2020年7月6日

ドラッグストアやコンビニエンスストアで見かける白衣を着た従業員…

白衣を着ていても薬剤師じゃない人もいるんです。

今までドラッグストアにいる白衣を着た人は薬剤師だけだと思ってたけど、最近聞くようになった登録販売者って何者なんでしょう?

また登録販売者の資格に興味はあっても薬の事なんてわからないし難しそうですよね。

薬の知識がないとなれないのでしょうか?

学校に通わないとなれないのでしょうか?

ここでは登録販売者がどんな仕事をしているのか、またどんな人ならなれるのかについて詳しく解説していきます。

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登録販売者ってどんな仕事をするの?

登録販売者とは2009年に改正薬事法で新設された一般用医薬品販売に関わる資格です。

この資格を持つと、第2、3類医薬品の相談・販売が可能となります。

薬を販売することができる仕事ですが、実際働いてみると薬の販売以外は他の従業員と似た仕事内容であることがほとんどです。

ドラッグストアを例に挙げると、品出し・レジ打ち・薬以外の商品接客も業務の一環となります。

正社員や、長く働くパートだと売場作りや発注などを担当することもあります。

経験者が語る!私はこんなところで登録販売者をしていました

私は数年間あるドラッグストアで働いており、現在も登録販売者として続けて仕事をさせていただいております。

最近はドラッグストアの店舗数も増えているため、多くの登録販売者はドラッグストア勤務の方が多いのではないでしょうか?

前職は全く違う仕事をしていたため、市販薬の知識は無いようなものでした。

転職を考えていた時、知人に登録販売者の資格を教えてもらい数カ月猛勉強をして取得しました。

私はドラッグストア自体が好きだったのでドラッグストア勤務を希望しましたが、それ以外にも就職先はあります。

コンビニエンスストア、ホームセンター、スーパー、薬局など就職先は多岐に渡るので活躍の幅はとても広いです。

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登録販売者になるには?

登録販売者の仕事について簡単にご理解いただけましたでしょうか。

では実際に登録販売者として働くためにはどうしたらいいのでしょうか。

登録販売者には資格は必要?

もちろん登録販売者という資格が必要になります。

私が登録販売者の資格を勧める理由は、誰でも取得できるという点にあります。

2014年までの試験は、医薬品販売の実務経験を1年以上積んだ方だけが受験できるというルールでしたが、現在は登録販売者試験の受験資格はありません。

多くの資格は学校に行く必要があったり、費用や時間が必要となります。

しかし登録販売者の資格は勉強さえすれば誰でも取得でき、また一度取得すれば一生この資格で働いていくことができます。

登録販売者は近年需要が高まっているためとてもオススメの資格です。

登録販売者になるために勉強しておくべきことは?

登録販売者の資格をとるにはどのような知識が必要なのでしょう。

特別な医療知識や薬の知識がなくても大丈夫なのでしょうか。

登録販売者試験は5つの章に分けて問題が出題されるので順にご紹介します。

第1章 医薬品に共通する特性と基本的な知識

5つの章の中で一番難易度が低い章です。

一般的な知識で解ける問題も多く、満点を狙うこともできます。

常識的に考えて良いか、悪いかについての内容が多いです。

薬害の歴史に関する問題は少し難しいので勉強しておいた方が良いです。

第2章 人体の働きと医薬品

人体構造や薬の副作用、薬剤の特徴(例えばクリームと軟膏の違いなど)等についての内容が多い章です。

医療や薬の知識が全く無い場合覚えるのが難しいかもしれません。

過去問で見たこともないような問題が度々出ている分野なので、全問正解は難しいかもしれませんが、最低でも毎年出ているような内容だけは解けるようにしておきましょう。

第3章 主な医薬品とその作用

一番の山場と言っても良いでしょう。

薬の成分についての分野です。

市販薬は一つの医薬品成分で販売されている薬は少なく、多くの薬は総合感冒薬(風邪薬)のように咳・喉の痛み・鼻水など様々な症状に対応できるような配合になっているものがあります。

