世間一般的に激務のイメージがある仕事として、『システムエンジニア』『消防士』『アニメーター』などが挙げられます。

そしてその中で必ず挙げられるのが『警備員』です。

警備員は真夏や真冬にも道路に立ちんぼで、惨めでかっこ悪いと負のイメージが付きやすいのでしょう。

では本当に辛いのかといえば、そうであってそうではありません。

というのも、確かに責任や重圧のある仕事ではありますが、仕事を楽にこなす方法もいくらでもあるからです。

重苦しい仕事は誰だってしたくないもの、警備員も同じです。

ではその具体的な方法を、警備員の実態と共に紹介していきましょう。

警備員の仕事に対するイメージがマイナスからプラスに変わっていくかもしれません。

警備員の仕事とは?

警備員の仕事は、人命・物品を守るために『事件や事故を防ぐ』ことと『安全を守る』ことです。

対象や現場こそ違えど、この2つが最も大切で念頭に置くべきルールです。

『悪と戦う』『防犯に努める』のは警察官の仕事で、警備員は『悪人を捕縛する』『逃走防止のために軟禁する』『マナーやルールを守らせる』ことは出来ません。

警備員の仕事内容

警備員は主に『人を守る』仕事と『物を守る』仕事の2つがあります。

これは現場や対象は違えど必ず行う仕事です。

仕事内容は現場ごとに呼び方が異り、道路上での仕事を『交通警備』、施設や建物専門を『施設警備』、イベント会場などの雑踏専門を『雑踏警備』、物品専門を『輸送警備』、人間専門を『身辺警備』と呼びます。

交通警備

道路上にて青や紺の制服で、ヘルメットをかぶって居る人をよく見ます。

その側では決まって工事が行われています。

交通警備はこんな風に、工事現場や建設現場の車両と人との安全な行き来を見守る仕事です。

片側通行や道路封鎖の指示をしたり、回り道の案内もします。

最も人前に出ている、需要の高い業務です。

施設警備

商業施設・公共施設・学校など、人が多く集まるところで監視を行います。

不審物や不審人物の予防や監視、全ての防火設備や金庫などの鍵の管理、利用者や従業員の出入りや管理を行います。

制服姿で建物の中を歩いている人は、この施設警備員です。

雑踏警備

イベントや大小規模のお祭りなど、人が多く集まる屋外での防犯に努めます。

人混みならではの盗撮や窃盗、興奮状態やパニックの抑制など、常に会場全体に目を光らせています。

簡単そうですが実は難易度が高く、熟練が任される仕事です。

輸送警備

車両を用いて現金や貴重品を目的地まで輸送する、いわゆる現金輸送車にまつわる仕事のことです。

暴漢に襲われる可能性のあるリスクのある業務で、警備員の中でもベテランかつ有資格者のみが就けるハイレベルな業務です。

身辺警備

各国の政治家や皇族・王族、有名人などに付き添い、目的地や会場で暴漢や事故から守る仕事です。

いわゆるボディガードであり、要人が安全に行動できるように周囲を固めるものです。

一人の要人につきっきりの専属ボディガードとは違うので、複数人で業務にあたります。

警備の仕事で大変な点は?

警備の仕事は防犯に努めているので、他業種に比べて気を張り、神経を使う仕事です。

動く量はそこまで多くはありませんが、常に目を光らせておかなければならないのはさすがに大変です。

加えて警備員ならではの業務もあり、それもまた大変な負荷がかかるものばかりです。

事件事故は予告なし

警備員の仕事が忙しいか暇なのか、それはその日にならないと全く解りません。

ある日たまたま仕事場以外でイベントがあって道路や施設が混雑したり、たまたま心悪しき者が現れて全員体制で監視することになることもあります。

予定外に仕事が多くなることも、逆に少なくなることも大いに有りえます。

どこからも引っ張りだこ

落とし物は警備員が管理します。

急病人が出た場合は警備員が対応します。

店舗や町中での道案内は警備員に聞きます。

警備員は現場の何でも屋さんで知恵袋で、何でもかんでも、些細なことでも回ってきます。

中には「暇だから話し相手になって」という人まで居るので、目の映る人間全てのお守りをしなければなりません。

身体や生命の危機も想定範囲内

特に輸送警備や身辺警備など、貴重品や暗殺の恐れのある人物の護衛は危険が付き物です。

ほとんどじゃ何も起こらずに任務完了できますが、絶対に不測の事態が起こらないとも限りません。

現金輸送車が襲われる時間など毎年聞かれます。

例え道路や施設の中に居てたとしても危険性は変わりません。

警備員の仕事をより楽にこなすには?

