和菓子店や洋菓子店の生菓子や焼き菓子、スーパーやコンビニなどに並ぶ袋菓子などの新製品に店頭で出会うと心躍りますね。

その新製品を開発している職種の求人、菓子商品開発求人はどのようなものなのでしょうか。

仕事内容や求人の条件に注目してみたいと思います。

どんなことにやりがいがあるのか、菓子商品開発の仕事に向いているのはどんな人なのかをじっくり解説します。

菓子商品開発の仕事はどんな仕事?

菓子の商品開発とは、具体的にどのようなことをする仕事なのか解説します。

簡単に言うと、文字通り新しい商品として売り出せる菓子を作るということになります。

単純な味の開発だけではなく、ブランドイメージや、コスト、流通に問題がないかということなども、しっかり考えていかなくてはならない仕事です。

菓子商品開発の大まかな仕事内容

洋菓子店では、パティシエが、また和菓子店では菓子職人が担当することが多くなることでしょう。

まずは、おいしくて、購買者に好まれる(売れる)商品を作るというスタンスで開発に取りかかることになります。

過去のレシピや定番商品などの改良や、あるいはそれらにない要素を入れたりしながら新たな菓子を考えます。

試作・試食を繰り返しながら、商品にするためにレシピを練っていきます。

菓子商品開発の仕事はこんな人に向いている!

では、一体どのような人が、この菓子商品開発に向いているのでしょうか?

資質や特性、性格面から見ていきます。

菓子の知識がある人

当然のことではありますが、菓子(の製造)にある程度の知識がなくては務まりません。

パティシエや菓子職人の経験があるか、製菓学校などを卒業している等、専門的な知識を有しているかといった専門性が問われます。

製造に携わったことがある人と言い換えてもよいかもしれません。

マーケティング・リサーチが得意な人

商品開発者がどんなにおいしいと思う菓子を作れても、「おいしい」と思う人の数が少なかったり、見た目が悪かったりしては、商品として成り立ちません。

菓子を買う層=購買者が求めているもの、ターゲットにしている人が買いたいと思えるものを調べて、実際の開発に反映させることができなくてはなりません。

そこにはある種のバランス感覚の良さが求められます。

作りたいもの、売りたいものと、実際に売れそうなものがマッチするポイントを見極める必要があります。

コスト意識

味もよく、購買者が「買いたい!」と思えるものができても、あまりにも利益度外視だということになると、意味がありません。

原材料費だけではなく、製造にかかる手間、時間、人件費といったことまで、最終的には計算に入れなくてはなりません。

先述のマーケティングとあわせて、コストについてもバランスよく考える力のある人が菓子商品開発には向いているといえます。

逆に菓子商品開発の仕事に向いていないのはこんな人!

特定の材料を使いたいというような、その時々で譲れない部分があるのは悪いことではありませんが、自分の考えに固執しすぎる人は、あまり向いていないかもしれません。

300~400円台の価格帯の洋菓子店で、どうしても1000円台のケーキを売りたい!といった希望を通すことに固執する…といった具合です。

店舗の立地によってはかえって話題になって売れるということもあるかもしれませんが、マーケティングやリサーチを無視して売り出した場合に利益につながらないことはままある話です。

同様に、それを作ることのできる職人がいないというような製造のキャパシティにそぐわないものを商品化するなど、バランス感覚を欠いた開発を無理に進めるようなタイプの人も向いていないでしょう。

菓子商品開発求人でよくある募集内容とは?

