福祉関係者でもあまり知られていない母子支援員について、仕事内容・やりがいについて紹介します。

母子支援員は、求人が少なく非常にレアな求人です。

いつ出るかわからない母子支援員の求人の見つけ方から、母子支援員のリスクまで徹底的にまとめてみました。

※以前は「母子相談員」という名称でも呼ばれていましたが、現在「母子支援員」という名称で呼ばれています。

母子支援員のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

母子支援員は、母子家庭の母親に対して就労支援や、育児・家事の相談にのり、地域で生活していくための知識や力をつける支援をおこなうのが仕事です。

DV被害者である場合は、加害者に身元が知れないように、手続き代行や同行をおこないます。

子供に対しても、母子家庭やDVで避難していることが、生活のマイナスにならないように支援をおこなっていくのです。

母子支援員は役所や公的機関だけで働いているわけではありません。

母子が入所して生活する施設である、母子生活支援施設にも勤務しているのです。

母子生活支援施設には、子供を中心に支援をおこなう少年指導員がおり、子供の日常的な支援は少年指導員がおこなうことになります。

母子支援員は会社でどういう役割を求められる?

相談者である母子が中心であるのはもちろんですが、いろいろな問題を抱えているため、多くの関係機関が関わる必要があるのです。

多くの関係機関がおこなっている支援の把握をし、円滑に継続的に支援が母子に提供されるよう調整する役割があります。

母子支援員は、母親・子供のどちらか一方ではなく、世帯としての母子関係を見ながら、支援をおこなっていく役割を担っているのです。

母子支援員でよくある募集内容とは?

