ひと昔前は紳士のスポーツ、大人の遊びと言われていましたが、今では、若い世代の活躍で幅広い年齢層から人気を集めるゴルフ。

その華やかな舞台で輝くプロゴルファーたちに憧れて、ゴルフに興味を持った人、実際に始めた人も多いのではないでしょうか?

キャディやプロといった特有のお仕事はよく耳にしますが、ゴルフ場の仕事は実に幅広い仕事からなっています。

ゴルフの知識はまったくないという方でも安心して働ける一般的な職種もあります。

今回は、今後のキャリアのコース選びにお悩みの方へ、ゴルフ場の仕事内容や実際にどんな人に向いているのかなど解説したいと思います。

少しでもこの記事の内容がお役に立てば幸いです。

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ゴルフ場の仕事はどんな仕事?

ゴルフ場の仕事はさまざまありますが、そのすべてはお客様に満足していただくという接客の大切な心構えの精神につながっています。

コース管理というゴルフ場ならではの裏方職もありますが、それもまた広義では、お客様に快適にプレーしていただくためといえます。

来場するお客様の楽しみの中心はあくまでもゴルフですが、プレーだけでなく、そこで過ごす時間のすべてに満足いただけるよう、おもてなしをすることが重要です。

そしてゴルフ場に行くのを楽しみにワクワクしていただくためのアプローチも大切な仕事の一つです。

周囲の自然にあふれた景観を損なわずコースを日々万全な状態に保つこと、お客様が安全かつ円滑にプレーできるためのサポートは非常に重要です。

クラブハウスや宿泊施設では、お客様にとって心地よい空間作りに努めます。

そして、また足を運んでいただけるようなアフターフォローも欠かせません。

ゴルフ場の仕事とは、スタッフ全員が結束、連携し、誠意をもってお客様のサポートをすることです。

ゴルフ場の仕事の大まかな内容は?

まず、この記事では、ゴルフ場の仕事を大まかな役割として6つに分類して、さらに細かな業務内容を解説していきます。

6つの役割とは、支配人、接客、販売・営業、管理、技術、事務です。

また、「6個の業務」とはしておりますが、そのゴルフ場によっても内容や担当は異なり、必ずしもいくつか具体的に数えられるものだけではないということもご了承ください。

多くのゴルフ場の場合、繁忙期には、ほかの部署へヘルプ要員として人手不足となっているところを補うこともあります。

ゴルフ場の仕事は大きく6個の役割に分けられる

支配人

昨今では、外資系やホールディングスのゴルフ場など、さらに上の立場も設けられているような派遣の支配人も存在したりしますが、文字どおりの役割で、そのゴルフ場においてあらゆる事柄においての唯一の立場的なトップとなります。

運営や方針などの意思決定、また、一般的な企業の社長とは異なり、従業員や朝と帰りのお客様のお見送りなど、ゴルフ場に出入りする人との交流もまた重要な役割の一つとなっています。

接客

それぞれの部署ごとで、ゴルフ場に来場されるお客様のご案内や受付業務など、必要に応じた対応が主な役割となります。

お客様と接する機会の多いこのスタッフは、どのような部署においてもゴルフ場の顔となりえるポジションです。

仕事としては、フロント受付、キャディ、クラブハウスやゴルフ場施設での対応があります。

販売・営業

ゴルフ場内に設置されている店頭や売店での業務全般を担当します。

営業は、企画のご提案や新規会員様の開拓など、主に外部からのお客様との窓口という役割を担います。

仕事には、プロショップやコース内外の売店での業務全般と、営業職があります。

管理

お客様が安全かつ円滑にコースをラウンドできるよう、事前の準備からあらゆる面でお客様のプレーに関する進行状況を管理する非常に重要な役割となっています。

仕事は、コーススタート時に必ず目にするマスター室スタッフです。

技術

ゴルフ場敷地内のコースやその他関連する施設周辺の植物などの手入れを行います。

お客様が気持ちよくプレーできるよう、毎日コースの隅々にまで気を配り、また、四季折々のゴルフ場の景色を楽しめるように努めるといった裏方の役割です。

また、芝刈りなどで使用する重機などのメンテナンスを担当する場合もあります。

仕事はコース管理となっています。

事務

ごく一般的な事務作業のみの場合から、法律などといった専門的な部門での対応も含め、ゴルフ場によってさまざまな場面で生じる事務処理を担当します。

支配人の3個の業務

指揮・管理

支配人の業務は、ゴルフ場内すべての仕事に目を配り、管理することであるため、これと限定的に名言できるものではありませんが、全従業員の先頭に立って全体の指揮をとることです。

