物流センターの仕事内容20個の業務。経験者が教えます!
物流とは、販売者や生産者から消費者へ商品が届くまでの仕組みのことを指し、私達の生活になくてはならないものです。
みなさんも配達されてきた荷物を受け取ったことがあると思いますが、荷物が手元に届くまでに「物流センター」という施設が関わっているのはご存知でしょうか?
今回は、その「物流センター」について紹介していきます。
どんな施設なのかということはもちろん、仕事内容や求人についても解説します。
更には、物流センターの気になる疑問にもお答えしますので、最後まで読んでみて下さいね。
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目次
閉じる物流センターって、どういうところ?
物流センターとは、荷物、貨物の輸送における拠点となる施設です。
様々な拠点から集荷した荷物を一時的に保管したり、商品として必要な加工をしたり、種類別、出荷先別などの目的に応じ分別し、次の拠点に出荷する準備をします。
つまり、「荷物」が私達の手元に「商品」として姿を変えて届く過程にあるということです。
主な仕事内容
鮮度・品質管理
荷物(商品)の品質が保たれるよう留意し保管します。
温度、湿度管理の他、製造日や賞味期限も管理し、良質な状態で出荷できるような仕組みを整えています。
入荷検品
入荷される荷物の品質、種類、個数を確認します。
賞味期限や消費期限が切れた食品、壊れた荷物などが流通しないように確認をしています。
不良品を一度入荷してしまうと、返品に時間がかかる、もしくは返品できないことがあり、その場合は物流センターの責として処理されるため、センターの損害となってしまいます。
入荷検品は、不良品が物流センターに入荷されるのを防ぐ重大な役割を担っているのです。
出荷ピッキング
指示書に基づき、出荷先ごとに決められた種類、個数の荷物(商品)を集めます。
格納・補充
センター内での荷物の移動や整理をします。
棚への上げ下げは、フォークリフトによって行います。
加工作業
商品として必要な加工をします。
シール貼り、タグ取り付け、袋詰め、組み立てなどを指します。
事務作業
入出荷に関わる伝票作成、受領書の発行、荷物の発注や鮮度管理をします。
物流センターにはどんな種類があるの?
物流センターの求人でよくある施設のパターン
ディストリビューション・センター(DC)
商品の保管と、配送に備えての仕分けや積み替え作業を行う施設で、配送拠点と言えます。
配送に備えて在庫を持つことが特徴として挙げられます。
物流センターの中でも最も一般的なタイプです。
庫内作業として、仕分け、ピッキング、簡単な加工、検品、梱包、それに伴う補充などがあり、そのための設備(棚・ベルトコンベア・空調など)も整っています。
庫内で多くの人が作業をしています。
デポ
ディストリビューションセンター(DC)に比べ小規模で、一時保管や仕分けを目的としています。
小型の配送拠点と言えます。
トランスファー・センター(TC)
ディストリビューションセンター(DC)が配送に重点を置き在庫を持つ施設であるのに対しこちらは「通過型施設」と言い、入荷された商品を保管せずにそのまますぐ仕分けをして出荷します。
そのため在庫を持たず、庫内作業は入出荷と仕分けに重点が置かれ、指示書に基づいたピッキングなどの作業はありません。
プロセス・センター(PC)
商品へ加工を施す機能を備えています。
シール貼りやタグの取り付けも加工の一部ですが、これらの簡単なものはDCでも行うことができます。
それに比べこのPCでは、DCでは行うことができない加工を行えるように、それに応じた機能・設備を持ちます。
肉や魚を捌いたりパックに詰めたり、部材の組み立てを行ったり、その機能に合わせた特殊な設備を備え、工場のような機能も備えているのが大きな特徴です。
このPCにDCの機能も加えた施設もあり、こちらはプロセスディストリビューションセンター(PDC)と呼ばれています。
物流センターの募集でよくある職種
ピッキング
出荷作業の一部で、指示書に従い配送先ごとに定められた物品、数量を集める作業です。
パレットという荷物を載せる板状の物や台車に荷物を載せて、指定の場所まで運びます。
検品
入荷及びピッキングされて集められた荷物(商品)が、指示書に定められた種類、個数、品質であるかを確認します。
指示書と異なる荷物(商品)が集められている場合は、この時点で再度ピッキングを行います。
フォークリフト
センター内での荷物の移動や整理、補充作業をフォークリフトという特殊な機械により行います。
重く大きな荷物は人力では動かすことができないため、物流センターにとってなくてはならない存在です。
運転には免許証(講習修了証)が必要になります。
事務
納品書及び受領書発行等、伝票整理をします。
また、発注や鮮度管理も行い、賞味期限切れの商品の返品なども扱います。
業務に就くにあたっては、パソコン操作のスキルを求められることもあります。
加工・組み立て
商品の加工を行います。
食品の袋詰め、肉や魚を捌いたりパックに詰めたり、値札などのタグやシールを貼り付けたりします。
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物流センターでよくある募集内容とは?
