昨今の低金利環境で銀行業界は、収益が厳しい、人員削減する等のニュースも出ており、就活においても募集人数を減らす銀行が出てきています。

就活生からのアンケートにおいても、メガバンクが志望企業のトップ10入りを逃すなど、銀行業界には厳しい環境となっています。

ただ、依然として銀行業は高収入であったり、社会的信用も高く、志望者数は多いというのが現状です。

一口に銀行員といってもその業務は多岐にわたります。

支店と本部での業務の違いや、窓口業務、個人や法人の担当を持ち営業するような業務もあります。

今回は、銀行の仕事は難しいのかどうか、その業務の内容を簡単に説明するとともに、仕事の進め方のコツをお伝えできればと考えています。

銀行の仕事内容

窓口業務

窓口業務は皆さんがご存知のように、支店に来店するお客様の対応を行います。

担当者は「テラー」と呼ばれ、その役割は「ハイテラー」と「ローテラー」に大別されます。

ハイテラーでは、支店のカウンターの高さが高くなっています。

ここではお金のやり取りが中心です。

預け入れや引き出し、振込など。

公共料金の支払いにも対応しています。

ローテラーでは各種住所変更や口座開設、住宅ローン、投資信託・保険の販売などを行います。

それらの窓口担当に加え、手続きの処理をサポートするバックオフィスで成り立っています。

預金・引き出し・振込業務

預金・引き出し・振込業務は、皆さんも一度は体験したことがあるのではないでしょうか。

ATMで事足りる場合はATMのほうが手数料も安かったり、銀行としてもお客様をあまり待たせないようにするため、ATMにご案内します。

ここではATMで手続きできないような預金・引き出し・振込を行います。

全てはロビーで帳票に記載してもらい、それの事務作業を行うのでですが、最近はペーパーレス化が進み、銀行員のミスは発生しにくくなっています。

しかし、現金のやり取りが発生するため、最新の注意を払わなくてはなりません。

銀行が受け付けるクレームの一番多いところは、これらの業務になります。

各種変更手続き

住所変更や名義変更を取り扱います。

ここでもペーパーレス化が進み、お客様の記入ミスは大幅に減少しており、業務としてそれほど負担は感じなくなってきていると思います。

とある銀行では、窓口に行く前にテレビ電話で手続き内容を詳しく説明され、そこでほとんどの帳票の記入を終わらせてしまうところもあります。

投資商品販売

ペーパレス化で業務に余裕が生じた分、投信の販売に力をいれるところが増えています。

昨今の銀行の業績は、預金では儲からなくなっていることから、投信販売などの手数料ビジネスを強化しています。

お客様の大口の入金などがあった場合に、投資信託の購入をセールスします。

この業務は基本的な金融知識はもちろんのこと、足元のマーケット状況や今後の見通し、お客様のニーズに合わせてセールスする商品を変えていかなくてはならないため、非常にレベルの高い業務です。

最近は、お客様のニーズをパソコンやタブレットに打ち込むと、自動的におすすめの商品が表示されるようにもなってきています。

バックオフィス業務

バックオフィス業務は、窓口で受け付けた手続きの処理を完結させる業務です。

例えば預け入れで小銭がたくさん持ち込まれた場合、窓口担当がすべてを数えていては時間がかかりすぎてしまい、他のお客様を長く待たせてしまうことにもつながります。

そこで、バックオフィス業務に機械を通して数えてもらったり、帳票の記入が正しいかチェックしてもらったりします。

また、外部からの電話問い合わせの回答や、本部との手続内容の確認など、窓口業務を支える役割をします。

融資業務

融資業務は個人と法人がありますが、個人の場合は住宅ローンやアパートローン、法人は企業への融資になります。

住宅ローンはイメージがつきやすいと思います。

こちらは営業というよりは、支店に来店されたお客様への対応が中心です。

アパートローンは個人事業主や地主が、マンションやアパート経営するためのローンになります。

法人融資は窓口で受け付けることは少なく、基本的に営業を行い案件を発掘します。

融資業務は銀行員の業務の中でも一番ストレスがかかる業務と言えます。

それはノルマもありますが、借りたいと言っているお客様に融資ができないことや、融資を回収する局面があることがストレスとなります。

その分法人では、通常の運転資金の借り入れのほか、社運を賭けたビックビジネスに関わることができ、やりがいは非常に大きいと言えます。

融資に至るまでには何度もお客様の元に足を運び、業務内容や資金繰り、今後の展望などを、決算書や人を通して多角的に見ます。

そして不正をしない強い倫理観も必要になります。

ノルマを優先してしまうと、某地方銀行のようになってしまいます。

銀行の仕事はどんな点が難しい?

