日々生活する中で凶悪な犯罪をニュースで目にすることも少なくありません。

防犯対策を意識される方も年々増加傾向にあり、防犯に関する需要は日々高まっています。

そこで今回は大手警備会社での職務経験のある私がその経験を元に、人々の安心や安全を提供する警備会社の仕事内容について、営業職のお仕事を中心にご紹介します。

なお、今回お話させて頂く「警備」につきましては、大手警備会社が提供している機械で、24時間建物などを監視する防犯システムの事を指しています。

警報発令時にガードマンが現場に駆けつけるサービスのことです。

よくCMなどでも流れている「ホームセキュリティ」などもこのサービスの一つです。

警備会社の仕事は大きく2個の役割に分けられる

営業職

警備会社ということで制服を着たガードマンを想像する方も多いと思います。

しかし、警備会社では営業職の人達も非常に重要な役割を担っています。

簡単に言うと、会社の代表としてお客様にサービスを提案、販売を行います。

警備職

こちらは皆さんが想像していらっしゃる様な、警備の制服に身を包んだ警備員です。

24時間体制で職務に当たります。

契約している建物などに何者かが侵入した場合など、機械がそれを感知して通報し、全国各地の拠点から警備員が現場に急行します。

営業職の4個の業務

警備サービスの販売

これが営業職の最大の業務となります。

自社の商品を様々な方法でお客様にご案内します。

案内する方法はテレアポは勿論、飛び込み営業、お問い合わせ頂いたお客様へのご案内など、一般的な企業の営業職と大きな違いはありません。

しかし他の業界の営業職と若干異なることは、ご案内するお客様の業種が絞られていないことです。

個人のご自宅や病院、学校、ホテル、飲食店、美容室、スーパー、事務所、倉庫など挙げればきりがありません。

そういった多種多様のお客様に対して、柔軟に対応しサービスを販売します。

現場調査

ご提供するサービスやお客様の要望によっても勿論販売価格は異なります。

そのため、価格を提示する前にお客様とお会いし、ご要望をお聞きしながら警備したいエリア、建物を調査します。

例えば、レストランに機械を設置して24時間体制の警備を導入する際、裏口の人目につかない入口のセキュリティを強化したり防犯カメラを設置したりと、最も安全なシステムを導入できる様に営業担当が警備診断します。

