ひと昔前と違い、最近では「結婚」しても仕事を続ける人がほとんどです。

「出産」を機に退職する人は今でも一定数いますが、「妊娠中」はできるだけ仕事を続けようと思っている人は少なくありません。

そして妊娠・出産後も仕事を続けていくという人はそれ以上に多くなってきています。

つまり妊婦でありながら仕事を続けるという人がほとんどなのですが、仕事に対する考え方や働き方は妊娠前とまったく同じというわけにはいかなくなります。

妊娠は体調面でも精神的にも大きな影響を与えるので、仕事に行きたくないと思うことも多くなるかもしれません。

それでは、妊婦が仕事に行きたくないと思う理由や、そう思ってしまう場合にはどのように乗り越えて行けばいいのかをご紹介していきます。

妊婦が仕事行きたくないと思う時って?

妊婦が仕事に行きたくないと思うのは、やはり体調不良やそれに伴うメンタルの変化によってもたらされることが多いです。

それでは、どのような時に仕事に行きたくないと思うのか具体的にみていきましょう。

つわりが辛い時

妊娠すると多くの人が避けて通れないのがつわりです。

朝、布団から起き上がることすらままならなかったり、ずっとムカムカしている状態が続くと、仕事どころではないと思ってしまうのは仕方のないことです。

しかもつわりは個人差が大きいので、その辛さがわかりづらかったり、「そんな大げさな」と思われてしまうこともあります。

何かを口にしていないと気持ち悪くなる食べづわりだったり、食べ物以外のにおいにも敏感になったりすると、仕事中だとうまく対処できないこともあります。

つわりがキツイと、とにかく常に気持ちが悪くて「仕事に行きたくない」と思ってしまいます。

つわり以外の体調不良

妊娠中はつわり以外にも様々な体調の変化があります。

お腹が張る、腰が痛い、ひたすら眠くなる、貧血ぎみになる・・・など、妊娠前とは違って、体調不良を感じることが多くなります。

妊娠中は自己判断で薬を飲むことができないので、どんなに調子が悪くても基本的には耐えるしかありません。

健康なときにはなんてことはなかった仕事でも、体調不良だと仕事をする気になれなくなってしまいます。

通勤が大変だから

妊娠すると、通勤するだけでも大変に思うことがあります。

満員電車でお腹を圧迫されないか、電車の中で気分が悪くなるかもしれない、立ったまま揺れる電車に長時間乗っているのは辛い・・・などいろいろと不安に思うことがあるでしょう。

