世にたくさん職業はあれど、なかなかに厳しいものだらけです。

中でも『長時間勤務』で『危険』で『ハイリスク』だと言われているのが警備員です。

警備員は工事現場や建設現場で車両を誘導したり、建物や人の流れを管理する、無資格の警察官のような仕事をします。

これはなかなかにプレッシャーと緊張のある仕事で、入る人が少なく出る人の多い仕事でもあります。

現警備員でも辞めたいと思っている人も少なくないです。

警備員を辞める理由にはどのようなものがあるのか、その現状と真実をご紹介しましょう。

警備員の仕事内容

立哨

交通警備で工事現場のそばに立っていたり、施設内で入退館管理をしていたり、ずっと立ちっぱなしの警備の仕事を『立哨』と言います。

目に届く範囲の安全を見守るため、また路面が濡れていたり凍結の注意喚起の役割もあります。

巡回

施設やイベントなどの大きい会場で歩いている制服姿の警備員が居ます。

これは『巡回』と言い、建物や会場内を歩いて見回る仕事です。

『立哨』を動きながら行っている状態で、万一の現場にたどり着きやすいメリットもあります。

監視

監視カメラや防犯カメラを回し、施設内やその周辺を見張る仕事です。

座りっぱなしでパソコンの画面を眺める、警備では一番ラクな仕事です。

要人や貴重品輸送

いわゆる現金輸送車やボディーガードも警備員の仕事です。

といっても一人で誰かに付きそうのではなく、複数人で壁を作ったり周囲を囲んだりして、対象の安全を保持し続けます。

暴徒や強盗の危険の高い、ベテラン向けの仕事です。

警備員の仕事を辞めたいというよくある4個の理由

警備員の仕事は、慣れない内や合わない人は本当にきついと感じます。

他業種ではやらないことばかりする上に、簡単そうに見えて実は難しい仕事も多いです。

一度居心地の悪さを感じてしまったらなかなか払拭できないもの。

警備の仕事の中で心が折れそうになってしまう瞬間を4つ紹介します。

1.仕事がきつい

警備員は出勤している以上、常に周りに目を配り、目を光らせ、神経を尖らせている厳しい仕事です。

加えて警備員ならではの周囲からのプレッシャーや、困りごとはとにかく警備員へ、という職場ルールもあります。

毎日そんなプレッシャーや緊張と向き合わなければならない警備の仕事は、人によっては大きなプレッシャーとなるのでしょう。

またよく体を動かすので、精神面だけでなく肉体面でもドッと疲れたりします。

2.仕事がつまらない

することは大雑把に言えば「視る」「歩く」「立つ」がほとんどです。

代わり映えのない毎日、見飽きた風景、簡単すぎてやりがいのない仕事。

仕事中は誰とも喋らないこともあるので、帰って寝てるほうがよっぽど建設的だ…と考えてしまうこともあります。

退屈な時は本当に退屈だし、華やかさのない仕事に飽き飽きしてしまうのです。

3.周囲の風当たりが強い

悲しいことに、世の中には職業で人を判断する人はまだまだたくさん居ます。

そんな人は「底辺職の警備員は利用者の何でも屋」と考え、パシリ扱いしたり必要以上に絡んだりしてきます。

また警備員の責務ではありますが、有事に真っ先に動けないと途端に「無能」と呼ばれて蔑まれるのです。

警備員はスーパーマンでなければならないという、周囲の冷ややかな期待に毎日晒されています。

4.上司や仲間と合わない

職場ならどこででも聞かれる人間関係のトラブルですが、警備員はちょっと違います。

上司や先輩は『警備員』という厳しい仕事を生き抜いてきた人達です。

その強固な姿勢や迫力に加え、体育会系な厳しさもあります。

いちいち何にでも細かったり、言葉がきつかったりします。

暴力は振りませんが、言動に強さがあるので萎縮してしまう人も居ます。

警備員の仕事を辞めたいという理由を乗り越えるには?

警備員の仕事は一度きついと思ってしまうと、なかなかすっきりとは立ち直れないもの。

また仕事仲間も自分と同じような愚痴を言ったりすると、余計に嫌になってしまうものです。

負の気持ちを抱えたまま働いては、仕事の効率は堕ちるばかり。

困り事・悩み事はしまい込まず、自分の強い心と仲間との協力で乗り越えましょう。

警備員として働いている時点で心は強いので、すぐに乗り越えられます。

1.仕事がきつい→仲間が居ることを忘れないで!