漠然としたものとなってしまいますが、それ以上でもそれ以下でもなく、なにかがあれば支配人自らがフロントに立つこともありますし、ゴルフ場におけるすべての業務と言っても過言ではありません。

日々の運営状況の確認

事務や営業など、それぞれの部署からまわってくる書類に目を通し、収支や決済といった運営に関する最終的な決定、また、お客様の予約状況やコンペの企画などの確認もします。

個人的に、ゴルフ場では、デスクワークで自分のオフィスにこもってばかりいる支配人はあまり会ったことがありませんでした。

お客様や従業員との交流

朝のお出迎えに始まり、帰りのお見送りまで、特に会員制のゴルフ場では、お客様との交流を深めることも重要です。

支配人自らがコースやクラブハウスなど、ゴルフ場内を巡回することも多く、レストランなどでは、状況を見てひと言ふた言でもお客様に声をかけている姿をよく見たことがあります。

また、朝礼や会議などで積極的に従業員とコミュニケーションをとることで、信頼を得、現場での問題点を理解し、今後の改善策を検討します。

このように、支配人は、ゴルフ場の内外を問わず、人とのコミュニケーションをはかることが重要な業務の1つと言えます。

接客の3個の業務

事務手続き

主に、フロントや受付、施設サービスでの業務となり、ご来場されたお客様には必ず受付にてチェックインの手続きをしていただき、お帰りの際には、チェックアウトの手続きと清算業務を行います。

会員制のゴルフ場では、クラブハウス内に専用のロッカールームが設けられている場合もあり、そこで使用する鍵やカードの受け渡し等が含まれることもあります。

それ以外にも、電話応対や予約の確認作業、ビジターカード等の手続き、宿泊施設などではお客様からのお問い合わせへの対応などがあります。

キャディとしてお客様に同行してプレーのサポート

キャディスタッフの業務として、お客様の希望があればそれに同行し、安全かつ気持ちよくプレーができるよう1対1でお客様をサポートします。

OBのボールを探したり、ボールを拭いたり、スコアの記録、アドバイスを求められた際は、可能な範囲でそれに対応します。

また、キャディはお客様の安全をもっとも身近なところで確保する必要があるため、天候などにより、雨天や落雷等があった場合は、すみやかにお客様を避難させるという役割もあります。

時には、お客様の個人的な相談などに乗るというようなこともあります。

施設内での案内等

ゴルフ場によっては、ホテルや専用の練習場、また、会員制のゴルフ場では、クラブハウス内に専用のロッカールームやサウナなどが設けられている場合もあり、そのような特定の施設での総合的な対応をします。

施設内の案内やお客様の身のまわりのケア、練習場では球拾いなどもあり、担当する施設に応じた接客とサービスの提供を行います。

販売・営業の5個の業務

取扱商品の販売と仕入れ

ゴルフ場には、プロショップと呼ばれるクラブハウス内に設置されているゴルフ関連グッズの販売などをしているショップが必ず存在し、その店頭での販売やお客様へ商品のご案内をします。

ゴルフ場内、または、コース内に売店などが併設されている場合は、そこでの販売業務もこれに含まれます。

また、その取扱商品の仕入れ業務も行います。

ゴルフ場によっては、地域の名産品などを取り扱うこともあり、ネットワーク作りも大切な業務の1つとなります。

店内業務全般

販売と仕入れ以外にも、店内の清掃や商品の陳列、売上管理など、店内業務の全般を担当します。

社内外コンペの企画立案

これは営業職での業務となりますが、お客様へのコンペやその他イベントを企画、提案します。

ツアーや料金設定といった対外営業用の企画は、後述するお客様の新規開拓にもつながります。

お客様から持ち込まれたコンペやイベントを受け、それをより魅力的なものへと共同で練っていくという窓口のようなプランナー業務もあります。

社内コンペも営業職の人が企画することがあり、敷地内や施設を使用してのバーベキューやイベントなどを開催することもあります。

新規お客様(会員様)の開拓

やはりサービス業では、新規顧客の開拓は必要不可欠です。

インターネットの利用や既存のお客様のツテ、見込み客の分析など、現代ではその営業方法もさまざまです。

そういった意味合いで広義の業務として、Webサイトの管理やお問い合わせへの対応、コンペ予約のお客様との打ち合わせなどが営業の一環ともなっているゴルフ場もあります。

