医療に向いている人のタイプはある?向き不向きやキャリアの歩み方について。
少子高齢化が深刻化している現代で、医療のニーズは高まりつつあります。
患者さんが増える一方で、医療者の手が足りておらず医療業界での人手不足も浮き彫りになっています。
なりたくて就いた仕事のはずなのに・・・理想と異なるギャップに悩み、業界を去る人が後を立たないのも事実です。
そういった中でも、やりがいを感じながら医療現場での仕事を続けている人がいます。
そういった人とはどのような人なのでしょうか?
どの業界でも言えることですが、「向き・不向き」は存在するものなのです。
今回は、医療の仕事における向いているパーソナリティに焦点を絞りお話していきたいと思います。
目次
閉じる医療はどんな仕事?
医療といっても様々な業種が存在しますが、メジャーなものが「医師・看護師・リハビリスタッフ」といったところでしょうか。
まず、医師は患者さんの診察・治療を行います。
その人の状態に見合った適切な対処を施すのが医師の役割です。
次に看護師は基本的に「医師の指示を受け」患者様へ看護を提供します。
看護を提供すると言うと難しく聞こえるかもしれませんが、患者さんの日常化生活の介助をしたりお話を聞くことも看護師の大切な役割になります。
最後にリハビリの仕事ですが、疾患や入院により筋力や各機能が以前より劣ってしまった患者さんに対し「元の生活により近づける」ように訓練をする人たちのことを指します。
治療を終えてからではなく、可能な限り治療と並行してリハビリを取り入れることで療養の短縮を目指しています。
医療業界全ての業種に共通して言えることですが、相手は「人」であるということです。
それについては、後ほど掘り下げてお話したいと思います。
仕事上の役割とは?
医療業界において役割はやはり「患者さんの身体的・精神的な支えになれるように努めること」であることに尽きるかと思います。
病気は薬で治るかもしれません。
しかし、その「闘病意欲」をいかに引き出すことができるかが医療者としての任務なのです。
医療の仕事はどんな人に向いている?
さて、ここから本題に入りたいと思います。
医療の仕事はどのような人が向いているのでしょうか?この仕事に就くことは誰だってできます。
しかしながら、合わなくてやめてしまう人もかなり多くやはり向いている人こそが長く続けることができる職業の一つなのではないかと思います。
ここでは、具体的にどのような人が向いているのかをご紹介したいと思います。
人との関わりが好きな人
「人」との関わり合いということが切っても切れないお仕事になります。
そのため、普段から老若男女関係なしに人と関わることが好きな人が向いていると私自身医療現場で働いていて感じています。
もちろん、相手も人なのでその時の精神状況の波があることもあり病気などで病んでいる人はそういう波が激しい人が多くいることもあります。
そういった感情の波に左右されることなく関わることができる人が向いていると思います。
人の話をしっかりと聞くことのできる人
次に言えるのが自分主体ではなく、「相手」が主体であることをしっかりと考えて行動できる人が向いている職業かと思います。
相手は自分の話をしっかりと聞いてくれる人に心を開いてくれるものだと思います。
その「聞く」ということもただ単に聞くのではなくその言葉にはどのような真意が隠れているのかを見極め心の声に耳を向けてくれる人のことです。
医療現場で働いているので、相手は何からかの問題(病気)を抱えています。
そういった人々の、声なき声に耳を傾けられる人材こそがこの仕事に向いており患者さんの闘病意欲を引き出す力を持っているのだと体験して感じました。
協調性がある人
医療は個人プレーでできる仕事ではありません。
そこには、治療方法を提示してくれる医師がおり、日常生活を見てくれる看護師さらには自宅に帰ったことを見据え働きかけるリハビリスタッフがいます。
その他にも、栄養の事を考えてくれる栄養士がいたり精神的なサポートをしてくれる臨床心理士がいたりと一つの施設に多様な専門スタッフが存在します。
医師が治療をし「はい、おしまい」ではないのです。
患者さんがよりよく生きていくために必要なニーズを汲み取り、チームで働きかけることでその方の「生命の質」を向上させる様に働きかけることが医療者の務めです。
なので、周りのスタッフとしっかりとコミュニケーションをとり「チーム」として動くことのできる協調性がある人材が求められます。
医療の仕事で活かせる経験
医療の現場では、上記のような人材が求められると説明しました。
そういった場所で働く上で活かすことのできる経験には、どういったものがあるのでしょうか?
説明していきたいと思います。
他の職種でも似たような仕事の経験は有利!
転職をした場合を例にあげますが、以前に仕事をしていた場合似た様な仕事をしていると有利であると言えます。
例えば、以前事務の仕事をしていたことがあるとしましょう。
転職に「医療事務」をお考えの場合は事務の経験が活かせるのでとても有利です。
また、営業のお仕事をされていた場合は医療業界でも医療機器を扱うメーカーもあります。
この業種ももちろん、医療に関わってくるので医療のお仕事として分類でき営業のお仕事を活かすことができるので、とても有利であるかと思います。
同職種の経験
助産師の資格を持ちながら看護師として働く人もいたり、保健師の資格を持ちながら看護師として働く人も大勢います。
そういった人たちが、助産師や保健師として働く場合仕事のおおまかな流れを把握しているので活躍が期待できるといっていいでしょう。
また、働いている時により多くの資格を取得しておくととても有利になります。
私の場合は看護師として働いていますが、呼吸器に特化した「呼吸療法認定士」といった資格を持っています。
看護師に絞ってお話すると、様々な資格があるので働く上で興味を持ったら率先して取得する事をお勧めします。
自身の知識にもつながりますし、周りの評価も高くまりますよ。
その後のキャリアについて
この仕事についた後のキャリアアップの道は?
