示をよく聞いて働ける人が発掘作業の現場では求められます。

必要なスキルや資格、経験

発掘作業員の仕事に必要なスキルや資格は一切ありません。

調査員の指示通りに現場作業を進めてくれる人であれば年齢学歴、スキル経験は一切不問です。

但し、場合によっては経験者を募集する場合もあります。

その場合は一度でも発掘現場での作業経験が必要です。

短期間であっても経験があれば経験者として扱われますので、経験者不問の現場で作業の経験を積んでおいた方が後にその経験が役立ちます。

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発掘作業員のおすすめ求人のポイント 

発掘作業員の求人は、求人元により大きく差が出ます。

自分にメリットのあるお仕事に就くために、どのような部分をチェックしたら良いのかをご説明いたします。

福利厚生がついているかどうか

財団法人や市役所、または民間の建設会社などが求人を出す場合がありますが、福利厚生や雇用条件はそれぞれに制限などがあるため福利厚生の有無も様々です。

日雇いの場合、時給や日給が高いけれど厚生年金や社会保険が付かないため、かえってお給料が低く感じる場合があります。

実際に私が半年間いた現場では、日給制で福利厚生がついておらず国民年金や国民健康保険は自分での支払いだったので、あまり生活がいいわけではありませんでした。

また、有給休暇などもないため病院や冠婚葬祭でのお休みの時は無給という形になります。

市役所や区役所などの場合はフルタイムでの雇用であれば有給休暇や病気休暇というものが僅かながら保障されますので、県や市などの事業での求人の方が福利厚生が比較的整っています。

雇用期間の長さがどのくらいか

殆どの場合、現場の作業が終わるまでの期間が雇用期間となっていますが、作業終了後の整理作業などを引き続き任される場合もあります。

市役所の場合は法律により、フルタイムで1年間勤務をした場合は一定期間空けなければ再度雇用することが出来ない等の条件があるため、1年以上働くことは出来ないというのが決まっているので、最長でも1年間しか保障されません。

民間の場合は業者によって定めが違うため、雇用期間の定めがある場合とない場合があります。

自分がなるべく長く働きたい場合は雇用期間の欄をよく確認してみてください。

更新の可能性が無いと書かれていた場合は、作業終了時点で雇用が終了する可能性が高いです。

発掘作業員の仕事で身に付く経験やスキル

今度は発掘作業員の仕事を経験することでどんな経験やスキルが身につくのか、ご説明していきます。

歴史に詳しくなる

発掘作業の現場は縄文時代~江戸時代など幅広い年代があります。

自分が今どんな現場を発掘しているのか、この年代にはどんな遺物が出てきているのかなど、仕事をしながら知識が自然と身についていきます。

凄い人だと縄文土器の見分け方もわかる作業員さんも居るほど、経験を積んでいくことで知識の幅が広がります。

体力がつく

発掘現場で働いていると、肉体労働・重労働の日々です。

それを仕事として毎日こなしていくのは大変なことなので、この仕事をやり終えた方々は体力が身につきます。

たいていの仕事はこの仕事に比べたら楽だと思えるようになってきます。(私も実際そう思いました)