母子支援員の求人は、勤務先が役所や公的機関が主であるため、福祉の業界でもレア求人です。

役所や公的機関ではない、母子生活支援施設の母子支援員の求人を見かけることがあります。

しかし行われる支援の特徴から退職者が少なく、求人自体が非常に珍しい職種です。

雇用形態

役所や公的機関の求人が多いため、中途採用者は有期雇用が多いです。

短いものでは数ヶ月、長いものでも1年間くらいの期間限定の職員募集が主となります。

期間の延長、再契約は、行っているところもあるますが、すべてではありません。

母子生活支援施設の求人では、正社員を募集していることが多いです。

給与相場

母子支援員の給与は、10万円台後半から、25万円ぐらいが相場です。

母子生活支援施設の求人は正社員の求人のため、ボーナスの支給があります。

生活を行っている施設である、母子生活支援施設は当直や夜勤があり、その回数によって給与に変動がみられることが特徴です。

公的機関、役所の求人の場合も、1年間の雇用であれば支給がなされることがあります。

勤務時間や休日、残業

役所や公的機関の求人であれば、土日祝が休みとなることが多いです。

残業もほぼありません。

母子生活支援施設は、対象親子を施設で暮らさせて、生活支援や就労支援を行っています。

24時間いつでも相談できる体制を整える必要があり、シフト制での勤務や残業が発生することもあるでしょう。

勤務場所

役所や公的機関は駅から近くはありませんが、ものすごく遠いわけでもありません。

福祉の施設は基本的、駅から近い1等地に所在してることは、ほぼないです。

駅から遠いこともあり、多少の通勤距離と通勤時間は、覚悟しておいたほうが良いでしょう。

求められる人物像

母子支援員が関わることになる母子は、配偶者からの暴力から逃れてきている人も少なくありません。

DV被害者である女性は自己肯定感が低く、自分に価値がないと思わされています。

そのため支援をおこなう母子支援員は、相手のすべてを受け止め価値のない人などいないことを伝えていくのです。

ときに支援の対象者が理解しがたいこともあります。

そのような場合も受け入れなくとも、受け止める必要があり、懐の大きな母親のような人物が求められるでしょう。

母のような人物とはけして相手を甘やかすということではありません。

相手のことを思い、自分自身で歩んでいける力をつけられるように、サポートすることが大事です。

母のようなというと男性には不向きな職業に思えるでしょうか。

母子支援員は女性だけの仕事ではなく、母子支援員として勤務している男性も多くいます。

支援の対象者が女性のため、男性は本能的に保護すべき存在として扱ってしまう場合があるでしょう。

必要なスキルや資格、経験

母子支援員の資格はありませんが、母子生活支援施設の母子支援員は社会福祉士や保育士である必要があります。

母子支援員になるためには、社会福祉士の国家資格を収得するための勉強をする必要があるのです。

社会福祉士の資格収得者でなくも、児童福祉事業に2年以上従事していたことがある場合は、母子支援員として勤務することができます。

しかし、世帯を支援する母子支援員の仕事は、想像以上に過酷です。

そのため、設置基準よりも増員して施設を運営している場合もあり、サポートとして母子生活支援施設で勤めることができます。

サポートとして勤務する場合でも、女性支援や学童保育等の関連する機関で、働いたことのある人が採用されやすいでしょう。

母子生活支援施設は、退所後に地域で生活していく力をつけるための施設です。

地域で生活するためには、就労が必要不可欠でしょう。

就労支援=キャリアサポートの勉強をしておくと良いです。

母子支援員が支援することが多い、DV被害者はDVの影響でPTSDやうつを患っている場合があります。

精神疾患を抱えた人の支援を行う、精神保健福祉士の有資格者や経験者も有利といえます。

母子支援員のおすすめ求人のポイント

母子支援員の最大のおすすめポイントは、給与でも就労条件でもなく、仕事内容である支援の内容といえます。

対象世帯は出会ってときは、力がなく、人に頼って言いなりになってしまう状態です。

しかし支援が進んで、母子が自らの力で歩んでいけるようになる姿は、支援している母子支援員をも力づけます。

回復の過程が見られる

母子支援員が勤務する母子生活支援施設は、配偶者からの暴力から逃れてきた人も少なくありません。

直接暴力の対象だった母親は、自分が至らなかったからだと自分を責めています。

暴力を見ていた子供は、母を守ろうとし、子供らしく振る舞うことができません。

そんな親子が支援を受けることで、母親が自信をつけ、それにつられるように、子供が子供らしく安心して過ごせるようになります。

回復の過程を間近で見られることは、自分の力にもなることでしょう。

世帯単位で支援ができる

これはかなり専門的なことになりますが、生活上の困難を抱えている人は、その原因になった人も含めて、いろいろな対人関係に影響を与えています。

特に両親に依存せざるおえない子供は大きな影響を受けます。

影響を与え、受けている間柄である親子である以上、どちらかに支援しても上手くいかないことが多いです。

母子支援員は、親子両方をみて両方に働きかけることができます。