既存の会員様へのフォロー

シーズン開始時のご案内やお得なプラン、その他各種のご案内など、既存の会員様、お客様へも気を配ります。

携帯電話やインターネットの普及により、昨今ではめっきり目にする機会も減ってしまいましたが、年賀状を会員様へ送付するというのも営業手法の一つです。

管理の5個の業務

予約状況の確認

これは、クラブハウスから出ると必ずあるマスター室スタッフの仕事です。

前日からの準備も怠りませんが、まずその日のコースをラウンドされるお客様の予約状況を確認します。

また、事前の気象情報や道路の交通状況等のチェック、マーカーやスコアカードの確認も欠かせません。

お客様との打ち合わせにより、そのご要望を満たす組設定になっているか、ご希望のあったお客様へのキャディの配置、カートの必要台数、お客様は新規なのかリピーターなのかなど、さまざまな面を考慮して当日のタイムスケジュールを組みます。

タイムスケジュールの管理

通常、ゴルフ場のコースをひと組のお客様に貸切るというわけにはいかないので、それぞれの組とその前後、また、全体として円滑にプレーできるよう進行を総合的にマネジメントします。

組ごとに滞りなくプレーが進行できるよう手配しますが、プレー中の予期せぬハプニングやトラブルはつきものですので、その都度柔軟な対応と判断力が必要となります。

顔馴染みのお客様である場合には、それぞれ特徴を覚えておくと業務もスムーズに運べるようになります。

キャディスタッフへの指示

マスター室はゴルフ場内に設置してある各カメラから、コース上の状況をモニタリングすることができ、必要に応じて指示を出すこともあります。

セルフのお客様はコースに出ると組の人しか周囲にいない状況となるため、各カートに配備された無線機へ、キャディを希望したお客様へは、キャディのほうへ随時指示を出します。

進行状況に応じてハーフの休憩時間が長くなったり短くなったりするのが、その例の1つです。

コースの巡回

こう言ってはなんですが、全体の進行があるので、一人のお客様のボール探しに長い時間は費やせません。

キャディが同伴していればキャディに説得を指示しますが、必要であれば直接コースにも向かいます。

また、不審なものなどがあれば先回りして排除しておき、お客様からの相談や事故などの緊急時にはすぐに現場へ駆けつけます。

お客様の安全の確保

突然の落雷やほかの組からの飛球など、たくさんの危険がゴルフ場には潜んでいます。

予見できるものはあらかじめコースの巡回や注意喚起などで予防策をとり、不慮の事故や怪我にも常に細心の注意を払っていなければなりません。

ラストプレーまで気を抜かず、お客様の安全の確保に尽力します。

技術の3個の業務

コース状況の管理

プレーを楽しみにご来場されるお客様のために、常にコースコンディションを万全に整えておく必要があります。

芝刈りや水まきといった芝の管理、ラフの深さの調整やグリーンの手入れ、目土と呼ばれるコースにできた穴を埋めて修復する作業、バンカーの砂ならし、そして、毎日グリーン上のホールの位置を変更するカップ切りなどが挙げられます。

ゴルフ場の景観の整備

お客様がプレー中にはコース脇やプレーの邪魔にならない林間などの整備を行います。

可能な限り自然のままに手入れをしますが、必要な場合は伐採作業や栽植を行い、生態系を壊すような有害な生物があれば、それを駆除します。

重機などのメンテナンス

よくゴルフ場などで見かける芝刈り機は、肩掛けサイズでそこまで大きくないものから、トラックのような駆動式で大型のものまでさまざまです。

ゴルフ場によっては専門の整備士として別の部署を設ける場合もありますが、ディーラーなどに依頼する必要があるものは別として、コース管理内で簡単な修理やメンテナンスも担当することがあります。

事務の2個の業務

事務処理

ゴルフ場の規模などにより、経理や法務部門といった専門分野での部署を設立している場合もありますが、ゴルフ場では事務として総務なども含めた総合的な管理をしているケースがほとんどです。

