2020年7月6日

「外資系企業」とはどのようなイメージでしょうか?

社内では英語が共通語として飛び交い、世界中の支店を飛び回って活躍をして、当然上司や同僚は外国籍の人ばかりで…

などと、漠然としたイメージしかなく、具体的にどんな会社があって、どんな仕事をしているのか、十分に理解されている人は多くないと思います。

そこで、今回は「外資系企業がどのような会社か?」ということについて解説をしていきたいと思います。

ひと言で外資系といっても、それは、経営する母体が日本の国外にある、資本の割合が一定程度以上外国にあるということしか表しておらず、実際にどのような会社があるのかについては非常に多岐にわたっているので、簡単に言い表すのは難しいことです。

今回は、外資系企業として、日本の企業とは異なる特徴を持つ、いくつかの事業体や企業に焦点を当て、詳しく解説をしたいと思います。

現在、就職活動中、もしくは、これから転職活動を予定している方にとって、外資系企業へのエントリーを検討される際に参考となればと思います!

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外資系企業とはどんな仕事?

そもそも「外資系企業」とはどのような会社を指すのでしょうか?

「外資系企業」とは、“外国法人又は、外国人が一定程度以上の資本を出資する日本の企業をいう。”(参照:Wikipedia)と定義されています。

つまり、経営母体が日本以外の海外を拠点としている企業や、その企業が出資して日本に設立をした企業のことを「外資系企業」と呼びます。

したがって、日本の企業だと思っているような企業でも、実際には出資元が外国法人や外国人であれば、外資系企業ということにもなります。

外資系企業というものが思っている以上に多く存在していることが、このことからもお判りになるでしょうか?

外資系企業が行っている事業領域ですが、日本企業との違いはなく、あらゆる事業展開を行っており、日常生活のなかで、我々が手にする多くの商品やサービス、インフラなどにも、外資系企業が提供しているものが多くあります。

外資系企業が多く活躍している分野として印象的な事業分野でいうと、「IT関連」「コンピューター関連」「コンサルティング分野」「金融サービス」「医療関連」などがあげられます。

近年では、ITやPC、スマートフォンなど情報関連に関する事業分野における外資系企業の進出や、商品およびサービスを利用する機会が増えており、本分野が日本企業が弱みとしている部分ということもあって、外資系企業の存在感が増している理由となっています。

ちなみに、ITやコンピューター関連の外資系企業といえば、「Google」や「Amazon」、「IBM」や「ヒューレットパッカード」などが代表する企業となります。

これらの企業が提供しているITサービスやインフラ、商品などは、日本企業が彼らに代わって提供することが難しく、それに競合する企業や追随する新興企業なども、外資系企業が大半となっています。

さらに、今後の成長が期待されている「人工知能(A.I.)」や「シェアリングエコノミー」などの新しいビジネス分野でも、海外企業による技術革新が目覚ましく、今後、これらの企業が日本に進出をし、新たな外資系企業が増えていくことは確実視されています。

これら増々、外資系企業が身近な存在になっていくことは、間違いがない事実となっています。

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外資系企業での役割とは?

外資系企業で働く場合には、どのような役割が与えられるのでしょうか?

もっと多い役割、職種は「営業職」

外資系企業の組織構造として多いものは、経営層は本社所属の外国籍社員で、現地の運営部門が現地採用の日本人社員というものです。

この構造において、現地採用の日本人に与えらえる役割、つまり職種で最も多いものが「営業職」となります。

営業職は、日本の市場に根付いた活動が必要となり、対象となるお客様、つまりユーザーやクライアントは、ほとんどが日本人となります。

また、商習慣など国や地域によって様々であるために、その最前線で日本人相手に折衝を行うには、日本文化をよく理解し、地域に根付いた商習慣などを熟知した、現地採用による日本人に頼らざるを得ません。

そういった背景のもと、外資系企業のように、海外資本の企業が、日本国内においてビジネス展開を行って、より多くの顧客を獲得し、売上拡大を目指す際に、即必要となるのが、日本人の営業社員ということになります。

そのほか、現地法人として企業運営を行う際に、必ず必要となる会計および経理部門や法務部門、人事部門などといった、バックヤード部門の人材についても、その国の法制度や必要資格を保有した現地社員が必要となるために、必ず採用される部門となります。

それぞれの雇用形態で求められる役割とは?

外資系企業での採用については、ほぼ全て正社員での募集となります。

契約社員やアルバイト、派遣スタッフなどに期待されるような作業系の仕事については、アウトソーシングするケースが多いため、採用される人材は正社員や契約社員として総合職での役割を与えられることになります。

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外資系企業の具体的な仕事内容とは?

