2020年10月10日

酪農求人は自ら狙って検索でもしない限り、目につく事はありませんよね。

その為、酪農についてを詳しく知らない人は多いかと思います。

今回はそんな酪農に就職したい方が押さえておきたいポイントや、なかなか見る機会のない求人情報について詳しくご紹介していきます。

酪農の仕事内容についてや、よくある疑問にお答えしていきますので興味のある方は必見です。

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酪農の仕事にはどんな種類があるの?

酪農の仕事は基本的に乳牛の世話の仕事であることがほとんどです。

というのも、乳牛相手の業務を酪農、その他の家畜の世話をする業務が畜産という呼び方に分けられる為、酪農で求人情報を検索すると、乳牛に関する求人情報が沢山出てきます。

牧場の仕事全般に興味のある方は、酪農と畜産の両方のキーワードで求人を検索すると違いも分かってよいでしょう。

今回は酪農に的を絞って検索した場合、どんな仕事内容があるのかについて簡潔にご紹介しましょう。

酪農の求人募集でよくある施設や事業形態のパターン

機械化が進んだ現代の牧場

酪農の仕事も現代では機械化が非常に進み、牧場によっては7割の作業を機械がしてくれるところもあります。

例えば、牛乳を採取する為に搾乳機という機械を使うのですが、この機械は基本的に人の手で牛の乳に取り付けて吸引を開始します。

しかし高価な設備のある牧場では、この搾乳を機械が全て自動でしてくれるところもある為、そういた設備の充実しているところでは従業員は牛を搾乳台に誘導するだけでよいという、非常に楽な作業となっています。

その為、牧場の設備がどれだけ充実しているかによって、従業員の作業内容は変わってくるため、求人情報の中に設備に関する事が書いてあるのであれば、しっかりと記載内容を確認する事、そしてさらにホームページを検索して、その牧場がどれだけの規模で、どれだけ設備投資を惜しまず投入しているかを確認するとよいでしょう。

乳製品の販売業務

酪農と言っても、上記で説明した通り牛の世話そのものを機械が大半を行ってくれる牧場は、そこに人員を投入する必要があまりありません。

その為、搾乳や牛舎の清掃といった業務を簡単に終わらせられる代わりに、乳製品の販売業務や製造業務を手伝ってもらう牧場も少なくないです。

どちらに比重を置くかは牧場次第の為、販売業務だけの仕事なのか、酪農業も手伝ってもらうのか、もしくは酪農業メインで販売はお手伝い程度なのかは、しっかりと求人情報を確認しましょう。

酪農の求人募集でよくある職種

酪農作業員

最も一般的なのは通常の酪農作業員です。

搾乳、餌やり、清掃を主な業務とし、牧草刈りやサイレージ作りの手伝いは、牧場によって手伝うかどうかは変わってきます。

酪農ヘルパー

酪農業には休みがありません。

家畜の世話を毎日しなければいけないという事情からなのですが、そんな酪農家に休みを取ってもらう為に、酪農ヘルパーという職業があります。

熟練の酪農スタッフを各牧場に派遣し、その日は酪農ヘルパーが業務の全てを行い、酪農家さんには休暇を満喫してもらうシステムです。

いわば酪農専門の派遣事業となっています。

どういう事業形態や職種が良いか決まっていますか?

通常の酪農作業員であれば、一般的に皆さんが想像する酪農業そのものです。

その為、酪農の仕事がしたいというシンプルな理由であれば、通常の酪農作業員がおススメでしょう。

一方で酪農ヘルパーは少し特殊です。

各地にある牧場を隔週単位で回って業務をする為、臨機応変力がないとこの仕事は務まりません。

一方で派遣の業務となる為、任されるのはあくまでも基本的な酪農業務です。

牧草刈りやサイレージ作り、冬の除雪やその他雑用はほとんど任される事はありませんし、あったとしても臨時の簡単な作業だけです。

そんな酪農ヘルパーは派遣業の為、人手がないと商売が成り立ちません。

その為公にはあまり見かける事はありませんが、酪農ヘルパーの求人も探せばあります。

色んな牧場で働いてみて将来牧場を経営する事を目標としている人にとっては、非常に実りある経験を積めるでしょう。

酪農の求人でよくある募集内容とは?