帳票データの作成と入力、福利厚生の整備、決算手続き、出金と入金の管理、そして、さまざまな備品の管理等、それぞれの担当部署外で生じるゴルフ場内の事務手続きを担当します。

もちろん、電話や来客への応対、書類作成、ファイリングといった日々の事務作業もこれに含まれます。

ヘルプ要員

ゴルフ場ではシーズン中の忙しい時期になると、キャディなどのスタッフで人手不足となることがあり、その場合、まず事務職にある人員がそのヘルプ要員として可能な範囲でそれを補うというケースが多くなります。

ゴルフ場によっては一般的な総務の業務を兼務することもあります。

法律などの専門の分野は別として、ほとんどのゴルフ場での事務職といえば、総合的な事務職となっているのがほとんどです。

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ゴルフ場の仕事はどんな人に向いている?

ご存知のお仕事もあったと思いますが、その内容に、なにがピンとくるものはありましたでしょうか?

ゴルフ場の仕事では、職種によっては、とにかく人と接する機会が多く、来場されるお客様の年齢も好みもさまざまですから、その状況にあった柔軟なコミュニケーションを図る必要があります。

それでいて裏方に徹しなければいけないので、人の心の機微を敏感にくみ取れる方が望ましいでしょう。

ただ、向き不向きもありますから、人と接するのが苦手という人でも、必要に迫られれば自ずと身についていきますし、お客様にも人と接することを得意としない方もいらっしゃるので安心してください。

では、どのような人が向いているか、大まかに挙げていきます。

ゴルフが好きな人

ご自身もゴルフ場のコースをラウンドした経験がおありであれば、自分がしてもらって嬉しいと感じることをお客様に合わせて行動に移すことができます。

たとえば、ショップでの販売なら、最低限でも知識や経験があり、自ずと新しいものの情報を集めるでしょうし、新商品を自分でまず試してみた感想から説明することができるので、これは非常に大きなメリットです。

また、ゴルフが好きな人にとってゴルフ場で働くことは、たくさんのメリットもあります。

お客様のない日や社内イベントなどで、終業後にコースに出て練習したりプレーしたりすることができます。

ほかにも、施設やショップの商品の購入を社員割引で利用できたり、ゴルフ好きという共通の仲間が増えること、時にプロトーナメントが開催されることになれば、そこに携われることが名誉であり、有名人に会えたりすることもあります。

未経験でもゴルフに興味があるという人も、自然とゴルフの知識は身についていきますし、社内イベントなどを通じてゴルフが好きになるかもしれません。

仕事にすると嫌いになってしまうという趣味における葛藤はつきものですが、お客様のためであり、と同時に、自分自身のためにもなるというのは、充実感や大きなやりがいにつながっていきます。

ゴルフ好きとゴルフ場、これ以上のマッチングはありません。

体を動かす仕事に就きたい人

コース管理やキャディなど移動の多い職種は、コース自体が多く敷地も広大なため体力が必要です。

シーズンまっただ中の夏場などは、長時間のウォーキングさながらの運動量ともいえます。

そして大自然に囲まれた緑豊かな環境ですから、植物が好きな人は、木や花と触れ合う機会も多いので、毎日出勤するのが楽しみになるかもしれません。

きれいな空気のなかで、のびのび体を動かしながら気持ちのいい汗とともに働けます。

日頃からスポーツをしている人やアウトドアが好きな人には、もってこいの仕事です。

接客が好きな人

ゴルフ場の仕事では、どこをとってもお客様へとつながります。

人と接するのが好きな方はもちろんのこと、フロントや販売員でもコミュニケーション能力が必要となり、お客様のことを考えるという意味では、コース管理もホテル業でもそのベースは接客となります。

ゴルフ場には幅広い年齢層、さまざまな立場のお客様が来場するので、ゴルフ場に勤務していなければ絶対に縁のなかった人との出会いや人脈を得られることもあります。

刺激となる話が聞けたり、時にはクレーム処理があったりと、今後に活かせる経験を積むことができます。

「ありがとう」と言ってもらえることがやりがいやモチベーションになり、また足を運んでもらえることは自分の仕事の自信にもつながることです。

ゴルフの経験や知識はなくても、お客様に満足していただこうという気持ちをもって仕事ができる人は、ゴルフ場の仕事に向いているといえます。

早起きが苦にならない人

ゴルフ場の朝は、とにかく早いです。

身近にゴルフをする方がいればご存知と思いますが、休日ゴルフに出かけるお父さんは、普段よりももっと早起きしていたと思います。

ゴルフ場では、そのようなお客様よりも早く出勤し、すべての準備を万全に整えておく必要があります。

特にシーズン中では、日の出とともに出勤ということも少なくありません。

その分、終業もほかの仕事に比べて早いということもあり、自然と早起きが苦ではなくなるかもしれませんが、もともと朝が弱いという方は長期的な目で見ると厳しい選択肢の1つになってしまうということもあります。

