観光案内所は各地域にあります。

自分の住んでいる地域の観光案内所へ行くことはなかなかありませんが、旅行先などでは足を運ぶ機会があるのではないでしょうか。

ここでは、観光案内所で働くスタッフがどのような役割を与えられ業務を行っているのか観光案内所の仕事内容を説明すると共に、観光案内所のスタッフに向いている人・向いていない人の特徴、活かせる経験についても経験が紹介します。

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観光案内所の仕事は大きく2つの役割に分けられる

観光案内所の仕事の役割1:カウンター業務

観光案内所での役割の一つは、施設長以外のスタッフが行うカウンター業務です。

観光案内所で勤務する全員がカウンター業務を行います。

観光案内所の仕事の役割2:施設長

施設庁は観光案内所で働くスタッフをまとめる存在で、当然のことながらこの役割を果たす人は一名のみです。

観光案内所の経営やスタッフの管理を行い、経営元の観光協会や提携先の施設との連絡を取り合います。

カウンターでの3つの業務

カウンターでの業務1:観光客の方々をお迎えする準備

出勤してから案内所が開くまでに、カウンター上の資料やパンフレットの整理をします。

また、観光客の方々が訊いてくることにすぐ答えられるように、手元に様々な資料やタブレット端末を置いておきます。

筆者の就業していた案内所では外国人観光客の方に贈り物を差し上げていたので、その在庫の確認もしていました。

カウンターでの業務2:接客とそのサポート

観光客の方がいらっしゃる時は接客を行います。

観光案内所近隣の観光名所や名物などを紹介したり、観光客の行きたい場所が決まっている場合はそこへの交通手段を教えます。

一人で接客するのが基本ですが、多くの質問をされたときや返答するのが難しいような質問の場合はスタッフで協力し合って対応します。

タブレット端末を使ったり置いてあるパンフレットや資料を一緒に探したりなどして、観光客の方々の時間をあまり取りすぎないように配慮します。

観光客の方がいらっしゃらないような時間は、案内所内外に置いてあるパンフレットを見やすいように整頓します。

また観光施設に連絡をし、新しいパンフレットができている場合は送付のお願いをします。

カウンターでの業務3:1日の集計

案内所を閉める時間が近くなってきたら、その日の集計をします。

観光客の方がどこからきたのか(海外からの観光客の場合は出身国まで)、目的地はどこかなどをできるだけ細かくデータを入力します。

施設長の3つの業務

施設長の業務1:メールチェックと朝のミーティング

観光案内所はその地域の観光協会の管轄下にあることが多いです。

そのため、出勤後には経営元の観光協会からのメールなどが届いていないかのチェックが必要となります。

そして観光案内所のスタッフ全員が出勤して来たところで朝のミーティングをし、その日どのようなイベントがあるのかや交通情報を伝えます。

施設長の業務2:観光協会での会議や提携先への出張

他のスタッフと同様に接客業務も行いますが、会議や出張がある時は観光案内所を離れてそちらへ向かいます。

筆者の勤務していた観光案内所の施設長は、定期的に提携先の宿泊施設や観光施設へ出向き挨拶をしているようでした。

施設長の業務3:集計の報告やスタッフのシフト作成

スタッフが作成した1日の集計を更に細かくデータ化し、その日の内に経営元へメールで報告します。

また、次の年の計画を立てることも業務の一つです。

観光案内所が開いているときは観光客の方々が最優先のため、スタッフのシフトを作るのは閉店後となります。

観光案内所の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント

観光案内所には、毎日多くの人が訪れます。

国内からの観光客はもちろん海外からの方々もいらっしゃいます。

観光情報を提供するのが主な仕事ですが、そのような観光案内所で働いていると、どのようなやりがいを感じるのでしょうか。

経験者が紹介します。

観光客の方々の笑顔を見ることができたとき

観光案内所には、多くの観光客の方々が情報を求めて来店されます。

そのような観光客に対して、求められている情報を教えることはもちろん住んでいる人しか知り得ないような情報も紹介したときなどは、笑顔になられることが多いです。

外国人観光客の方々と意思疎通ができたとき

海外からの観光客の方で日本語を話せない場合は、英語での会話を進めていきます。

例え自分の英語に自信がなかったとしても、多くの外国人観光客の方がスタッフの話す英語を一生懸命理解してくれようとします。

観光情報を分かりやすく英語で伝えることは簡単なことではない分、理解してもらえたときの達成感は大きなものです。

面白いポイント

観光案内所で働いていると、沢山の人と関わる中で面白さを感じることが多くあります。

実際にどのような点が面白いのかを六つ紹介します。

働きながら英語を話す機会を持てる

観光案内所には海外からの観光客も訪れますので、日本語を話せない方とは英語でコミュニケーションを取ることになります。

英会話スクールなどに行くことなく、自然な日常会話のようなものから物事を説明する少し高度な英会話のスキルまでを磨くことができるのは、魅力であり面白い点です。

また、観光客の出身国ごとに英語のイントネーションや話し方が異なっているのを生で感じることができます。

これはあまりできない経験のため、面白い点と言えるでしょう。

観光客以外にも、地元の方もおしゃべりに来てくれる

観光案内所とは言っても、観光客だけが利用するわけではありません。

地元の方もよく訪れてはおしゃべりを楽しんでいかれます。

その際、観光施設のパンフレットに載っている以上の情報や隠れた名店や名所、美味しい食べ物を知ることができて面白いですよ。

中には、電車を乗り継ぎ景色を楽しみながら「観光案内所に行く」のが目的という方もいました。

