品質管理の仕事はどんな人に向いている?向いている人の5つの特徴やキャリアについて解説します
品質管理という部署があるのをご存知ですか?
製造関係の企業にはほぼ必ず品質管理と呼ばれる部署があります。
企業によっては品質管理と品質保証が別々に存在しているところや、品質管理と品質保証が同じ部署が担当するところがあります。
よく質問に挙がるのが、品質管理と品質保証は同じなのかどうか、もしくはどう違うのかということです。
品質管理は字の通り製品の品質を管理するところで、品質保証は製品の品質を保証する、つまり製品を購入したお客様から不具合があれば品質保証が代替えや修理などの対応をすることになります。
今回は、品質管理にスポットを当てて仕事の内容や求人について紹介していきます。
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目次
閉じる品質管理の大まかな仕事内容とは?
品質管理の大まかな仕事は製品の品質を管理することですが、どういう仕事なのかはよく分からないかもしれません。
ここでは大まかな品質管理の仕事内容についてまとめてみましたので、参考にしてみて下さい。
検査業務
品質管理の仕事は製品の品質を管理するため、出来上がった製品などが市場に出回る前に製品の状態をチェックし、不具合がないかどうか、不良品でないかどうかなどを細かくチェックします。
検査業務で不具合や不良品が発覚した場合は製品出荷に移らず、一度製品を戻して再度品質チェックを行い、全ての商品に不具合があったり不良品の疑いがあれば出荷を差し止めたりします。
工程管理
品質管理の仕事は、工程管理も担います。
品質管理の仕事として工程管理は最も大切な仕事の一つであり、工程管理がしっかりしていれば品質は安定し不具合は発生する確率が減ると考えてられているため、工程管理に対してシビアに注力します。
工程通りに製品ができていなかったり工程通りの作業が行われていなければ、品質管理は即座に製造部に対して指導や原因を確認し、改善や対策を要求します。
品質向上の指導
品質向上の指導を製造部に行うのは、品質管理の仕事です。
品質管理は製品の品質を管理、向上させる活動を行い、製造自体は製造部が担います。
製造部と、企業によっては存在する品質保証部と共に、品質管理部は完璧な製品に仕上げるように品質向上に取り組まなければなりません。
品質管理求人でよくある募集内容とは?
品質管理の大まかな仕事を紹介したところで、次は品質管理の求人についてまとめてみました。
給料相場から福利厚生や必要なスキルなどについて紹介していきます。
給与相場
品質管理の年収相場としては350万円〜700万円とネットなどには記載されていますが、実質新卒の場合は平均で350万円前後くらいになります。
転職者になると平均500万円前後で、昇進して役職に就くと会社によっては高給になることがあります。
勤務時間や休日、残業
工場とオフィス勤務では異なってきます。
ほとんどの場合、品質管理部は工場勤務ですが、中にはオフィス勤務の場合もあります。
工場勤務の場合365日稼働する工場も多いので、品質管理の勤務体系はシフト制になり、オフィス勤務の場合は土日休みもしくは平日休みになります。
勤務時間は工場により異なりますが、8:00〜17:00のところもあれば、8:30〜17:30や9:00〜18:00のところもあります。
残業は製品の状況に応じて発生したりしなかったりします。
新製品があれば残業の必要性が高まりますが、製品が安定して出荷されると残業なく帰れることもあります。
募集職種
職種としては品質管理ですが、最近は会社によってQC部と呼ぶところもあります。
必要なスキルや資格、経験
品質管理の仕事をするために必須の資格はありません。
民間資格でQC検定がありますが、これは必ず取得しなければいけない資格ではなく、あれば知識の証明として使える程度です。
品質管理部で働くにあたり、一番役立つのは製造の経験です。
実際の現場勤務の経験があると品質管理の仕事に役立てることができます。
それは、実際の現場でもの作りに携わることで品質管理部が注視する工程の流れや改善点が見えやすくなるためです。
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品質管理のおすすめ求人のポイント
品質管理の募集内容を紹介したところで、次は品質管理の求人を選ぶ際のポイントをまとめてみました。
品質管理の求人を探すにあたり、どういうところがポイントかを紹介していきます。
転職なら転職エージェントを活用しよう
もし今別のところで仕事をしていて品質管理の仕事に転職したい場合は、転職エージェントを活用することがポイントです。