警備の仕事は独り相撲ではありません。

現場には必ず現場責任者(隊長)と同じ苦境に立っている仲間が居ます。

一人で背負い込まず、きつい仕事はきついと共感しあい、愚痴れる味方を作りましょう。

適度にプレッシャーや緊張を解せるように、意識して行動するとなお良いです。

また心に余裕を持って働くために、日々の健康にも留意します。

仕事に毎日を支配されるのではなく、自分が仕事を支配してやるつもりで取り組みましょう。

これにも仲間の協力や共感は不可欠です。

2.仕事がつまらない→暇な時間に耐えられるか否かが勝負

警備の仕事がつまらないと感じるのは、退屈な時間が長い時が圧倒的に多いでしょう。

「暇な時間を楽しめない人は警備員には向いてない」と、警備員経験者は口を揃えて言います。

暇な時間を楽しむには、時間が余ったら考え事をしたり妄想したり、私語も禁止されていないので喋ってもいいのです。

携帯電話を弄るのは当然ダメですが、暇つぶしを与えられるのではなく自分で対処出来るようになると、退屈な時間も苦痛になりません。

3.周囲の風当たりが強い→プライドで打ち負かせ!

警備員を馬鹿にする人は、警備員の仕事の経験が無い、憶測で喋っている人がほとんどです。

そんな人達の事など、警備員として安全を見守っているプライドがあれば何てことありません。

立派に働いているのですから、例え警備員として下に見られるようなことがあっても誇りを持って胸を張っていいのです。

また警備員は本来何でも屋ではありませんが、細かい仕事はたくさんあります。

声をかけられたらどんなに細かいことでも対応し「警備員は立派だ」と見せつけましょう。

4.上司や仲間と合わない→時間・人間等解決策はいくらでも

ただ単に性格が合わない・嫌いなタイプの性格というだけなら、それは致し方のないことです。

可能な限り関わらないようにします。

警備員はこれをしやすい職業なので、これだけでも負担は軽くなります。

また厳しい上司は警備業界にはつきものです。

言葉が厳しかったり仕事の姿勢がきつかったりします。

本人は真面目に仕事をしていて、部下や仲間をいじめるつもりはありません。

この心構えで対応しましょう。

パワハラやモラハラが疑われるようなら、遠慮なく本社や本部へ申し出てください。

警備員は厳しい元より仕事なので、働き手に余計な負担はさせないような体制が整っています。

周りの仕事仲間や私が警備の仕事を辞めたいと思ったエピソード

職を転々としていた現警備員Aさん

彼は職を転々として、自由気ままに生きている30代男性です。

性格は明るく天然気質で、警備員はいくつか転職したうちの1つでした。

彼はその性格からか、仕事仲間の中年男性との相性があまり良くありません。

事あるごとに意見が衝突し、静かな争いが耐えません。

まだ新人でドジも多い彼は、常に辞めたいと考えています。

しかし何故辞めないのかというと、経済的な問題もさることながら、「常に辞めたいと考えながら働くといざ辞める時に楽になる」のだそうです。

言い換えれば「最初から期待しない」と同じようなことでしょうか。

初めから意識を低く持っていれば楽に過ごせるという、彼なりの考えでしょう。

彼はまだ警備員を続けています。

社会人となった元警備員のBさん

元警備員だった彼は、現在警備業界と全く関係のない会社で働いています。

元々再就職先の仕事を希望していて、警備員はその仕事の勉強の合間にやっていました。

そんな彼が辞めたくなった、また辞めることになった大きな原因は『飽き』です。

夜間の交通警備で希望シフト制だったので時間は取り放題だったのですが、その自由さが逆に仇となってしまったのです。

初めは穴埋めのつもりだったのに、警備の仕事が退屈すぎて続かなかったのです。

結局彼は警備を辞めましたが、普通に東京で働き、結婚もしています。

警備員を辞めてしまった人は、どんな仕事に転職している?

