グランドスタッフの正社員を目指している方はぜひご覧ください。

女性に人気な航空業界の中でも、キャビンアテンダントをしのぐほど人気なのがグランドスタッフなんです。

そもそもグランドスタッフとはどういう業務でいくら給料をもらっているのでしょうか?

今回はそんなグランドスタッフの正社員で働くにはどんな求人があるのか解説します。

また、グランドスタッフは、契約社員やバイト、正社員とはどのような違いがあるのかなどの気になる疑問についてもお答えします。

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グランドスタッフはどんな仕事?

グランドスタッフは、空港で「空の旅」のお手伝いをするのが仕事。

カウンターでの搭乗手続きでは、渡航書類のチェック・搭乗券の発券・荷物のお預かり・座席や機内食の要望などに対応します。

搭乗ゲートでは、お手伝いを必要とするお客様のケア、搭乗口にいらっしゃらないお客様の捜索などを行い、無事お客様の搭乗を見届けるのが仕事。

その他、ラウンジ業務やオフィスで運行のオペレーションを行う仕事があります。

上記は、出発便についてのお話ですが、もちろん到着便の担当者もいます。

乗り継ぎのお手伝いが必要なお客様の対応、機内で具合が悪くなったお客様の引き継ぎ、荷物の破損や捜索が必要なお客様のケアなどを行います。

グランドスタッフの正社員の大まかな仕事内容

新卒で入社した場合、チェックイン業務かゲート業務からキャリアをスタートします。

会社にもよりますが、空港業務の基礎から学ぶため、チェックインカウンターとゲート業務を2~3年かけて経験します。

チェックインカウンターと一口に言っても、その業務は様々で、チェックインの他に、マイレージカウンター、予約発券カウンターなどを経験し、チェックインカウンターで責任あるポジションへとステップアップしていきます。

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グランドスタッフの正社員、年収はどれくらい?

グランドスタッフは、給料が安いことで有名です。

お金は関係ない!と言いたいところですが、業務内容と給料が見合っているかと言えば、感じ方は人それぞれ・・・。

また、勤務地によっても相場は変わってきますので、羽田空港・成田空港・関西空港といった大きい空港で勤務した場合の年収で解説します。

新卒で正社員入社した場合

会社にもよりますが、毎月の給料相場は18万円前後です。

これに、時間外勤務手当や深夜勤務手当など各種手当がつき、賞与が年2回ほど支給されますので、年収は280万円程度です。

昇給制度を導入している会社がほとんどですので、30代で300万円前後、40代で330万円前後になる見込みです。

正社員として転職した場合

転職の場合も会社によりますが、入社時の月給は16万円~18万円程度です。

各種手当がつき、賞与年2回が平均的ですので、最初は新卒と同じく280万円程と思っておいたほうがよいでしょう。

ただし、業務経験者や一定のスキルを持った人は、随時昇給する場合がありますので、月30万円近くまでになる人もいるようです。

人によりますが、早く管理職に就くと30代で350万円前後、40代で400万円前後になりますが、普通の正社員であれば新卒と変わらず30代で300万円前後、40代で330万円前後です。

グランドスタッフの正社員でよくある募集内容とは?