品質管理の仕事は特別な資格やスキルを必要としていないため、社員に拘らなければ未経験者でも始めることが可能です。
ただランダムに求人を選ぶのなら、今までの経験を活かして活躍できる品質管理の職場に行きたいと誰もが考えるかと思います。
求人のポイントとしては転職エージェントというプロに任せてみましょう。
正社員登用制度があるところ
品質管理の仕事は、正社員だけでなく契約社員として募集しているところもあります。
はじめは契約社員としてどういう仕事か携わってみたいと就職する人もいるかもしれませんが、慣れてきた頃にやっぱり正社員になりたいなと思った時に正社員登用のあるところは将来的なチャンスが増えるため、契約社員で入社するにしても契約社員から始めて正社員になるにしても、正社員登用制度のある求人はおすすめです。
品質管理求人の雇用形態による違い
品質管理求人の雇用形態は大きく分けて二つあります。
アルバイトの採用はほとんどなく、正社員か契約社員になります。
正社員と契約社員の違いは、責任の範疇になります。
品質管理で正社員の場合は社内会議の出席や製造部などとの細かな打ち合わせ、製品に関して品質を高めるために残業をして資料を作ったり業務全般的に携わりますが、契約社員の場合は資料作成などの事務作業や正社員のサポートをすることが多くなります。
その後のキャリアについて
品質管理のその後キャリアがどうなっているか気になる人がいるかと思います。
品質管理の仕事内容や求人について色々と紹介してきましたので、ここでは品質管理のキャリアについて紹介していきます。
この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?
品質管理に就いて今後のキャリアとしては、会社により名称が異なりますが主任や係長、課長、部長などの役職で上に上がるケースもありますし、会社によっては製造部や品質保証部、営業部などとシャッフルして違う部署へ転籍するケースがあります。
ある会社では知人が製造部で入社しましたが、ある程度の経験を積むと品質管理部へ配属となり、現在は営業部へ転籍になっています。
会社ごとに考え方が異なりますが、製造工程を知っている人は品質管理に必要ですし、品質管理の知識や製造現場での経験があると営業部として活躍することも可能です。
他の仕事にもこの経験を活かせる?
品質管理のキャリアは、ほとんどが同じ品質管理の業務で転職することが多い傾向にあります。
他業界の品質管理であっても品質管理のベースとなる知識は同じのため、品質管理の経験は評価されます。
未経験でいきなり違う業界にいくより、待遇が良いケースもあります。
品質管理の経験を活かして他業界の品質保証へ転職するケースや、品質管理の経験を活かして同業界の営業職へ転職するケースもあります。
品質管理求人についてよくある疑問
品質管理の求人について色々と紹介してきました。
品質管理の仕事に興味を持つ人は多く、ただ実際のところ品質保証とどう違うのか?仕事内容はどうなっているのか?などを知りたいと考えている人がいます。
ここでは品質管理の求人でよくある疑問をまとめてみましたので、参考にして下さい。
品質保証部とは違いますか?
品質管理と品質保証は違いますか?という質問は、どちらの部署にいてもよく聞く質問です。
答えとして、品質管理と品質保証は違います。
それは、まず品質管理の仕事が、製造工程において製品が出来上がるまでの製品品質を向上させること、不具合やおかしな点を発見したら製造部などへ報告し場合によっては製造工程の見直しや製造品質の改善を指導することです。
これに対して品質保証の仕事は、実際に製品が市場に出回った後、不具合や故障などで製品の回収や製品の代替えなどが必要になった際に、顧客に対するクレーム等の対応をすることです。
イメージとしては品質管理が市場に出回る前の製品に対して品質改善・向上に注力しているのに対して、品質保証は製品が市場に出回った後の製品に対して対応することになります。
会社によっては品質保証とカスタマーサービスを一緒にしてQC部と呼ぶところがありますし、最近は品質管理と品質保証を同じ部署にしている会社もあります。
品質管理の仕事は実際に製造しますか?
品質管理の仕事は、製造をすることがありません。
製造に携わることはありますが、製造することはしません。
それは、製造するにあたり技術が必要になりますが、品質管理はあくまでも製品品質に対しての知識やノウハウがあっても製造に関しての知識はないため、機材の扱い方などが分からないからです。
中小企業の場合は、品質管理と製造が同じ部署で両方経験したからどちらも対応できるケースはありますが、ほとんどは製造部と品質管理部と分かれていて品質管理部の担当者が製造に直接携われる環境ではないため、品質管理部に所属して製造の仕事をすることはありません。
残業の多い仕事ですか?