普段から早起きを心がけている人は、終業後にほかの職場に比べて長く自分の時間が作れるので、趣味や家事との両立ができてゴルフ場勤務がメリットになるという人もいると思います。

多くの女性が活躍

一歩引いた接客、繊細な心配りの必要な接客では、一般的に、男性より女性のほうが向いていると言われています。

ゴルフ場といえば男性というイメージが強いかもしれませんが、敏感に察する能力に長けた女性は、ゴルフ場でもさまざまなシーンで活躍されています。

たとえば、フロント業では、人と接する際の物腰の柔らかさや奥ゆかしさが活かされますし、事務職やホテル業では、身近な部分でのお世話や細かな心配りなど、女性にしか気づけない目線でフォローすることができます。

また、コース管理の職場でも、まだまだ少ないとはいえ、女性に向いた仕事もあります。

コース内外の植物の手入れや非常にデリケートな芝の世話、どの植物が合っているかの選定など、季節や地域にあった景観の調整は女性の感性が存分に発揮される分野です。

女性人気も高まっているゴルフですから、キャディも女性の方を求めるお客様が多く、体を動かすのが得意で接客や人とのコミュニケーションが好きという女性では、実際に始めてみてキャディが天職と感じる人も少なくありません。

ゴルフの知識や経験はなくても、研修や指導がしっかりとしてサポートも万全というゴルフ場が多いので、女性も安心して働ける職場です。

このように、ゴルフ場では、施設や職種もさまざまあることから、女性が得意とする分野での活躍の場もたくさんあります。

自分を変えたい人

さて、少し考え方を変えてみましょう。

人には得手不得手や現状とのギャップが少なからずあります。

人とコミュニケーションをとるのが苦手な人、早起きが苦手な人、現在の仕事に将来性をみいだせないなど、少なからず自分自身や状況を変えたいと感じている部分があると思います。

ゴルフ場は、その環境面から都会から離れた地方に存在することが多く、だれも自分のことを知らない地域に出て新しいことにチャレンジするには絶好の環境とも言えるのです。

自分が必要とされることの大切さや自分の気持ち次第で、人は変われます。

人と接する機会が増えれば、自然とコミュニケーションをとるようになりますし、毎日続けることで早起きが習慣になり、自分の時間が持てることで新たな趣味や発見があるかもしれません。

たとえば、敷居が高いと感じてしまうかもしれませんが、実はキャディは、ゴルフ場によってやる気と能力次第で昇給や待遇面での改善があり、終業が早いことや意外に高給であることなどから、Wワークや家事との両立に向いているなど、一度始めるとほかの仕事はもうできない、またキャディがやりたいと言われるほどの仕事です。

新たな自分への第一歩を踏み出すのに最適な環境ともいえます。

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ゴルフ場の仕事に活かせる経験やスキル

ゴルフ場での仕事は、専門的な知識や経験の必要となる仕事が多いように感じられる部分もあるかもしれません。

しかし、そんなことはありません。

手厚い研修やサポートで未経験からでも始められる仕事がほとんどです。

ただ、ここでは仕事をする上で有利となる知識や経験、スキルという意味で触れておきますので、知っておいて損はありません。

接客・サービス業の経験

ゴルフ場での仕事は、総じて接客と言っても過言ではないので、その経験がおありの方は必ずそれを活かせます。

裏方でお客様と接する機会の少ないコース管理といった部署においても、お客様への配慮といった面では、非常に大切な場面もあります。

コース脇での作業中、お客様がグリーン上にいるあいだは、全員が作業の手を止めて立ち止まって待つといったゴルフ場を見たこともあります。

言葉遣いなどのお客様に対するビジネスマナーが身についているといった面で、どの部署でも共通して活かせる経験といえます。

パソコン操作のスキル

事務職では帳票データの入力など、昨今の営業は簡単なWebサービスの管理なども業務に含まれているケースがあり、マスター室では、情報の収集やカメラでのモニタリング作業と、さまざまなシーンでパソコンが導入されています。

