みなさんは、ゴルフ場の仕事というと、どのようなイメージでしょうか?

テレビのプロトーナメントで見ると、キャディと販売スタッフ、バンカーをならすコース巡回のスタッフぐらいしか記憶には残らないという人も少なくないのではないでしょうか。

ゴルフ経験者の人はご存知かと思いますが、ゴルフ場での仕事は実にたくさんあります。

メディアなどの表舞台に出てこない仕事に関しては、知る由もありませんよね。

そこで今回は、ゴルフ場での仕事に興味を抱かれている人のために、その仕事内容を大まかなくくりのなかで、できるだけわかりやすくご紹介します。

少しでも参考としていただけたら幸いです。

ゴルフ場の仕事の大まかな内容は?

まず、この記事では、ゴルフ場の仕事を大まかな役割として6つに分類して、さらに細かな業務内容を解説していきます。

6つの役割とは、支配人、接客、販売・営業、管理、技術、事務です。

また、「6個の業務」とはしておりますが、そのゴルフ場によっても内容や担当は異なり、必ずしもいくつか具体的に数えられるものだけではないということもご了承ください。

多くのゴルフ場の場合、繁忙期には、ほかの部署へヘルプ要員として人手不足となっているところを補うこともあります。

ゴルフ場の仕事は大きく6個の役割に分けられる

支配人

昨今では、外資系やホールディングスのゴルフ場など、さらに上の立場も設けられているような派遣の支配人も存在したりしますが、文字どおりの役割で、そのゴルフ場においてあらゆる事柄においての唯一の立場的なトップとなります。

運営や方針などの意思決定、また、一般的な企業の社長とは異なり、従業員や朝と帰りのお客様のお見送りなど、ゴルフ場に出入りする人との交流もまた重要な役割の一つとなっています。

接客

それぞれの部署ごとで、ゴルフ場に来場されるお客様のご案内や受付業務など、必要に応じた対応が主な役割となります。

お客様と接する機会の多いこのスタッフは、どのような部署においてもゴルフ場の顔となりえるポジションです。

仕事としては、フロント受付、キャディ、クラブハウスやゴルフ場施設での対応があります。

販売・営業

ゴルフ場内に設置されている店頭や売店での業務全般を担当します。

営業は、企画のご提案や新規会員様の開拓など、主に外部からのお客様との窓口という役割を担います。

仕事には、プロショップやコース内外の売店での業務全般と、営業職があります。

管理

お客様が安全かつ円滑にコースをラウンドできるよう、事前の準備からあらゆる面でお客様のプレーに関する進行状況を管理する非常に重要な役割となっています。

仕事は、コーススタート時に必ず目にするマスター室スタッフです。

技術

ゴルフ場敷地内のコースやその他関連する施設周辺の植物などの手入れを行います。

お客様が気持ちよくプレーできるよう、毎日コースの隅々にまで気を配り、また、四季折々のゴルフ場の景色を楽しめるように努めるといった裏方の役割です。

また、芝刈りなどで使用する重機などのメンテナンスを担当する場合もあります。

仕事はコース管理となっています。

事務

ごく一般的な事務作業のみの場合から、法律などといった専門的な部門での対応も含め、ゴルフ場によってさまざまな場面で生じる事務処理を担当します。

支配人の3個の業務

指揮・管理

支配人の業務は、ゴルフ場内すべての仕事に目を配り、管理することであるため、これと限定的に名言できるものではありませんが、全従業員の先頭に立って全体の指揮をとることです。

漠然としたものとなってしまいますが、それ以上でもそれ以下でもなく、なにかがあれば支配人自らがフロントに立つこともありますし、ゴルフ場におけるすべての業務と言っても過言ではありません。

日々の運営状況の確認

事務や営業など、それぞれの部署からまわってくる書類に目を通し、収支や決済といった運営に関する最終的な決定、また、お客様の予約状況やコンペの企画などの確認もします。

個人的に、ゴルフ場では、デスクワークで自分のオフィスにこもってばかりいる支配人はあまり会ったことがありませんでした。

お客様や従業員との交流

朝のお出迎えに始まり、帰りのお見送りまで、特に会員制のゴルフ場では、お客様との交流を深めることも重要です。

支配人自らがコースやクラブハウスなど、ゴルフ場内を巡回することも多く、レストランなどでは、状況を見てひと言ふた言でもお客様に声をかけている姿をよく見たことがあります。

また、朝礼や会議などで積極的に従業員とコミュニケーションをとることで、信頼を得、現場での問題点を理解し、今後の改善策を検討します。

このように、支配人は、ゴルフ場の内外を問わず、人とのコミュニケーションをはかることが重要な業務の1つと言えます。

接客の3個の業務

事務手続き

主に、フロントや受付、施設サービスでの業務となり、ご来場されたお客様には必ず受付にてチェックインの手続きをしていただき、お帰りの際には、チェックアウトの手続きと清算業務を行います。

