グランドスタッフというと聞き慣れない仕事で多くの方からどんな仕事?と聞かれます。

空港でチェックインをする仕事と説明すると華やかなイメージで楽しそうと言われますが、実は、かなりの体力勝負でスピードも重視されるので簡単な仕事ではありません。

国際線業務の経験をもとにその内容を詳しく紹介していきます。

なお、グランドスタッフの働き方は2種類あり、航空会社の職員としてグランドスタッフをする場合とハンドリングのみを担当する会社に所属し、担当した航空会社のハンドリングを行う場合です。

基本的に内容は変わりませんので参考にしてみてください。

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グランドスタッフの仕事は大きく3個の役割に分けられる

出発

皆さんが想像されるのは、カウンターでのチェックインだと思います。

実際にカウンターに立ってチェックインを行います。

お客様をお待たせしないようスピードが重要であり、なおかつ、たくさんの確認事項があります。

この確認を怠ると大きな問題に発展してしまいますのでかなりの集中力が必要になります。

また、定時運航を重視するので協調性が大切になってきます。

到着

到着の業務を行います。

税関や入管、検疫とのやり取りを行い、到着したお客様の対応や受託手荷物の未着や破損等が発生した際の対応窓口となります。

対応時は、お客様からの意向を聞きながらも会社の規定に則った補償を提案しなければならず、迅速かつ丁寧な対応が必要になります。

発券

航空券発券や変更、超過料金の徴収などを行います。

お金のやり取りだけと考えられるかもしれませんが、最近では、航空券も電子化されているため、全てシステムで業務を行います。

また、航空券のルールが細かく、同じ路線であっても種類がたくさんありますので、最初に覚えることはたくさんあります。

超過料金も重量超過、個数超過や路線等によっても金額が違う為、計算が複雑です。

さらにお金を扱う為、経験者が担当します。

出発担当者の6個の業務

チェックイン

エコノミークラスのお客様を対象にチェックインを行います。

カウンターにいらっしゃるお客様を笑顔でお迎えし、パスポートを預かり、搭乗手続きをします。

受託手荷物のある方は、お預かりします。

皆様が想像するチェックインだと思いますが、実は、この間に確認する項目がたくさんあります。

有効なパスポートであるかどうか、パスポートとの本人照合、滞在に必要な書類(ビザなど)が揃っているか、機内持ち込み品や受託手荷物に危険物等が入っていないか、お客様が体調を崩されている場合は、ご搭乗していただけるかどうかなど、短い間に様々なことを確認する必要があります。