工事手配、工事立会い

これも営業職の重要なお仕事となります。

契約が決まれば対象先に警備機器を設置するための工事を行います。

この工事の日程の手配、どういう工事になるのかという指示書の作成、各部署への通知、全ての指示系統を営業職が担います。

また、当日工事に問題がないか現地確認を行います。

お客様への定期連絡・定期訪問

自身が契約したお客様に対しては定期的に連絡し、不安なことや不明なことがないかヒアリングします。

契約し警備システムが導入されれば終わりではなく、アフターフォローも営業職の仕事となります。

既存のお客様から別のお客様をご紹介いただけるケースも少なくありませんので、そういったことも含めて継続して関係を築いていきます。

警備職の3個の業務

次に実際の警備職の業務について書いてみます。

警報発令時の現場急行

警備職の社員は常時待機所にて、自身の業務をこなしながら警報発令時に備えます。

ご契約頂いたお客様の建物内に何者かが侵入した場合、それを機械が察知し指令センターに通報がきます。

そこから現地を確認しに行くよう指令が出され、警備員が現場に急行します。

いつ通報がくるかは分からないため、常に準備をし現場に向かえる体制を整えます。

勿論通報が出て現場に向かう訳ですから、不審者や窃盗犯、強盗犯などと出会う可能性も0ではなく、危険の伴う仕事にはなります。

ただ、警備会社の警備員は警察のように犯人の確保を目的としてはいません。

あくまで警備会社は防犯を提供している為、無理に犯人を捉えることもありません。

侵入者に遭遇した場合には、迅速に警察や建物の持ち主に連絡し対応することが仕事になります。

誤報による現場急行

指令センターからの通報により現場に急行した際、誤報であったというケースも少なくありません。

精密機械ですので機械のトラブルやお客様の操作ミスなども多々発生します。

そういった際、簡単な機械の修理は現場に駆けつけた警備員が対応するケースもあります。

また操作ミスで通報がなされた場合には、お客様への操作方法の再説明なども現地に駆けつける警備員の仕事となります。

管理業務

大手警備会社では、警備システムを導入した対象先の建物の鍵を預かります。

自宅に警備システムを導入する個人宅でも同じくです。

これは現場に駆けつけた際に、窓から様子を伺ったら中で人が倒れているのが確認出来た場合や、火災が発生している場合など、緊急を要する際に建物中に入れるように必ず預かる契約となっています。

警備職の社員は鍵を含め警備システムを導入頂く施設の図面、お客様の家族構成や連絡先などの重要な個人情報を多々預かります。

その為業務自体も非常に細かく管理されています。

またそれらを管理する社員の行動自体も非常に厳しく管理されており、様々な報告作業等も義務付けられています。

警備会社の仕事の良いところ

やりがいを感じるポイント1:経験値を上げられる

営業職については先ほどもありました通り、幅広い業種の人達と接する機会が多く存在します。

営業職の仕事は契約を獲得することが仕事ですが、その中にはお客様との人間関係の構築も非常に重要な業務の一つになります。

お客様との関係の構築は警備会社だけでなく他の業界においても、営業職である以上非常に重要なことではありますが、ここまで様々な職種の方々と接することが出来ることは、自身が成長するために非常に大きなメリットになります。

また、新人の営業マンでも大きな企業の重役と商談するケースも少なくありません。

その分様々な知識も必要になりますし、自身で様々な業界のことをリサーチすることも重要です。

入社後すぐにそういった経験が出来ることやチャンスがあることもポイントです。

やりがいを感じるポイント2:モチベーションを維持しやすい

これは警備職の社員にも言えることですが、人々の安心と安全を提供する商材であるため社会貢献性も非常に高く、お客様からの感謝のお言葉も多く頂けることもモチベーションに繋がります。

やりがいを感じるポイント3:営業職で達成感を味わえる

営業職にとってはお客様と出会いから商談、打ち合わせを経てセキュリティシステムの導入、工事も無事終わり、24時間体制で建物の警備が始まるとなった場合は非常に達成感があります。

すんなりといく場合もありますが、勿論中々上手く行かないことも多々あります。

価格の交渉がうまくいかなかったり、工事当日に思わぬトラブルが起こったりすることも少なくありません。

そういったことを乗り越え、各部署と協力し合いながら建物の警備をスタートさせられた時は一つの大きな達成感を感じられます。

面白いポイント

先ほどから何度か書いているように、警備会社のお客様は様々な業種の方々です。

営業職であれば例えば一日の中で、大手企業の重役数名を相手にプレゼンした後に、街のパン屋さんにプレゼンを行うこともあります。

また小学校や幼稚園、図書館などの公共施設も警備対象のお客様になります。

このように日々、次はどんなお客様と出会えるのかワクワクしながら仕事をすることが出来ます。

外出が多くなることもあり、毎日同じ作業の繰り返しが苦手という方にとっては、面白みを感じられることも多い仕事かと思います。

意外なメリット

警備会社に勤めていると、建物をどのように警備するか、どこにどのような機械をつければ最も防犯対策になるのかを日々考えながら生活するようになります。

人にもよりますがそうなると例えば、休日にスーパーに買い物に行った際にも「ここが夜間、侵入の恐れがあるな」「ここに機械を設置して…」「機械の配線はあそこを通して設置できるな…」など自然と考えるようになってしまいます。