会員制のゴルフ場では、クラブハウス内に専用のロッカールームが設けられている場合もあり、そこで使用する鍵やカードの受け渡し等が含まれることもあります。

それ以外にも、電話応対や予約の確認作業、ビジターカード等の手続き、宿泊施設などではお客様からのお問い合わせへの対応などがあります。

お客様に同行してプレーのサポート

キャディスタッフの業務として、お客様の希望があればそれに同行し、安全かつ気持ちよくプレーができるよう1対1でお客様をサポートします。

OBのボールを探したり、ボールを拭いたり、スコアの記録、アドバイスを求められた際は、可能な範囲でそれに対応します。

また、キャディはお客様の安全をもっとも身近なところで確保する必要があるため、天候などにより、雨天や落雷等があった場合は、すみやかにお客様を避難させるという役割もあります。

時には、お客様の個人的な相談などに乗るというようなこともあります。

施設内での案内等

ゴルフ場によっては、ホテルや専用の練習場、また、会員制のゴルフ場では、クラブハウス内に専用のロッカールームやサウナなどが設けられている場合もあり、そのような特定の施設での総合的な対応をします。

施設内の案内やお客様の身のまわりのケア、練習場では球拾いなどもあり、担当する施設に応じた接客とサービスの提供を行います。

販売・営業の5個の業務

取扱商品の販売と仕入れ

ゴルフ場には、プロショップと呼ばれるクラブハウス内に設置されているゴルフ関連グッズの販売などをしているショップが必ず存在し、その店頭での販売やお客様へ商品のご案内をします。

ゴルフ場内、または、コース内に売店などが併設されている場合は、そこでの販売業務もこれに含まれます。

また、その取扱商品の仕入れ業務も行います。

ゴルフ場によっては、地域の名産品などを取り扱うこともあり、ネットワーク作りも大切な業務の1つとなります。

店内業務全般

販売と仕入れ以外にも、店内の清掃や商品の陳列、売上管理など、店内業務の全般を担当します。

社内外コンペの企画立案

これは営業職での業務となりますが、お客様へのコンペやその他イベントを企画、提案します。

ツアーや料金設定といった対外営業用の企画は、後述するお客様の新規開拓にもつながります。

お客様から持ち込まれたコンペやイベントを受け、それをより魅力的なものへと共同で練っていくという窓口のようなプランナー業務もあります。

社内コンペも営業職の人が企画することがあり、敷地内や施設を使用してのバーベキューやイベントなどを開催することもあります。

新規お客様(会員様)の開拓

やはりサービス業では、新規顧客の開拓は必要不可欠です。

インターネットの利用や既存のお客様のツテ、見込み客の分析など、現代ではその営業方法もさまざまです。

そういった意味合いで広義の業務として、Webサイトの管理やお問い合わせへの対応、コンペ予約のお客様との打ち合わせなどが営業の一環ともなっているゴルフ場もあります。

既存の会員様へのフォロー

シーズン開始時のご案内やお得なプラン、その他各種のご案内など、既存の会員様、お客様へも気を配ります。

携帯電話やインターネットの普及により、昨今ではめっきり目にする機会も減ってしまいましたが、年賀状を会員様へ送付するというのも営業手法の一つです。

管理の5個の業務

予約状況の確認

これは、クラブハウスから出ると必ずあるマスター室スタッフの仕事です。

前日からの準備も怠りませんが、まずその日のコースをラウンドされるお客様の予約状況を確認します。

また、事前の気象情報や道路の交通状況等のチェック、マーカーやスコアカードの確認も欠かせません。

お客様との打ち合わせにより、そのご要望を満たす組設定になっているか、ご希望のあったお客様へのキャディの配置、カートの必要台数、お客様は新規なのかリピーターなのかなど、さまざまな面を考慮して当日のタイムスケジュールを組みます。

タイムスケジュールの管理

通常、ゴルフ場のコースをひと組のお客様に貸切るというわけにはいかないので、それぞれの組とその前後、また、全体として円滑にプレーできるよう進行を総合的にマネジメントします。

組ごとに滞りなくプレーが進行できるよう手配しますが、プレー中の予期せぬハプニングやトラブルはつきものですので、その都度柔軟な対応と判断力が必要となります。

顔馴染みのお客様である場合には、それぞれ特徴を覚えておくと業務もスムーズに運べるようになります。

キャディスタッフへの指示

マスター室はゴルフ場内に設置してある各カメラから、コース上の状況をモニタリングすることができ、必要に応じて指示を出すこともあります。

セルフのお客様はコースに出ると組の人しか周囲にいない状況となるため、各カートに配備された無線機へ、キャディを希望したお客様へは、キャディのほうへ随時指示を出します。