品質管理の仕事について残業が多いですか?という質問もよく受けます。
品質管理の仕事は、残業がある場合とない場合は明確に分かれてきます。
品質管理なので、製品に問題が発生すると製造工程の見直しや製造部に対して品質向上の指導をするため、残業が必然的に発生します。
例えば製品に不具合が発生した場合は、まず何が原因かを追求して原因を発見します。
それだけでは終わらず、原因を発見したら製造部に報告し改善策を一緒に対策します。
一緒に対策したら、今度は再度製造した製品に対して不具合がないかどうかを検証してを繰り返します。
そうなると通常業務に加えてこれらの仕事をこなすため、残業は必然的に多くなってしまいます。
また、新製品を作る際も新たな製品を作るため不具合や不測の事態などは発生しやすく、新製品の時期も残業があります。
ただ、何もなければ仕事がないのが品質管理なので、製品に問題がない、新製品がない場合はほとんど定時で帰れるケースもあります。
未経験でも品質管理部へ就職可能ですか?
品質管理の仕事は特別な資格やスキルがなくてもできますので、未経験でも品質管理へ就職できるかどうかの答えは「イエス」になります。
実際の現場では、品質管理の仕事をする前に品質管理の仕事に携わったことがない未経験者ばかりです。
会社によりますが、入社後にOJTや社内の製品に関してのトレーニングなどのサポートがあるため、未経験で入社しても安心して働ける環境になっています。
品質管理の仕事は、会社の製品が市場に出回る前に製品がちゃんとしているかどうかを確認する製品が出回る前の最後の砦役のため、いい加減な仕事はできません。
そのため、ほとんどの会社は入社後にしっかりとしたトレーニング体制を敷いています。
品質管理に必要な資格やスキルはありますか?
品質管理に必要な資格やスキルはありませんが、QC検定という検定があるので、予め知識をつけたい場合は受験することをおすすめします。
QC検定は入社後の知識の証明になります。
ただ前述の通り、必須の資格ではありません。
加えて、あれば良い経験は、製造関連の経験や品質保証・品質管理の経験です。
ただ、品質管理の仕事はほとんどが未経験で入社するため、資格やスキルより入社後どれだけ早く仕事を覚えて職場環境に順応するかによります。
まとめ
今回は品質管理について紹介しました。
品質管理の仕事は、会社の製品が市場に出回る前に不具合や不測の事態などを未然に防ぎ、会社の製品品質を守る仕事です。
営業や製造のように脚光をあびることが少ない仕事です。
品質管理の仕事がなければもっとスムーズに製品が市場に出回るとか、お客様の納期に間に合うとか、営業や製造からの話を聞きますが、品質管理がいなければ製品の不具合などがわからないまま市場に出回り、会社の信用問題に関わってしまいます。
会社の製品品質を守る最後の砦なので、かなり重要な役割を担っています。
品質管理は会社の縁の下の力持ち的存在です。
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品質管理とはどんな仕事?その仕事内容や流れ、給料事情など詳しく解説します!
品質管理は私達の生活にも知らず知らずの内に関係しています。コンビニで何気なく手に取った菓子パンは厳しい品質管理基準をクリアした合格品として市場に出回っているものですし、イスや机に使われているネジ一つに関しても徹底した品質管理を経て完璧な機能を果たすネジとしてイスや机を作るのに役立っているのです。市場に出ているもの全ては、品質管理をクリアして売り出されているものと言っても差し支えありません。そして、そのように高品質な商品を維持し継続的に市場に出していくには、品質管理は必要になる職種なのです。今回は品質管理とはどんな仕事なのかについて詳しく解説していきます。品質管理とはどんな仕事?品質管理では、食
品質管理の仕事はどんな人に向いている?向いている人の5つの特徴やキャリアについて解説します
何かしらの製品を生産する会社には、必ず品質管理部門が存在します。品質管理は、製品を生産する上で重要な役割を担っており、製品の品質に大きく関わってきます。もし所属している会社で、いきなり不良品が発生してしまったらどうなるでしょうか。生産現場では工程通りに作業をすることが定められているので、材料や成分に関して詳しい知識がない場合があります。逆に成分の分析に長けた分析者は、不良品が発生してしまった現場の状況をよく知らないでしょう。そのような部分ごとの情報を集め不良品の発生をなくすために、品質管理という業務はあるのです。品質管理の仕事は日々生産される製品をサンプリングし、基準に満たない品質の製品を集め