日常生活のさまざまなシーンで目にすることの多い「警備員」さん。

工事現場や駐車場をはじめ、週末にイベント会場や大型店舗内などでも遭遇する機会があると思います。

しかしその勤務内容など具体的なところまで覗いたことがあるという方は、それほど多くはないでしょう。

今回は警備員の求人に興味をもった方の素朴な疑問を解決できるよう、実際の仕事内容や勤務実態、求人情報などをご紹介していきます。

警備員のおおまかな仕事内容

おおまかな仕事内容

はじめに警備員の仕事内容を確認しましょう。

といってもこれはさほど難しいことではなく、おそらくみなさんの想像通りではないかと思います。

たとえば、よく見かける工事現場での警備員。

片側交互通行や通行止めによるまわり道の案内などをしています。

駐車場で駐車位置の案内を行う仕事などもそうですが、この場合警備員はおおまかに「交通整理」という仕事をしているといえます。

またイベント会場や大型店舗内などでの混雑の整理や整列は、それによって人の流れを「誘導」し「コントロール」しているといえるでしょう。

少し違うものとして「ボディーガード」という職種もあります。

広い意味で「警備員」の仕事の一種といえますが、ボディーガードの仕事はご存知の通り、クライアント(顧客)の「身辺警護」です。

これらは警備員として配置される職場のほんの一部ですが、それぞれに共通しているキーワードとして「整理」と「コントロール」があげられます。

つまり警備員の仕事とは、交通、人の流れ、あるいはクライアントの周辺などを「整理」することでその場の状況を「コントロール」するもの、とまとめることができます。

警備員は会社でどういう役割を求められる?

警備員の仕事をまっとうするためには、配置先がどこであれクライアントの要望を把握することが欠かせません。

では警備員を出入口などに配置しているような「会社側」が求めていることは具体的に何でしょうか。

繰り返しになってしまいますが、それも「整理」と「コントロール」なのです。

「仕事内容=求められる役割」になるのは当然とも思えますが、おさえておくべきなのはこの2つのキーワードの意味合いが「時と場合によって変化する」ということです。

たとえばビルに出入りする人を入館許可証などで管理し、「どんな目的」をもった「どんな人」が「いつ」「どこへ(何階へ)」行くためにビルに訪れたのかを把握することは、ビル内の人的状況を「コントロール」することにつながります。

同時に、不審な人物をビルに入館させないということも「コントロール」になりますし、訪問者に余計なストレスを与えないために適切な案内をすることも立派な「コントロール」にあたります。

「整理」についても同様にその「対象」や「目的」、「時間」や「場所」によって求められるものは異なってきます。

以上をまとめると、警備員に対して会社が求める役割とは「整理」と「コントロール」を行うこと、さらにいえば、それらをその時・場所において最適なかたちで実践すること、といえるでしょう。

警備員の求人にはどんな種類があるの?

ここからは警備員関連の求人にまつわる情報を紹介していきます。

求人募集の多い施設や職種を確認して、実際の現場をイメージすることから始めてみましょう。

警備員求人の募集でよくある施設

病院や学校などの施設

病院・学校や商業施設などでの求人は、警備員関連の仕事でもよく募集がかかるもののひとつです。

施設に付設された駐車場での整理・誘導、施設内の巡回警備、出入口での入退館管理などがあたります。

最近はこれらの職種をボランティアでまかなったり、定年退職された方々を「シルバー人材」として募集している施設も多いので、以前に比べこれらの現場で働いている警備員の姿を目にする機会は増えています。

土木工事や建築工事の現場

土木・建築工事の多くは、現場の交通整理などのために警備員を配置することが法律で定められているため、アベノミクスによる景気回復や東京五輪開催決定以降の工事案件の増加とともに、このタイプの求人募集が増加傾向にあります。

留意点として、これらの現場の警備員がヘルメットを着用していることからもわかるように、他の職場に比べると危険度が高く体力的にもハードな現場が多いことがあげられます。

