2021年5月5日

ラジオAD求人が気になっている方、詳しく知りたい方は必見です。

ラジオのアシスタントディレクター(以降ラジオADと表記します)は、芸能人と一緒に仕事ができる夢のある職業だと思われている人がほとんどでしょう。

しかし、激務だとか、休日がなかなか取れないなどいろんな噂を耳にしたことがある人もいると思います。

ここでは、そんなラジオADの求人に書いてある情報と実態の比較、ラジオADになるにはどうすればいいのかなど、様々な疑問点を解決していきます。

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ラジオADの仕事内容とは?

ADの仕事はとても幅広く、基本的には雑務を頼まれることが多いです。

その中でも代表的なものをいくつか紹介します。

キューシート作成

キューシートとは、番組の進行表です。

何時何分にどのコーナーを始めるのか、どこでどの曲を流すのか、CMは何秒あるのか、クレジットは正しい位置に正しい文章で書かれているかなどを正確に記さなければなりません。

これが1つでも間違っていると、放送事故の原因になります。

キューシート作成はラジオADにとって重要な仕事のひとつになります。

生放送の素材セット

生放送中のラジオADの仕事は、流す音素材のセッティングをします。

音素材と言っても種類はたくさんあり、BGM(バックグラウンドミュージック)、SS(サウンドステッカー)、JM(ジングルミュージック)などがあります。

これらをすべて把握し、どの機械に音を入れ込んで、どの順番にセットするかによって進行がスムーズにいくので、頭を使い緊張感のある仕事になります。

スタジオ取り、ゲストの駐車場取り、ケータリング買い出し

これらは雑務ですがとても重要な仕事です。

スタジオが取れなければ収録はできませんし、ゲストの駐車場が取れていなければ大変迷惑をかけてしまいます。

また、ケータリングは、出演者、ディレクターの好みがわかっていると、それだけで気を遣えるラジオADと思ってもらえます。

こういうちょっとした細かい仕事をいかに早く済ませてディレクターに安心してもらうかも、できるラジオADかを決める大切なポイントになってきます。

音の編集、選定

細かな仕事ができるようになると、録音番組の編集をしたり、番組で使う音素材の選定を頼まれたりします。

録音番組は基本、OA尺より長く録るのでその分短く切らなければなりません。

どの話題を生かせば、リスナーが聞いた時に面白いと思ってもらえるかをいちばんに考え、編集していきます。

そのため、自分がリスナーになった気持ちで番組を客観的に聴く力が必要になってきます。

音素材の選定は、番組の雰囲気に合うように選ぶことが多いです。

しかし、自分のこだわり、センスをアピールできるチャンスでもあるので、やってみると楽しい仕事です。

ラジオAD求人でよくある募集内容とは?

どの仕事でも給料と休日休暇を最優先で決める人が多いと思いますが、ADの場合はどうなのでしょうか。

会社によって違いはあるというのを前提に、求人情報に記載されているものと比較して現状を説明します。

年収相場

求人情報では、基本月給20万〜25万円あたりが書かれていますが、実際は1年目からそこまでの給料はもらえていないことが多いです。

私が1年目の頃は、仕事も、能力的にもできることが少なかったので、月給13万円以下しかもらえず生活がとても苦しかったです。

2年目以降は仕事にも慣れ、担当番組も増えるので昇給してもらえます。

しかし、元々労働時間が長い職業ではあるので、残業代が出ない企業がほとんどで、残業代が出る企業でも、基本給が低いので、他の職業と比較してしまうとかなり給料は安いです。

ラジオの制作会社だと月給が少ないことが多いので、大手ラジオ局に就職すると安心して生活できるくらいはもらえると思います。

勤務時間や休日、残業

勤務時間は基本8時間を想定して書かれていますが、現状は丸1日仕事をしていることの方が多いです。

取材に行き、そのあと編集をして、原稿を書く、その繰り返しなので8時間で終わればいい方だと思います。

休日も週2日と書かれているところが多いですが、実際は週1日しか休みがない時もありますし、全く休みのない週もあるので完全週休2日はほぼないと思った方が良いでしょう。

