菓子製造の仕事内容は?役割に分けてご紹介!やりがいや面白いポイントも教えます!
菓子製造求人に興味のある方は参考までにぜひご覧ください。
様々なお菓子を作る菓子製造。
大手メーカーのスナック菓子や和洋とりどりのコンビニスイーツ、町のケーキ屋さんのショートケーキまで、お菓子作りの仕事は種類がたくさんあります。
今回は多様にある菓子製造の仕事内容や、求人の募集内容、気になる疑問点を解説します。
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菓子製造のおおまかな仕事内容
おおまかな仕事内容
ここでは、出荷販売をメインに行う洋菓子(焼き菓子)会社の工場での仕事を例に、少し詳しく見ていきます。
工場内で日常的に行われることは、主に、計量、生地作り、焼成(オーブンで焼く)等の菓子を作る作業と、焼き上がった菓子を切り分けたり、包装、箱詰めなどをしたりして製品の形にしていく作業になります。
出荷作業なども行います。
計量
製菓会社におけるメインの仕事です。
まず、材料を正確に計ります。
菓子は基本的に材料の計量に狂いがあると出来上がりに大きな影響があるものです。
材料は、洋菓子では薄力粉や砂糖、バター、卵などが主なものとして挙げられます。
例えば薄力粉は、家庭用の商品の内容量は500g、1kg、沢山入っているものでも3kg程度のものをスーパー等では見かけます。
菓子製造工場で使用する業務用の薄力粉は5kg、10kg、15kgというものもありますが、25kg入りのものがほとんどです。
砂糖では20kg、もしくは30kg入りのものが多く、移動させたり計量したりするのにある程度の腕力が必要になることがあります。
生地作り
正確な計量が済んだら、生地を作ります。
定められた手順に従って、卵を泡立てたり、材料を混ぜ合わせたりしていきます。
タイミングや順番はもちろんですが、冷たい材料を湯煎して温めてから使うなど、温度にも気を配ります。
焼成
生地が完成したら、型に流すなどしてからオーブンで焼き上げます。
一定の温度に予熱をし、時間と温度を調整しながら焼いていきます。
時間・温度は菓子の種類によって異なるのはもちろんですが、型の大きさでも変わってきます。
厚みのあるものの場合はやや低めの温度で長めに焼く、といった具合です。
また、生地づくり・焼成ともに気温や湿度なども考慮して行います。
空調の管理が完ぺきな工場であればそこまでの配慮は必要でないかもしれませんが、小さな工房などですと季節の影響はより大きく出ることになります。
同じ味を維持するために、生地作りと焼成の際の温度や時間などを季節で変えている、という場合も少なくありません。
材料の配合自体を変えているという場合もあります。
包装、箱詰め等
焼き上がった菓子は、冷ましてから包装します。
ものによっては、焼き上がってから一晩寝かせるという場合もあります。
まずは傷のあるものやコゲ・焼きムラあるものなどを除きます。
ポリプロピレン製の袋に入れ、脱酸素剤やシリカゲルなどを入れてシーラーで封をしたり、アルミ蒸着フィルムや不織布の包装紙で包んだり、それぞれの製品に合わせた包装をします。
個包装後に箱に詰め、その箱を包装紙で包みます。
原材料や賞味期限を記載したシールを貼って完成です。
受発注、在庫管理
材料の在庫確認をし、発注・仕入れをします。
製品についても在庫の管理をし、受注をして出荷します。
工場内でそれぞれの役割を担うこともあれば、事務所等で受発注を請け負うこともあります。
製造管理がどの部署で行われるかは、会社の規模や業務形態によっても異なります。
現場により近い形もあれば、営業次第ということもあるかもしれません。
付随する支払い等のお金のやり取りに関する事務は、経理事務の担当者が行う場合が一般的でしょう。
菓子製造の仕事内容は、こちらの記事も参考に!
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菓子製造にはどんな職種があるの?
