ぶどう農家の年収はどのくらい?私の周りの相場や給料の決まり方を紹介します
ぶどう農家の年収っていくらぐらいなのでしょうか。
そもそも「農家」「農業」というだけで、なんだか別世界の話に感じて、年収なんて全く想像がつかないですよね。
今回はそんななかなか知りえないぶどう農家の収入事情を新卒と転職の場合や、雇用形態での違いにも触れてお話しさせていただきます。
また、年収アップを狙っている方、独立をお考えの方も参考にしていただける内容かと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
閉じるぶどう農家の給料の相場はどのくらい?
他の業種に比べて、相場はやや低めかもしれません。
各地域によって賃金の差がやや大きい側面があります。
正社員で新卒入社した場合
正社員であれば、月収で15万円〜18万円程度が相場となることが多いでしょう。
通常は研修期間を設けているところが多く、研修生からのスタートとなります。
最低でも一年間は勉強の期間として見ておきましょう。
正社員で転職した場合
未経験であれば新卒と変わらず、月収で16万円〜18万円程度が相場となります。
別業種から転職した場合、個人のスキルの有無によって金額のアップが望めるでしょう。
同業種からの転職の場合や、農業機械が扱えるなど、一定の技術を持っている場合は、給与に対して、様々な手当を用意しているところがあります。
パート・アルバイト
地域ごとに上下しますが未経験の場合は時給800円前後からのスタートになります。
経験年数がある場合は時給1000円〜1200円、もしくはそれ以上です。
毎年繁忙期の機会に限定した求人が多く出回ります。
パートやアルバイトであっても、経験豊富で作業の早い人には多くの給与が支払われることが多いです。
毎年繁忙期には、毎年声がけをしてくれる場合もあるので交渉するのも良いでしょう。
実際に、パート・アルバイトでも経験となりますので、正社員で転職する場合優遇されることもありますね。
年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?
農業というと「車」での移動が必須になります。
法人であれば、社用車(農作業車)などに乗り換えて移動することになりますが、ほとんどの場合で通勤・交通手当が支給されます。
その他、農業機械が運転できる場合には職能手当という形で支給されます。
賞与
ある程度規模のある法人では年に1、2度支給されるのが一般的です。
農産物は収量や市場価格によって収益が上下するため、平年より収益が上回った場合に支給されることがあります。
年によって、天候不順などによる不作の時もありますので支給されないことがあります。
平均して0.5ヶ月〜2ヶ月程度になるでしょう。
昇給
一通りの仕事を、自らの判断で処理できるようになると、幾つかの畑を任されるようになります。
そこから栽培計画をたて、どのくらいの人員で作業を実施するのか。
従業員に指示ができるようになるときには栽培の責任者なります。
経験年数を積み重ねることによって、着実に昇給につながります。
各種手当
各法人、農家によります。
職能手当、通勤手当、社会保険などを完備しているところがあります。
一部資格などによる手当があります。
農業機械を使用する場合には、障害保険・共済などに加入する場合があります。
給与が高い人は何が違うの?