一般企業に勤めた場合、まずは平社員として経過したのちキャリアを積んで何らかの役職をもらえるのが普通かと思います。
医療職の場合はどうなのでしょうか?経験を積むだけでキャリアアップをすることは可能なのでしょうか?
結果からお話すると、いくら経験が長くてもいちスタッフとして退職を迎える方も大勢います。
キャリアをあげるには、それなりの研修や試験をクリアしなければ役職をもらうことは不可能なのです。
もちろん先に話した様に、個々で資格を取得し実績を上げることはいくらでも可能です。
しかし、しっかりとした役職に就くためは必要な試験があるのです。
もちろん、上に行けばそれなりの手当てはつますが経験に比例するものなので年収としては大きなさがないことも事実です。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
私自身、この業界でしか働いたことがないので何とも言えないのが本音ですが、この仕事をしていると日常では体験できない様なことが毎日起こります。
想像を絶することも多々ありますし、経験したくない様な辛いこともたくさん起こります。
そういった、普通では経験できない様な経験をしているからこそもし他の仕事に就いたとしても「思いやる気持ち」や「忍耐力」といったところで存分に活かすことができるのではないかと思います。
「あの時の経験があるから!」といったメンタルが根付いていれば何事もやり遂げることができると思うのです。
自分にあった医療の求人の選び方や注意点
ここまで、仕事内容や医療業界で努める上で見合った人材などについてざっとお話しましたいかがでしたでしょうか?
さて、ここからは実際の求人に着目てしてみていきましょう。
就職シーズン関係なしに年間を通して、多くの求人が出回っている中でどういった求人情報に着目し絞っていけばいいのでしょうか?
項目ごとにみていきましょう。
【選び方①】雇用形態から探す
まずは自身がどういった形で仕事をしたいかということです。
正社員としてがっつり働きたいのか、それとも子育てをしながらパートといった形で働きたいのかを選択しましょう。
もちろん、医療職種全てが正社員以外の雇用形態を募集しているとは限りません。
また、企業としては長く働いて欲しいので正社員を優遇するのが基本的かとは思います。
しかし、中には派遣・パートといった形での求人を出しているところもあるのでチェックしてみましょう。
【選び方②】職種から探す
医療業界には数多くの業種が存在します。
しかしながら、殆どの業種が「国家資格」を有することが必須となっていることがほとんどです。
これから学校に通うといった場合は選択肢が多く存在しますが、有資格者に関してはその専門職にしかつけないことがあります。
【選び方③】会社の業態から考える
業態というと難しい様な感覚がありますが、簡単に説明すると皮膚科や耳鼻科の様にその科だけを専門としているところで働きたいのか逆に検査〜治療〜リハビリまで一貫して行える「総合病院」の様なとろころで働きたいのかということです。
自分がどういった場所で働きたいのかを考えれ求人を見る様にすることも一つの手段です。
【選び方④】給与や雇用条件から考える
同じ資格とは言え、施設によって給与や雇用の条件が異なるのがほとんどです。
給料は地域ごとに差が出ないことがほとんどの様ですが雇用条件は施設によって大きく異なります。
大きい施設になるほど、福利厚生等が充実してくる様なので注目すべき点といっても良いでしょう。
【選び方⑤】エリアから考える
今の住居から近いところで働きたい人や引越しをして心機一転頑張りたい人など、様々ですね。
また、静かな田舎で働きたいのかオフを充実させるために都会で働きたいのかといった選択肢もあると思います。
働きたい地域を絞って、そこから求人を見るのも良いでしょう。
逆に医療の仕事に向いていない人の特徴は?
先に医療の仕事に向いている人のお話をしました。
では反対に、医療の仕事に向いていない人にはどの様な人が挙げられるのでしょうか?
お話していきたいと思います。
人との関わりが苦手or嫌いな人
苦手の段階ならまだ改善の余地があるので大丈夫かもしれませんが、そもそも嫌いという人は完全にこの仕事には向いていない人だと言えます。
無理にこの仕事に就いてもストレスが溜まるだけなので、初めから諦める方が無難かもしれません。
協調性がない人
前にお話しましたが、医療職は「チームプレイ」です。
協調性がなく、個人で動いてしまう人はその場の空気を乱してしまいいますし何より、患者さんへ害が及ぶ場合だって十分に考えられます。
協調性をもつ努力ができる人なら大丈夫なはずですが、個人プレーが好きといった方は残念ながら不向きな職であると思います。
医療の仕事はどうやって探す?
医療の仕事は、求人誌に多数掲載されているので求人の場合はそこから検索することができます。
また、これから学校に通おうと考えている方は医療に関わる仕事はネット上で全て検索できますので、参考にしてみてください。
医療の仕事で転職すると年収は上がる?
どういった企業に勤めているかや、どういった業種に転職するかにもよりますが国家資格保有が必須の業種であるならばある程度の給与の保証はされると思います。
調べによると、年齢で見た場合一般職に比べ医療業界での収入は高給となっています。
まとめ
ここまでいかがでしたでしょうか?
医療業界といっても、様々な仕事があり必須となる資格も異なります。
何度も言う様ですが、この業界で働く上で欠かせないのが「人との関わりを大事にできる人」に尽きると思います。
もちろん自分だって人間なので、感情や体調の浮き沈みは日々変動すると思います。
そう言う状況にあっても、相手を思いやる気持ちを持ち続けることができる人こそが医療業界には適任でありもっとも求められている人材といっても過言ではないと考えます。