そんなに細かなことを確認しているにも関わらず、チェックインカウンターの台数や時間、職員の人数も限られている為、迅速に対応します。

定時運航と保安や安全を一度に意識して行う為、集中力と臨機応変な対応力が必要になります。

ファーストクラス、ビジネスクラス担当のチェックイン

基本的な業務は、チェックインと変わりませんが、ファーストクラスやビジネスクラスにご搭乗のお客様ですので、新人ではなく、経験者が担当することが多いです。

通常のチェックイン同様、スピードも重要ですが、丁寧な接客も重視されます。

また、細かな質問を受けることが多いので、知識が必要になります。

航空会社のマイレージを貯めて階級が上のクラスになったお客様も対応するのでお客様のご要望に添えるように対応が必要になります。

統括コントロール

出発の統括を担当します。

遅延等の確認や、チェックイン状況の確認、バランスの確認(飛行機を飛ばす際にバランスが重視されます)をします。

職員の配置や状況確認を行います。

遅延しないように先回りで行動し、様々な部署と連携を取りながら、業務を行いますので、一度にたくさんの仕事をします。

基本的には、遅延等の問題が発生した場合、統括コントロールの判断ミス等で責任を負うこともあります。

すぐに判断が必要になることもあるので経験豊富な職員が担当することが多いです。

ゲート担当者

ゲートでのパスポートチェックや搭乗の手伝い、アナウンス等を行います。

パスポートチェックは、本人確認を行うと同時に、誤搭乗を防ぐ為に便名の確認なども行います。

また、同時に体調の優れない方がいらっしゃらないか、お手伝いの必要なお客様がいらっしゃらないか等を確認します。

ゲート責任者

ゲートでの人員配置や乗務員との打ち合わせ等を行います。

ゲートの搭乗状況を確認しながら、統括コントロール担当者と連携を取ります。

バランスの最終確認や乗務員との最終の打ち合わせを行い、出発準備を整えます。

出発便に関して統括コントロールの次に責任のある担当になります。

カウンター前のサービス要員

カウンター前でチェックイン待ちのお客様の人数確認やパスポート等の確認を行います。

お客様に行き先等を確認しながら、セルフチェックイン機がある場合には、そちらに誘導をして、少しでも待機時間をなくすように対応します。

到着担当の3個の業務

到着業務

必要書類を税関や入管、検疫などに提出しますが、その際に到着予定の人数やカバンの個数等を事前に知らせます。

また、到着エリア内で起きる全てのことを対応しますので、入国書類や税関書類の作成のお手伝いをすることもあります。

もし、車椅子などのお手伝いの必要なお客様がいらっしゃれば対応します。

未到着カバンの対応

該当便の前の飛行機で乗り継ぎをされたお客様で前便が遅延し、乗継時間が短くなった場合、お客様は無事にご搭乗されてもカバンのみ搭載が間に合わい場合があります。

基本的には、次の便で搭載後、代理で通関等を終えた後にお客様の希望先まで配送します。

場合によっては、補償金をお渡しすることもありますのでその交渉をします。

カバン破損の対応

搭載や返却中のベルトコンベアや運送中にカバンが破損する場合があるので、お客様と補償について交渉します。

カバンが破損して気分を害されているお客様に対して補償の話をしてご納得いただかなければならないので交渉術が必要になってきます。

航空会社にも補償の算出基準があり、基本的には、お客様のご要望よりも安く補償されることがほとんどですので、お客様がさらに気分を害されないように、注意しながら対応します。

発券担当の3個の業務

航空券発券

基本的には、予約センターなどが行う業務ですが、まれに空港で航空券の発券を行う場合もあります。

航空券は同じ区間であってもチケットのクラスが豊富で航空券代や手数料、有効期限などが違うため、お客様の要望に合わせた航空券を発券します。

発券の際には、お客様に細かく説明する必要があり、間違って発券してしまうことがないように気をつけます。

航空券の変更

名前を間違えて発券した場合や日付の変更、便名の変更が必要な際に航空券の変更手続きを行います。

簡単な作業ではなく、先述したとおり、航空券のルールが複雑な為、変更可能なチケットであるかの確認から手数料、変更後のルール等を確認しながら変更します。

変更後のルールについてもお客様に正確に伝えなければならないので注意して行う必要があります。

超過料金の計算、発券

受託手荷物が無料手荷物許容量を超える場合にお客様から徴収しますが、区間、重量、個数やサイズ等で金額が違うため、計算が複雑になります。

キャビンアテンダントとの違い

この仕事をしていて良く聞かれるのが飛行機に乗ってるの?という質問ですが、全く違う業種です。

キャビンアテンダントは機内で仕事をし、サービス要員、保安要員としての役割があります。

グランドスタッフは、空港で仕事をします。

基本的には、お客様にサービスをして保安についても注意する点は類似していますが、キャビンアテンダントは、ビザ等の確認までは行いません。

ビザ等の確認は、出発空港のグランドスタッフが行う為、ビザ未所持等でお客様の入国に問題があった場合は、グランドスタッフの責任になります。

また、グランドスタッフは定時運航を目指しています。

定時運航のためにお客様に犠牲になっていただかないといけない場合も多く、出発間際になるとお客様と一緒に走って搭乗を促す場合もあります。

サービスとしてどうなの?と思われるかもしれませんが、グランドスタッフにとっては、定時運航が何よりのサービス提供になるので少し厳しく対応する時もあります。

キャビンアテンダントの仕事内容は、こちらの記事を参考に!