「出荷ピッキング」「簡単な加工作業」が多く見られる傾向があります。
業務内容が比較的簡単で分かりやすく、未経験者でもすぐに覚えることができるからでしょう。
また、時期や需要に応じて多くの人員が必要になる場合が多々あるので、募集の機会が多くなります。
その他フォークリフト業務も多くありますが、フォークリフトは免許所持者のみ操作することができる機械であるため、免許取得が必要です。
給与相場
場所にもよりますが、時給1,000円前後が多いようです。
早朝や深夜時間帯に就労した場合は、別途手当があります。
また、フォークリフト業務は一般業務(ピッキングなど)よりもやや高めに時給が設定されている場合もあります。
雇用形態
アルバイトまたはパートタイムがほとんどで、勤務時間帯も様々です。
一時的な物量増に伴う人員不足の場合は、派遣作業員を募集している場合もあります。
勤務時間や休日、残業
勤務時間
物流センターは24時間稼働状態の場合が多く、業務に応じて時間帯は様々です。
人員が多く必要な部署への配置を考慮しているからか、短時間勤務が可能なところが多いです。
物量や繁忙期、閑散期によっては残業や早退がある場合があります。
休日
最近は、週休2日制が増えてきました。
しかし、物流という時間に関わらず稼働している業務なので、多くはシフト制です。
そのため、休日の曜日は一定していないと考えたほうが良いです。
有給休暇は法律の範囲内で取得できます。
福利厚生
アルバイトやパートタイムでの雇用の場合は、センター運営会社の社員とは規定が異なる場合があります。
勤務場所
物流センターは、広い敷地が必要であったり交通拠点(高速道路インターチェンジ・貨物駅・港湾など)の近くに設置されることが多いことから、交通機関が不便な場所になることもあります。
場所によっては最寄り駅からの送迎バスなどがありますが、早朝や深夜の勤務の場合は、車や自転車などでの通勤となることもあります。
職種別でみる、求められる人物像
ピッキング
多くの場合は、一人での作業になります。
一人で目的を達成することで充実感を得られる人に向いています。
商品によっては重さを伴うものもあります。
その場合、力に自信がある人には最適の業務です。
加工作業
商品の品質に直接関わる作業でもあります。
細かく丁寧な作業ができる人材が求められます。
入荷作業
納品ドライバーと常にコミュニケーションを取りますので、会話が好きな人、チームワーク作業が得意な人に向いています。
また、破損など様々な理由で荷受けができないときは、きちんと説明して断ることができないといけません。
検品
常に品質を確認する業務ですので、品質を守る意識が高い人に向いています。
また、ピッキングされた商品が指示書通りに集められているかの最終的な確認も業務の一つなので、正確さも重要です。
フォークリフト
機械や乗り物の操作が好きな人には取り組みやすいと思いますが、扱いによっては事故や損害が出る恐れもあるので、集中力や注意力が特に求められます。
必要なスキルや資格、経験
フォークリフト
免許証(講習修了証)が必要です。
ピッキング・加工作業
未経験でも業務可能です。
必要な技術や知識は就業中に指導を受けることになります。
各職場によってその内容は異なります。
事務作業
最近は入荷処理や商品の発注はパソコンにより行うところが増えているので、一定のスキルを求められることがあります。
物流センターのおすすめ求人のポイント
業界初心者なら、ピッキング
誰でもすぐに取り組める仕事です。
物流の仕組みや商品知識が同時に身につき、将来ステップアップする際の基本的な知識も身につきます。
この業界に興味を持ったら、まず挑戦していただきたいです。
流通過程を知ることができる、商品の加工作業
「荷物」が「商品」としての機能を持つ過程に関わるものです。
値札などのタグ付け、袋詰め、魚や肉であればカットしたりパックに入れたりして、私たちが日常的に見かける「商品」になります。
時期によっては、商品に景品など付属品の取り付けやシール貼りも行います。
私達が普段店頭で見かける商品の流通過程などを知ることができ、身近に感じることができます。
高収入を狙うなら、フォークリフト
ピッキングなどに比べて給与水準が高く、高収入が見込めます。
機械操作なので危険や緊張が伴うものですが、センター内の大きく重い荷物を動かす「動脈」の役割を担います。
センターの全体像も見え、やりがいを得ることができるでしょう。
物流センターについてよくある疑問
面接でよく訊かれることは?面接合格の秘訣!
