工事現場や駐車場などで見かける「警備員」の仕事は必要な資格や経験などの条件がなく、比較的応募しやすい職種といえます。

しかし体力的にハードな仕事として紹介されることもあり、応募することに抵抗を感じている方もいるかもしれません。

実際のところ、現場の雰囲気はどのようなものなのでしょうか。

今回は私自身がアルバイトとして警備員をしていた経験から得たことや感じたこと、やりがいなどを紹介していきます。

警備員のアルバイトに応募しようかどうか迷っている方は私の実体験も参考にしてみてください。

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私はこんなところで警備員のアルバイトをやりました

警備員の仕事といってもその職種・勤務場所によって仕事内容や勤務条件は大きく異なります。

たとえば工事現場の警備員が通行する車両や歩行者を警備するのに対し、施設内警備員は来店・来館した人や施設そのものを警備する役割があります。

このような警備「対象」の違いに代表されるように、ほかの仕事と比べても警備員の仕事は「現場」により内容がさまざまであるといえます。

私の場合、アルバイト先の警備会社が工事現場の警備業務を専門にしていたため、主に工事現場における片側交互通行や交通整理などの「交通誘導警備」業務に従事していました。

交通誘導警備の業務にもまた配属される現場によって複数のパターンがあります。

ある現場では工事現場に入庫するタンクローリーを大通りから誘導し、また大通りに出庫するのを誘導する業務を経験しました。

比較的大人数で臨んだ現場では、各警備員が担当するT字路や交差点に立ち無線連絡による交通整理を実施することで、道路の舗装工事を円滑にする業務を経験しました。

警備員アルバイトの時給は?

警備員のアルバイト先となる警備会社には時給ではなく「日給」つまり日当制をとっているところも多く、私が勤務していた警備会社も一日の勤務当たりいくら、というかたちで給与計算をしていました。

警備員の仕事は現場によっては長時間労働になることもありますが、反対に短時間(半日など)勤務の現場もたくさんあります。

そのため時給に換算すると、現場によってアルバイト賃金の平均的な相場より高かったり安かったり、まちまちになります。

ちなみに日給の平均額はおおむね「6,000円~10,000円」あたりかと思います。

10,000円もらえる現場はそれほど多くはないですが、経験を積んで現場の指揮を任されるような立場になると10,000円超の日給をもらえることも可能です。

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警備員アルバイトでやりがいを感じたこと

警備員として働くことでさまざまなことを得たり感じたりすることができました。

私がこの仕事のやりがいをもっとも強く感じた瞬間というのは、現場の状況が「円滑」に進んでいることを実感したときでした。

警備員の仕事は一般的な接客・サービス業とは異なり、顧客もしくは警備対象の方々から直接感謝の言葉をいただける機会が多い職場ではありません。

むしろ警備員はその業務を正確に遂行して「当たり前」と思われています。

たとえば工事現場での警備業務であれば、警備員の職責をまっとうすることで工事が「円滑」に進捗することが、この仕事に従事する者の最大の目的といえます。

私が経験した交通誘導警備の現場では、事故はもちろん渋滞を引き起こしたり工事の停滞を招いたりせずに一日を終えることができると、すがすがしい気持ちで帰路につくことができました。

警備員の場合、この仕事の「やりがい」は業務に従事している間ではなく、ふと振り返ったときに感じるものなのかもしれません。

警備員アルバイトをやってて良かったこと

私事ですが、警備員のアルバイト以外にも過去にさまざまな職種を経験してきたので、それぞれの職場のメリットなどを他職種と比較して考えることもしていました。

ここでは今になって感じる、警備員のバイトをしていて良かったなと思えることを紹介します。

以下にあげるものがご自身の希望する勤務条件に沿うのであれば、あなたにとって警備員の仕事は魅力的な職場といえるでしょう。

効率よく稼げる

警備員バイト、とくに私が経験した交通誘導警備のバイトに特有のものとして「効率性」があげられます。

警備員の職場には工事現場以外にも、施設内警備や駐車場での誘導、身辺警護などさまざまなものがあり、すべての現場において「効率性」が実感できるとは限りませんが、少なくとも交通誘導警備の仕事は効率的に稼ぎやすいアルバイトといえるでしょう。