進行状況に応じてハーフの休憩時間が長くなったり短くなったりするのが、その例の1つです。

コースの巡回

こう言ってはなんですが、全体の進行があるので、一人のお客様のボール探しに長い時間は費やせません。

キャディが同伴していればキャディに説得を指示しますが、必要であれば直接コースにも向かいます。

また、不審なものなどがあれば先回りして排除しておき、お客様からの相談や事故などの緊急時にはすぐに現場へ駆けつけます。

お客様の安全の確保

突然の落雷やほかの組からの飛球など、たくさんの危険がゴルフ場には潜んでいます。

予見できるものはあらかじめコースの巡回や注意喚起などで予防策をとり、不慮の事故や怪我にも常に細心の注意を払っていなければなりません。

ラストプレーまで気を抜かず、お客様の安全の確保に尽力します。

技術の3個の業務

コース状況の管理

プレーを楽しみにご来場されるお客様のために、常にコースコンディションを万全に整えておく必要があります。

芝刈りや水まきといった芝の管理、ラフの深さの調整やグリーンの手入れ、目土と呼ばれるコースにできた穴を埋めて修復する作業、バンカーの砂ならし、そして、毎日グリーン上のホールの位置を変更するカップ切りなどが挙げられます。

ゴルフ場の景観の整備

お客様がプレー中にはコース脇やプレーの邪魔にならない林間などの整備を行います。

可能な限り自然のままに手入れをしますが、必要な場合は伐採作業や栽植を行い、生態系を壊すような有害な生物があれば、それを駆除します。

重機などのメンテナンス

よくゴルフ場などで見かける芝刈り機は、肩掛けサイズでそこまで大きくないものから、トラックのような駆動式で大型のものまでさまざまです。

ゴルフ場によっては専門の整備士として別の部署を設ける場合もありますが、ディーラーなどに依頼する必要があるものは別として、コース管理内で簡単な修理やメンテナンスも担当することがあります。

事務の2個の業務

事務処理

ゴルフ場の規模などにより、経理や法務部門といった専門分野での部署を設立している場合もありますが、ゴルフ場では事務として総務なども含めた総合的な管理をしているケースがほとんどです。

帳票データの作成と入力、福利厚生の整備、決算手続き、出金と入金の管理、そして、さまざまな備品の管理等、それぞれの担当部署外で生じるゴルフ場内の事務手続きを担当します。

もちろん、電話や来客への応対、書類作成、ファイリングといった日々の事務作業もこれに含まれます。

ヘルプ要員

ゴルフ場ではシーズン中の忙しい時期になると、キャディなどのスタッフで人手不足となることがあり、その場合、まず事務職にある人員がそのヘルプ要員として可能な範囲でそれを補うというケースが多くなります。

ゴルフ場によっては一般的な総務の業務を兼務することもあります。

法律などの専門の分野は別として、ほとんどのゴルフ場での事務職といえば、総合的な事務職となっているのがほとんどです。

ゴルフ場の仕事に活かせる経験やスキル

ゴルフ場での仕事内容はいかがでしたでしょうか?

専門的な知識や経験の必要となる仕事が多いように感じられる部分もあるでしょう。

そんなことはありませんよ。

手厚い研修やサポートで未経験からでも始められる仕事がほとんどです。

ただ、ここでは仕事をする上で有利となる知識や経験、スキルという意味で触れておきますので、知っておいて損はありません。

接客・サービス業の経験

ゴルフ場での仕事は、総じて接客と言っても過言ではないので、その経験がおありの方は必ずそれを活かせます。

裏方でお客様と接する機会の少ないコース管理といった部署においても、お客様への配慮といった面では、非常に大切な場面もあります。

コース脇での作業中、お客様がグリーン上にいるあいだは、全員が作業の手を止めて立ち止まって待つといったゴルフ場を見たこともあります。

言葉遣いなどのお客様に対するビジネスマナーが身についているといった面で、どの部署でも共通して活かせる経験といえます。

パソコン操作のスキル

事務職では帳票データの入力など、昨今の営業は簡単なWebサービスの管理なども業務に含まれているケースがあり、マスター室では、情報の収集やカメラでのモニタリング作業と、さまざまなシーンでパソコンが導入されています。

基本的なパソコン操作ができるに越したことはありません。

また、メモとして、ゴルフ場では、ある程度年齢層の高い職員が多い部署もあるというのが事実で、そこでは非常に重宝されるはずです。

ゴルフ経験

これは必要ではありませんが、やはりコミュニケーションの場などでは、より円滑に進められたり、ゴルフのルールぐらいは知っておくと、急な問い合わせなどにも柔軟な対応が可能となったりする場面もあります。

応急や救急の知識

めったにありませんが、シーズン中の熱中症や突然の怪我など、ゴルフ場は立地として郊外などに存在する場合が多く、救急隊が駆けつけるまでの時間だけでも、そのような場合に簡単な応急処置や正しい救急の対応ができる人は非常に重宝されます。

そのような職業からの転職などというケースも非常に稀とは思いますが、本来であれば、ゴルフ場に一人はいてしかるべき人材です。

ゴルフ場の仕事の大変な点や難しい点

なにか活かせそうな知識やスキルはおありでしたでしょうか?

