新しくバイトを始める理由は様々あります。

生活のため、夢のため、ちょっとしたお小遣いのためなど人それぞれです。

ただ、求人雑誌やインターネット上などにある数々の求人情報から自分に合ったアルバイトを探すのはなかなか難しいですよね。

あなたはアルバイトを探す際にまず求人のどの項目をチェックしますか?

時給はもちろん大事ですよね。

他にも時間帯・曜日・勤務地・交通費の有無など自分の生活スタイルと照らし合わせたい項目は沢山あります。

しかし、おそらく皆さんが最初に求人雑誌で目を向けるのは目次部分でもある「職種・業種」ではないでしょうか?

まずは働いてみたい職種を何となく決めて、それから他の細かい条件を照らし合わせていく。

そうすると当然、人気のあるものとそうでないものに分かれます。

興味のない情報は全く見ないですよね。

その人気のないものの一つに清掃のアルバイトがあります。

人気のない理由はズバリ「キツきつそう」というイメージがあるからです。

今回は、とある清掃バイトを数年経験した私が、そんな清掃バイトの『きつい』部分と、その先にある魅力についてご紹介します!

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清掃バイトのおおまかな仕事内容

私が清掃のアルバイトとして勤めたのは大型商業施設のゴミの回収でした。

様々な業種のお店が入っている大型商業施設ではそのゴミの量も種類も段違いです。

仕事内容はいたって単純です。

各区画に設けられたゴミの集積所に決められた時間に決められた種類のゴミを台車で回収しに行く。

たったこれだけです。

施設の完全な裏方として、営業をバックアップする仕事でした。

働いていた方々の年齢層は幅広く、皆さん同じように活躍されていました。

しかし、以上の説明だけだと単純で簡単そうな仕事内容ですが、「慣れる」前に辞めたくなるしんどい部分がいくつもあること、そしてこの仕事に付きまとう昔からのイメージがアルバイト選びにおいて不人気である大きな原因となります。

清掃バイトのイメージと実際にキツい理由

3Kという言葉を聞いたことがあると思います。

これは「キツい」「汚い」「危険」の頭文字を取ったもので、過酷な労働環境や作業内容を連想させる肉体労働を指す用語です。

上記に記載した清掃バイトの大まかな仕事内容を「台車を使ってゴミを回収する」と紹介しましたが、その文章を読んだだけでも「台車で回収=キツい」「ゴミの量も種類も段違い=汚い」というイメージは容易に想像できたのではないでしょうか。

ゴミの中にはガラスや陶器などの割れ物や廃棄物なども含まれますので、「危険物・廃棄物の回収=危険」という3Kのイメージが見事に当てはまる職業と言えるかもしれません。

そして、残念ながら仕事内容に限って言えば、その部分はどうしても避けて通ることができない職業が清掃バイトです。

それでは、イメージだけでなく実際はどうだったのか、私の体験を基にいくつか挙げてみたいと思います。

清掃バイトがキツい理由① 体力的な負担

清掃バイトはどのような形態の現場であっても、基本的に肉体労働です。

汚れた部分にモップがけするのも、次のお客様を迎え入れるためにベットメイキングするのも、ゴミ捨て場からゴミを回収し運ぶのも人の手で行われます。

文字にすると何とかなりそうな気がするのですが、実際に現場に行くと想像以上に「キツい」はずです。

体験例

大型商業施設内でのゴミの回収と簡単に書きましたが、各区画にあるゴミの集積所に台車を押して歩いて向かい、その台車が戻ってくるときはゴミを山盛りにして帰ってくるわけです。

行きよりも帰りの台車の方が重いですし、集積所までの移動距離も日によって違うので、半日で万歩計が20,000歩を刻むことも珍しくありませんでした。

普段あまり運動をしない人にとっては、回収以前にこの移動距離だけでしんどくなってしまう方も結構いらっしゃったように思います。

ちなみに、これは平常時の話で年末やゴールデンウィークは2倍以上に忙しくなります。

清掃バイトがキツい理由② ゴミを扱うということ

ゴミとはそもそも不要なものです。

分別が厳しくなったとは言え、綺麗なものではありません。

臭いも出ますし、見た目からして触りたくないようなものも中にはあります。

加えて害虫・害獣と呼ばれる存在もあります。

そもそもゴミ自体に最初から良いイメージはないですよね。

それを扱う仕事となれば業務的にも気持ち的にも「キツい」仕事と言えるかもしれません。

体験例

夏場のゴミの回収はやはりしんどくなります。

ゴミの重さもありますが、どうそれを分別してもやはり臭いが出ます。

臭いが出るとそれに誘われて害虫も発生したりします。

害虫の駆除に関してはその専門家がいるため特に私が何かをすることはありませんでしたが、暑さ、臭い、重さ、害虫などゴミを扱う仕事はげんなりする機会が他の仕事より多いかも知れません。