具体的な業務

営業職

企業の最前線に立ち、企業の顔として、市場に自社商品やサービスを拡販することがメインミッションになります。

また、メーカー系営業社員の場合には、アフターサービス業務も併せて担当することが一般的で、導入した製品などの不具合対応であったり、使用上の疑問や不満の解決なども重要な業務として実施していきます。

ユーザーやクライアントに対する企業の第一窓口として、日ごろからコミュニケーションを取り、次のビジネスへと発展させ、継続した関係を構築することが業務となります。

バックヤード業務

いわゆる事務系の仕事になります。

直接ユーザーやクライアントへの対応は行わず、事業運営で必要となる、社内における管理業務などを担っていきます。

細かくは、「会計」「経理」「人事」「総務」「法務」などが、この部門に分類される部署となり、それぞれ担当する業務を行っています。

ただし、日本の企業などによくある「事務職・一般職」と呼ばれる、総合職ではない、諸業務をこなすような存在は外資系企業には、あまり存在していません。

合理的なビジネス展開を基本とする外資系企業においては、必要最低限の人員で効率的な業務を行うことが求められるため、必要以上の人員を抱えたり、部門や部署を縦割りに設置したりはしません。

そういったビジネス文化や考え方の違いにより、いわゆる「事務職・一般職」という存在はいないのが一般的です。

企画・マーケティング職

事業運営に関する戦略を策定したり、市場分析などを行って販売促進を展開する部門となります。

また、海外本社との日本における窓口としての役割を持つことも多く、本社にて立案された事業計画などを、日本国内に落とし込んでいく役割も同時に担います。

このような部門に関しては、管理職の人材については本社からの外国籍社員が担うことが多く、社員のなかにも外国籍の人が多く所属しているケースも珍しくありません。

そのために英語などの高い語学力が求められることになります。

いわゆる「外資系」としてイメージする企業像に近いのが、この部門となります。

仕事の流れ

全体的な計画や戦略は海外本社からのトップダウン

事業展開における全体的な年間計画や事業戦略については、全て本社によって策定され、全世界の支店へと展開されていきます。

ここで降ろされる計画や戦略を現地で独自に変更することはできず、トップダウンによる指示に添って業務を進めることになります。

本社策定による年間計画を達成するために、事業戦略をもとにした現地施策を策定する

計画や大枠の戦略についてはトップダウンとなりますが、計画を達成するために取る方法については、現地が独自に策定することになります。

この現地施策を策定するのが、先ほどの企画・マーケティング部門となります。

日本独自の現地施策をベースにして、各部署そして営業メンバー個人が活動をしていくことになります。

営業活動の基本は「セルフマネージメント」

外資系企業における仕事の進め方の基本は「セルフマネジメント」になります。

簡単に言うと「全て自分で決めて、自己管理する」ということです。

日本の企業では、毎朝同じ時間に同じ場所に出社をして、同じ仕事を全員そろって進めていくのが基本的な仕事のスタイルになります。

仕事の進め方や何をどのように実行するかといったことについても、上司や先輩社員、関連する周辺関係者などに、常に相談をし、承認を得る形で進めていきます。

一方外資系企業の場合、このような「共同作業」や「承認」のステップがほぼありません。

最初に「計画」「基本ルール(禁止事項)」「期日などの条件」この3つを上司と整合したら、あとは全て自己判断となります。

企業によってはオフィスを設置せず「ホームオフィス」という形で、自宅を仕事の拠点として、ユーザーやクライアントのもとへ毎日直行直帰をとるのが一般的なビジネススタイルになります。

そのために、1日の勤務時間に関しても自由度が高く、重要な業務があったり、業務量が多い繁忙期などは早朝から深夜まで仕事をする代わりに、計画を達成してしまった後や、ユーザーやクライアントが不在な日程であれば、極端に短い時間での勤務で切り上げることなどを、自分の判断で行うことが可能です。

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外資系企業はどういう人と仕事で関わるの?

外資系企業での仕事において関わりを持つ人にはどのような人がいるのでしょうか?

日本企業に勤める日本人社員と日本人ユーザー

企業が手掛ける事業内容や対象とするクライアントやユーザーによっても異なりますが、基本的に外資系企業と言えども、日本国内でビジネス展開を行っている以上は、仕事の相手となるのは日本の企業であり、その従業員である日本人社員や、日本人ユーザーとなり、日本の企業と変わりありません。

外資系企業といっても、日本国内で日本企業や日本人を相手とした事業を営む以上は、基本的に日本の企業と同じということになります。

また、社内においても経営層や一部の部門にしか外国籍の社員は存在しないため、外国籍の人たちとの関わりは、思っているほどありません。

外資系企業の給料事情は?

