ネイリストの転職を成功させるために!狙い目なネイルサロンの4つの特徴と上手な転職方法を解説します
ネイリストという職業をご存知でしょうか。
比較的新しい職種のため、年配の方や男性には馴染みがないかもしれません。
一方女性であれば、ネイルサロンでジェルネイルなどの爪のお手入れをしたことがあるという人もいるでしょう。
ネイル白書によると、ネイル産業全体の売上は2019年に2321億円、2020年は2344億円(見込み)と緩やかながら拡大しています。
またネイルサロンの店舗数は2018年に28,150店で新規参入する業者も多く、ネイル産業は美容業界の中でも大きな一角を占めいることは間違いありません。
またネイリストは女性に人気の仕事で独立開業も夢でないことから、一度一般の企業に就職した後に専門学校や通信教育で技術を学びネイリストを目指す人も多くいます。
爪先という小さなスペースに美を生み出すネイリスト。
その仕事の形態にはどんなものがあるのか、求人などの募集内容はどういう傾向にあるのかなどをまとめて解説します。
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(正社員希望の人限定)
ネイリストの仕事ってどんな仕事?
ネイリストの働く場所は、以下の六つに大きく分けられます。
それぞれに仕事の内容や範囲が異なります。
ネイルサロン勤務
仕事内容としては、オープン準備(清掃含む)、接客、在庫確認、商品発注、電話対応などがあります。
他にも空き時間にはお客様が参考とするチップ(見本)の作成も行います。
ネイルサロンは未経験OKの所が多く、研修制度やマニュアルも充実していることから、実務経験を積みたいという方にはおすすめです。
独立開業
仕事内容はネイルサロン勤務と同じです。
ただし独立開業する場合、多くは自宅で開業することになります。
そのため、自宅でも生活感を感じさせない雰囲気作りが必要です。
比較的時間の融通が利くため結婚や子育てでライフスタイルが変わる女性に嬉しい働き方ですが、固定客がいないと厳しいため、自分の技術や接客に自信がある人におすすめです。
ネイルスクール講師
認定協会の資格(JNA認定講師資格)を取得すれば、ネイルスクールで講師として働く道もあります。
仕事内容としては、ネイル技術だけでなく爪の病気などの知識も生徒に教えます。
ネイル用品メーカー
ネイル商材を取り扱うメーカーで働きます。
ネイリストとしての仕事というより、それを活かした一般的な会社員としての商談、製品開発、営業などが主な仕事となります。
他にも最近では、ジュエリー業界などで働くネイリストもいます。
美容院
昨今は、カットやパーマと同時進行でネイル施術ができる美容院が人気を集めています。
美容院で働く場合も、基本はネイルサロン勤務同様お客様への接客の他、チップ作成などを行います。
空き時間などは美容師の仕事を手伝うこともあるようです。
ブライダル関連
ブライダルネイルという言葉が表すように、結婚式を控えた花嫁に施術を行います。
有名ホテルや大手結婚式場の美容部に所属し、結婚式に特化したネイル施術を行います。
他にもメイクアップを担当するなど、仕事の幅も広いという特徴があります。
ネイリスト求人でよくある募集内容とは?