清掃のバイトがキツい理由③ 時給が安い

全部の清掃の仕事がそうとは限りませんが、基本的に清掃バイトは仕事の内容に対してその報酬は低いです。

それは清掃の仕事が商品を売ったり新しい何かを提案していく業種などとは違い、決められた作業を決められた分のみやるという受身の仕事だからです。

新たな収入源を得るためには新たに集積場所を増やすなど仕事量を増やす必要があります。

そうなると結果的に人員や機材が更に必要になるためコストがかかり、結局収入アップに繋がらないようです。

体験例

私が働いた清掃バイトは主要都市の繁華街にある商業施設でしたが、他の業種のアルバイトに比べると時給は安かったです。

仕事内容も決して楽なわけではありませんでしたが雇用条件が私の事情とぴったりだったので時給面は諦めたというのが正直なところです。

アルバイトに高収入を求めるのでしたら清掃バイトはやや「キツい」と言わざるを得ないかもしれません。

この三つが私の体感した清掃バイトのキツい部分です。

その一つ一つが、バイトを辞める、もしくは清掃バイトを選ばない理由になり得る大きなウィークポイントです。

この「キツい」部分を乗り越える方法は一つです。

それは慣れることです。

これは我慢できるようになる「慣れ」とはちょっと違います。

体力的な問題は、徐々に体がそのサイクルに慣らすことで解決します。

ゴミを扱う仕事についても、臭いはマスクをつけたり、汚れに対しては常に自分が清潔であるように心掛けるようにすれば、その作業に従事することに気後れする必要は全くありません。

時給に関しては、自分が何のためにアルバイトをするのかと明確な意思を持つことが重要になってきます。

今回は、包み隠さず清掃バイトの「キツい」部分についてご紹介しました。

逆に言えば、これ以外に私が考える清掃バイトのみにある「キツい」部分はないとも言えます。

この大きなウィークポイントに慣れるにはおそらく最低でも3ヶ月はかかると思います。

実際に働いてみたら、しんどいことは多々あるでしょう。

しかしその期間を越えた先には、次にご紹介する中で最も伝えたい「キツい」けど清掃バイトがおすすめな理由が沢山あるのです。

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キツい時もあるけど、清掃バイトがおすすめの理由

清掃バイトのしんどい期間を乗り越えた先にある、おすすめのポイント。

これも私が実感したことをご紹介します。

キツかったけど清掃バイトがオススメな理由① 健康になる

健康になる…これはとてもメリットが大きいです。

時間帯や仕事内容にもよりますが、1日20,000歩も歩けば帰宅後のウォーキングに時間を費やすという健康法は不要です。

私は、新しく買ったスマートフォンにたまたま万歩計があることに気が付き、仕事中に歩数も気にするようになりました。

万歩計の数値は毎回結構な歩数を叩き出しますが、次第に体がその運動量に馴染んでいきます。

また、清掃の仕事は綺麗にすることはあっても、汚くすることは絶対にありません。

汚い場所が自分の手によって綺麗になると不思議と気分が晴れやかになります。

そういう意味でも、取り組み方次第では心身を働かせることによって、以前にも増して健康になることができます。

キツかったけど清掃バイトがオススメな理由② 時間が有効活用できる

清掃が行われるのは基本的にお店などが稼働していない時間帯になります。

つまり、営業が開始する時間帯には仕事は終わっていることになります。

それは深夜であったり早朝であったりすることが多いです。

例えば早朝に仕事が始まり掃除をしているお店の営業開始時間が午前10時だった場合、午前10時以降の時間はフリーになるわけです。

自分の夢を追い求めている人、本業に迷惑をかけず昨今規制が緩和された副業をしたいと考えている人などにとって、自身のライフスタイルに合わせて時間帯の幅が広いことは大きな利点になるはずです。