菓子商品開発に携わる仕事の、求人の内容にはどのようなものがあるのでしょうか。

給与の相場などの気になる点について、東京都の求人ベースをモデルに見てきたいと思います。

時給相場

デリ内のパティシエの求人で商品開発を含む正社員求人の場合で、月額20万円台半ば~30万円台半ばです。

時給に換算すると、およそ1400円~2000円程度になります。

業績に応じてボーナスがある場合もあります。

パン・菓子製造業の商品開発および製造の正社員求人では、月額20万円程度~30万円台半ばです。

時給にするとおよそ1100円~2000円程度になるようです。

合計2か月分のボーナスがあり、月20時間程度の時間外勤務に対する残業手当もつくため、年収でいうとこの求人では月給20万円での雇用の場合340万円程度になりそうです。

シフトの入れ具合

製菓会社やチェーン店等の正社員求人では、朝8時~9時くらいに出勤して、17時~18時くらいまでの勤務というほぼ定時に収まりそうな勤務形態になっていることが多いようです。

加えて時間外勤務が発生する場合や、同職種に従事する社員が複数いて勤務時間帯が異なる場合などもあります。

休日は週休二日制をとっていることが多いようですが、曜日が固定でないこともあるようです。

菓子では季節に応じた新製品を発売するというようなこともあるため、時期によって繁閑の差が生じることもしばしばです。

求められる人物像

企業が求めているのはどんな人物なのでしょうか。

求人票に垣間見えるのはどのようなことなのか、解説します。

菓子の製造に詳しい人、パティシエ

「菓子商品開発の仕事はこんな人に向いている!」の項ですでに書いたとおり、菓子(製造)の知識があるというのは大前提になってくるでしょう。

実際、求人においては菓子製造やパティシエの経験を有しているとなお良しとしていたり、経験者優遇といった記載をしていたりするものもあります。

開発に業務としてた携わっていた経験が必須であるという求人もあります。

あるいは、製菓学校を卒業していることという要件を提示しているものもあり、いずれにしても専門的な知識を学んでいることか、業務としての経験を有していることのいずれかを求めるものが多くなっているといえるでしょう。

バランス感覚・コスト意識を持っている

こちらも、「菓子商品開発の仕事はこんな人に向いている!」内で述べたとおりです。

製造のラインに乗せて、実際購買者に買ってもらうことを目的とした菓子の開発なのですから、原材料費や人件費などのコスト=原価の計算がきちんとできることが求められています。

また、売りたい相手に売れるものを見極める能力も必要です。

客がどんなものを求めているのか、どんな工夫をすれば売れるのかといったことを調べたり、データを解析したりできなくてはなりません。

必要なスキルとは?

一通り自分で菓子を作れるのが望ましいでしょう。

絶対に作れる必要はありませんが、その場合、作ることができる人(パティシエなど)とチームを組むことになろうかと思いますが、製品の味や見た目のイメージを的確に伝えることができなくてはならないでしょう。

漠然とした内容ではなく、しっかり伝えるためには、「伝える能力」と「伝えるべき内容」の両方が必要です。

やはり、菓子製造や菓子商品開発の仕事を経験しているか、製菓を専門的に学んでいた方が、菓子商品開発の求人に求められているスキルを持っているといいやすくなるのではないかと思います。

そして、もう一点大事なことが、協調性を持っているということ。

菓子商品開発の仕事は、単純に菓子を一つ作れば終わるような仕事ではありません。

売りたいものを作って売るためには、いろいろな人(部署・部門)とも協力して商品化していかなくてはなりません。

開発の時点でも、いろいろな人の意見を聞いて味を変えたり整えたり、要素を足したり引いたりすることになるでしょう。

自分が売りたい商品だから!とただ押すのではなく、柔軟に他者の意見を取り入れたり、協働して開発に当たったりできなくてはなりません。

菓子商品開発求人のおすすめの仕事の選び方とは?