外資系企業の給料事情についてですが、高い給与水準となるケースが多いのが特徴となります。

背景としては、外資系企業の多くが「成果主義」による給料査定を行っているので、簡単に言うと、やった分だけ給料がもらえるシステムになっているからです。

反面、成績が芳しくない状況が続くと、給料が下がっていくこととなり、向き不向きがハッキリしているため、人の入れ替わりが頻繁にあるというもの特徴と言えるかもしれません。

外資系企業でやりがいを感じること

外資系企業で働くことのやりがいはどのような部分にあるのでしょうか?

やったらやった分だけ報酬と評価が得られる!

前述の通りですが、外資系企業は「成果主義」「実力主義」です。

やったらやった分だけの成果がインセンティブに反映され昇進や昇格・昇給を受けることができます。

日本企業のように年功序列といった概念が存在しないため、実力さえあれば、より大きなビジネスチャンスを与えてもらえ、短期間での昇格や昇給のチャンスがもらえます。

一生懸命仕事をすればするほど、高い給料や大きな仕事を任せられるのは、仕事を行っていくうえで最大のやりがいとなります。

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外資系企業に向いている人のタイプは?

外資系企業が向いているタイプとは、どのような人になるのでしょうか?

目標達成意欲が強いタイプ

外資系企業で多くみられる社風に、「成果主義」と「合理主義」があります。

簡単に言えば、「目的達成が全て。そのために全てを優先する。」ということになります。

そのために、常に与えられた目標を達成することを目指し、そのために全力を尽くすタイプが必要とされます。

目標達成に関係がないことを考えていたり、活動をすることは、シンプルに「無駄」と判断され、全く評価などには繋がりません。

成果こそが全て。

そのため、効率的で合理的な働き方が求められます。

自己管理が得意なタイプ

外資系企業では、年間の活動計画から1日の行動スケジュールまで、全てを自分で行います。

会社などが何時から何時までは何をしなさい、どこで働きなさいといったような指示を出してくれません。

前述の通りに、メーカー営業などでは、通勤という概念さえなく、オフィスは自宅となることもあります。

その場合、口うるさく管理されない代わりに、業務進行のすべてを自分自身で管理していかなければなりません。

このことは想像している以上に難しく、そのために高い自己管理能力が必要とされます。

向上心が強いタイプ

外資系企業の多くでは、毎年高い目標設定がされ、それを達成できなければ、最悪会社を去らなければなりません。

このような高いハードルでも、常にチャレンジをして、自己成長をしていきたいと考える、強い向上心が求められます。

積極的で前向きなタイプ

そして、最も大切なことが、何事に対しても積極的で前向きに取り組むことができるということです。

外資系企業というよりも、海外、特に欧米の文化圏においては、自分自身から発信をしていかなければ、何も得ることはできません。

待っているだけでは誰も自分にチャンスを与えてはくれず、発信ができないということは、いないも同然とみなされてしまいます。

どんなに困難な場面や難しい業務であっても、自分から積極的に発信をし、前向きに取り組むことでしか、次のキャリアステップへと進むことはできません。

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外資系企業の仕事で大変なこと

外資系企業で働くうえで、覚悟しておかなければいけない、大変な部分はどこでしょうか?

日々の仕事に対する自己管理

自由度が高く、自分自身のペースで仕事をすることができることは、外資系企業で働くことの大きなメリットになります。

しかしながら、自由度が高いということは、裏を返せば、誰も指示をしてくれない、何も教えてくれないということにもなります。

常に自分自身で判断をして日々の業務管理のすべてを自分自身で行っていくというのは考えているよりも難しく、日本企業のように、やり方が決まっていて管理してくれる人が常に周りにいる環境のほうが、ある種、レールに乗っていれば仕事が進んでいくという点では、楽に思える点もあります。

管理されなければ、どうしても楽なほうに流れてしまうのが人間の本質的な部分にある以上は、自分自身でいかに、自分を厳しく管理することができるかかが、外資系企業での成功ポイントになります。

良くも悪くも成果主義

誰もが外資系企業に対して不安を感じる部分かと思いますが、やはり、成果主義というものにはハードな面があるのは事実です。

成績が良いときには、全く問題がないのですが、環境や相手がいることなので、常に好成績を出し続けるということは容易ではなく、成績が芳しくない時期も当然あります。

そういった事情を踏まえてもらえないのが成果主義。

言い訳無用、シビアにノルマを達成したか否かで全てが決まります。

常に成果をあげ続けなければいけないというプレッシャーに打ち勝つことが、一番のハードルとなります。

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外資系企業で仕事するためにはどうしたらいい?