登録販売者はこの医薬品成分を覚え、お客様に的確な説明をするのがお仕事です。

その第一歩であるこの分野は登録販売者試験の大部分になるため一番時間を割くことになるでしょう。

中でも難しいのは漢方薬です。

漢字が多く、効能が似ているものも多いため苦戦する方が多いと思われます。

第4章 薬事関連法規・制度

薬を販売するにあたっての法律や、医薬品の分類についてや特定保健用食品(トクホ)など登録販売者が知っておくべき法律についての分野になります。

法律なので事細かい事が書かれていますが、覚える範囲としてはそこまで広くないので確実に覚えておきたい分野です。

もちろん法律は改定があるので最新の情報で勉強しておきましょう。

第5章

ここでは医薬品の添付文書の読み方や副作用情報、また薬の安全使用についても問われます。

こちらの範囲は広くないため比較的難易度は低いですが他の章に絡むことも多いためしっかり勉強しておきましょう。

第1~5章についてざっくりと説明させていただきましたが、どの章にも言えることは過去問を解くことが必須ということです。

過去問をただ解いてその問題が解けるようになっても意味はありません。

全く同じ問題はほぼでません。

しかし内容は毎年同じような箇所が出題されているようです。

問題がどのような形で出題されても答えられるようにしておくのがベストです。

例えばこの中で解熱作用(熱を下げる作用)があるものはどれか?

の問に対して薬の成分が5つ書かれていたとしたら、その他の4つの成分は解熱作用ではないと思うのではなくそれぞれが何の作用をもつのかしっかり答えれるようにしておきましょう。

そのほか○×で答えるものであってもどうしてこれは○とは言えないのかと意味を理解した勉強をすれば誰でも必ず受かることができます。

参考書と過去問さえ購入すれば独学でも十分ですが、独学が苦手な人は就職先のセミナーを利用したり、資格取得の講座を受けることもオススメします。

登録販売者の資格を取得した後も勉強は必要なのでしょうか?

登録販売者試験に受かった後は実際の市販薬と照らし合わせる勉強が必要になります。

薬の成分だけ覚えていてもその成分が含まれている市販薬はどれなのかの理解が必要になります。

商品名からは何の薬かわからないため、裏面の成分表を見てお客様に接客します。

しかしこれは実際に働いていると理解していける部分もあるので焦る必要はありません。

新しい薬が発売されたり、メーカーが違っても含まれている成分は全く一緒ということもあるので比較するなど楽しさを見つけて日々勉強しましょう。

全部覚えようとすると種類は莫大にあるので気が重くなりますが、ポイントさえおさえれば大丈夫です。

登録販売者になるために必要なスキルは?

登録販売者の資格を持っても向き不向きはあります。

絶対これがないとできないというものは特にありませんがあった方が良いスキルを紹介します。

スムーズな会話術

お客様へ商品をオススメしたり、相談にのる時会話のやり取りや説明が上手だと安心感があります。

これは元々上手な人もいると思いますが、苦手な方の方が多いはずです。

しかし誰でもあまり知らないものを説明する事は難しいと感じてしまいますので回数を重ねることでスキルアップできます。

私自身も苦手でしたが、慣れるとスムーズに説明できることも多くなりました。

達成感がありますし、お客様に感謝されるととても嬉しいですよね。

体力

運動がバリバリできる必要はありませんが、品出しなど意外と体力を使う仕事が多いため体が弱いと苦痛になってしまう方もいるようです。

薬以外にも食品や飲料、雑貨類も扱う店が多いためそれらを運んだり、棚に積み上げたりすることもあるためある程度の体力はあった方がいいです。

登録販売者は売場に立って接客をすることが多いと思って就職するととてもギャップがあるかもしれません。

愛想を良くする

愛想はとても重要です。

一番必要なスキルだと私は考えます。

お店の人が感じ悪いとこちらも気分が悪くなりますよね。

もしレジが混んでて、少しイラついてしまっても従業員の愛想がよければ心が落ち着くこともあります。

仕事が忙しくても、自分がどれだけイラついていても他の人には愛想を良くするのはとても難しい事だと思います。

しかし、これは意識すれば誰もができる事でもあるのです。

登録販売者の就職先や募集状況は?