酪農業の募集内容とはどのようなものなのでしょうか。

一般的な酪農業を基にご説明していきましょう。

給与相場

月収で16~25万程度が相場となっています。

決して高い相場ではありません。

その為この仕事は酪農業が好きな人、もしくは将来酪農で開業を目指している人にしか務まらない仕事と言えるかもしれません。

勤務時間や休日、残業

酪農の勤務時間は非常に朝早い上に、終業時間はおよそ18頃となっています。

その仕組みは、早朝と夕方の搾乳作業がおよそ3時間、昼間の雑用が2時間ほど、それ以外の時間は休憩時間となっていますが、そんな中途半端な時間ではプライベートで予定を入れる事は出来ない為、事実上休憩時間はそのまま拘束時間となっているのが現実となります。

酪農業の休日は基本的に決まっていません。

家畜の世話は毎日発生する業務の為、個人経営の酪農家であれば酪農ヘルパーに依頼をかけた日、もしくは従業員をある程度雇っていればシフトを組んでの休日となります。

残業は多いと言えるでしょう。

というのも、子牛が生まれる度に業務外の時間での作業が発生する上に、100頭以上家畜のいる牧場であれば毎月子牛は生まれてきます。

母乳やり、子牛小屋の掃除が毎日発生する為、その作業は1頭増える毎に一日で15分ほどは残業時間が発生します。

これが子牛が増えたら増えた分だけ残業が発生する為、酪農の仕事は残業代がしっかりと支払われる企業に就職する事をおススメします。

福利厚生

福利厚生はほとんど存在しません。

酪農業は家族経営であることが多い為、企業勤めでもない限り福利厚生は期待できないでしょう。

あるとすれば牛乳が安価もしくはタダで手に入る事。

乳製品を販売しているのであればそれを社員割引で購入できるくらいでしょう。

勤務場所

当然の話ですが、牧場は田舎でしか経営していく事ができません。

その為基本的には村レベルの小規模な地域が勤務先となるケースがほとんどです。

勤務地は北海道に限定はされていませんが、酪農業の求人は北海道が多い傾向にあります。

もちろん本州などにも牧場の求人はあるのですが、あってもそこを就業場所にする人は少ないです。

海水浴と言えば沖縄、お寺の観光と言えば京都といったように、それぞれのジャンルで有名な地域に需要が集まるのは必然と言えるでしょう。

求められる人物像

酪農業は非常に特殊な職種です。

その為、面接時に求められる人物像も限られたものとなってきます。

具体的に例を挙げるので、参考にしてください。

根性がある人

酪農の仕事はとにかく過酷な環境での肉体労働となります。

根性がないと1週間と持たないでしょう。

その為面接時は根性があるかどうか、履歴書を基に判断されます。

新卒であれば何か長期間アルバイトや部活をしていた経験があるか。

社会人であれば長期間勤務を続けた企業があるかなどをチェックされます。

自然が好き

牧場はこれ以上ないほど大自然の中での業務となります。

海外ではファームステイというのがあるほど、自然の生活を体験するには牧場の仕事が最も理想と言えるでしょう。

その為求人では自然がどれだけ好きなのかを見られる事があります。

とはいえ自然が好きという程度のレベルでは「旅行でいいのでは?」と返されてしまう為、どれだけ自然が大好きなのか、将来自然の中で暮らしたいというレベルで自然が好きでないと、面接官の心を動かす事は困難でしょう。

動物が好き

酪農の仕事は常に家畜と共に過ごします。

畜産と違うところは、家畜そのものを出荷するわけではない為、牛の生涯を通して関わっていける仕事と言う点です。

つまり、出荷による死別がない為、動物好きな人でも気持ちよく働いていく事が出来ます。

また、草食動物である牛は危険が少ない為、密接にお世話をする事が出来ます。

おとなしく人懐っこい動物でもある為、長く働けば働くほど愛着が湧く事でしょう。

将来酪農の開業を目指している

お金を稼ぎたい、自然の中で働きたい、人とあまり関わらない世界で働きたいなど、酪農で開業を目指す人の理由は人それぞれです。

しかし、理由は何にしても開業を目指すのであれば一度はどこかの企業で酪農の仕事に就いて経験を積む方が将来の為になるでしょう。

何事も経験してみないとわからない事は沢山あります。

仮に家族で酪農を経営していたとしても、雇われる人の気持ちを理解したり、外の世界を知る為にも、一度は自分の家族が経営している牧場とは無関係の牧場で就労の経験を積む事をおススメします。