菓子商品開発を含む求人の中で、どんな仕事がおすすめなのか、その選び方についてポイントを絞って紹介します。

知識や経験を活かせる

求人自体が、知識・経験を求めていることも多いため、選考にはその知識・経験をどれだけ持っているか、使えるかということが加味されます。

そのため、応募した求人に採用されるためには、特定の知識と経験をはっきりと有しているといえる状態である方が望ましいのは言わずもがなです。

それだけではなく、商品開発においては、ニーズをくみ取って、売れる商品を作らなくてはならないのですから、当然洋菓子なら洋菓子、和菓子なら和菓子といった特定の分野に関しての知識や経験を有している方が、選考自体もそうですが、実際に仕事をした際にも成果が出やすくなります。

好きな分野(ブランド)である

前述の「知識や経験を活かせる」と重なる部分もありますが、特定の菓子や会社に対する好意、あるいは熱意のようなものを持てる企業の求人を探しましょう。

提案した菓子が、その菓子店、あるいは製菓会社の特性やジャンル、「売り」になっていることと著しくズレているとしたら、どんなにおいしくても商品化は難しいのではないでしょうか?

もし商品化しても、購買者には受け入れられないということも考えられます。

ブランドの枠の中でよりよい商品を開発することが求められるが故に、そのブランド(洋菓子なのか、和菓子なのか、スナック菓子なのか…といった菓子の種類なども含めて)を理解し好意的に思えるに越したことはありません。

企業(店舗)の規模

例えば最小限の従業員数で回している小規模店舗であれば、菓子商品開発の業務に携わる人員が一人だけで、開発だけではなく普段店頭にならぶ菓子の製造も担っているということもあるでしょう。

大きな製菓会社などの企業であれば、商品開発専門の部署を設けてあったり、その部署に所属する商品開発に携わる従業員が複数いたりすることもあります。

また、分業的に、マーケティングや試作などをそれぞれ別の人が担当することも多いでしょう。

会社、および店舗の規模により、同じ菓子商品開発の職種といえども業務内容の幅や、一つの商品の開発に関わる従業員の数が異なってきます。

自分の思う菓子商品開発の仕事が、どんなイメージのものなのかということをはっきりさせておきましょう。

その上で、よりイメージに近い求人を探すことができるように、気になる求人に出会ったら、会社・店舗の規模や従業員数、同職種従事者の数などをしっかり調べるようにします。

菓子商品開発の仕事のやりがいって?

菓子商品開発の仕事では、どんなやりがいがあるのか、具体例を見ていきましょう。

大変なことも多いのですが、その分得るものも多くなることでしょう。

商品を作り出せる

なんといっても、新商品を自ら作り出すことができるということにはやりがいがあるのではないでしょうか。

何度も試行錯誤を繰り返して、一つの商品を完成させられたという喜びは何物にも代えがたいはずです。

常にすんなりいくわけではないからこそ、やりがいも大きくなります。

新しいものを発信できる

購買者に対して、新たな菓子を発信できる仕事は他にはありません。

どのようなものが求められているのか、どうすればアイディアをそこに近づけていくことができるのかという兼ね合いを繰り返しながら、商品開発をしていきます。

購買者と会話をしているようでもありますね。

協働できる

他の人の意見を聞いたりして修正したり、逆に他の人が出してきたアイディアに自分の意見でよりいいものにできたりと、協力して一つの目的を達成することができるのもよい点です。

小さな菓子店で、一人で商品開発を担当する場合などにはこの限りではありませんが、その場合は逆に、一人でじっくりと取り組めることがメリットになるといえます。

まとめ

いろいろな菓子の新商品を世に送り出す、菓子商品開発の仕事についてみてきました。

その業務の具体的な内容や、向き不向き、菓子商品開発の仕事のやりがいまでをまとめました。

菓子にも色々あり、販売の形態や、販売されている場所にも様々なものがあります。

当然、菓子商品開発の仕事も、どのような会社、あるいは店舗で行うかによって、業務の内容も範囲も変わってきます。

幅広い菓子商品開発の仕事において、総じていえるのは、菓子製造に関する知識や技術、経験が必要であることはもちろんですが、その菓子のジャンルや製造している会社をすきであればなおよいのではないかということです。

すぐに成果が出ない仕事ではありますし、方向性を間違えると袋小路に追い込まれたような状態になることも。

菓子が好きという基本的なところに立ち返ることができれば、袋小路から抜け出て素晴らしい新商品を世に送り出すこともできるのではないでしょうか。