活躍の幅が広いとはいえ、登録販売者の勤務先はやはりドラッグストアが多いようです。

募集は常に多いですが、自分の希望勤務地が募集をしているかどうかには偏りがあるように思えます。

登録販売者の資格を持っていると重宝されますが、始めは一般の従業員として入りそこから資格取得もすることもできます。

登録販売者の主な就職先

登録販売者の活躍の場は先ほど申し上げましたようにドラッグストア以外にもあります。

主な勤務地についてご紹介します。

コンビニエンスストア

最近増えている就職先です。

登録販売者がいると薬をお店に置く事ができるので急な病気にも対応できます。

ドラッグストアが閉店してしまった後でも行けるのでお客様にとってはとても嬉しい事ですよね。

コンビニエンスストアは24時間営業なので多くの登録販売者が必要とされています。

ホームセンター・スーパー

店の一角で市販薬を販売していたり、ドラッグストアを併設している場合もあります。

仕事内容はドラッグストアやコンビニエンスストアと似た業務になります。

調剤薬局

調剤薬局でも働けるんですね。

薬局と言えば薬剤師が働くイメージが強いと思いますが、登録販売者が働いている所もあります。

業務内容は医療事務の仕事や受付をする事が多いようです。

市販薬を買いに来た患者様には販売する事もできます。

薬剤師は調剤にとても時間がかかり忙しいので、受付の登録販売者が市販薬の接客ができたり、薬の知識があるだけでも負担は減るので需要がありますね。

登録販売者の働き口はどの程度あるの?

登録販売者の就職先をご紹介しましたがやはりドラッグストア勤務が断然多く、募集も多いです。

ドラッグストアは日々店舗数を増やしているため、募集の数自体は多いですが自分の希望勤務地に募集がかかるかは不明なので事前に調べておく必要があります。

募集の貼紙がなくても募集していることはあるので一度従業員へ問い合わせてみましょう。

登録販売者の転職事情

登録販売者として働き何かしらの事情で転職を考える事があるかもしれません。

そういった時転職するのは難しいことなのでしょうか。

登録販売者で転職を考える人は少なくありません。

仕事が合わなかったり人間関係が良くなかったり、業務が多いのに給料が少ないなど理由は様々です。

登録販売者から登録販売者への転職であれば比較的容易です。

登録販売者の資格を持っていると優遇されやすく、働き口も多いため就職先が全くないということはほとんどないでしょう。

転職や休職をする場合登録販売者が注意する点がいくつかあります。

登録販売者には実務経験が2年ないと一人前の登録販売者ではないという制度があります。

実務経験2年とは現在から5年以内に月に80時間以上の勤務を2年間行うことになります。(この2年間は5年間の間であれば連続でなくてもOKです。)

一人前の登録販売者ではないということは研修中ということになってしまうので一人前の登録販売者と一緒に勤務することが必要になります。

一度研修中期間を終えたとしても、休職や転職の期間が大きく空いてしまうと、研修中に戻ってしまうことになるので注意が必要です。

再就職や復帰をする時に研修中であるか一人前であるかは大きく異なるので自分が現在どのような位置であるのかは把握しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

登録販売者の資格は一度取っておくと就職にとても役立ちます。

これはライフスタイルが変わっても自分に合った働き方ができるということにも繋がります。

スキルアップをして経験を重ねる事も出来ますし、家庭を持つ女性が両立しながら働くこともできます。

登録販売者の資格を取ってみたいと思う方は是非参考にしてみてください。

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