清掃バイトは、自分の事情に合った時間帯の仕事が他のバイトと比較してかなり多いです。

実は私が高い時給のアルバイトよりも清掃バイトを選んだ理由も、この時間帯の自由を重要視したからです。

キツかったけど清掃バイトがオススメな理由③ 環境への取り組みを知る

今まではあまり大きく取り上げられなかった企業の環境問題への取り組みですが、昨今はむしろ環境問題にどう取り組んで社会に貢献しているかが問われる時代になりました。

その代表例としてエコカーや環境に配慮した商品の開発、徹底したゴミの分別や植林植樹などがあります。

既に多くの企業が環境への取り組みを実行しています。

これは環境問題に取り組まない会社が今後生き残っていくことが難しくなっていく大きな時代の潮流となっています。

これから起業する方や新たな事業を始めようとする方には必ず突きつけられる命題となっていきますし、勤め先に今はなくても環境に関する部署が置かれることが必然となってくるはずです。

百聞は一見にしかず。

まずは清掃の現場がどうなっているのかを知るには、清掃バイトが最適です。

今後の社会に必要になってくる能力の一つとして、清掃のスキルを持ち合わせておいて損はない知識となるはずです。

キツかったけど清掃バイトがオススメな理由④ 資源について考える

ゴミを扱うバイトは時給が上がりにくいと紹介しました。

それは、ゴミを回収し廃棄するだけで、そこから何か生み出すものが少ないからです。

リサイクルと言ってもそれができるのはごく一部で、ほとんどは焼却処分になってしまいます。

何故でしょうか。

それは、ごみの分別がまだまだ足りないからです。

例えば私たちがプラスチックとして捨てているゴミは、全てをリサイクルするためには少なくとも7種類に細かく分別する必要があるそうです。

それはコストがかかり難しいので、多くの資源がリサイクルに至らずに焼却されています。

逆にそれがしっかりできていれば、焼却されるはずの資源は再び商品として販売できるものになります。

生ゴミにも厳しいルールがあり、飼料として扱う場合は爪楊枝一本でも混入していてはいけないのだそうです。

以上の理由から多くは焼却されているのですが、焼却されたら1円にもならない生ゴミを有効活用した例があります。

それは、異物が混入して飼料や肥料にできない生ゴミを微生物分解してメタンガスを作り、それを電気や都市ガスに変換するバイオマス発電です。

これは現在最も注目されているゴミビジネスの一例です。

このように、環境への取り組みと同時に、今は1円にもならないゴミを資源として再利用するビジネスが大きく動き出そうとしています。

新たなビジネスを考えている方には魅力的な市場となるかもしれません。

キツかったけど清掃バイトがオススメな理由⑤ 自分の視点が変わる

ゴミを扱う仕事をしていると、ものを消費することに自分がいかに慣れているかを実感します。

回収したゴミを見ながら何度「もったいない」と思う瞬間があったか分かりません。

その度に自分もその「もったいない」と誰かを思わせる消費をしていることに気づかされました。

何となく知っていても、目を逸らしていたように思います。

それを知ることにどれほどの意味があるかは分かりませんが、そういう機会が多いことも清掃バイトの良い特徴です。

以上が私が考える清掃バイトのおすすめな点です。

後半は現在の環境問題などの話になってしまいましたが、私はこれからの将来性に期待できる話として紹介させていただきました。

明日すぐに使えるという実用的な話ではないのですが、長い目で見れば必ず役立つことだと考えています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

海の水が蒸発して雲になり、それが山に雨として降り注ぎ、そして川になって再び海に戻る。

自然の仕組みの全てはこのような循環によって成り立っています。

しかし、私たちが生み出すゴミはそのサイクルから逸脱し、循環の輪をせき止めているものが多いのが現状です。

今、そのせき止められている循環の輪を取り戻そうとする取り組みが世界中に起こっています。

その一つの形を「クローズド・ループ・リサイクル」と言います。

これは、ダンボールのように何度でも何度でもダンボールとしてリサイクルできる状態、一つの資源が循環し続ける形のことを指します。

これが実現すれば、全てのゴミが資源として扱われる日が来るかもしれません。

そんな大きな市場になるかもしれない環境ビジネス。

その一端を知ることができるということだけでも、清掃バイトはおすすめです。

実際に清掃バイト求人を探す時は、こちらの記事を参考に!

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