警備員求人の募集でよくある職種

施設常駐警備

施設全体の秩序の維持が主な仕事内容になります。

こう言うと堅苦しいですが、ようは施設を訪れるすべての人の困りごとや疑問・質問に対応する職種といえます。

しかし現実的にはすべての事柄に警備員がその場で応答できるとは考えにくく、実際の現場においてはそのような「事件・できごと」を一番に把握し適切な人・部署などにつなぐ役割がメインといえるでしょう。

巡回警備

広くとらえると施設常駐警備の一部とも言えますが、文字どおり施設内を「巡回(パトロール)」して異常や不具合が起きていないかを常時確認し、もしあれば関係部署に連絡するとともにその場での適切な対応までも行う職種です。

体力や状況判断能力が必要な現場といえるでしょう。

交通誘導警備

工事現場での片側交互通行や通行止めなどのイレギュラー(変則的)な交通状況を通行人や車両に周知し、適切な誘導を行うことで混雑や事故を防ぐ職種です。

炎天下や雨天時など気象条件によらずプロフェッショナルな仕事が求められる現場であり、「警備員の仕事はきつい」というイメージの代表ともいえるものですが、その職責の大きさの分だけ責任感・やり甲斐を感じられるという点に関しては、魅力があるといえます。

ボディーガード

ここまで紹介してきた他の職種に比べると、その求人数は非常に限られています。

クライアントの身辺警護が主要任務であり、自分の身を守る術を身につけているのは当然のこととして、クライアントの身に危害が加えられないようにする仕事です。

基本的にはとても専門的な職種であり、資格等応募条件のハードルも高いことから、一般の人々がこの職種に応募することはあまり現実的ではないでしょう。

どういう職種が良いか決まっていますか?

警備員が活躍する現場はほかにもたくさんありますが、どの職種がもっとも良いという単純な答えは一概には出せません。

体力に自信がある人には「巡回警備」や「交通誘導警備」が選択肢になりますし、ゆったりとしたペースで仕事をしたい方には「施設警備」などが魅力的かもしれません。

どの職種を選ぶにせよ大切なのは、自身がその職種に抱いている「興味」とその現場に対する現実的な「適性」のちょうどいいおとしどころを探ることでしょう。

そしてどの現場に行くにしても共通していることとして、警備員の仕事には他の仕事にも増して「プロフェッショナル」な姿勢がより一層求められる、ということも付け加えておきます。

警備員の求人でよくある募集内容とは?

ウェブサイトや求人誌でよく見かける警備員の求人内容は、大きく「施設警備」と「交通誘導警備」の2つに分けられます。

そしてそれぞれの職種がさらに細分化され、「施設常駐警備」や「巡回警備」といった職種に分かれて募集されていますが、概ね8割程度の求人内容は施設警備もしくは交通誘導警備のいずれかに該当しています。

また、雇用形態としては「正社員」ならびに「アルバイト・パート」での募集が大半を占めます。

給与相場

給与に関しては、雇用形態が「正社員」なのか「アルバイト・パート」での募集かという点で大きく異なります。

正社員の募集の場合は「月給」で給与が示されていることが多く、相場観ははっきりとは読み取れませんが、だいたい月給「15万円~20万円」程度の範囲での募集が多いようです。

一方アルバイト・パートとして求人情報が掲載されている場合、給与形態は「日給」で提示されていることが多いという特徴があります。

こちらも相場観を推し量るのは困難ですが、おおよそ日給「6千円~1万円」あたりが平均値と言えそうです。

勤務時間や休日、残業

勤務時間・休日については警備員という仕事の性質上、現場によって実にさまざまです。

たとえば「施設警備」の仕事であれば、その施設の開業中の時間帯での勤務もあれば、閉業後、つまり夜間の勤務もありえます。

基本的には商業施設などは24時間なんらかのかたちで警備が行われていますので、勤務時間帯の選択肢も豊富に考えられます。

同様に「交通誘導警備」の仕事は、工事が行われている時間帯での勤務になりますので、9時~17時のような標準的な勤務時間もあれば、夜間の工事では夜通しの仕事をすることになります。