仕事の慎重さが身につく

デスクワークなどの仕事では、データを保存していれば失敗してもまたやり直しが利くという場面がありますが、発掘作業の場合は一発勝負の現場です。

一度壊してしまったものや崩してしまったものは取り返しがつきません。

現代は便利な世の中になってきたので、やり直しが利くことが多くなってきましたが、発掘作業の現場はやり直しが利かない仕事です。

なので、常に注意を払い真剣に仕事に取り組むという姿勢が身につきます。

自分にあった発掘作業員の求人の選び方や注意点

発掘作業員の求人は多いわけではありません。

実際に見かけたときがチャンスですが、雇用条件や様々な面で少し考えてしまいますよね。

発掘作業員の求人を見かけた時にチェックするポイントをいくつかご紹介します。

【選び方①】給与や雇用条件から考える

実際問題として、作業員は作業員であり正規雇用というものはありません。

学芸員の資格を保有している人ですら正規職員の雇用が厳しく、期限付き・任期つき職員を何度も繰り返している人もいます。

発掘作業員の仕事は日雇い・パートタイム・フルタイムアルバイト等の分類であることを念頭においてください。

そうなった場合、自分がフルタイムで稼ぎたいのか、パートタイムで稼ぎたいのかがまずポイントです。

仕事の現場は厳しく、主婦の方でも帰ってから家事と育児をするのが大変すぎて途中で辞める人もいらっしゃるので、自分の働きたいスタイルをまず確立させましょう。

どちらも条件が良い求人は殆ど無いので、給与面を選ぶか、雇用条件を選ぶかになります。

【選び方②】勤務地から考える

発掘作業員の募集で給与が高い代わりに福利厚生が殆ど付いていない場合があります。

その場合、交通費なども支給されないケースがあります。

交通費が出ない場合、自宅から現場までの距離があると出費としてはかなり痛手になります。

交通費の支給がない現場の募集の場合は自宅から近いかどうかを吟味する必要があります。

【選び方③】自分のライフスタイルに合った条件を選ぶ

発掘現場はフルタイム長期雇用の求人が殆ど無いため、働いているのは定年を過ぎた方々や主婦の方が多いです。

フルタイムであっても、月収は手取りで12万円前後といったところなので、一人暮らしの方には少々足りない給与であり、雇用も保証されていないので厳しい条件になります。

主婦の方でも、保育園のお迎えや家事が急がしい方の場合はフルタイムでの労働は過酷なので厳しいと感じるかもしれません。

発掘作業員の仕事は重労働で過酷だということを念頭においてから自分に合った求人条件を探す方が安心です。

最初に経験してみて大丈夫であれば次は経験者として応募できるので、最初は無理の無い求人から当たってみましょう。

途中で辞めた場合はもう雇用してもらえないという事もありますので、一番最初は自分の中で条件の優先順位をつけてから自分に合った求人を選びましょう。

注意点

福利厚生の欄はよく確認してください。

求人元や雇用期間によりかなりの差があります。

最低限の労災等がついているかどうか、確認しましょう。

発掘作業員についてよくある疑問

発掘作業員の仕事がどんなものなのか、想像しただけではよくわかりませんよね。

実際にみなさんが疑問に思うことにお答えしていきたいと思います。

実際にどんな仕事をしている?

発掘作業の現場では調査員の方が現場の状況を見て、「ここからここまでを数センチ掘り下げてください」「ここを線の通りに丸く掘ってください」等の指示が出されます。

作業員は調査員の指示通りに掘り作業を進めます。

主な仕事はこのような土を掘るという作業です。

途中で土器などが出てきた場合はかごに取り上げます。

もしも破片ではなく形が整った土器などを見つけた場合は速やかに調査員に報告し、次の指示を待ちます。

作業の中には大きな穴などをスコップで掘る事もあります。

現場によっては男性女性関係無く重労働をすることになるので、ある程度の覚悟は必要です。

どんな格好で行けばいい?

実際に採用が決まった後、どのような準備をしたらいいかわかりませんよね。

おおまかに汚れても大丈夫な服装で来て下さいと言われる事もありますし、丁寧にどんなものがあれば便利か教えてくれるところもありますが。

男性の場合は作業着の人が多いです。(工事現場などでよく見かける作業着です)

女性の場合は畑仕事をするような格好の方が多かったイメージです。

基本的に汚れても大丈夫な格好なので、ジャージなどでも大丈夫です。

その他、長靴または作業靴、軍手や帽子、タオル、エプロンなどを準備しておくといいです。

どのくらい辛い?

発掘作業は主に春~秋にかけての期間が多いため、真夏に現場作業をすることが殆どです。

現場によっては山の急斜面だったり、僻地の現場という事も珍しくありません。

真夏の炎天下の中、外に一日中居るということを想像してください。

それに加え土を掘ったり運んだりという作業が加わってきます。

そういった作業を毎日行うので、今までデスクワークをしていた人や、屋内での仕事経験しかない人にとっては想像以上に過酷な仕事です。

土器を見つけて拾うだけの楽しい仕事ではないということをまず知っておく必要があります。

まとめ

発掘作業員の仕事は思った以上に過酷で、そして雇用が安定しないというお仕事です。

しかし、どんな職場でも経験できないような特別な仕事が出来るというのは確かです。

興味を持った方はぜひ一度経験してみるのもいいかもしれません。

一度経験するとハマってしまって何度も応募するという方も少なくありません。

一度経験すると次にも繋げる事が出来るので、興味がある方はぜひ応募してみてください。

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