農業はそのほとんどが経験・技術に対して、給与が反映されることになるでしょう。
法人の規模によって、技術以外に従業員の配置・管理などのマネジメント経験が評価されることがあります。
スキル
各種農業機械を扱える場合、特定の免許含む場合や農業機械士など機械のメンテナンスには非常にコストがかかるので重宝されています。
農作業は経験を積んでいけば、作業効率が上がっていきますが機械による効率化にはかないません。
基本給に対して毎月5,000円程度から支給される場合があります。
役職
リーダー・栽培責任者などの役職につくと、基本給に対して毎月10,000円〜30,000円程度上乗せされます。
栽培責任者として経験を積むことで新しい畑の立ち上げなどを任せることもあるでしょう。
責任に応じて、さらに上乗せされることがあります。
勤続年数
新しく就業した数年の間は研修生という位置付けとなることもあり、数年間は据え置きの場合があります。
しかし勤続年数を重ねていくと、給与が上がりやすい傾向があります。
平均すると毎年5,000円〜10,000円程度くらい上がっていくのが一般的です。
地域
地域によって気候が違います。
それによって栽培できる品種が自ずと決まってきます。
ハウス栽培などで高品質、出荷時期の短縮などを行っている法人は給与が高いことがあります。
日本でも北の地域では気温や雪の影響があるため、農閑期が長く仕事がない期間は休業となることも多いです。
年間を通じて生産できるかどうかで勤務日数が変動するため給与も変わってきます。
地域によって、月給が1万〜2万円程度違う事もあるようです。
その他の能力がある
最近では、海外からのお客様がぶどう狩りなど、観光にくる例が増えてきています。
観光農園では英語圏の方以外にアジアからの訪日客数が増えています。
そのお客様向けに対して、サービス・対応ができる方が必要とされています。
ぶどう農家の給料の決まり方
経験年数、栽培技術の有無によって給料の大部分が決まります。
経験年数
経験年数は給料に密接に関わります。
一年として同じような条件の年はないので経験を重ねることで、様々な気候や条件に対応できるようになってきます。
経験が少ないと、栽培の予測が立て辛いので対応が遅れてしまうことがあります。
近年は異常気象が多くより、栽培予測が難しくなってきています。
栽培技術はどの程度もっているのか
一口にぶどう栽培といっても、ぶどうの仕立て方、品種など、栽培の仕立て方も違います。
また、各農家、法人によって栽培方法が異なります。
様々な条件の畑がありますので、それに応じた技術を持ち合わせているかどうかが必要です。
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ぶどう農家で給料をあげるためにやるべき3個のこと
法人の規模が大きいほど、給料が上がりやすい傾向があるといえます。
栽培技術が重視されるため、小規模精鋭で品質の高いぶどうを生産している農家さんでみっちりと経験を積むこともよいでしょう。
技術を伝える事を目指す
経験年数や栽培の技術を持っていても、それをうまく伝えることができない方が多いと聞きます。
「今シーズンはこのような方針でぶどうを栽培していきます!」と伝えるだけでは、良い品質、均一の小規模の農家さんなどでは問題にはなりませんが、規模が大きくなるにつれて技術を教えることができる人材は貴重です。
各地域ごとにJAさんなどで栽培指導員さんが定期的に講習会があります。
参考にしてもよいかもしれません。
流行のぶどうを栽培技術を身につける
今ではシャインマスカットという高単価のぶどうが大変人気になっています。
大玉で、種無し、皮ごと食べれて、香り・食味が大変良いという理由で、他のぶどうと比べても数倍の価格で取引がされています。
取引価格の低いぶどうの畑から高単価のぶどうの木を植えて切り替えていくことが増えています。
さまざまなぶどうの栽培管理ができることを目指しましょう。
農業機械一般を操作できるようになる
軽トラック、草刈機、乗用モア(乗用草刈機)、耕運機、ユンボ(ショベルカー)、スピードスプレーヤー・・・。
人間の手で一つ一つの作業をしていては間に合いません。
多くの畑の作業をすることができません。
農業機械を操作する経験を積めるかどうか。
ぶどう農家はもちろん、他でも応用が利きます。
給料をアップさせるための求人の選び方
ここでは給料をアップさせるために、どのような農家、法人を選べばよいのかをみていきましょう。
栽培技術が高いかどうか。
就業する前にどのような作業に携わる事ができるのかを確認しましょう。
ただ栽培の補助となってしまうようでは技術を学ぶことができません。
また、勤めている方の技術をみるようにしましょう。
栽培指導員を配置している法人さんなどを選択してもよいかもしれません。
ぶどう以外の作物を生産している
私はぶどうだけを作ることができればいいんだ!という人もいるかもしれません。
しかし、ぶどうには繁忙期と農閑期があります。
ぶどうだけでは雇用を維持することは大変なことだからです。