菓子製造業において要になる職種と言えば、やはり製造の仕事です。
ですが、もちろん製造だけでは成り立ちません。
営業、事務、配送など、ほかにも重要な職種があります。
製造
工場、工房などで実際に菓子を作る職種になります。
上記の仕事内容で触れましたが、計量~生地作り~焼成~包装~箱詰め…といった流れに乗って、協力しながら仕事をしています。
パートごとに分かれて担当していたり、一連の流れを一人でこなすこともあったり、会社や扱う菓子の種類によって異なります。
営業
スーパーや土産物屋などを訪問し、営業活動を行います。
新たな取引先の開拓や、すでに取引のある会社からの受注数を増やすことだけではありません。
売り場のレイアウトを整えたり、変更したりすることもあります。
売上アップのために、店舗で試食販売を行う段取りをつけたりすることも。
製品を持って、見本市に参加することもあります。
全国的な卸問屋とのパイプを作ることができれば、会社にとって大きなプラスになります。
事務
菓子製造に関連した会社に限ったことではないですが、受発注に関わる事務や、勤怠管理や給与の計算等を担う総務、帳簿関連、支払を行う経理等の事務職があります。
会社の規模によって、事務職に従事する人数及びカバーする範囲は異なってきます。
配送
箱詰めされた菓子を、取引先に配送します。
営業を兼ねていることもあります。
製品を届けるかたわら、注文を取ったり新製品の売り込みをしたりすることも。
菓子製造求人でよくある募集内容とは?
実際の菓子製造求人の募集内容はどんなものが多いのでしょうか?
未経験でも、これから菓子製造の仕事に就くのに有利になる経験や資格などを解説します。
給与相場
一般に、製菓業界の仕事の給与は高いとは言えないものが多いようです。
特に正社員求人では、かなり金額を抑えた設定の求人が多くなっている印象です。
パート・アルバイトでは、他業種と比べて特筆すべき差はないように思います。
勤務時間や休日、残業
会社・職種によってかなり幅があります。
勤務時間や休日は、おおむね会社の規模と販売の形態が反映された形になります。
小さな洋菓子店などであれば店の定休日に合わせた休日になりますし、休日数そのものが少ないところが多くなっています。
週休二日は隔週で月6休というとことも少なくありません。
ある程度の規模の工場であれば、週休二日、それも土日祝休みということもあります。
シフト制を敷いているところもあります。
残業も会社によってまちまちですが、ある程度残業があるというところが多いのではないでしょうか。
金属等の加工製品と違って、一定以上の在庫を抱えるということが不可能なためかと思われます。
受注に合わせて製造の増減があるため、受注が増えるとその分に応えるべく残業をして製造をすることで調整をしています。
スーパーなどとの取引が主な会社だと、取引先のスーパーの売出し日に合わせて定期的に仕事の量が増減するようなこともあります。
休日や勤務時間も、そこに合わせて設定されることもあります。
福利厚生
福利厚生についても、会社によって異なります。
やはり、上場しているような大きな会社ですと手当や休暇などの福利厚生が充実していることが多く、個人経営の菓子店になるとなかなか行き届かないということも。
勤務場所
製造職種であれば、工場での製造と、店舗(内の厨房や工房)での製造と、大体二つのパターンに分かれます。
出来上がった菓子を商品として出荷するという場合は工場で、自店の商品として販売するという場合には店舗内工房での製造ということになるでしょう。
小さな店舗ですと、製造もしつつ店頭での販売も兼任するということもあります。
営業や配送の職種であれば、外回りをしていることが多くなります。
事務職種は事務所での勤務になりますが、事務所と工場を行ったり来たり…ということも充分に想定されます。
生産管理や、製品を介した客先とのやりとりを事務方が担っていることも少なくないためです。
実際に工場内で生産管理の担当者とやりとりしたり、在庫のチェックをしたりすることがあります。
求められる人物像
特に製造職種であれば正確さが求められることが多いので、几帳面な性格の人物が望ましいです。
ただ、先にも述べましたが、季節によって工程が変化するような場合もありますので、何事にも臨機応変に対処できる柔軟さも併せ持っている必要があります。
また、これも仕事内容の項で挙げましたが20kg、30kgといった砂糖や小麦粉などの資材を運んだり持ち上げたりすることもありますので、ある程度腕力もあった方が良いでしょう。
オーブン等の熱がこもっているような工房もありますので、体力に自信がある!という方の方が良いかもしれません。
必要なスキルや資格、経験
より繊細な技術と高度な知識が求められる洋菓子店(パティスリー)での製造の仕事=パティシエであれば、やはり製菓の専門学校を出ているなどの専門性が求められます。
資格としては、特に必須のものがあるわけではありません。
徒弟制度にも似た形での勤務になることも多いので、具体的な資格や免許のようなものではなく、厳しい修行に耐えて仕事をするんだという意識を持っている必要がありそうです。