交通誘導警備の現場は道路の舗装工事などの工事の「種類」や「進捗状況」により実働時間に幅があります。

極端な例をあげると、中には2~3時間の稼働で日当を満額もらえることもあります。

警備員経験者、とくに交通誘導警備に長期間従事していた方々に話を聞くとよく話題になる「効率性」は、その勤務時間が工事の進み具合に依存することに由来した特徴といえます。

色んな場所に行ける

私がこの仕事に従事するメリットであると感じたもうひとつの特徴は、人によりデメリットと感じる可能性があるものではありますが、勤務場所として「色んな場所に行ける」ということです。

交通誘導警備員の場合、よほど大規模な工事でなければひとつの現場にずっと勤務するということはまれですので、結果的にさまざまな場所で勤務することになり、新しい街や行ったことのない場所を知るのが好きな方はある意味警備員に向いているのかもしれません。

とはいえクルマでの出勤を禁止している警備会社も多く、泊りがけの現場というのもほとんど聞かないので、基本的には自転車もしくは原付で行くことができる範囲での勤務になります。

そのため「旅行気分」とまではいかないですが、ご自身の住む市区町村や隣町程度の範囲においての勤務になることが多いでしょう。

警備員アルバイトのデメリット

警備員アルバイトにはメリット同様にデメリットも存在します。

私自身は勤務中それほどデメリットを感じることはありませんでしたが、ここでは他職種と比較したときに考えられるものや同僚の話をもとにしたこの仕事の特徴を紹介しておきます。

ずっと立っているので腰が痛くなる

警備員が勤務する場所は、基本的にずっと立ちっぱなしもしくは座りっぱなしという現場が多いです。

交通誘導警備員の仕事で考えると、現場に座る場所があるのはおおよそ想定できず、休憩時間を除いてずっと立ちっぱなしの仕事になります。

実際、同僚の中には腰を痛めている方も多く、そういう意味では警備員の仕事から連想されることの多い「体力的にハード」というイメージは間違っていないでしょう。

この点はご自身で認識したうえで、うまく対処していかなくてはなりません。

対処法の例としては、ずっと直立姿勢でいるのではなくその場で軽い体操をしたり、暇なときは持ち場を離れない程度で歩き回ったりと、常になにかしらの動きをすることが考えられます。

ずっと同じ姿勢のままでいることが腰痛を招く一番の原因といわれますので、それを防ぐ手立てを考えることが大切でしょう。

時々クレーマーがいる

あまり多くはないですが、たまに警備員に対してクレームを言ってくる人もいます。

交通誘導警備の現場では、警備員の誘導がわかりにくかったり渋滞が発生してしまった場合にはクレームが起こる確率が高くなります。

クレームはどの職場でも起こりうるものであり警備員の仕事も例外ではありませんが、この仕事の場合、理不尽なクレームというのはあまりありません。

ほとんどのクレームは警備や誘導の仕方がまずかったり適切ではなかった場合に起こるものです。

そのためこの現場においてのクレームは、自身の仕事をまっとうしていればそれほど気になるものにはならないでしょう。

警備員アルバイトで身についたこんなスキル

警備員のアルバイトを通じて得るものは「身体的」なものよりも「精神的」なスキルの方が多いように感じます。

ここではその中でもとくに実感したものを2つあげておきます。

責任感

警備員の仕事は「責任感」をもって臨まなければなりません。

もちろんどの仕事でもそうですが、この仕事はとくに責任感のないまま現場に立っていると即大変な事態につながりかねないため、研修時にもよく指導されました。

たとえば交通誘導警備の現場で無責任な誘導をしてしまうと事故が起きる可能性が非常に高く、その場合の損害賠償や事後処理のことを考えると、とても無責任な仕事はできなくなります。