場合によって子供に対しては、同じ施設にいる少年指導員と連携をとりながら支援を行うのです。

このように世帯に働きかける支援は効果的で、それを行えるソーシャルワーカーは珍しいでしょう。

福祉の相談職として非常に責任があるとともに、やりがいのある仕事であるといえます。

イベントの企画ができる

母子で生活している母子生活施設では、家族で楽しめるイベントを企画することができます。

仕事に追われている母親や、DVによって自信や笑顔を失った母親が、イベントに参加し笑顔が見られたときはやって良かったと思えます。

子供たちも無邪気に楽しむことができるイベントの企画は、母子支援員のやりがいと喜びにつながります。

母子支援員の雇用形態による違い

役所や公的機関の母子支援員は、公務員でない限り有期の嘱託職員です。

有期ではありますが、1年の雇用があり、交通費も支給となります。

雇用期間は状況によっては更新されることもあるので、嘱託職員としては条件が良いのが特徴です。

母子生活支援施設は生活の場であるため、場合によっては24時間支援を行うことがあります。

いつでも変わりない支援を行うため、正社員並びにパートやアルバイトが活躍しているのです。

パート・アルバイトであったとしても、母子支援員には変わりなく正社員と同じ対応を求められるでしょう。

母子支援員が関わる対象者は、DV被害者も含まれています。

DV被害者はとかく自分が悪いため、暴力を受けていると思いがちです。

相談をしようと思ったときは、すでに緊急事態になっており、非難しなければならない状況のときも多くあります。

そのような緊急事態に対応するときは、時間は関係ありません。

残業や早出になることもあるでしょう。

人を相手にした仕事です、時間通りの勤務にならないこともあることを、理解しておく必要があります。

自分にあった母子支援員の求人の選び方や注意点

母子支援員は非常に求人数が少ないです。

母子支援員になりたい人は求人を定期的にチェックする必要があるでしょう。

公的機関や役所の母子支援員の場合は、大抵1年契約であるため、翌年の4月からの勤務予定者を前年の冬に募集します。

11月頃からの求人チェックがおすすめです。

年によって募集が多い年と、そうでない年、ときにはまったく求人がないこともありますが、あきらめないでチェックしましょう。

インターネット上には、公的機関の求人のみを、まとめて掲載しているサイトがあります。

簡単に求人情報を見ることができるので便利です。

就労先で母子生活支援施設を考えている人も、こなめな求人チェックをおすすめします。

母子生活支援施設の求人も、けして多くはありません。

【選び方①】雇用形態から探す

役所や公的機関で勤務する場合は、一般企業の嘱託職員よりも給与は良いです。

母子支援員の場合は週4勤務や9:00から勤務など、通常よりの役所の勤務よりも時間が短かったり、日数が少ないことがあります。

母子生活支援施設は、夜勤や宿直があります。

今現在、夜勤や宿直ができる状況にあるか、考えてから応募しましょう。

また、夜勤と宿直は勤務の形態と賃金が違います。

求人に応募する前に、回数や、夜勤扱いなのか宿直扱いなのか、確認が必要となるでしょう。

【選び方②】給与や雇用条件から考える

母子支援員も他の福祉施設の相談員と、給与面は大差はありません。

特別安いわけでも、高いわけでもないといえます。

雇用は期間限定であるものの、条件は悪くありません。

母子生活支援施設の求人は正社員募集が多いです。

生活の場である母子生活支援施設は、継続的な支援が行えることが特徴といえます。

その特徴を活かすため、正社員の募集が多いのでしょう。

【選び方③】勤務地から考える

母子支援員の大事な役割は、DV被害者の保護です。

DV被害者をシェルターや母子生活支援施設に避難させた後、加害者が役所を訪れることがあります。

役所を訪れ、自分の家族の所在を確かめるべく、母子支援員の後をつけたり、母子支援員を脅したりなどの行為を行う可能性があるのです。

そのような行為から母子支援員を守るために、役所や公的機関に採用になった母子支援員は、最寄りの役所に勤務することはできません。

通えない距離の場所への勤務はないと思いますが、自分が長距離勤務に耐えられるか考えてから応募しましょう。

役所や公的機関の母子支援員は、自宅の近場での勤務はありえません。

福祉施設は大抵の場合、駅から近い場所にあることは少ないです。

母子生活支援施設も例外ではなく、駅から距離があるところに所在しています。

注意点

母子支援員の求人は非常に少ないです。

そのため1度母子支援員の職に就いた場合は、退職する人はほぼいません。

母子支援員になるためには、ある程度の時間が必要です。

母子支援員の対象者は女性であり、いろいろな過酷な人生を歩んできている人も多くいます。

同性であるが故に感情移入してしまう支援者も少なくありません。

あまりに感情移入してしまうと精神的につらくなってしまう人もでてきます。

勤務時間や通勤距離などを考えて、自分が気分転換できる環境にあるかどうかを考えてから、応募するようにして下さい。

まとめ

母子支援員は非常にやりがいのある仕事です。

通勤距離が長い、精神的にきつい等のリスクもあります。

しっかり自分の状況を整理してから、求人に応募するようにして下さい。