基本的なパソコン操作ができるに越したことはありません。

また、メモとして、ゴルフ場では、ある程度年齢層の高い職員が多い部署もあるというのが事実で、そこでは非常に重宝されるはずです。

ゴルフ経験

これは必要ではありませんが、やはりコミュニケーションの場などでは、より円滑に進められたり、ゴルフのルールぐらいは知っておくと、急な問い合わせなどにも柔軟な対応が可能となったりする場面もあります。

応急や救急の知識

めったにありませんが、シーズン中の熱中症や突然の怪我など、ゴルフ場は立地として郊外などに存在する場合が多く、救急隊が駆けつけるまでの時間だけでも、そのような場合に簡単な応急処置や正しい救急の対応ができる人は非常に重宝されます。

そのような職業からの転職などというケースも非常に稀とは思いますが、本来であれば、ゴルフ場に一人はいてしかるべき人材です。

ゴルフ場の仕事の大変な点や難しい点

なにか活かせそうな知識やスキルはおありでしたでしょうか?

知識やスキルというものは、実際の経験に補強されてより強固なものとなるものですが、それらを備えていても楽な仕事というものは決してありません。

いざ実務という前に、少しだけゴルフ場での仕事についての知識として、大変な点や難しい点について解説します。

大変な点

とにかく、出勤時間が早い点です。

幼少のころ、休日ゴルフに行く日だけ、起きたらもうお父さんがいなかったという記憶のある人も多いのではないでしょうか?

ゴルフ場勤務では、それよりも早い時間に出勤して、いろいろな準備を終えていなければなりません。

朝の7時前に出勤というゴルフ場や部署もあります。

寮などを完備しているゴルフ場は別ですが、立地上、車通勤を余儀なくされることがほとんどです。

特にコース管理やマスター室の仕事が早く、前者においては、季節ごとの天候に大きく左右されながらの力仕事が多いので、朝が弱い人にとってはもっとも大変と感じることが予想される点といえます。

早起きが苦ではない人にとっても、それが毎日ともなると少し話が違うはずです。

難しい点

接客などにおいては、幅広い年齢層や立場のお客様がご来場されるので、その対応に困惑してしまう人もいるでしょう。

完全会員制のゴルフ場であれば、自分のなかで折り合いをつけて割り切ることもできる面も出てくると思いますが、そうではないゴルフ場では、難しい要求をしてくるお客様も少なからずいるものです。

時に、繊細で臨機応変な対応力が必要となります。

また、繁忙期と閑散期の仕事量に大きな差が生じることも、人によっては日々のリズムの継続や時間の使い方など、難しい点として数えられることもあるでしょう。

ゴルフ場の仕事の良いところ

前述のポイントは人それぞれで、まだほかにも挙げられる事柄はあると思います。

さて、次は良い点をいくつか挙げてみますので、参考にしてみてください。

やりがいを感じるポイント

ゴルフ場では、やはり、一度だけでなくその後何度もお客様が足を運んでゴルフ場を訪れていただけることに尽きます。

お客様からの「ありがとう」は仕事のモチベーションにもなり、ラウンド後や帰りのお客様に楽しかったと褒めていただけたときは、とても嬉しく感じると同時に、より良いサービスのご提供ができるよう改めて気が引き締まる瞬間です。

メリット

事務職や接客、販売、サービスの経験は、どのような業種でも活かせる経験です。

言葉遣いやコミュニケーション能力など、自然と基本的なビジネスマナーが身につくのは、年齢や社会的地位など幅広いお客様層に対応できるのも強みとなります。

特定の業務では、コースの巡回やプレーへの同伴、お客様のご案内などで、とにかく歩くことが多く、運動不足で悩むこともありません。

緑豊かな環境で空気も美味しく、体を動かして働きたい人にはうってつけの職場といえます。

出勤が早い分、退社も早いという点では、プライベートタイムとの両立も可能で、スケジュールなどの管理もしやすいといえます。

ほかには、プロショップなどで取り扱っている最新のウェアなどのゴルフアイテムを社員割引額で購入できたり、ゴルフ場の施設利用料の割引があったりします。

しかし、求人にあらかじめそう明記されているものもあるとおり、終業後やお客様のいない時間帯といった条件はありますが、ゴルフ場で働く最大のメリットは、自由にゴルフ場でゴルフができることです。

その後のキャリアについて

この仕事についた後のキャリアアップの道は?