いずれにせよ面接時に自身の希望勤務時間帯をしっかりと伝えておくことが重要で、休日や残業の有無に関してもあらかじめ雇用主に希望を伝えることで、相互に納得のいくかたちで仕事を進めることができるでしょう。

福利厚生

福利厚生に関しては、警備員の求人情報を見る限りでは関連項目を掲載しているものが多くはないため、あまり充実していないという印象を受けるでしょう。

実際、警備員の仕事は福利厚生を含めた「処遇」に関してそれほどいい噂を聞かない職種ではありますが、最近は警備会社(雇用主)側もその状況を把握しはじめたのか、退職金などの制度の充実を掲げている求人もあります。

長期的に働こうと考えている方には特に福利厚生は重要な要素になりますので、求人情報を詳細に確認・比較することはもちろん、面接時に福利厚生に関する取り組みや制度について質問することも欠かせないでしょう。

勤務場所

警備員の勤務場所が心地いいものである確率は、はっきり言って高くありません。

建物や施設の出入口にある「詰所」のような場所もあれば、工事現場や駐車場などの屋外での勤務もありますので、冷暖房完備のリラックスした雰囲気で仕事をしたい方には少々酷な現場であることは否めません。

ただ、体を動かすことが好きな人や、お客様との接点がある仕事を望む方には、「勤務場所」というハンデを補って余りある魅力のある現場でもあります。

求められる人物像

では、警備員としてどのような人物が求められているのでしょうか。

先述のように警備員の仕事というのは「プロフェッショナル」な姿勢が求められるものであり、それにはさまざまな資質が必要となりますが、ここではその中でも特に重要視されているであろう点を2つ、以下にあげておきます。

責任感のある人

「責任感」はどの職場でも求められることであるのは当然ですが、警備員の求人では特に重要になってきます。

なぜでしょうか。

実際にあった話を例に考えてみましょう。

交通誘導警備の現場では、複数の警備員で持ち場を分担して車両を誘導することが多く、その際には無線機を使用して相互に連絡を取り合っています。

多くの場合、ベテラン警備員が交通規制の入り口や出口を担当し、その他の小道やT字路など車通りの少ない場所を新人が担当するという体制をとります。

ある現場では「責任感のない」新人が「自分には関係ない」と無線機を聞いていなかったがために車両を通してしまい、出会い頭に衝突事故を起こしてしまったということがありました。

新人が配置される場所はめったに車が来ない場所ではありますが、そこで無責任な仕事をしてしまうと他の警備員にも迷惑がかかるほか、工事さえもストップしてしまいます。

「責任感」がいかに重要か、おわかりいただけたと思います。

気が利く人

もうひとつ、大事な要素として「気が利く」という点があげられます。

警備員が実際の現場で「気が利く」仕事をするとは、具体的にどういうことでしょうか。

ここでは「施設警備」の現場を例に考えてみましょう。

先述のように、施設警備員の仕事には訪問者の困りごとを解決するという役割もありますが、たとえば車いすのお客様に売り場の案内を依頼されたときにエレベーターの位置を同時に伝えたり、小さなお子様連れのお客様には遊び場の案内もしたりと、求められている情報に「プラスアルファ」で役に立つ方法はさまざまに考えられます。

つまり「気が利く」警備員とは、自身の職務をまっとうするだけでなく、お客様・訪問者ひとりひとりの立場に立ってものごとを考えられるような人、ということができます。

まとめ

いかがでしたか。

警備員という仕事はわたしたちの身近な存在でありながら、その実態についてはあまり知られていないこともあります。

これから警備員になってみようと考えている方や、ぼんやりとでも警備員の仕事に興味を抱いていた方に、少しでも役に立つ情報を提供できたのであれば幸いです。