そういった経験のある経営者の方がスタッフの気持ちを理解する事ができますし、同業者の見識を広めた方が時代の変化を学べたり、自分が知らなかった方法の牧場経営なども学ぶ事が出来ます。

必要なスキルや資格、経験

酪農業で就職する為に特に必要な資格は、最低限として運転免許でしょう。

牧場は田舎にしかない為、仕事でも私生活でも車は必須アイテムとなります。

その為、運転免許がないとまず牧場での就業は務まりません。

しかし、それ以外の資格は特に必要とされません。

また、企業によってはあえて酪農の経験がない人の方がいいという面接官もいます。

下手に経験があると扱い難いからです。

その為、酪農の経験も必須条件ではありませんが、企業によっては酪農大学を卒業した人しか採用しないところもある為、そこは求人情報の情報をしっかりと確認する必要があります。

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酪農のおすすめ求人のポイント

酪農の仕事は未経験者から見れば未知数の部分が沢山あります。

普段関わる事のない職業の為やむを得ませんが、だからといって憧れのイメージでなにも調べずに就職してしまうのはあまりに危険です。

ここからは、酪農の仕事に就く上で「ここは確認しておいた方がいい」といったポイントをいくつかご紹介します。

設備の充実した牧場を選ぶ

現代では様々な作業を機械ができる時代となってきました。

機械化が進み作業効率が上がれば人でもその分少なくて済みますし、売り上げも安定して継続する事ができます。

その為、設備が充実している牧場であれば作業も簡単ですし、給与もある程度の一定水準は保証されます。

酪農業をする人にとってはメリットしかないでしょう。

ビジネスモデルにあった職場選び

将来自分で酪農の開業を検討しているのでれば、自分のビジネスモデルにあった牧場に就職するのが理想でしょう。

開業資金にあまり余裕がないのであれば十分な設備投資もできない為、そういった点でも自分が目指すレベルの牧場に就職した方が、将来開業する際にスムーズに開業準備をする事もできるし、その後の経営も比較的円滑に続けていく事ができるでしょう。

酪農の求人についてよくある疑問

酪農の就職を目指している人にとっては、面接で聞かれるポイントというのは非常に気になるところでしょう。

最後は酪農の面接でよく聞かれるポイントについていくつかご紹介します。

なぜ酪農の仕事を選んだのか?

面接官としては一番気になるところです。

ここで「自然が好きだからです」「動物が好きだからです」など単発のアピールをするだけでは、「旅行で十分でしょう」と返されて終わってしまいます。

その為、なぜ自分が酪農の仕事を選んだのか、過酷な仕事で給与も少ないと知っていて、あえて酪農を選ぶ理由を具体的にアピールできるよう、面接前に十分にイメージトレーニングをしておきましょう。

この質問が全体の印象の8割を占めていると言っても過言ではないほど大切な一場面です。

多少長くなっても構わないので、面接官の心を動かせるような本気の回答を用意しておきましょう。

過酷な仕事だが大丈夫か

酪農の仕事は環境的にも仕事内容的にも非常に過酷な仕事です。

そんな仕事をする上で面接官が気にするのは、長く続けていける人かどうかという点です。

どんなに素晴らしい志望動機を熱弁していても、長く続けてくれる根性がないと意味がありません。

自分は過去にどんな事を頑張ってきたのか、根性をアピールできるようなエピソードを用意しておくと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

酪農の仕事は非常に特殊な為、面接前に知っておくとよい事は沢山あります。

また、通常の就職活動ではマナーを優先されますが、人よりも牛と多く接する酪農業では、マナーよりも長く続けていける根性や、一緒に働きたいと思える人柄といった人間的な部分が重要視される為、常識で武装するのではなく、ありのままの熱い思いをぶつけてみてください。

その思いが面接官に伝わればきっと採用してもらえるでしょう。

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