ゴルフ場での仕事に就いたら、やはり最終的に目指すのは支配人というポジションではないでしょうか。

当然ですが、ゴルフ場というサービスを総合的によく知り、お客様や提携先などいろいろな業界との人脈も広くなるので、所得や待遇面も別格です。

ほかには、その部門でのスペシャリストになることです。

キャディでは能力の歩合がついたり、プロトーナメントで指名されるようになったり、また、コース管理の仕事では、推薦を受け研修を経てキーパーというゴルフ場でただ一人の役職を目指すという道もあります。

コース管理の仕事を経て、そこを突き詰めていきたいのであれば、芝刈り機にもメーカーがあり、その卸業やメンテナンスを専門にした会社を独立して立ち上げるというキャリアの築き方もあります。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

次につなげるという接客マナーは、どんな仕事に就いても必ず活かすことができます。

同じ接客業での転職や独立であれば、幅広い年齢層のお客様と接し、サポートやフォロー、コミュニケーションをはかる経験は、身につけておいて絶対に損はありません。

ゴルフ場を特定のレジャー施設ととらえるならば、そういったスポットでの仕事にも必ず活かせる経験となります。

たとえば、コース管理で培った植物や農薬に関する知識や経験は、造園業や同じ自然豊かなリゾート地でのそれにも十分活かせるものです。

1対1で長時間人と接するという意味では、キャディの経験は、仕事に対するその姿勢や真摯さが福祉や介護の分野でも活躍できるはずです。

ゴルフ場の仕事はどうやって探す?

ゴルフ場の仕事やその内容について解説してきましたが、なにか興味の持てる仕事はありましたでしょうか?

季節雇用や短期のアルバイトなどでよく見かけることはあるかもしれません。

では、ここでは、ゴルフ場の仕事をどのように探せばいいのかをまとめます。

求人サイト

幅広くすべての求人を網羅するのは、やはりインターネット上の求人サイトが一番です。

専用のホームページを立ち上げているものもあれば、わかりやすくカテゴリに分類されているものから選ぶというものまで、さまざまな求人が掲載されています。

また、ハローワークにもゴルフ場の求人があり、ゴルフ場のホームページでも採用要項としてスタッフ募集のページが設けられているところもあります。

コース管理やホテル業などの職種では、フルタイムの正社員雇用が多いですが、キャディやショップ販売の仕事では、シーズン中の短期や季節雇用のアルバイトとして募集されているケースがあります。

家族や友人知人からの紹介

ゴルフ場は長く働いているベテランが多く、経営自体が長い歴史のあるゴルフクラブも少なくありません。

家族で代々運営しているゴルフ場というところもあり、家族や友人知人のゴルフ仲間など、ツテや人脈での引き抜きや紹介が多いというのも特徴です。

ゴルフ場の関係者が身のまわりにいる人は、一度実際にゴルフ場へ足を運んでみたり、聞いてみたりすると、求人には載らないゴルフ場の仕事に出会えるということもよくあります。

興味のある人は、ぜひ一度頼ってみてください。

まとめ

以上、ゴルフ場の仕事について解説してきましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

ゴルフ場でのひとときは、お客様にとって日常の中の非日常です。

そんなひとときを気持ちよく快適に過していただけるよう、献身的におもてなしをするというゴルフ場のお仕事。

人を楽しませるには、まず自分自身が楽しいと感じていなければ難しいことです。

お客様の非日常を演出することが自分の日常であるという実感は、毎日が刺激的なものとなり、1日の最後に「ありがとう」と言ってもらえたときのやりがいがゴルフ場の仕事にはあります。

自然豊かなで四季折々の雄大な緑、コミュニケーション能力の向上、さまざまな職種に活かせる接客の経験、そして、ゴルフが好きでゴルフに係わりたい人や、キャリアのコース選びに悩んでいる人は、この記事にたどり着いたこともなにかのご縁とゴルフ場を選択肢の1つに加えてみてはいかがでしょうか?

選んでよかったと思っていただける仕事と出会い、次のステップへとつながるキャリアを築けますよう祈っています。

この記事の内容が、少しでもお役に立てば幸いです。

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