2020年10月28日

新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの業界が打撃を受けています。

最近ではGo To TravelやGo To Eatなど様々なキャンペーンが打ち出され、経済回復に向けた取り組みが行われています。

それとは別に、各自治体でも地元の企業や市民を支援するための様々な施策が打ち出されています。

緊急事態宣言が出された直後はクラウドファウンディングなどの寄付が多く見られましたが、現在は飲食店のテイクアウトやデリバリーの支援、住民への独自の応援チケット配布などが行われています。

今回は、コロナ禍で市町村独自の取り組みを行っている自治体の中から、群馬県の自治体をいくつかご紹介します。

群馬県全体の取り組み

まずは群馬県全体の取り組みをご紹介します。

GTOプロジェクト/群馬県全体

「GTOプロジェクト」は「Gunma Takeout O-enプロジェクト」の略で、群馬県全体の飲食店を応援するために、群馬県が行っているプロジェクトです。

飲食店が安全・安心に配慮したテイクアウトやデリバリーが行えるように、県市町村、関係団体と力を合わせ応援するものです。

飲食店支援の取り組みを広く周知するためのホームページ作成を行い、群馬県内でテイクアウト可能な飲食店をまとめたサイトなども紹介しています。

また市役所や合同庁舎などで職員向けのお弁当を販売するなど、県職員が率先してテイクアウトやお弁当を利用する取り組みも行っています。

クラウドファウンディングや、先払い券の販売による支援、県庁前でのキッチンカーを配置する「県庁前キッチンベース」など、県主導で飲食店を応援しています。

【公式URL】https://www.pref.gunma.jp/07/ay01_00039.html

「群馬の地酒」蔵元衆飲みトーク/群馬県全体

新型コロナウイルスの影響で、例年開催しているPRイベントやお披露目会などの機会が減少してしまった「群馬の地酒」を応援するため、「群馬SAKE TSUGU」が蔵元に声をかけて開催しているオンライン飲みイベントです。

「群馬SAKE TSUGU」は、もともと群馬県庁職員として県内の産業支援に携わっていた担当者が地酒の魅力を伝えるために始めた活動。

ホームページやYouTubeで群馬の地酒の情報や魅力を発信しています。

コロナ禍で地酒のイベントが軒並み休止になる中で、「群馬SAKE TSUGU」では蔵元との飲みながらの生トークライブや、オンライン日本酒フェアなどを「群馬SAKE TSUGU YouTubeチャンネル」で開催しています。

【公式URL】https://www.gunma-saketsugu.jp/

群馬県の各自治体による取り組み

ここからは、群馬県の各自治体による取り組みです。

みなかみ先払い飯プロジェクト「#先払いみなかみ飯」/みなかみ町

温泉や紅葉など観光地として有名な群馬県利根郡みなかみ町。

みなかみ町では「みなかみ町観光協会」が主宰し、みなかみ先払い飯プロジェクト「#先払いみなかみ飯」を行っています。

コロナが収束し、みなかみ町で心置きなく飲食できる日を待ち望みつつ、「食べたつもり」「飲んだつもり」になって先に「ただいまチケット(食事券)」を購入して飲食店を応援するプロジェクト。

「ただいまチケット」は5,500円の先払いチケットで、購入特典として500円がお得に。

実質6,000円分の飲食チケットとして利用できます。

また「みなかみハートカード」に加盟しているお店であれば、カードに500ポイントが付与されます。

現在みなかみ町で参加している飲食店は59店舗。

未来の食事代を先に勘定することで、飲食店の「今」を支えます。

「みなかみ町観光協会」では、「ただいまチケット」の使用マナーも発信中。

チケットは2,000円3枚つづりなので、例えば一度に使い切らず「分散して使う」、利用者全員がチケットを持参している時は全員がチケット払いするのではなく一部の人は現金で払うなど、飲食店を長く応援していくための使い方を伝えています。

