転職活動における最大の難関、それは「採用面接」です。

この「採用面接」が難しい理由の一つが一発勝負であることで、初対面となる人物との一度きりの面接で、全てが決まります。

判断されるポイントなどが事前に分からないため、なかなか充分な準備を整えることができず、もはや相性という、非常に曖昧且つ属人的な判断基準で決まっている印象さえあります。

確かに、面接というものは人間が判断するものなので、相性や好みといった自己努力の範疇ではどうしようもないこともありますが、それでも事前にしっかりと整理や準備をすることで、この相性や好みという個人的思考の壁を突破できる要素も少なくありません。

今回は、外資系企業を対象として、その面接対策に必要なポイントを解説していきます。

参考にして頂いて、今後の面接対策の一助となれば幸いです。

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外資系企業への応募方法や面接方法とは?

外資系企業への応募方法や面接方法は、日系企業と変わりがありません。

企業ごとによって細かな部分は異なりますが、概ね以下の通りで共通しています。

応募方法について

先ず、応募方法についてですが、以下のような方法が取られています。

  • 直接応募:企業ホームページ上にある「採用情報」というページから、直接応募する。
  • 求人サイト:就職全般の求人情報が集約されている「求人サイト」から、自分自身で応募する。
  • エージェント:転職エージェントを介して応募する。

中途採用の転職支援に関して一般的なのが、エージェント経由での応募です。

面接方法について

求人への応募が完了し、書類選考に合格すると、いよいよ面接となります。

面接方法ですが、二次面接以降については直接面接という形で、企業訪問をして対面での面接となりますが、一次面接の場合、特に遠隔地からの応募者に対してはSkype面接や電話面接なども行われます。

最近ではITインフラの充足が進んできているため、効率的な面接方法としてSkype面接を実施する企業が増えてきています。

外資系企業の面接で聞かれることとは?

それでは、実際の面接の場で企業側から質問される内容にはどのようなものがあるのでしょうか?

外資系企業特有のものから、企業形態に関わらず採用面接の場でよく質問される項目について解説します。

志望動機

これは新卒の就職、それから中途採用の転職者、日系、外資系など全ての採用面接において絶対と言って良いほどに訊かれる内容であると同時に、最も難しく、重要視される質問の一つです。

当然「なぜ、うちの会社で働きたいのですか?」ということは、企業側として知りたい重要事項ですので、必ず訊かれます。

この質問に対しての回答で重要なポイントは二つあります。

ポイントの一つ目、それは応募者の背景が分かるということです。

働きたいと思う会社、更には自分自身のやりたい仕事には、それまでの経験や考え方、嗜好といったその人を成り立たせる背景が大きく関わってきます。

「なぜ、この会社で働きたいのか?」という志望動機を語ってもらうことで、その人がこれまでどのような背景をもとに生きてきたのかを把握することができ、採用において重要となる人となりを知ることができます。

この質問の回答から読み取れる人となりが、会社の考え方や方向性にマッチしないような場合には、次の選考への通過が見送られるケースがほとんどとなります。

そして二つ目のポイントですが、入社後の活躍が見込めるかを判断するということです。

これまでの経験をもとに入社後はどのような役割において、どのようなことを実現したいのか、そして、入社後に実現したいことが本当に実現できそうなことなのかを的確に伝えることが必要です。

採用に値して、入社後の活躍が見込めるかという観点での評価が行われています。

採用面接においては、対象となる応募者が、自社の採用ポイントに合致していて、今後の事業拡大に貢献できる能力や素養を持っているかと、自社の企業文化にマッチしていて、組織の中で役に立つ存在になり得るかどうかを判断しています。

このようなことを、過去の経験と入社のごキャリアプランを通して、しっかりと表現することが求められます。

考え方・判断基準について

この項目については日系企業でも当然ヒアリングされる内容ですが、外資系企業とは評価点に違いがあります。

外資系企業が考え方や判断基準に関して求めているもののベースにあるものは、自己責任能力とセルフマネジメント力です。

「自分で考え、行動が起こせること」、そして「自己管理がきちんとできること」が強く求められます。

このポイントが確認されている質問事項には、現職や前職での仕事内容が含まれます。

自分自身で目標設定をして達成をした経験であったり、個人ワークの中で何らかの成果を上げたようなタイプの話が評価されます。

反対に、集団行動の中で、周囲との協調性を重視した、といった個人の活動が見えづらい内容は、外資系企業ではあまり評価されません。

日系企業とは異なった評価基準であることに注意が必要となります。

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外資系企業の面接で人事担当者はここをチェックしている!

外資系企業の面接において人事担当者は、どのように人物チェックを行っているのでしょうか?

日系企業と共通となるような内容もありますが、面接において重要となるポイントを解説します。

服装

外資系だからと言って、特にドレスコードの指定がなければ、スーツで構いません。

日本企業よりもカジュアルなイメージはありますが、過度に派手なデザインのスーツやネクタイは避けたほうが無難です。

カジュアルなどのドレスコード指定がある場合には、スーツである必要はありませんが、ハーフパンツやデニムなどのカジュアル過ぎるものは避けて下さい。

あくまでも面接ですので、ビジネスカジュアルを心掛けましょう。

どうしても迷ってしまったら、転職エージェントに相談することをおすすめします。

靴はきれいに磨いておく、香水やタバコのにおいに気を付けるなど、清潔感を意識しましょう。

マナー

遅刻をしない、携帯の電源は切っておく、などは言うまでもありません。

事前の準備がしっかりできているかと言うことも、面接においては最低限のマナーです。

外資系企業では謙虚さはあまり評価されませんので、入社後いかに会社に貢献できるかなど自己アピールに繋がる想定問答についても準備をしておく必要があります。

面接を受ける会社や業界についてもしっかりと調べておきましょう。

準備不足の受け答えは、仕事上で最低限のマナーでもある事前準備を怠る可能性があると判断され、マイナス評価に繋がります。

まとめ

外資系企業における面接のポイントについて解説をしてきました。

採用面接という部分においては外資系も日系も大きな違いなどはなく、人となりを厳しくチェックをされているという意識を常に持っておくことが重要であることと、相手を知り自分自身を知らなければ成功はあり得ないということを認識して、しっかりと事前準備を行うことが大切です。

このときに、意外と盲点となってしまうのが「自分自身のこと」となります。

意外と知っているようで理解ができておらず、第三者に対する説明が難しいのが「自分自身のこと」です。

自分自身が第三者からどのように見られている、もしくは見えるかというのが面接の際にはとても重要ですが、分かったつもりでいて、的外れな内容を発言しがちとなります。

企業研究も重要ですが、面接を受ける前には、一人でも多くの知人や友人と会い、自分自身についての印象を尋ねてみましょう。

自分自身のことを知るには、他人に聞くことが一番の早道となりますので、積極的な人材交流をおすすめします!

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