福利厚生

社会保険、交通費支給などはちゃんと機能している会社がほとんどです。

しかし、一部の会社は有給休暇が取りづらかったり、残業手当が出なかったりするところもあるので、必ず入社前に確認してください。

勤務場所

ラジオの制作会社に入社すると正社員とは言えラジオ局に派遣される形になるので、ほとんど会社には行かずに、取引先の現場(ラジオ局)で働きます。

ラジオ局の正社員として入社すれば、自局が現場になるので自分の会社で働くことになります。

現場では他の制作会社の人とも一緒に仕事をするので、自分の会社の関係を超えてつながりができます。

正社員として求められるものとは?

他の職業でもそうですが、いちばんは責任感です。

自分のやった仕事一つ一つに責任感を持たないと、仕事が適当になったり、ミスをした時に他の人のせいにしたりしてしまいます。

そういう人は信頼も失いどんどん仕事も少なくなっていきます。

放送業は真実を伝える職業なので、自分の行動にしっかり責任を持って仕事をすれば一人前の正社員になれると思います。

必要なスキルとは?

ある程度、Word、Excelはできておいた方が良いです。

先ほどにもありますが、仕事に慣れてくると編集作業も頼まれます。

音声編集ソフトも使うことになるので、早めに習得しておくとディレクターへの道も近いでしょう。

あとは体力がどうしてもないと、早朝、深夜、長時間勤務に耐えられないので、常に体調管理をしっかりすることが大切です。

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ラジオADのおすすめ求人の特徴とは?

どこも人手不足かつ労働時間が長いので、似たような求人情報ばかりです。

その中でも、唯一職場を決める候補として見比べて欲しいところを紹介します。

福利厚生の種類

先ほどにもありますが、社会保険、交通費支給はどこの会社にも基本的にあります。

ですので、それプラス他の福利厚生がついている会社だと得になることはあるのでよく見比べて選んだ方が良いでしょう。

ラジオADになるために他にも知っておきたいこと

ラジオADと言えど企画構成する権利はあり、意見を出さなければいけない時があります。

それプラス、ディレクターの3歩先を予測して行動するというのが使えるADと言われており、状況を正確に把握し、今どの行動が適切かを瞬時に判断できる力が必要になってきます。

そのようなラジオADになるために何を知っておいた方が良いのかを紹介します。

時間がある時にできるだけインプットする

放送業はアウトプットする職業です。

ものを知らなければ発信するものが尽きてしまいます。

なので、自分の興味があるものからどんどん知識を増やしていく練習をしましょう。

ディレクターになった時に、自分が興味のないことを紹介しなければならない時もくるので、何事にも興味関心を持って調べる癖をつけておきましょう。

飲み会、食事会でのマナーを習得する

上司、先輩とはもちろんのこと、時には芸能人の方とも番組の打ち上げなどで飲み会があったりします。

その時にいかに周りを見て、お酒を注いだり、料理を取り分けたりできるか、他にも席順や、スナックでのマナーなどがとても重要になってきます。

こういう細かい気遣いができると、ディレクターにも出演者にも良い印象を持ってもらい、仕事に繋がることがあるので、周りを見る力を養っておいた方が良いでしょう。

小さなことでも気づいたことがあったら放っておかない

例えば、スタジオの電球が切れていたとします。

生放送は1時間後です。

さてあなたはどうしますか?というのが大事になってきます。

その時に自分がいち早く気づき、電球を直しておけば、出演者の原稿が見づらくならないだろうという考えになれば、立派なラジオADになれるでしょう。

ラジオADに必要なのは相手を思いやる気持ちです。

ディレクターがこの後必要になりそうなものを想像して、前もって準備をしておいたり、出演者が風邪気味で辛そうにしていたら、それを和らげるものを渡してあげたりなどできる事は沢山あります。

その行動の結果が、自分の評価につながり、また一緒に仕事をしたいと思ってもらえるきっかけになります。

ラジオADは、小さな積み重ねが今後に大きく影響する代表的な仕事なのです。

ラジオADの仕事に関するよくある疑問

これまでADの現状について紹介しましたが、ここではもう少し掘り下げて説明します。

激務と聞くけども、実際はどう?