グランドスタッフの正社員募集には、どんなものがあるのか、平均的な募集内容をみていきます。

給与相場

羽田空港や成田空港といった大きい空港勤務の場合、初任給は月18万円前後です。

休日・残業

シフト勤務のため、基本的には4日勤務2日休日の勤務形態です。

シフト勤務なので基本的に残業はありませんが、イレギュラーがあった場合には、残業して対応します。

また、通常業務が終わった後、バックオフィスでの仕事もありますので、残業になることがあります。

求められる人物像

グランドスタッフに求められる人物像は、どんな人でしょうか。

いろいろ考えられますが、代表的な3つをご紹介します。

人と接することが好き

たくさんの人と接することができる、楽しい仕事ですが、お客様は優しい人たちばかりではありません。

悪天候で飛行機が飛ばなかったときなど、お客様から詰め寄られ、クレームを浴び続けるなんてことは日常茶飯事。

それでも、この仕事を続けられるのは、人と接することが好きだからだと思います。

気配りができる

相手の立場に立ったサービスを求められるのが、グランドスタッフの仕事。

例えば、車椅子のお客様とお話するときは、しゃがんで目の高さを合わせるだけでも、お客様は安心します。

ちょっとした気配りができることも、この仕事には必要です。

冷静な判断力を持っている

突発的なことが起こりやすいのが、グランドスタッフの仕事。

搭乗手続きを締め切ってまもなく、お客様がいらっしゃった!なんてことはよくあります。

お断りすれば済む話ですが、お客様の立場に立ったら、乗せてあげたいところ。

便名を確認し、日本人であればビザなしOKの渡航先か(書類確認に時間がかからない)、預ける荷物があるか(飛行機に荷物を乗せるには時間がかかる)などを確認したら、上司に指示を仰ぎます。

どんなことを確認して上司や他部署に報告すればスムーズに仕事が進むか、冷静に判断し対処しなければなりません。

必要なスキルや資格、経験

英語の資格は取得しておきましょう。

国際空港の羽田空港や成田空港、関西空港などは英語が必須です。

最近は、英語力を応募の必須条件としている会社が増えたので、実用英語技能検定2級以上またはTOEIC550点以上を目指しましょう。

友人(日本人)の話ですが、アメリカ人の旦那様と羽田空港でチェックインをしている時、ビザの関係でグランドスタッフが旦那様に説明をしなければならなかったのですが、そのスタッフは英語ができず、友人に通訳を頼んできてびっくりしたそうです。

私も英語は苦手だったのでよく分かるのですが、苦労したことの1つが、空港で使う英語は特殊だということ。

ビザや特別な荷物・体調(アレルギーや病気・怪我の程度)など、専門的な話を聞き出さなければなりません。

その他、中国語や韓国語が話せるとさらにアピールポイントとなります。

また、グランドスタッフは接客業ですので、人と接する仕事や活動をしておくと良い経験になります。

派遣やアルバイトと正社員はどう違う?

雇用形態によってどのような違いがあるか、見てみましょう。

仕事の量や責任の度合いは変わる?

派遣社員・アルバイトと正社員では、仕事の量も責任の度合いも変わります。

派遣社員やアルバイトは、最も基本的な仕事(例えば、チェックインカウンターであればチェックインのみ)を行い、何か分からないことがあれば正社員に確認したり、正社員へ仕事を引き継いだりします。

このように、正社員は派遣社員やアルバイトをフォローしなければなりません。

そのため、次から次へといろいろな研修を受け、仕事の幅を広げていきますので、業務量は格段に多くなります。

端末処理においても、正社員は派遣社員やアルバイトより複雑な業務をこなすなど、ワンランク上の業務を行えるよう教育を受けます。

また、正社員には異動があります。

正社員であれば、将来的に責任者として活躍することを期待されますので、異動して様々な業務を経験しなければならず、人によっては1年で異動していく人もいます。

正社員は、空港の仕事のプロフェッショナルとなるべく育てられますので、大変な反面しっかりと教育を受けることができ、様々な仕事に挑戦できるという、醍醐味があります。

仕事内容は変わる?

上記のように、正社員と派遣社員・アルバイトでは仕事の幅が違うので、明らかに仕事の内容も変わってきます。

カウンター業務やゲート業務が終わった後も、オフィスに戻ってから海外の空港とやりとりしたり、残務処理をすることもしばしば。

また、正社員はいずれ責任者となるべき人なので、勤続年数とともに立場も上がっていきます。

グランドスタッフの平均年齢は、30代前半。

つまり、早い段階で責任ある立場へと変わっていきますので、そのプレッシャーもあります。

グランドスタッフになりたい人が多い反面、辞めてしまう人も多く、今はじっくり時間をかけて教育することができず、なかなか人が育たないのが現状です。

私も、入社2年目で責任ある立場に立ったとき、自分の能力が足りていないのではないか、とても不安になりました。

また、正社員として働くと、所属する部署内で担当する業務もあります。

私には研修担当として、いつ・誰に・どんな研修を受けてもらうか、スケジュールを立てる仕事がありました。

どの人にどんな仕事が向いているか、また人の流れなどを考えながら人を育てていく、これも正社員の大切な仕事です。

それぞれ求められるスキルは?