警備員を離れた人は、次の仕事は何をしているのでしょうか。

再就職に傷が付くとか、そんな心配はあるでしょうか。

もちろんありません。

警備員は長時間ガッツリ働く仕事ですから、他のどんな職場でもやっていけます。

元警備員の傾向や志向を元に、再就職先をご紹介しましょう。

公務員

警備員は公務員の経験として大きなプラスとなります。

公務員になるために警備員を経験し、マナーと働く心を学びに来る人も居るくらいです。

警察官や国防省など、大幅に出世する人も居ます。

警察関係でなくとも、元警備員の政治家や国家公務員も居るくらいですので、相当に将来は明るいと言っていいでしょう。

とても優秀な人には限りますが、彼らは元警備員という経験を大いに生かしているのです。

独立開業や会社社長も

警備員は休憩時間をきっちり取れる仕事です。

なのでその休憩中は勉強のし放題。

将来の仕事のために勉強したり、予習復習する時間は十分にあります。

前述の通り暇な時間の有効活用も警備員の仕事を続けるためのポイントです。

これを上手く使えば、自分の将来設計も出来てしまいます。

暇な時間を有効に使える人は、警備を辞めても輝くことが出来るのです。

結構多い警備再就職

何だかんだで警備業界に戻ってくる人も多いです。

昔警備員だった、若い頃警備の仕事していたというシニアが集まってきます。

心身さえ健康なら何歳ででも出来る警備員は、出戻りも多い職場です。

そのために、警備業界全体で中年や老年の男性が多い傾向にあります。

辞めるときの注意点、その後スムーズに就職、転職する方法とは?

警備員を辞めることになったら、その際は現場の隊長ではなく本社や本部に直接伝えます。

その際の手続は他の業種と同じですが、後腐れなくすっきり辞めるためにはいくつか注意点があります。

辞めるときの注意点

離職票を絶対もらう

本社の担当部署に連絡して、離職票をもらいましょう。

再就職までの期間があるときの失業手当の受け取りにも使えます。

また同時に保険も変わるので、その手続も同時に終わらせておきましょう。

仕事仲間全員への挨拶

自分が出勤最後の日、たまたま休みで会えなかった人が居てお別れできなかった、ということがないようにしましょう。

警備はチームワークです。

「気が付いたら居なかった」ということが無いようにしましょう。

さすがに言い辛いものですが、今後のためには早い内に話してしまうのが正解です。

スムーズに転職するためのポイント

警備の仕事は必ず保険に入ります。

しかし次の会社は保険が無かったり、独自の保険制度があるかもしれません。

社会保険を何回も出たり入ったりしないように、警備会社と次の会社と連携して対応しましょう。

また警備の会社では、都道府県民税や各税が天引きされないところがあります。

次の会社では天引きされるかもしれません。

手取りがどれだけ減ってしまうのかもちゃんと確認しておきましょう。

転職・再就職に役立つ警備スキル

資格

警備員になる事自体に資格は要りませんが、警備の仕事で役に立つ資格はあります。

特に簡単に取れて、警備以外でも役に立つ資格として『防火管理責任者』がおすすめです。

消火設備や防災に於いての知識を持った人で、ガスや火を扱うところでは必須の資格です。

同じように『危険物取扱者』もあり、こちらも再就職にとても有利です。

特技・鵜の目鷹の目

警備員になることで、細かい変化に気がつく・状況を瞬時に的確に判断する事が出来るようになります。

これは働くことでの大きな特技となり得ます。

また冷静に対応出来るので、万が一のトラブルでも落ち着いて正常な判断が出来るのです。

普段からこの意識を持っているので、ミスもほとんど起こりません。

強い心身で難題知らず?

警備から再就職して他の仕事を始めた時、その第一の感想は「簡単」。

接客業や事務作業に行くとなお解ります。

警備員として立ちっぱなしだったり歩き通しだったのが、動かなくなったり暇な時間ができなくなったりと、他の仕事の苦労が苦労に感じなくなります。

実は大変な仕事なのに、全く苦痛にならないことも。

新しい試練は次々にやってくるのでしょうが、警備経験者にはそれを乗り越える体力がついています。

まとめ

今回は警備員の仕事を辞めたいと感じる理由や具体例を紹介しました。

仕事内容、大変な点をしっかりと具体的に把握しておくことで、実際に挑戦した時の「理想と現実」のギャップを最小限に抑えることで、意外と相性が良いと思えることも多々あります。

ぜひ様々な観点で警備員の仕事について知っていただければと思います。


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