以上のように、ネイリストと一言で言っても、その働き方により仕事の範囲も求人も異なります。
憧れの仕事であり目指す人が多い一方で、実は離職率が高いのがネイルサロンで働くネイリストです。
それは給与の他に福利厚生などにも要因があるようです。
ネイリストの求人募集内容から解説します。
給与相場
ネイルサロンに正社員として入社した場合、額面月給は18万円前後と言われています。
サロンにより昇給制、歩合制がありますが、人気、実力、経験を備え店長クラスになると、給与は月30万円~50万円前後になるようです。
またアルバイトで副業として働く人も多くいます。
その場合の時給は800円~1,200円程が多いようです。
額面月給18万円というのは、一般企業のOLの初任給と比較すると低いと言えるでしょう。
尚、独立開業した場合は売上次第で収入はピンからキリまでというのが実態です。
個人で開業した場合、客単価にもよりますが1人で接客せざるを得ないため、年収600万円稼げたら大成功とされています。
勤務時間や休日、残業
ネイルサロンで正社員として働く場合の勤務時間は、サロンの営業時間によります。
営業時間は大体朝の10時前後から夜の22時前後というのが一般的です。
繁華街の近くでは、深夜営業や24時間営業しているサロンもあります。
大体は早番と遅番のシフト制で8時間程度の勤務時間です。
営業時間前の清掃や準備のために出勤時間より1時間程度早く出ることが多い他、勤務後も練習や講習会など技術向上のために居残ることも多く、気が付けば1日中働いている気分…というのもよく聞きます。
またネイルサロンに来るお客様は、会社が休みの土日祝日に爪のお手入れをしたいという方が多いです。
そのため土日祝日はほとんどのサロンが忙しく、休むことは難しいでしょう。
サロンによっては週1日休みの所もあり、週休2日が多い通常のOLなどと比較するとお休みが少ないと言えるでしょう。
独立開業した場合は、勤務時間や休日について自分で決めることができます。
私の周りでは、最初はネイルサロンで働いていたものの結婚や育児というライフスタイルの変化の中で融通の利きやすい自宅サロンでの開業に踏み切ったという人が多いです。
福利厚生
福利厚生は働くネイルサロンによります。
実はボーナスがないというネイルサロンも多いのが実態です。
しかし最近は、大手のチェーン展開をするようなネイルサロンではボーナス支給ありという所もあります。
私の元同僚はボーナスがないことが不満で大手ネイルサロンに転職し、年間50万円程度のボーナスを貰えるようになったと言っていました。
求められる人物像
ネイリストとして求められる人物像は以下の三つです。
爪に関する正しい知識と技術を習得している人物
爪の病気や爪の構造などの正しい知識を持つ必要があります。
お客様がネイルをしたくて来店したとしても、グリーンネイル(緑膿菌に感染している状態)のように爪の病気に罹患している場合は施術を断る必要もあります。
またネイルアートは細かい作業が必要とされる上に、お客様が施術してほしいネイルアートのデザイン画像を持参するケースも多いです。
できない、できが悪いなどの場合があれば店の信用にも関わりますので、高い技術レベルが求められます。
高い接客技術を持つ人物
ネイルの施術時間は、アートの種類や足の爪にも施術をするかなどにもよりますが大体1時間~2時間程です。
その間お客様と会話をするため、敬語の使い方、マナーなどサービス業としての接客技術の高さが求められます。
親しみやすい笑顔も必要でしょう。
個々のお客様に応じた接客態度が取れるかということも大切です。
ネイリストと積極的に話をしたい人もいれば、静かにリラックスしたい人もいます。
その人その人に応じた接客をすることが心地よいサロンづくりやリピーターの獲得にも繋がるため、これもまたネイリストに求められる能力です。
流行を感じる力や美的センスを持つ人物
お客様の綺麗になりたいという想いを大切にするためにも、最新の流行色、流行の髪形などは押さえておく必要があるでしょう。
またお客様からネイルの色味やデザインの相談を受けることもあります。
ネイリストの技術や感性に信頼を置いて指名をする人も多いので、美のプロとして流行を知る、新しい美容方法などを知るための努力が求められます。
これらは全て、ネイルサロンで働く時だけに求められる力ではなく独立開業した時にも求められます。
ネイリストに向いている人の特徴は、こちらの記事を参考に!