銀行はお金を取り扱うといった点が、他の職種と大きく違う点です。

お金はすべての人間にとって必要不可欠なものですので、非常にデリケートになります。

窓口業務でも時間がかかりすぎたり、雑な接客をするとクレームになりやすいです。

お金は商品性がないので、他の銀行に乗り換えることも容易にされてしまいがちです。

この「銀行は自分たちだけでない」という点が、銀行の業務の根底で共通している部分になります。

昨今は金融機関の不正が増えています。

某銀行では横領がありました。

また某銀行では融資審査や一連の業務で不正を働いていました。

そういったことで、世間から銀行をチェックする目は非常に厳しくなってきています。

そのような中、銀行でうまく業務を進めていくためにはどういったコツがあるのか、ご紹介したいと思います。

窓口業務の難しい点

窓口業務の難しい点は、ミスなく丁寧にお客様の依頼内容をこなしながらも、笑顔でスピーディに処理することが求められます。

お客さまは銀行に対して大きな信頼を寄せています。

銀行ではミスなく処理されることが前提になっているのです。

また給料日や年金支給日などは、銀行窓口は非常に混雑します。

そういう時には、お客さまは長い時間待たされることで、イライラもたまっているケースが多いです。

その中で、ミスなくスピーディに業務を行うことは、難しい業務といえるでしょう。

また、窓口はお客様が窓口に来るまで、どのような依頼か準備できません。

まさにその場で臨機応変な対応が求められるのです。

そのため手続き内容は完璧に頭に入っていないと、ミスなく丁寧且つスピーディには、業務は進んでいきません。

バックオフィス業務の難しい点

バックオフィスは窓口をサポートする仕事です。

そのため窓口業務同様、スピーディ且つ丁寧な仕事が求められます。

基本的にバックオフィスはベテランがそろっていることが多いですが、イレギュラーな依頼内容も処理しなくてはならず、本部に問い合わせたり、他の支店に連絡したりと、事務手続きが頭に入っていることに加え、誰に聞けばわかるかなど経験がものをいう部分も多いです。

融資業務の難しい点

先ほども記載しましたが、精神面ではノルマが重いことが、非常に苦しくなる原因かと思います。

また借りたい人に貸せないなども、精神面には非常に大きなストレスがかかります。

精神面での難しさはそういった部分になります。

業務面では、財政の知識がまず必要不可欠なので、徹底的に簿記や融資の基礎を叩き込むところからスタートします。

それができていないと、適正な融資判断が下せるわけもありません。

融資業務に就くまでにたくさん勉強しなくてはいけません。

また、担当する企業の業務内容を勉強しなくては、融資判断もできないことになります。

これから伸びしろがある業界なのか、どういったときに資金ニーズがあるのか、先方の借入希望額は適正なのかなど、すべては経験と日ごろからの自己研鑽がものをいいますので、担当している間は常にニュースを見たりと最新の知識を詰めこんでいくことが必要です。

これに加えてたくさんの銀行が貸し出しをしたいと狙っているので、非常に厳しい競争になります。

うまく仕事をするコツは?