マタニティマークをつけていれば席を譲ってもらえることもありますが、中には心無い人もいて暴言を吐かれることもあります。

お腹が大きくなってくれば歩くことや階段の上り下りも大変ですし、自転車に乗ることもできなくなります。

たかが通勤ですが、妊娠前とは勝手が違ってしまうので、通勤がネックとなって仕事に行きたくないと思ってしまうこともあるのです。

安定期前で妊娠していることを言っていない人がいるから

特に妊娠初期は心身ともに不安定な時期にも関わらず、安定期前ということもあって職場では上司には言ったけど同僚にはまだ妊娠のことを伝えていないということもあります。

そうすると、職場で頻繁に気分が悪くなってもそのたびに「体調不良」としか言えません。

でも妊娠初期はまだ流産の危険性も高いので無理はできないし、やっぱりお腹の赤ちゃんのことを考えてしまいます。

周囲の人からは「またか」「ちょっと体調が悪いくらいで休みすぎ」と思われていないか心配で、肩身の狭い思いをしてしまうことが仕事に行きたくなくなるのです。

既婚子なしの女性となんとなく気まずい時

職場には既婚者で子どもがいない人もいるでしょう。

特に女性で子どもがいない人がいると、別に何とも思っていないかもしれないとは言え気になってしまいます。

子どもがいないのは色々な事情があるとは思いますが、子どもを望んでいても授からないという人もいます。

自分が妊娠したことで、その人に対してなんとなく気まずさや後ろめたさを感じてしまうかもしれません。

また、自分が体調不良で休みがちになってしまったり、力仕事をしてもらったりと何かと手伝ってもらうこともあるでしょう。

嫌味を言う人がいたりすると、仕事に行くのが嫌になってしまいます。

マタハラを受けるから

妊娠したことを理由に、仕事で精神的または肉体的な嫌がらせを受けることをマタハラと言います。

マタハラは法律に違反する可能性がありますが、実際はなかなかなくならないのが現状です。

「そんなに頻繁に休むなら周りに迷惑がかかるから仕事辞めなよ」「産休・育休後は違う部署に行ってもらうから」など言った人にとっては何気ない一言かもしれませんが、受け取る人によっては精神的な苦痛を感じることもあります。

このような発言が許容される職場だったり、相談にのってくれない上司だったりすると、仕事に行きたくなくなってしまいます。

繁忙期で忙しい時

月末、締日前、年度末など、仕事には繁忙期という忙しい時期があるでしょう。

繁忙期は職場の雰囲気も殺伐としたり、みんな忙しくて心に余裕がなくなったりすることもあるかもしれません。

体の自由があまりきかない体調の時に繁忙期を向かえると、体力的にきつかったり、お腹が張って休みたくてもなかなか言い出すことができないこともあります。

繁忙期は疲れるに決まっているから休みたいけど、忙しいから人が足りなくて休むことはできないので、余計に仕事に行きたくなくなってしまうのです。

妊婦が仕事に行きたくないと思う原因と乗り越え方とは?

妊婦であること”だけ”を理由に仕事に行かないのは社会人として許容されることではありません。

しかし妊娠したことによってもたらされる体調や心の変化によって、仕事に支障をきたしてしまうことは仕方のないことで、休む権利ももちろんあります。

それでは、妊婦が仕事に行きたくないと思った時、どのように対処し、乗り越えていけばいいのか具体的にみていきましょう。

つわりやお腹の張りなどの妊娠による体調不良

体調が悪いと誰だって動くのも億劫になり、仕事があっても行きたくないと思うのは仕方のないことです。

その体調不良の原因が妊娠したことによるものの場合でも同じです。

妊娠中はお腹の張り、貧血、便秘、腰痛など、実にたくさんのトラブルが体に起こります。

つわりは症状に差があるとは言え多くの妊婦が経験することでもあります。

その乗り越え方とは?

「妊娠は病気ではない」とは言っても、体調不良の時はしょうがありません。

お腹の張りなどは無理をすると母体や胎児に影響が出てしまうこともあるので、決して無理は禁物です。

妊娠初期や安定期前だと周りにはまだ言えないかもしれませんが、職場の上司にはできるだけ早い段階で妊娠したこと、それによって体調に波があることなどを話し、臨機応変に対応していくしかありません。

ただ耐えるだけではなく、自社の福利厚生や制度を調べて、妊娠による体調不良で休暇をとる権利があるのかを確認し、自ら行動することも大切です。

メンタルが不安定になる

妊娠すると、ホルモンバランスの影響などで体だけでなく心にも大きな変化が起こります。

特に初産の場合、お腹の中で赤ちゃんがちゃんと育っているか、出産が怖い、生まれた後の育児の不安、仕事復帰できるかなど様々なことが不安材料となって精神的なバランスを崩してしまうことがあります。

そういった妊娠に対する不安が、仕事に集中できなかったり、ミスをしてしまって仕事に行くのが嫌になってしまう原因となってしまうことがあります。

その乗り越え方とは?

仕事に行くのが嫌と思っても、反対に仕事に打ち込むことでモヤモヤと悩む暇をなくすことができます。

自宅で一人でいると、やることもなくどうしても考えが悪い方にいってしまいがちですが、仕事に行けば忘れることができます。

仕事で家の外に出ることや他人と会話することで、前向きな気持ちになり鬱屈した気持ちも晴れると考えて、仕事を気分転換の場と思って行くといいでしょう。

インフルエンザや風疹ななどにり患しないか心配

特に冬はインフルエンザが流行したり、さまざまな風邪もひきやすくなります。

また、年間を通して風疹などの妊娠中に罹ると赤ちゃんに影響がある病気も心配です。

仕事中や通勤中は、不特定多数の人と接することになり、それらの病気にかかってしまうリスクは当然高くなってしまいます。

それならできるだけ自宅にいたいと思ってしまい、仕事に行きたくなくなってしまうのです。

その乗り越え方とは?