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グランドスタッフの良いところ

やりがいを感じるポイント

毎日が新鮮である。

全ての担当ができるようになれば、毎日違う業務をするので仕事をしていても新鮮味があります。

また、対応するお客様が毎日違うため、接客をしていても新鮮味があります。

責任感が持てる

確認事項が多く、たった一つのミスであっても大きな問題に発展するため、責任を持って仕事をしなければなりません。

プレッシャーはありますが、自分の仕事に責任を持って取り組めるのでやりがいを感じます。

お得なポイント

航空会社の割引制度を利用して安く飛行機に搭乗できる。

会社の雇用形態によって差はありますが、航空会社の職員であれば、かなりの格安で搭乗することができ、同じアライアンスの飛行機も格安で搭乗できるなどの利点があります。

ハンドリング専門の会社に所属していても枚数の制限等はありますが、格安で搭乗できます。

会社によっても様々ですが、約1割の金額で搭乗できる場合もあります。

旅行に行きやすい

上記の通り、格安で飛行機を利用できる点や、シフト勤務の為、休みも希望が出しやすく、早番終わりから1泊2日の旅行に行くことなどもできます。

一つ欠点は、職員専用のチケットは予約が確定できない為、人気路線には搭乗できません。

面白いポイント

グローバルになる

チェックイン時には、様々な国籍のお客様を対応する為、その国々の文化に触れたり、言語に触れる機会が増え、考え方、言語力がグローバルになります。

接客時も多国籍の為、それぞれの国に関心を持つことができます。

言語は、英語が必須になりますが、それ以外の言語も優遇される場合がありますので勉強することをおすすめします。

\グランドスタッフの仕事に「やりがい」があると感じた人は/

グランドスタッフの仕事をはこんな人におすすめ!

体力のある人

グランドスタッフの仕事は、華やかに見えてかなりの重労働です。

早朝、深夜等のシフト制勤務に加え、イレギュラー等発生時には、家に帰られない場合もあります。

また、お客様の重たいカバンを持ったり、ゲートにいらっしゃらないお客様の捜索で走ったり、車椅子ケアなどで体力が必要になります。

タフな人

少し、上述と似ていますが、激務な中、クレーム等も受ける為、いちいち落ち込んでいては身が持ちません。

自分なりのストレス発散方法を見つけだし、すぐにリフレッシュすることができる人が重要になってきます。

言語に興味のある人

英語が基本になりますが、できない場合は、入社して覚えることもあります。

航空会社によっては、そこの会社の現地の方をチェックインすることが増えるため、その現地の言葉を覚えるとよりスムーズにチェックインができます。

言語は、興味がないと覚えられませんので、言語に興味のある方がおすすめです。

責任感と協調性が持てる人

仕事一つ一つが失敗の許されない仕事の為、責任感を持って仕事をすることが大切になってきます。

また、定時運航で飛行機を飛ばすには、職員同士の協力が必要になります。

こまめに連携を取ることが非常に重要になります。

みんなで1機の飛行機を飛ばすという思いがなければ運航できません。

また、他人がしたミスも自らのミスと考えることで次回から全員で注意することができます。

責任感と協調性がない人は、グランドスタッフの仕事はできません。

言葉遣い等がきちんとできる人

基本的に接客業の為、言葉遣いが重要になります。

お客様や職員同士で話す際などの言葉遣い、また、方言なども使用してはならず、地方空港であっても標準語でアナウンスを勉強したり、接客用語を勉強したりします。

制服を着ているため、空港内で食事をしている際等も言葉遣いに注意しなければなりません。

グランドスタッフに華やかなイメージを持たない人

少し厳しいお話ですが、航空業界は華やかなイメージを持って夢見る方が多く、入社してみて大変さに気づく人が多いように感じます。

どんな仕事もそうだと思いますが、想像よりも覚えることがたくさんで挫折される方をたくさん見てきました。

また、責任ある仕事のため、こんなはずじゃなかったのにと思われる方もいらっしゃいます。

華やかなイメージを持ちすぎないことをおすすめします。

\グランドスタッフが自分に合ってるか心配という人は、向き不向きの相談を/

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まとめ

グランドスタッフについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

華やかな世界を想像している方が多いので少し衝撃だったかもしれません。

少し大変に感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、何年働いていても様々なことを経験しても毎日が新しい日々になります。

華やかで英語が話せる人しかなれないと思われることも多い職種ですが、最初に覚えることが大変な仕事ですが、どんな方でもできます。

これを読んで少しでも興味を持っていただけたらうれしいです。


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