自分の知らなかった観光施設や名物を知ることができる

自分の住んでい土地だからこそ知っている情報を提供し、観光客の方々の思い出作りのお手伝いをすることが観光案内所で働くスタッフとしての仕事です。

その上で改めてパンフレットや資料を読むことで、自分が気づいていなかった魅力や知らなかった美味しい食べ物、昔からあるお店などを知ることができます。

休みの日など、実査のために自身で足を運んでみるという楽しみを作ることができますよ。

コミュニケーション能力を磨くことができる

観光案内所での業務は、観光客とカウンター越しに進めます。

相手の話をよく聞いて気持ち良く会話を進めるのは当たり前のことですが、相手の求めることに合わせて情報提供するという、より高度な会話術を身につけられます。

日本にいながら、沢山の国の方々と交流することができる

前述したように、観光案内所には多くの外国人観光客が訪れます。

英語だけでなく様々な言語での会話で聞くことができるので、海外に興味のある人は楽しみながら働くことができるでしょう。

物事について簡潔に説明する力を付けることができる

観光客の方々が多くの思い出を作るためにも、スタッフは簡潔に説明します。

どんな言葉を使えば伝わるのかを考える必要があるので、語彙力も増えます。

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観光案内所の仕事はどんな人に向いている?

人と関わる機会が多そうなイメージの観光案内所での仕事ですが、実際はどんな人に向いているのでしょう。

大切な条件について述べます。

人と話すことが好きな人

観光案内所での仕事は接客が中心です。

観光客の方々は楽しむために旅行に来ているので、その気持ちを更に高ぶらせるような楽しい会話ができると良いでしょう。

観光客の方々の話によく耳を傾け、その上で的確な情報を雑談などを交えながら提供します。

旅行が好きな人

情報を提供するにあたり大切なことの一つは、観光客の方々がどのようなことを求めているのかを察することです。

旅行好きな人ならではの観点での観光情報は、観光客にとって有意義なものとなるでしょう。

英語に興味のある人

観光案内所には海外からの観光客も多く訪れます。

英会話が堪能であればもちろん心強いですが、英語に興味があり相手と意思疎通を図ろうという気持ちがあれば大丈夫です。

多くの外国人観光客とコミュニケーションを取る機会があるので、英語への興味を更に深めることができます。

逆に観光案内所の仕事に向いていない人の特徴は?

観光案内所での仕事は接客業務がほとんどを占めます。

観光案内所の仕事に難しさを感じるのはどのような人でしょうか。

人見知りをしてしまう人

観光情報を提供するときは、顔を向き合わせてのコミュニケーションが大切です。

初対面の人とは緊張して上手く話せないような「人見知りな人」には厳しいかもしれません。

パンフレットやiPadなども使って説明をしますが、会話は不可欠です。

物事を説明するのが苦手な人

観光客の方々は、旅行中の限られた時間の中で案内所を訪れます。

情報内容が上手くまとまらず時間をかけて説明すると、観光客の方々の旅行の思い出づくりの時間が減ってしまいます。

そのため、簡潔に分かりやすく説明することが苦手な人には向いていない仕事と言えます。

整理整頓が苦手な人

観光案内所には沢山のパンフレットや資料があります。

陳列してある分はもちろん、バックヤードにも在庫があります。

観光客の目に触れるものは、見やすく綺麗に並べておかなければなりません。

中には大切な資料もあり、どこに何があるのかを分かるように置いておくことが大切なので、整理整頓をする習慣が身についていると良いでしょう。

観光案内所の仕事で活かせる経験

日本国内外から多くの方が訪れる観光案内所では、どのような知識や経験が役に立つのでしょうか。

ここでは三つのことについて記述していきます。

英会話を学んだこと

海外からの観光客にとって、日本に来て英語が通じる存在は貴重です。

観光情報を提供する自分にとっても、相談に訪れる観光客にとっても、英語を話せることは大きな安心材料となります。

自分自身の旅行経験

観光客に情報を提供するにあたり、自分だったらこのように行動するという思考はとても大切です。

その際に、自分が旅行したときの行動パターンや時間の使い方を基に話すことも、観光客にとっては新たな考え方の一つとなります。

観光案内所のある地域に住んでいるということ

隠れた名所や地元の人しか知らない名店など、住んでいるからこそ知っている情報が強みです。

観光情報誌やインターネットには載らない情報は、観光客の方々にとって興味を引くものです。

その後のキャリアについて

この仕事に就いた後のキャリアアップの道は?

日本人観光客を対象にした観光案内人や、外国人観光客をターゲットとしたツアーガイドになることもできます。

ただし通訳ガイドになるためには通訳案内士試験に合格する必要があるので、自身で勉強しなければなりません。

その地域の観光について説明できるほどの知識を付けたなら、公務員試験を突破して市役所や県庁の観光課に所属することもできるでしょう。

他の仕事にもこの経験を活かせる?

英会話塾での仕事、もしくは市役所の観光課、バスガイドや旅行会社での仕事に活かせるでしょう。

まとめ

観光案内所での勤務は大きく二つにしか分類されませんが、観光情報を提供し、観光客の方々の思い出作りのために一人一人が尽力しています。

人との関わりが多い職業だからこそ見つかるやりがいや面白さに溢れており、旅行に行くことや英語を話すことに興味のある人にはもってこいの職業です。

また、自分が気付いていなかったその地域の魅力を再確認できることで、更に自分の住んでいる地域に対して想いを強めることができますよ。

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