警備員の仕事が大変で、気苦労も多いことが解ったでしょうか。

確かに警備員は仕事中は緊張の連続です。

しかしいくら強固な警備員でも、激務は辛いもの。

身体的にも精神的にもゆったり働きたいものです。

ではそんな時に、少しでも苦労を減らして働ける方法はあるのでしょうか。

もちろんあります。

働く隊員たちの心がけや就業規則の徹底など、仕事の効率化を図ることによって、いくらでも苦痛なく働くことが出来ます。

仕事を効率化するには?

しっかりした上司や隊長の居る現場では、業務の一つ一つを細分化して計画書を作成しています。

曜日や時間毎にすべきことを表にまとめ、目につくところに貼り出したり置いておいたりします。

こうしてその日に働く全員が「何をすればいいのか」「優先すべき仕事は何か」を、いつでも把握できる環境にするのです。

また有事には隊長は指揮を採り副隊長や隊員は現場へ、など、いつ何が起こっても対応出来るように決めておきます。

また、仕事場がある場合には、マニュアルが常に置いてあります。

少しでも時間がある時に個人でマニュアルを読み、緊急対応や対処法を覚えておくようにしています。

仲間との上手い付き合い方は?

現場を自分よりよく知っている人間と、雑談程度の話をすることです。

人間同士なので会う合わないの相性はありますが、警備員は仕事上での人間関係は最優先事項でなければいけません。

警備員は連携プレーでなければならないからです。

そんなにじっくり話すこともない現場ばかりなので、程よい距離感を誰とでも保ち続けることが大切です。

付かず離れず、適度な距離感を心がけていくといいでしょう。

警備の仕事での心がけは?

警備員は生半可な気持ちでは務まりません。

警備業法という法律にも、警備員になれる人となれない人の細かい規定があるほど、誰でも立派に努められる仕事ではありません。

警備員としての持っておきたい心がけは、『自覚を忘れないこと』『自分を含めた全ての物の安全を考えること』『いつでも冷静であること』です。

警備員は制服を着ている以上は、『防犯』と『保安』に努めていなければなりません。

自分も含めて全ての物事への被害を抑えるため、警備員としてどっしりと構えます。

その責任感と強い心を持ってすれば、警備員として精進出来ます。

といってもそこまで気張らなくてもいいのです。

気を抜く時は抜いても全く問題ない仕事でもあるので、オンとオフのスイッチの切り替えが出来れば十分です。

肩の力を抜いて、真面目に働いているだけでいいのです。

警備員は継続してこそ真価が発揮される!