一定の規模になるとぶどうの農閑期に合わせて、別の作物を合わせて栽培していることがあります。
ももとぶどうのように果樹と果樹の場合、野菜とぶどうもしくは、その逆もあるかもしれません。
まずは、ぶどうの栽培だけを学びたい!という方にはおすすめできませんが、給与水準も比較して高い傾向があります。
生産規模が広い、拡大している。
畑の広さからおのずと、収穫の上限が決まります。
拡大傾向の法人であれば生産量の増加に伴い、収益が増えていくため、給料を反映されていきます。
経験の面でも新たな畑の管理や開拓を任される機会も増え、より多くの経験を積むことができるでしょう。
独立のケアをしてくれる
その法人からどのくらい独立しているかというのも一つの指標とできると思います。
独立志望であれば、独立をするために多くの技術を学ばなければなりません。
独立するために入社してくる人は総じて熱意がある方が多いので、より成長できる環境に身を置けるのではないでしょうか。
また、独立後でも繋がりを持っていることが多く、後々にアドバイスを求めることができるでしょう。
海外輸出をしている
日本では人口減少と叫ばれて久しいですが、近年では将来を見据えた形で輸出に挑戦している例が増えてきています。
日本産のぶどうは、官民一体となって輸出を進めている機運があります。
輸出をするためには様々な規制をクリアしなくてはなりませんが、ハードルが高い分栽培の技術がある、チャレンジしていると言えます。
技術を習得はもちろん、様々なノウハウを学ぶことができると思うので問い合わせしてみましょう。
経験者が教える、実際に給料がアップしたのはこんなとき
新たな畑を引き受けた場合
他の農家さんから、成園を引き受けてほしいという話が舞い込む事があります。
様々な理由がありますが中でも高齢化によって、畑の管理ができなくなってしまったという例が多くあります。
仕事量が増えますが、すでにぶどうを収穫できる畑のため収益が上がる分給料に反映されました。
その際には年収ベースで20万程度あがりました。
高単価の品種が適期を迎えた時
近年人気急上昇のシャインマスカット。
今ではだいぶ供給量が増えてきました。
ぶどうは新しい品種が開発されたとしても、その多くが市場に出回らずに忘れ去られていきます(他の農産物もそうかもしれません)。
シャインマスカットについても、苗が出回った時には認知すらされておりませんでしたが、いち早く価値に気づいた人が収益を上げています。
ぶどうは10年を超えたあたりから生産量が安定してくるとも言います。
実際に、畑のぶどうの木をシャインマスカットに植え替えて成園になったところ、収益が3倍から4倍程度となったので賞与という形ではありますが、通常の賞与に上乗せで30万円還元となりました。
番外編!独立した場合のお金の部分はどうなっているの?
個人事業主として独立した場合にはどうなるのでしょうか。
年収で500万〜800万を見込むことができます。
独立当初は苦労も多いと思えますが、年収1000万以上という方もいらっしゃいます。
自分が栽培したぶどうを、販売ルートを選んで出荷したり、加工品にして販売することもできます。
法人に所属する場合より、リスクは高くなります。
しかし、安定して栽培することができるようになると、安定して収入を得ることができます。
独立すると給与はどうなるの?
独立初期ですと年収(所得ベース)で100〜200万円程度という話を耳にしたことあり大変厳しいと言えます。
しかし経営が軌道にのり、5年以上ともなってくると年収で300〜500万程度得ることできるようになるようです。
栽培する品種や、販売方法によってはさらに収益を上げることができるようになります。
畑ぶどうの収量・品質に左右される
よりおおくのぶどうを収穫すること。
品質が良いものを安定的に生産できることが大切です。
市場へ出荷する前には通常、共選所などで等級が決定されます。
業者によって異なりますが、特秀・秀・優・良などと数段階に分かれるため、よりよい品質で出荷できれば高い金額で出荷することができます。
また需要と供給のバランスよって価格の変動のリスクがあります。
例えば、不作のときには取引価格が上がる傾向があります。
畑の面積と人員
多くの収益を得るためには、規模を広げていく必要が出てきます。
いくらよいぶどうを作ることができても、畑の規模が小さい場合上限があるからです。
しかし規模を広げることによって、仕事量が増えるため人員を配置しなければなりません。
農業では人件費の影響が大きいため、いかに抑えることができるかがとても大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自然を相手にするぶどう農家は大変なことも多いかもしれません。
給料を上げるためには地道な努力が必要な業種といえるでしょう。
どの地域、どの農家で働くのか。
ぶどう農家を目指す方の参考になれば嬉しいです。
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