どの雇用形態であっても、求められるスキルに大きな違いはありません。

お客様にとって、正社員であろうと、派遣社員であろうと、アルバイトであろうと、グランドスタッフに変わりはないからです。

ビジネスマナーがしっかり身に付いていること、語学スキルがあることは必須条件です。

過去にアルバイトや別の職業で、接客スキルを身に付けていれば、大きな武器となるでしょう。

また、どの業務をとってもパソコンを使いますので、パソコンに慣れておく必要があります。

グランドスタッフは、一般事務や営業事務といった事務職ではないので、WordやExcelはほとんど使用せず、専用の端末を使います。

事前に専用端末を勉強することは難しいと思いますが、「パソコンが苦手」という状態にはならないようにしておきましょう。

収入面は?

雇用形態の違いによって、収入面にはどのような違いがあるかみていきます。

正社員

基本給に加え、交通費支給、住宅手当や地域手当・時間外手当など、各種手当が付きます。

30代半ばで月20万円、40代半ばで23万円前後です。

また、正社員のメリットといえば賞与があることですので、年収にすると30代で300万円以上、40代で330万円以上になります。

正社員の場合、管理職に就く人もいますので、その場合年収は400万円以上となります。

派遣社員

旅客数の多い羽田空港や成田空港であっても、時給は一般事務とほぼ同額の1600円~1700円程です。

派遣社員ですので、交通費が出ないことが多いですが、一部支給される求人や、配車エリアに制限はあるものの、公共交通機関で通勤ができない時間帯はタクシー配車を利用できるメリットがあります。

時給制ですので、働いた分だけが収入となります。

アルバイト・パート・契約社員

羽田空港や成田空港で時給1000円~1300円、地方空港で900~1100円が多く見受けられます。

交通費は規定内で全額支給、時間外手当など内容は会社によって様々ですが、各種手当が支給されます。

こちらも時給制ですので、働いた分だけ収入となり、契約社員の場合、年収が280万円程度です。

グランドスタッフの正社員になるために他にも知っておきたいこと

スクールに通ったほうがいい?

一概には言えませんが、通ったほうが採用試験の際、自信につながります。

独学では分からなかった自分の弱点や、「もっとこうしたほうが良い」といったアドバイスを講師から受けられますし、周りの人からの刺激も受けられます。

新卒の人は、航空業界以外の採用にも役立ちますので、通って損はないでしょう。

通うことを検討する場合は、いくつかのスクールを見学し、自分に合ったスクールか比較検討することをオススメします。

大手だから良い、というものではありません。

周りの人と自分を比べてしまうのが嫌な人は、マンツーマンで指導してくれるスクールなど、自分に合ったところを見つけてください。

実際、見学に行ってみると違いを実感できます。

キャビンアテンダントとの併願はできる?

可能です。

実際、キャビンアテンダントが第1志望の人がグランドスタッフを受けることは多いです。

また、キャビンアテンダントの試験に落ちた人がグランドスタッフとして仕事をしながら、キャビンアテンダントの試験に再チャレンジ、という人もたくさんいます。

ただ、面接ではグランドスタッフが第1志望である理由を明確に言えるようにしておきましょう。

私は、スクールでの面接練習で、「なぜキャビンアテンダントではないのか」という質問を何回か受けました。

あくまでもグランドスタッフが第1志望、という気持ちで対策を立ててください。

まとめ

いかがでしたか?

グランドスタッフの正社員としての募集は、決して多くありません。

また、業務内容に比べて薄給なため、大変な思いをしても贅沢ができるほど稼げる訳でもありません。

ですが、他では味わえない経験ができるのがグランドスタッフです。

これからグランドスタッフを目指す人が、正社員として長く働けることを願っています。

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