半年でも勤め続けていれば、警備員の仕事は大まかにでも解ってきます。

またその半年の中で、大きな事件に遭うことは100%近くありません。

警備員は経験こそが物を言う世界であり、勤めれば勤めるだけ、仕事は楽しく、心がけも身に染みてきます。

隊長やベテラン社員もそんな道を通ってきた人達です。

警備員の楽な業務トップ3

警備員にも楽な仕事があります。

暇な時はとことん暇になる警備員の仕事の中でも、これらは仕事をして埋められるのではなく、暇さに拍車がかかるだけとなるほどです。

こうして適度に力を抜いていかないと、警備員は勤まりません。

3位 入退館管理・交通整理

施設などの警備室に駐留し、利用者の手荷物検査や業者の管理をする仕事です。

元気よく挨拶をして、身分証の確認や目視での人間観察をする、コミュニケーションが出来れば、新人だって半日で覚える仕事です。

また深夜や定日日中の交通整理も、暇が苦痛に感じるくらい楽です。

車や人が来た時だけ手を動かし、後は考え事でもしながら立っているだけです。

仕事は仕事ですからきちんとこなすべきですが、立って寝る人も出てくるくらい楽で気が抜ける業務です。

2位 表記入

鍵の管理や施設の利用者表、落とし物管理など、テンプレートに書くだけの業務です。

やることはペンを動かすだけで、ごく短時間で終わります。

意外に書くことが多い警備員ですが、それら全て簡単なものばかりで、これでお給金が出ていることに罪悪感さえ出てきてしまいます。

1位 監視

椅子に座ってパソコンやモニター、景色を眺めているだけです。

旗から見れば、まるでパソコンで映画でも見ているかのように見えるでしょう。

気を張って画面を睨むのではなく、ゆったり眺めていても仕事になります。

「これだけやっていいたい」という警備員も多いです。

警備員の仕事のメリットは?

「警備員の仕事って怖そう……」とか「一日でぐったりしそう」と思っている人も多いですが、警備員は自衛隊や消防隊とは違います。

他業種に比べて危険な目に遭いやすいだけで、事件事故に遭わないままベテランになっていく人も少なくありません。

また働くことで得られるメリットももちろんあります。

「助かりました」が最高の癒やし

『防ぐ』ことと『守る』ことも大切ですが、困っている人を『助ける』のも大切な仕事です。

落とし物をした、トイレの鍵が開かなくなった、体調が悪くなったなど、不測の事態は誰に、いつ起こるか解りません。

そんな時に助けてくれるのは警備員です。

「有難う御座いました」「助かりました」、そう言ってもらえると、警備員冥利に尽きるというものです。

強い心身が手に入る

規則正しい仕事時間、適度な休憩、適度な運動が出来る警備員は、慣れない内は実働8時間でも疲れるものです。

しかし意識しない内にそんな生活に慣れてしまい、警備員になる前より体が強くなったりします。

風邪を引きにくくなった、足腰が強くなった、というのはよく聞く話です。

また毅然として態度や姿勢で働くので、強い心も手に入ります。

主婦でさえ警備員として働いている内に、男性顔負けのキリッとした風貌になることもあります。

職場が楽しい

傍目から見ていると、何となく怖そうに感じる警備員達。

まっすぐした姿勢に凛とした顔立ち、体の大きさに関係なく威厳を感じてしまいます。

しかし実のところ、職場は冗談や世間話の温床。

スイッチがオフの時の職場は雑談し放題のユルい場所となります。

特に男性はどんな年代であれ同年代が居るので、馴染みやすいと感じるでしょう。

信頼される『元警備員』

警備員として働いたことのメリットとして、イメージ先行で転職しやすいということがあります。

警備員を経験したことのない人にとって、警備員は「強そう」「真面目そう」という印象を持ちます。

そのため今後のキャリアとして、プラスになりうる人材として考えやすくなるのです。

また警備員は定年後でも働きやすく、「かつて警備員をやったことがある」というシニアも多く働いています。

社会の宝・女性警備員

警備業界では女性が大変不足しており、貴重な女性警備員は優遇されます。

特に施設警備では重宝されます。

男性警備員は巡回や監視が出来ない女性用トイレや授乳室を、巡回並びに監視出来、女性や高齢者も女性警備員には心を許して話しかけてくれます。

強固な仕事仲間でも、女性警備員にはやはり少し甘くなってしまいます。

また男女別の給金の差が無いので、賃金の心配もありません。

まとめ

いかがでしょうか。

警備員は激務は激務ですが、それは現場やその日に行ってみなければ解らない、ギャンブル性の高い仕事と言えます。

そんな変化が苦痛なのか苦痛でないのかという考え方も出来ないほど、忙しくてたまらないこともあります。

しかしベテランの警備員でも「ナイフを振り回している犯人と対峙した」とか、「警察や救急が来てニュースになるほどの事件になった」という経験が無い人も多いです。

そこはさすが世界一安全な国の警備員といったところです。

ですがこういった事態を防ぐのも警備員の仕事です。

そのために隊員一丸となって、より早く、より負担が少なくなるように日々努めています。

こうして警備員達は、毎日を過ごしています。


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