単純作業の繰り返し、時には残業や力仕事を求められることもあるので、まずは「やる気」を問われます。
また、終日稼働している職場がほとんどなので、勤務できる曜日や時間をよく確かめて応募するようにしましょう。
勤務時間の融通がきく人は、特に喜ばれます。
職場によっては服装や髪型などの規定があるので、面接の際は最低限の身だしなみを心がけましょう。
未経験でも応募できる?
ピッキングなど未経験でも応募できる業務が数多くありますから、この点は安心です。
むしろ、採用後の意欲の有無がポイントになります。
雇用形態によって任される仕事はどう違うの?
ピッキングとフォークリフトなど、雇用契約が異なる(主に給与水準が異なる)場合は仕事の内容が異なることがあります。
しかし、入出荷等の需要によってその日の人員配置が変動することが多々あるので、どの部署に配置されても対応できることが望まれます。
例えば、ピッキング作業員として契約しても、検品や事務など他の業務も命じられることがあります。
残業は多いの?
その時期の商品の需要により異なります。
取り扱っている商品の需要が高い繁忙期には残業があり、逆に需要が低いときには早退や休日となる場合があります。
多くの場合の雇用形態がパートタイムやアルバイトのため、需要による細かい出勤調整が入ることがありますから、そのあたりは面接時に確認してみましょう。
「軽作業」として募集されていることが多いけれど、力仕事は本当にないの?
ピッキングや加工作業は「軽作業」と説明されることが多くあります。
言葉だけを聞くと軽い荷物を扱う楽な印象があり、女性でも容易に取り組めるように思われます。
しかし、この「軽作業」には具体的な定義はありません。
そのため、実際には10㎏以上の重さがあるような物の移動があったとしても「軽作業」の部類に入ります。
ピッキングでは、商品によりますが例えば飲料のケース(24本入)一つで15㎏ほどあるものを積み上げたり、個々では軽い雑貨でも、入荷された状態(箱に詰まった状態)であればある程度の重さがあるものを扱うことになります。
重量のある商品を扱う仕事は男性が割り当てられることが多いですが、女性の場合でも決して「軽くて楽」とは言えませんから、面接の際に業務内容をよく聞き、可能であれば見学をさせてもらい、納得してから就業することをおすすめします。
業務に携わるうえで必要なものはある?
扱う商品にもよりますが、軍手、安全靴、帽子、エプロンなどを装着し、動きやすい服装を心がけます。
その他、配属先によって特殊な道具が必要になる場合もあります。
物流センターで働く際の注意点
事故、怪我に注意する
物流センターには多くの物が集まり、フォークリフトが走行していたり、特殊な機械なども多くあります。
そのため、事故や怪我のないように注意が必要です。
各センターには事故防止対策として様々な規定があるので、必ず守りましょう。
安全靴は着用必須とし、帽子やヘルメット着用を義務化しているところもあります。
守秘義務を守る
業務で知り得たことは外部に漏らさないことです。
物流センターに集まる物の中には、業務のみで使用するものや、発売や発表前の商品もあります。
これらの情報を外部に漏らすと取引先の信用を失うことなり、果てには自分の仕事そのものを失うことにも繫がります。
時間の意識を持つ
ピッキングなどの出荷作業には、配送などの都合により時間の制限があります。
「◯時までに◯をやる」など、時間で目標を立てて業務に取り組むことがあります。
「安全で、正確に素早く、効率良い」仕事が求められます。
破損させない
荷物を落としたりして壊してしまうと「破損品」として出荷できなくなり、多くの場合は廃棄処分となり会社の損害になります。
荷物(商品)の扱いには充分な注意が必要です。
まとめ
物流はその字の通り「物の流れ」です。
普段私達が何気なく使用している様々な物品は、多くの人々の手によって運搬、仕分け、加工され、私達の手元に届きます。
その仕組みを知ることができるのが、この物流センターの仕事です。
仕事を通して、この流れの一端に関わる喜びや、やりがいを感じることができます。
また、身体を使い、動き、組み立てたり作り上げたりする仕事をしていく中で、自分がほんの一部ではあるもののこの世の中を動かしている、そんな実感が得られると思います。
これまでより自分の世界が広がるこの仕事に携わってみませんか?
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