ここでは銀行の仕事をするコツをご紹介します。

全体に共通する部分は、コミュニケーションです。

おそらく社会で仕事をするうえで絶対的に必要なことです。

それに加えてチームワークも必要不可欠です。

銀行の仕事で一人で完結する仕事はほとんどありません。

その上で、業務毎のコツを、簡単にご説明したいと思います。

窓口業務を行う上でのコツ

窓口業務を行う上でのコツは、事務の流れを考えなくてもわかるくらいまで、頭に叩き込むことです。

これは経験も必要ですが、普段から手続きの流れを考えておけば定着も早くなります。

預け入れのお客様が来た場合、最初はこれをやって、次はこれをやってという風に、機械のように流れを決めておきます。

お客様に、最初に必要書類やモノを確認し、持ってきていない場合の対応なども頭に入れておくことで、スムーズに業務を進めることができます。

そうすると余裕が出てくるので、もう少し笑顔を意識しようとか、こうやったほうがよりスムーズになるなど、自分自身に改善を加えていくことで、お客さまに満足してもらいやすい接客を身に着けることができます。

ここまでくると窓口のプロフェッショナルになっていると思います。

ということで、ここでのコツは「早く事務の流れを定着させ、機械化してしまう」ことです。

バックオフィス業務を行う上でのコツ

バックオフィス業務を行う上でのコツは、コミュニケーション能力とチームワーク、そして事務知識に尽きます。

コミュニケーションは、お互いの業務を円滑に進めるために必要です。

支店の業務は基本的にはシフト制で休憩をとるので、挨拶やちょっとしたコミュニケーションは潤滑油と成り得ます。

女性中心の職場でもあるので注意が必要ですね。

チームワークは窓口担当との連携や本部との連携に必要です。

事務知識や経験が十分にあったとしても、事務手続きもどんどん変わっていきます。

例えばマイナンバーの取り扱いなどです。

そういったものがあると、事務手続きがガラッと変わることもあります。

そこで継続的に新しい事務手続きをインプットしていくのですが、どうしてもわからないことに直面します。

そういったときに、同じバックオフィスのメンバーで相談したりと、チームワークが必要になります。

融資業務を行う上でのコツ

私は融資業務の経験者です。

ここでは基本的な財務知識や自己啓発の話以外の、融資業務を行うことのコツを書いていきたいと思います。

私の経験から言わせてもらうと、「いつどの時点で前倒しの業務回転を作り出させるか」にかかっているかと思います。

これがないと、いつまでも期限とノルマに追われた銀行員生活になります。

融資業務には新規の案件以外にも、格付けや更改稟議などのルーティンワークも非常に多いです。

ここに引っかかっていては、ノルマの達成などもってのほかです。

そこで、どこかの時点で思いっきり残業したり、電話も取り次がせず1週間くらい支店にこもりきって、1か月先までのルーティンワークをできる限り終わらせてしまうのです。

すべて終わらせる必要はありません。

ぎりぎりにならないと入手できない資料もあるので、それが手に入ればすぐに提出できる状態にしておくのです。

それが終わってから、どのように案件をとってくるのか考えるフェーズに入ります。

そうすると、勤務時間のほとんどを、前向きな営業をする時間に充てることができます。

この回転を速く作り出すことがコツです。

2か月先までのルーティンワークの目途がわかっていれば、スケジュールも組みやすくなります。

イイコトばかりですので、最初は無理してでもやってみてはいかがでしょうか。

まとめ

銀行員の業務は多岐にわたり、その中で必要とされるスキルにも差があります。

ただし、その中でも共通する部分はコミュニケーションと言えます。

自分ひとりで業務が進んでいくことは少なく、同僚、上司、顧客等、どこかで人との会話が発生します。

ここがスムーズにいかないと人間関係が難しくなります。

この世の中の離職理由の4割は、人間関係が原因と言われていますので、コミュニケーション力は必要不可欠と言えます。

それに加えて必要と考えられるのが、適応能力、または素直さとも言えます。

銀行業界は転勤が多く、同じメンバーで働き続けられることはほとんどないため、上記でお伝えしたコミュニケーション力に加えて、適応能力が必要となります。

業務内容もどんどん変わっていくので、その都度新しい関係者、新しい手続きと相対することになります。

その際に素早く適応することができるかが、カギとなります。

銀行業界に限らず必要なスキルかもしれませんが、役立つことに変わりはありません。

また、顧客が銀行に求めていることは「信頼」です。

そのためにきっちりとミスなく業務を進めるためにも、スキルを高め続けることが求められます。

銀行業界を志望する就活者には、この辺りを心に留めておいていただければと思います。


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