妊娠中は基本的に自己判断で薬が飲めないので、マスクをしたり、手洗いうがいをするなど、基本的な風邪の予防方法を徹底的にするようにしましょう。

そして少しでも体調が悪いと感じたら、無理はせず早めに体を休めて悪化しないようにすることも大切です。

インフルエンザは妊娠中でも予防接種が受けられます。

また、毎日規則正しい生活やバランスのよい食事を心がけて、日ごろから自己免疫力を高めるようにしましょう。

このようにできることは少しでもやって、リスクをできるだけ下げるように対処するしかありません。

職場で周りの人に迷惑をかけてしまっているから

妊娠中は妊娠前にできたことができなくなってしまいます。

重いものが持てなくなったり、立ち仕事ができなくなったり、体調不良で休みがちになってしまい他の人にフォローに入ってもらうこともあるでしょう。

そのことで肩身の狭い思いをしていて、仕事に行きたくないと思ってしまいます。

その乗り越え方とは?

独身男性や既婚者で子どもがいない人が多い職場だと、どうしても理解を得るのが難しい場合もあります。

でも最近では昔ほど妊婦に冷たいことはなくなり、妊娠しても仕事を続ける人も増え、社会的にもだいぶ働く妊婦に寛容になってきています。

だからと言って、妊婦であることを理由にして仕事をさぼったり、「妊娠してできないんで悪いんだけどこれやってもらえます?」と安易に頼る姿勢はよくありません。

その他のできる部分でフォローしたり、体調がいい時はいつもより頑張ってみたりしてバランスよく仕事できるようにしましょう。

仕事を手伝ってもらったり、迷惑をかけてしまっていると思う人には、負担にならない程度のささやかなお礼(お菓子や雑貨、文具など)を渡してもいいでしょう。

そうすることで迷惑をかけてばかりと思う自分の気持ちも落ち着けることができます。

やる気がでない

数か月後には産休・育休に入るので現時点でのキャリアアップを望めない、または出産を機に退職をすることになっていたりすると、仕事に対する目標を持ちづらくなってしまいます。

また、育休後に復職してもそれまでと同じような働き方や職種に就けるとは限りません。

そうすると今仕事を頑張っても無駄だと思ってしまったり、仕事に対するモチベーションを保てなくなり、仕事に行きたくないと思ってしまいます。

その乗り越え方とは?

妊娠中も今までと同じようなモチベーションで仕事を続けることは難しいかもしれません。

なので、仕事での目標を妊娠前とは違うことに置き換えるようにしましょう。

また、仕事に対する姿勢や考え方は、「私は変わらない」と思っている人でも出産すると環境が激変して変わってくるものです。

妊娠期間は数か月のことなので、まずは自身の体を第一に考えて無事に出産すること、そして妊娠中は仕事においてはまた違うことを目標を持つよう目線を変えてみるようにしましょう。

まとめ

妊婦になっても「仕事が楽しい!」「もっと働きたい!」と思う人は少数派で、どちらかと言えば仕事に行きたくないと思う人の方が多いかもしれません。

特に初めての妊娠だと、ちょっとしたことが気がかりになったり不安に感じることの方が多くて、仕事どころではなくなってしまうということも考えられます。

しかし妊婦が最も優先させるべきは自分の体とお腹の赤ちゃんのことです。

仕事は嫌になったらやめることも変えることもできるので、仕事のことで悩むよりは自身の体を第一に考えましょう。

妊婦でいる期間はほんの数か月の限られた間だけです。

あっという間に出産をむかえ、そして出産後は妊娠中よりもっと自分の思うようにはできなくなります。

数か月後に赤ちゃんに会えることを楽しみにして、今だけの働き方や仕事への考え方を持つようにし、妊娠期間を充実したものにするように意識してみましょう。


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