外資系企業で働いてみたい!と思ったらどうすればいいのか?

ここでは就職に関して解説をします。

外資系企業に就職するために

就職に対して必要となる諸条件は企業によって異なるので、まずは早めに条件を求人票やホームページで確認をしましょう。

英語などの語学力が必要となるケースは少なくないので、可能であればTOEICなどのテストを定期的に受けておくことは重要かもしれません。

基本的には、就職に際して特別な条件などはないので、「転職エージェント」「転職サイト」「企業ホームページ」などから求人情報を入手して、必要な手続きを進めてエントリーをしましょう。

オススメは「転職エージェント」!

エントリーに必要となる書類や手続きなどに関するサポートのほか、企業との折衝なども行ってくれるので、安心して就職活動を進めることができます!

資格は必要?

基本的には特別な資格は不要です。

職種によっては必要となるので、事前に確認をしましょう。

営業職であれば、語学力がなく、これまでに未経験の分野でも、割と幅広い採用を行っており、誰でもエントリーが可能となっています。

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外資系企業で転職を成功させるために

外資系企業への転職を成功させるためのポイントを解説します。

転職の目的と志望動機を第三者が納得できるものにする!

転職の場合、どうしても前職への不満などが理由となって転職活動を行っていることが多くあります。

しかし、この内容では外資系だけでなく、全ての企業において転職活動を成功させることはできません。

まずは自分自身が何をしたいのかを明確にして、自己実現のための転職活動ということを意識するようにしましょう。

とりわけ外資系企業においては、自己発信や自己表現がしっかりとできるかということが重要視されます。

また、入社後には高い目標設定がなされ、ハードワークが求められるので、しっかりとした目的意識をもって、前向きに仕事ができるということを自己PRから伝えられなければ、採用担当者の目に留まることはありません。

自分自身が、入社後に何を実現したいのかを、自分自身の言葉でしっかりと伝えられるようにしましょう。

外資系企業の転職をするときは、こちらの記事を参考に!

外資系企業の将来性は?

外資系企業の将来性について解説をします。

IT分野を中心に外資系企業は今後も増えていく!

これからの成長産業として国も認めている分野が「情報産業」の分野です。

IT技術やサービス、人工知能などの先端テクノロジーやスマートフォンなどの情報端末、そしてインターネットを通じたさまざまなサービス提供など、今後増々成長が見込まれている分野において、日本企業は、海外企業に大幅な遅れをとっております。

この状況は簡単には覆すことが難しく、アメリカなどのIT先進国では、さらに進んだ新規ビジネスが、日々生まれ続けています。

これらの新興企業が、これから日本に進出することを考えると、外資系企業の将来性というものは、成長と発展が見込まれると言っても過言ではありません。

外資系企業の仕事がおすすめな理由

成果主義で評価が分かりやすく、高い給料を手にできるチャンスがある!

外資系企業と日本企業を分ける違いは、何といっても「成果主義」になります。

日本企業の場合には、業績に応じて大きく収入を伸ばすチャンスは多くありません。

また、「働き方改革」の影響で、残業なども削減されており、日本企業で得られる収入は、ある種の制限があるような状況となっています。

これに対して外資系企業の場合、自己努力によって高い成果をあげられれば、毎年高い給料を手にできるチャンスがあります。

その基準もデジタルで明快なので、何をどこまでやればいくらもらえるというを想定しながら仕事をすることが可能です。

ある種の「プロフェッショナル」として、自分の実力に応じた評価と報酬が得られるのが、外資系企業の魅力になります!

自分のペースで合理的な働き方ができる!

セルフマネジメントがベースとなる外資系企業には、毎日の出勤や上司からの管理などといった非合理的で無駄な慣習は必要が無い限り強制されません。

自分自身で考えたスケジュールに基づき、自分のスタイルで仕事を進めていくことが可能となります。

既成概念などにとらわれずに自由なワークスタイルを希望する人にとっては、最適な職場環境となります。

まとめ

外資系企業がどのような会社なのか、解説をしてきました。

企業の目的は、外資系だから特別に日本企業と違うという部分は正直ありませんが、仕事の進め方であったり、ビジネスに関する考え方、文化などが大きく異なります。

ビジネスフィールドは同じ日本となるので、安心して仕事ができる一方で、強い自己管理能力を必要とされる職場であることを踏まえた上で、自分自身のスタイルに合った会社選びをすることが重要です!

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