自身の自宅を購入する際や引越しする場合など、こういった防犯に関する知識が非常に役に立ちます。

ご友人や身内の人たちにアドバイス出来ることもあるかもしれません。

警備会社の豆知識

ここからは警備会社についての豆知識をいろいろとまとめてみます。

必要なスキル

警備会社において最も必要なスキルはコミュニケーション能力です。

コミュニケーションと言えば営業職だけが必要なように感じますが、実は全くそうではありません。

警備会社においては、どの部署でもコミュニケーション能力が低ければ仕事が非常に難しくなります。

防犯システムのサービスをお客様に提供するにあたっては、各部署で非常に多くの連携作業が発生します。

各部署へ指示を出したり、業務報告、連絡も常に必要になってきます。

指示を出す相手は顔も合わせたことのない、年齢も一回り以上離れた大先輩というケースもあります。

中にはちょっと苦手な先輩というケースも…。

ここでコミュニケーションが苦手となると上手く連携が図れず、サービスの提供に支障をきたす場合があります。

休暇

営業職

暦通り土日祝が休みです。

ただ自身の社用携帯電話に休日関係なくお客様から電話が鳴ることは多いです。

また自身が休みの日であったとしても、どうしても先方の要望に合わせて商談に行かないといけないケースもあります。

警備職

24時間体制を整えておかないといけないためシフト制となります。

緊急に対応が必要な場合、業務終了時間でも継続して業務に当たることも少なくありません。

給与

営業職

固定給+歩合給となります。

固定給に関しては多くはありません。

満足している社員は少ないと思います。

歩合給に関しては、大きな契約を獲得すればそれに伴いそれなりの金額にもなりますが、極端に高額にはならないです。

警備職

勤務がシフト制となるため、自身の労働時間に伴い変動します。

夜間の業務や緊急の対応などで残業となることも多々ありますので、他部署の社員に比べると比較的給与は高くなります。

厳しいところ

会社や部署にもよりますが、基本的には男性の比率が多く社内は体育会系の雰囲気です。

学生時代クラブ活動に力を入れた学生さんなどは溶け込みやすい環境かもしれません。

ただ、クラブ活動とは違い様々な責任ある業務が待っていますので、またそれとは違った苦難があります。

初めは上司に多く指導されることもあります。

それでもモチベーションを保ち、業務を遂行できる精神力が必要になります。

自分自身をコントロールできないと中々厳しいことも多いかもしれません。

また、警備職の社員に関しては24時間体制の業務である為、生活が昼夜逆転するケースもあります。

緊急の場合には業務時間が伸びるケースも少なくありませんので、人によっては体力的に楽ではない環境であるかもしれません。

全社規模の営業成績ランキング

大手警備会社では営業マンが全国に数千人勤めています。

毎年一人一人売上成績に応じて順位付けされます。

勿論事業所ごとにもランキング付けされ、常に営業成績が社員の間で共有されます。

ドラマや漫画で見たことがあるような、名前と契約件数がグラフになっている紙が事務所に張り出されます。

そしてもちろん、この順位で周りからの目も大きく変わります。

上位であればあるほど周りからも「仕事のできる人」というふうに見られるようになりますので、他の部署への仕事の依頼も出しやすくなるなど、色んなシーンで自身の意見が通りやすくなったりする好循環になります。

逆に順位が低ければこの逆になります。

どちらにせよ自分の位置を確認出来るので、今後の業務の取り組み方の改善に繋がります。

これを厳しいと捉えるか楽しいと捉えるかは人によるかと思いますが、自身の順位が上がっていく時は面白みとモチベーションが上がるのを感じながら仕事に取り組むことが出来ます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は大手警備会社のお仕事についてご案内させて頂きました。

警備会社の仕事はお客様から喜びの声や感謝の言葉も多く聞くことが出来ますし、各部署が連携し、一つのサービスを作り上げて提供する楽しみもあります。

また、様々な業種の方と知り合えるという点も、自身を成長させるのに非常に優位性のあるお仕事かと思います。

狭い業界のように見えて実は、大手警備会社では非常に幅広い商品を取り扱っています。

また海外展開をしている企業もあるため、様々な知識を得ることが出来ます。

そして今後防犯の意識はさらに高まることが予想されます。

会社の成長性もふまえて非常にオススメの業界です。

「大金を稼ぎたい」というニーズにはあまり合わない業界ではあるかもしれませんが、社会に貢献する仕事がしたい、自分自身を成長させたい、今後独立したい、という幅広いニーズに合う職場ではないでしょうか。