実際のところ激務になってくるのは、仕事が慣れてきた2年目あたりからです。

1年目は会社にもよりけりだと思いますが、私の場合は週3日ほど休みがありました。

2年目になると担当番組も増えて、かなりの量の仕事を頼まれるようになります。

休みは多くて週3日の時もありますが、忙しい時は1日も休みがなく仕事をしないと間に合わなくなってきます。

有給、夏休みは取ろうと思えば取れるくらいですし、年末年始も担当番組が休止でなければ出勤しなければなりません。

時間的にはこれも個人差があるので一概には言えませんが、私は、朝の生放送が終わってから録音番組の編集をすることが多いので、朝4時半に出勤して、自宅に帰るのが夕方から夜になります。

場合によっては、泊まり勤務の時もありますが、年末年始特番などで忙しい時以外は、2日以上泊まる事はありません。

基本的には、定時というものがなく、自分の仕事が終わっていればいつ帰ってもいいので、効率良く仕事ができるようになればなるほど、自分の時間が作れるようになります。

ラジオの仕事をするにはどう就職活動をすればいいの?

まず、選択肢としてラジオ局に就職するか、制作会社に就職をするかがあります。

ラジオ局に就職すると、番組制作だけではなく、営業、人事、経理など様々な部署に移動する可能性があります。

一方、制作会社に就職すれば、番組制作だけになります。

その他にラジオ局の社員になるには、4年制大学卒業を条件にしているところが多いです。

制作会社は、短大、専門学校、高専を卒業している人でも活躍できます。

高卒でも稀に就職できる場合がありますが、その場合は、まずラジオ局でアルバイトをして経験を積んでから、入社するという形になるでしょう。

あと、制作会社で働いている人は、「コネ」があって就職できた人がかなり多いです。

私も、アナウンス系の専門学校に通っていて、当時授業の先生だった方がラジオ番組をやっていました。

そこで見学をし始め、お世話になった制作会社の先輩に誘っていただいたおかげで、今の会社で働くことができています。

なので、マスメディア・エンタメ系の学校に通うとかなりチャンスは増えます。

周りに少しでも業界関係の人がいたらチャンスだと思って仲良くしておくと、ラジオ業界への道はグッと近づきます。

休みって取れるの?

働き方改革がこの4月から始まり、法改正がされてはいますが、基本休みは取れないと思った方が良いです。

体調不良でも、担当番組が休みか終了しない限り、または、医者に出勤停止を言われない限りは出勤しなければなりません。

代わりがきかない仕事なので責任感を常に持って、体調管理も日々気をつけることが大切です。

ですので、担当番組が多ければ多いほど休みも確実に減っていきます。

半年に1回、4月、10月に改編期があり、そこで番組が終了したり、新しく始まる番組があったりするので、これを機にシフト調整をする人もいます。

普段の勤務時間もかなり多いので、休日も寝て終わってしまうのはよくある話です。

プライベートの時間を作るのはかなり難しいでしょう。

まとめ

求人情報には書いていないことまで解説しましたが、ラジオADの現状は金銭面、体力面で厳しいのが現状です。

しかし、辛いものだけでないのは確実で、本当にラジオが好きな人であれば絶対楽しい仕事です。

ラジオは他の媒体と違い、リスナーの近くに寄り添えるものです。

自分が本気で発信したい、誰かに思いを伝えたいという気持ちがあれば、必ずリスナーは反応してくれます。

それが返ってきた時の喜びは他の職業では体験できない嬉しさと達成感が味わえます。

もし、ラジオ業界を目指していてこの記事を参考にしてくださる方がいたら幸いです。

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