工場での製造職種であれば未経験者を歓迎していることも多いですし、こちらも特に資格が必要なわけではありません。
経験として、菓子以外でも何らかの製造業での勤務経験がある、工場での業務に従事していたなどがあれば強みになります。
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菓子製造のおすすめ求人のポイント
「製菓」あるいは「菓子製造」などのキーワードで探してみると、実に様々な職種がヒットすると思います。
どこに注目して探せば良いのか、自分に向いている職種が何なのか、悩んでしまいますね。
菓子製造に関連したおすすめ求人の探し方を挙げてみましょう。
製造の職種
なんと言っても会社の要になるのはズバリ菓子を製造する職種です。
実際に自分の手でつくった菓子が消費者に届くというのは嬉しいものです。
中でも、ある程度の規模の工場での勤務がおすすめです。
未経験者歓迎という求人も多いですし、正社員だけではなく派遣、パート・アルバイトなど多様な働き方ができるところも多くなっています。
勤務の形態も多様で、交替制を敷いているところもありますし、土日休みのところもあります。
制度の上でも自分に合った働き方が選べます。
営業の職種、配送の職種
自社の製品を売り込むのは、難しくはありますがやりがいもあります。
給与水準も、製造より営業を含む職種の方が高くなることがほとんどです。
応募にあたっては、菓子製造以外の仕事での営業経験がそのままアピールできます。
やはり、営業職ならではのある程度のコミュニケーション能力が必要です。
事務職
営業事務、経理事務、総務事務…と事務職にも様々ありますが、菓子製造の業種でも、その他の業種でも、そこまでの違いはないでしょう。
営業職と同じく菓子製造以外の会社での職務経験にアピール要素がありますので、積極的にアピールしましょう。
販売員
自社の店舗などで直接お客様に菓子を販売する仕事です。
洋菓子店や和菓子店の店頭での販売、スーパーなどでの試食販売、デパートの催事やイベント会場等での販売など様々な形があります。
いずれにしても、接客に適したコミュニケーション能力は必要になります。
また、製品についてしっかり覚えて質問に答えられるようにするなどの努力も必要になります。
イベント時のみの販売の仕事の場合、超短期アルバイト・派遣などの求人が出ることもあります。
菓子製造の仕事についてよくある疑問
これから菓子製造に関連した仕事に就こう、あるいは探したい…という方が疑問に思われるであろうことに答えていきたいと思います。
スッキリ解決して、ご自身に合った菓子製造の仕事を見つけられるようにしましょう。
未経験だけど、雇ってもらえるの?
先にも述べましたが、洋菓子店のパティシエだと、洋菓子店への勤務経験か、職務経験はなくても製菓専門学校卒業が要件になっていることがあります。
工場で働くという場合には経験を問われないことが多いですが、菓子製造以外の工場等での製造の経験があれば立派なアピール要素になり得ます。
また、趣味でお菓子のハンドメイドをしている、というような経験は充分プラスに働くことがあります。
求人票にその旨記載がある場合もあります。
営業や事務など、製造以外の職種でも未経験可の求人は多く、製造の職種と同じく他業種での経験を活かすことが可能です。
甘いモノが苦手なんだけど…
場合によっては味見・試食をすることもあります。
味を見ることも仕事の内ということになりますので、甘いモノが全くダメ!という場合には厳しいかもしれません。
ただ職種や部署によっては、特に商品を口にする必要がないものも当然あります。
お菓子の知識って必要?
面接では、応募先の菓子のことを少しでも好意的に表現できるようにしておいた方が無難でしょう。
「弊社のお菓子では何が好きですか?」というような質問をされることは、往々にしてよくあります。
ただ、製造に関しての知識などは絶対的に必要なものではありません。
仕事をする上で身につけていくことができます。
人間関係はどんな感じなの?
洋菓子店のパティシエとして働く場合には一種の徒弟制度の中に身を置くことになることが多いので、単なる雇い雇われの関係、上司と部下の関係にはおさまりません。
師匠についた弟子、という心構えが必要になります。
かなり厳しい人間関係になることも多々あるため、定着率も高くありません。
工場での仕事の場合、自分の受け持ちと周りの人との連携によって一つの製品を作り上げていくことになりますので、適度なコミュニケーションは必要になってきます。
事務職・営業職などの他職種との連携も大事です。
いずれにしても、特別な気遣いはせずとも最低限のコミュニケーションをとるようにしましょう。
まとめ
菓子製造の仕事について、特に製造の職種に焦点を当てて取り上げました。
モノを作る仕事は完成形が目に見える点が、何より達成感があって良い点ではないでしょうか。
ましてやそれが菓子であれば、購入した人が喜んでくれるだろうという想像もできます。
お菓子を作るのが好きな人は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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