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ネイリスト求人のおすすめのポイント
では、ネイリストとしてサロンに就職しようとする時にどのような求人がおすすめなのか、ポイントを挙げながら解説します。
ボーナス支給の有無
前述の通り、ネイルサロンはボーナス支給なしという所が多いです。
しかし最近では、ボーナス支給ありという所も増えてきています。
モチベーションアップにも繋がるので、ボーナス支給ありの職場を選ぶことをおすすめします。
資格手当があるか
前述したネイル認定協会の資格(JNA認定講師資格)を取得すればネイル講師として働くこともできますが、一般のネイルサロン勤務でもこの資格は取得を目指したほうが良いです。
この資格を取得するには、ネイリスト技術検定1級に合格し知識も技能も高い水準にあることに加え、実務経験も必要です。
つまりこの資格を持っているということは、他のネイリストよりも優れていることを示します。
そのためネイルサロンによっては、優秀な人材を集めるために資格手当を支給している所があります。
こちらもボーナスの支給と同様にモチベーションアップに繋がる要素でしょう。
他にも資格取得のための費用を補助するネイルサロンもあります。
ネイリスト求人についてよくある疑問
ではここで、ネイリスト求人についてよくある疑問などを記載します。
固定制、歩合制とは何か。どちらがおすすめか。
まずネイルサロンの給与システムには固定制と歩合制というのがあります。
固定制とは、「給与額面18万円」のように月の給料が固定されているものです。
ネイルサロンによっては3ヶ月ごとや1年ごと、資格取得のタイミングなどに応じて緩やかに昇給していくのが一般的です。
一方で歩合制は、個人の売上(指名)によって給料が上下する仕組みです。
また、この中間で「一部歩合制」というものもあります。
これは給与額面月18万円というのは決まっていて、それ以上については個人の売上により増える可能性があるという仕組みです。
最近の傾向ではサロン側もネイリスト側も安定志向が強いため、完全歩合制という所は減少しています。
昇給制もしくは一部歩合制のネイルサロン求人が多い傾向にあります。
もちろん完全歩合制のサロンもありますし、サロンによっては売上達成で別途インセンティブを付ける所も多いようです。
歩合制の良いところは、頑張れば頑張るだけ報われる点です。
自分の技術や接客に自信があり何人も固定客を持っているようなネイリストにとっては、歩合制が良いかもしれません。
しかし一方で、結婚や子育てなどで思うように働けなくなった場合に、急激に手取りが減るリスクもあります。
ネイルサロン勤めで子育てと仕事の両立は可能か
女性が多い職場でもあるネイルサロン。
ネイリストを目指す女性にとって気になるのは、結婚してママになってもサロンで働けるのかということだと思います。
子育てとサロン業務を両立したい時に確認したいことは、子供の急な病気などの時に代わってくれる人がいるのかという点です。
ネイルの施術は1:1で行われるため、シフトに急に穴をあけてしまうとお客様の予約が回らなくなる恐れがあるのです。
私の先輩のママさんネイリストは、働くサロンが指名制ではないことや17時までのシフトにしてもらえることがあり、生き生きと働いています。
また最近では、技術のあるネイリストに長く働いてもらうため、女性が働きやすいシステムを導入する会社も増加しています。
例えば全国的にチェーン展開している某ネイルサロンでは、時短勤務を可能とする「両立制度」、希望の休みを申告できる「家族休制度」、子供の授業参観などに参加するための「子供休制度」を展開しています。
他にもネイルサロンでは、正社員だけではなくアルバイトやパートという働き方をする人も多いです。
アルバイトやパートであれば、週3日程度から勤務可能というサロンが多いです。
無理なく働きたいというママさんネイリストは、子育て期間中はパートで、子育て後は契約社員で、後々正社員にキャリアアップという長期的視点を持つのも良いかもしれません。
もちろん身につけた技術で独立開業もありです。
自分がどのように働きたいか、家族のサポートを得られるのかなどを考え、サロン側に伝えていくことが大切でしょう。
まとめ
いかがでしたか。
ネイリストは憧れの仕事の一つでもあります。
働き方としては、給与が低い、激務、肉体的疲労が大きいなど厳しい側面もあります。
しかし、知識と技術、高い接客技術、美的センスなどがあれば顧客から指名を獲得することができ、人気ネイリストになれます。
独立開業も可能になるのです。
ネイリストは施術の後にお客さまが笑顔になれる仕事であり、やりがいを感じる仕事でもあります。
この記事を読む皆さんの参考になったのなら幸いです。
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ネイリストの仕事は、華やかで憧れる人も多いかと思います。日本は韓国やアメリカなどと同じくネイリストの実力が高い国として知られています。ここ数年はネイルサロンも増えてきています。流行に敏感な女性はもちろん、最近は爪のケアをするために男性でも通っている人がいます。ネイリストの仕事は女性のイメージが強いですが、男性も少数派ながらネイリストとして活動している人がいます。世界に目を向けてみると、男性ネイリストが特に多いのはインドだと言われています。決して女性だけの仕事ではないのです。今回は、ネイリストのアルバイトにスポットを当ててみました。ネイリストを目指している人が実際にネイリストして働く前に養成学校
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