【公式URL】https://startminakami.wixsite.com/minakami-takeout/payforward

「まちメシ TATEBAYASHI」プロジェクト/館林市

タヌキが化けた茶釜の昔話「分福茶釜」の物語で知られる茂林寺で有名な、群馬県館林市。

館林市では、飲食店利用やお土産、お弁当などのテイクアウトで地域を応援していくプロジェクト「まちメシメニュー」を始動。

デリバリーを行っている館林市内の飲食店の情報や、配送エリア、メニューなどを館林市のホームページ上で公開しています。

また「TATEBAYASHI Eats」と銘打って、「館林タクシーセンター」や「阿良川酒店」が配送を代行するデリバリーサービス加盟店の情報もアップしています。

これまで自店ではデリバリーができなかった店舗も、タクシーや酒店の配送を利用することで、商品をお客様に届けやすくなりました。

また「まちめし TATEBAYASHI」特設サイトでは、デリバリーやテイクアウトを行っている店舗を料理の写真付きで掲載。

写真をクリックすると詳細が分かるため、様々なお店から選ぶことができます。

【公式サイトURL】https://tatebayashishoko.wixsite.com/websitehttps://www.city.tatebayashi.gunma.jp/docs/2020040600020/

みどりにもっとスマイル応援事業 /みどり市

群馬県の東部に位置するみどり市。

みどり市では、コロナの影響で厳しい経営環境に置かれている市内事業者をサポートするため、「みどモス応援券」を発行しました。

令和2年6月30日時点でみどり市に住民登録がある市民が交付対象。

1人あたり500円×10枚の5,000円が配布されています。

「みどモス応援券」は、市内408店舗の飲食店や日用品店、家電量販店などで使用できます。

飲食店だけでなく、食料品、ガソリン、衣料品、医薬品、ゴルフ場、冠婚葬祭など幅広いジャンルの店舗で利用できるのが特徴です。

市民が市内のお店で応援券を使うことで経済をまわし、市内の事業者を支援することができます。

【公式サイトURL】https://www.city.midori.gunma.jp/www/sp/contents/1593770847712/index.html

前橋まちなかテイクアウト「MaeTekマエテク」・マエテクFOODタクシー/前橋市

群馬県の県庁所在地である前橋市。

前橋市では、市内のテイクアウト&デリバリー可能な飲食店と利用者を繋げる紹介サイト「MaeTekマエテク」をオープン。

料理の写真と共に詳細が載った店舗紹介リストやマップが掲載されています。

またタクシー事業者と連携し、「MaeTekマエテク」加盟店の一部を対象に商品の配送サービス「マエテクFOODタクシー」も実現しました。

注文者が店舗へ注文する際に「マエテクFOODタクシー」を利用する旨を申し出れば、タクシーが店舗で商品を受け取り、注文者へ届けます。

「MaeTekマエテク」はスマートフォンのアプリにも対応しており、スマホから簡単に店舗検索が可能です。

注文が入ってから店舗で作り始めるため、出来立てのおいしさを味わうことができます。

【公式サイトURL】https://www.facebook.com/ maeteku

高崎飲食店応援チケット/高崎市

群馬県の商工業都市・高崎市。

高崎市の「高崎商工会議所」が飲食店応援のために販売しているのが「高崎飲食店応援チケット」です。

チケットは1枚500円で、3,000円分(6枚)から購入可能。

加盟店舗で1割以上の割引が設定されており、店舗によって割引率は変わります。

店舗での飲食利用のほか、テイクアウトにも使えます。

また期限が令和7年12月31日までとかなり長いため、長期間にわたって飲食店を応援することができます。

【公式サイトURL】https://www.takasakicci.or.jp/insyoku-ouen/

高崎タクテクデリバリー/高崎市

「群馬県飲食行生活衛生同業組合-ぐんま飲食–」の高崎支部と、高崎地区タクシー協議会が連携し、高崎市内を対象とした「高崎タクテクデリバリー」をスタートしました。

高崎地区のデリバリー可能飲食店で注文時に、「タクテクで」と伝えるだけでタクシーが商品を届けてくれます。

デリバリーエリアは店舗から半径10km。

3,600円以上の注文からデリバリー可能で、デリバリー料金は200円(5km)。

5.1km〜10kmは1,300円です。

【公式サイトURL】https://takuteku.com/

まとめ

今回は、「コロナ禍で市町村独自の取り組みを行っている群馬県の自治体」をご紹介しました。

移動や旅行が少しずつ解禁されてきたとは言え、まだまだどの業界も厳しい状況が続いています。

特に観光客などが減った地方の自治体では、試行錯誤しながら打開策を打ち出しています。

独自に支援策を行って市民や市内の企業を応援している自治体を知ることで、その地域を訪れた時に少しでも力になれるかもしれません。

また自分の住んでいる自治体の取り組みを知れば、上手に利用しながら地元を応援できるでしょう。

今回は群馬県の自治体の取り組みでしたが、コロナ禍での自治体独自の取り組みをぜひ参考にしてみてくださいね。