知識やスキルというものは、実際の経験に補強されてより強固なものとなるものですが、それらを備えていても楽な仕事というものは決してありません。

いざ実務という前に、少しだけゴルフ場での仕事についての知識として、大変な点や難しい点について解説します。

大変な点

とにかく、出勤時間が早い点です。

幼少のころ、休日ゴルフに行く日だけ、起きたらもうお父さんがいなかったという記憶のある人も多いのではないでしょうか?

ゴルフ場勤務では、それよりも早い時間に出勤して、いろいろな準備を終えていなければなりません。

朝の7時前に出勤というゴルフ場や部署もあります。

寮などを完備しているゴルフ場は別ですが、立地上、車通勤を余儀なくされることがほとんどです。

特にコース管理やマスター室の仕事が早く、前者においては、季節ごとの天候に大きく左右されながらの力仕事が多いので、朝が弱い人にとってはもっとも大変と感じることが予想される点といえます。

早起きが苦ではない人にとっても、それが毎日ともなると少し話が違うはずです。

難しい点

接客などにおいては、幅広い年齢層や立場のお客様がご来場されるので、その対応に困惑してしまう人もいるでしょう。

完全会員制のゴルフ場であれば、自分のなかで折り合いをつけて割り切ることもできる面も出てくると思いますが、そうではないゴルフ場では、難しい要求をしてくるお客様も少なからずいるものです。

時に、繊細で臨機応変な対応力が必要となります。

また、繁忙期と閑散期の仕事量に大きな差が生じることも、人によっては日々のリズムの継続や時間の使い方など、難しい点として数えられることもあるでしょう。

ゴルフ場の仕事の良いところ

前述のポイントは人それぞれで、まだほかにも挙げられる事柄はあると思います。

さて、次は良い点をいくつか挙げてみますので、参考にしてみてください。

やりがいを感じるポイント

ゴルフ場では、やはり、一度だけでなくその後何度もお客様が足を運んでゴルフ場を訪れていただけることに尽きます。

お客様からの「ありがとう」は仕事のモチベーションにもなり、ラウンド後や帰りのお客様に楽しかったと褒めていただけたときは、とても嬉しく感じると同時に、より良いサービスのご提供ができるよう改めて気が引き締まる瞬間です。

メリット

事務職や接客、販売、サービスの経験は、どのような業種でも活かせる経験です。

言葉遣いやコミュニケーション能力など、自然と基本的なビジネスマナーが身につくのは、年齢や社会的地位など幅広いお客様層に対応できるのも強みとなります。

特定の業務では、コースの巡回やプレーへの同伴、お客様のご案内などで、とにかく歩くことが多く、運動不足で悩むこともありません。

緑豊かな環境で空気も美味しく、体を動かして働きたい人にはうってつけの職場といえます。

出勤が早い分、退社も早いという点では、プライベートタイムとの両立も可能で、スケジュールなどの管理もしやすいといえます。

ほかには、プロショップなどで取り扱っている最新のウェアなどのゴルフアイテムを社員割引額で購入できたり、ゴルフ場の施設利用料の割引があったりします。

しかし、求人にあらかじめそう明記されているものもあるとおり、終業後やお客様のいない時間帯といった条件はありますが、ゴルフ場で働く最大のメリットは、自由にゴルフ場でゴルフができることです。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

6個の業務として解説させていただきましたが、なにか知らなかった仕事などはありましたでしょうか?

一般的な企業にもあるようなそれと、ゴルフ場ならではの専門的なものとが存在しています。

テレビで放送されるプロトーナメントが開催されるようなゴルフ場での仕事は、その道のプロのアスリートのこだわりやストイックさを目の当たりにすることもでき、非常に刺激的です。

そのように、人とは違うことをしてみたい人、なにか新しい世界に興味がおありの人などにも、ゴルフ場での仕事には幅広い役割が用意されています。

車の免許を取得すると道の歩き方や自転車の乗り方が変わるというように、ゴルフの見方が少し変わったというだけでも、この記事の役割としては充分です。

キャリアの選択やゴルフ場の仕事を知る上で、少しでもお役に立てれば幸いです。


関連キーワード

ゴルフ場求人