結果的に警備員の仕事をする前よりも「責任」という言葉に敏感になっている自分に気づきます。

忍耐力

警備員の仕事には単調な動作や作業が多く、実際、勤務中に退屈な時間がないとはいえません。

しかし上述のように、現場に立っている以上は責任感をもって仕事をしないとトラブルの原因となってしまいます。

そうして警備員の現場に立ち続けていると自然と責任感と同様「忍耐力」も培われていきます。

交通誘導警備の場合は雨天勤務もありますし、夏場の炎天下の中で適度な水分補給をとりながらもずっと外で太陽に照らされ続けることもあります。

非常にハードに感じることもありますが、ここで得た「忍耐力」はきっとほかの職場でも役に立つことでしょう。

警備員のアルバイトをやっている中で嬉しかった瞬間

少し警備員バイトの大変な面ばかりを紹介してしまいましたので、以下で勤務中に「嬉しかった」瞬間も紹介しておきます。

たまに声をかけてもらえる

先ほど顧客や警備対象の方々から感謝されることはあまりないと述べましたが、たまに通りすがりの人や近所の方などに声をかけてもらえることもあります。

中には滋養強壮剤や塩あめなど心温まるプレゼントをくださる方もいて、その瞬間は本当に嬉しいものです。

ちなみに登下校中の子どもたちはかなりの確率であいさつをしてくれるので、その瞬間はとくにキビキビした動きを意識していました。

現場に必要とされていることを実感する

警備員には職務に対してプロフェッショナルな姿勢が求められます。

責任の重い仕事ということもあり、現場に立つ警備員は新人であれベテランであれ一人でも欠けることのできない存在として認識されており、自分が「必要とされている」という実感があります。

これは勤務中にはなかなか気づかないことかもしれませんが、人間は誰でも必要とされていたいものです。

私の場合は、後になって他職種と比較してみて警備員の仕事は「必要とされている感」があったなと気づきました。

警備員アルバイトはこんな人におすすめです!

最後に、警備員のアルバイトの仕事をどんな人におすすめしたいか、自身の経験を踏まえて考えてみます。

とはいえ比較的門戸は広く開けられている仕事ですので、ここにあげた特徴にあてはまらなくても、警備員の仕事に興味がある方はぜひ求人を検索してみてください。

効率的に稼ぎたい人

「警備員をやってて良かったこと」の項で解説しましたが、警備員の仕事は「効率的」に稼げる職場といわれています。

もし長時間働くよりも少々体力的にきつくても短時間でパッと稼ぎたい、という願望があるのであれば、警備員のアルバイトを始めることも検討してみてください。

もちろん警備員の仕事であれば必ず効率的に稼げるというわけではなく、警備員の職種や勤務する現場によってさまざまな特徴がありますので、まずは面接時にご自身の希望や勤務条件についてじっくり話をする機会をもちましょう。

適度に人と関わりたい人

警備員の仕事はチームワークを必要とするものもありますが、大人数で和気あいあいとする仕事というよりは、黙々と確実に自身の職務をこなす現場といえます。

また顧客などとの接点も多い方ではなく、濃密な人間関係は育まれにくい職場です。

そのため過度にフランクな職場が苦手な方や、反対にずっと孤独な作業が嫌いな方にもおすすめできます。

適当な密度で人間関係のある職場といえるでしょう。

まとめ

いかがでしたか。

今回は私自身の経験を踏まえて警備員のアルバイトの仕事を少し深掘りして紹介しました。

あくまで私個人の意見も含まれていますので一概にはいえませんが、警備員の仕事はその業務を通して得られることが多く、見た目よりも続けやすい仕事でもあると思います。

興味を感じた方はまずは求人情報をいくつかチェックしてみてください。

気になるものがあれば応募してみてはいかがでしょう。

新しい発見があるかもしれません。

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