2020年12月17日

児童館指導員について皆さんは詳しくご存知でしょうか?

児童館は0歳から18歳未満の子どもとその保護者が利用できる施設です。

利用者の年齢層が幅広いため、児童館指導員の仕事内容も様々です。

では児童館指導員が具体的にどのような仕事をしているのか、また仕必要なスキルや適性は何かを紹介したいと思います。

児童館指導員のやりがいも詳しくお話しさせていただきますので、ぜひ最後までお付き合いいただければと思います。

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児童館指導員とはどんな仕事?

児童館指導員の仕事は、児童館に来た子どもが安全かつ自主的に遊ぶことができるようにサポートすることです。

子どもたちに遊び場や集団遊びの場を提供し、子どもの自主性や社会性・創造性を育み、子どもが健全に育つように援助していきます。

午前中は未就園児とその保護者を対象とした幼児教室やサークル活動をしています。

午後からは放課後児童クラブの利用児と一般来館の児童の指導をします。

子どもたちと遊びながら危険な遊びや周りに迷惑をかけている児童に対して注意をしたり、新しい遊びを紹介したりします。

また放課後児童クラブを利用している子どもについて心配なことがある場合は小学校の担任と連絡を取り合ったり保護者に家での様子を聞いたりして、子どもが良い状態になるように働きかけます。

児童館指導員の大まかな仕事内容

大まかな仕事内容を解説します。

環境整備

庭や部屋の掃除をして子どもたちが遊ぶ空間を清潔に保ちます。

また壊れている玩具や遊具の点検を行い壊れている場合は修理したり撤去したりします。

子どもたちの安全を確保し、十分に遊べるように環境を整えます。

子どもたちの安全確保や見守り

室内や室外で子どもと一緒に遊びながら安全を確保したり、危険なことをしていないか見守ったりします。

子ども同士でトラブルがあった時には必要に応じて仲介したり理由を聞いたりしてお互いの気持ちを受け止め、解決へと導きます。

イベントの企画

児童館で楽しく過ごせるようにお楽しみ会や行事などのイベントを企画します。

地域の子どもたちや児童クラブの子どもたちを対象にした工作教室や集団活動ができるイベントの他、地域の人と一緒に餅つき大会をしたり凧揚げ大会をしたりして地域の人との交流ができるようにすることもあります。

子育て相談・アドバイス・子育てサークルの育成

核家族家庭が多い現代では子育てに悩んでいても気軽に相談できる人がいないという人が多くなっています。

そのような保護者に対して悩みを聞いたり必要に応じてアドバイスをしたりします。

また子育てをしている親が集まって楽しく交流できる場を提供し、サークル活動の育成や支援をしています。

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児童館指導員の4個のやりがいとは?

児童館指導員の仕事は幅広く、仕事をしていて難しと感じることもたくさんありますがその分やりがいのある仕事です。

ではどのような時にやりがいを感じるかを具体的に紹介します。

子どもたちと信頼関係を築くことができたとき

児童館を利用している子どもは主に小学生です。

低学年のうちは指導員に甘えたり頼ったりしながら生活することもありますが、中学年になると大人に隠れていたずらをしたり乱暴な動きをして周りに迷惑をかける子どもが多くなってきます。

指導員に対しても乱暴な言葉を平気で使うこともあります。

そのため対応が難しいと感じる職員も少なくありません。

その学年の子どもの気持ちや成長過程を学んだり、子どもの心情に寄り添ったりしながら子どもに向き合おうとすることで少しずつ信頼関係ができてきます。

少し時間がかかるかもしれませんがそのぶん信頼関係ができた時の喜びを感じることができます。

イベントなどの企画したことを実践することができたとき

誕生会や夏休みの工作教室・冬のお楽しみ会などを企画して職員間で話し合い、実践することができます。

企画段階ではそのイベントがどのような目的で行われどのような方法でそれを実践するのか計画書を作成します。

また経費がかかる場合はだいたいの予算を立て、参加費として一人当たりから集金する額を決めます。

放課後児童クラブにきている子どもたちは毎日同じ場所でおなじようなメンバーと遊んでいるため、遊びがマンネリになってしまうことが多々あります。

そのため時々イベントやお楽しみ会を企画して実践します。

子どもたちにも司会や準備などの役割を与えると友達と協力して一つのことを成し遂げる経験にもなります。

子どもたちの成長が見られたり、子どもたちから楽しかったと言われたりするようなイベントを考え実践できることにやりがいを感じます。

子どもたちの成長していく姿を見ることができたとき

児童館は集団で活動や生活をする場です。

そのため子ども同士でのトラブルや考え方の食い違いなどが発生することが少なくありません。

低学年のうちは指導員に仲介してもらいながらその問題を解決しようとしますが、学年が上がるにつれて自分たちで解決しようとするようになってきます。

高学年になると低学年と一緒に遊んであげたり、イベントで司会や準備などの役割をするなどしてリーダー的な存在になってきます。

子どもたちが集団生活を通して少しずつ成長していけるようになるために日々環境の構成をしてその成果が見られると嬉しくなります。

子どもたちと一緒に共感し合い共に成長することができたとき

児童館によっては工作クラブや手芸クラブなどのクラブ活動をしているところもあります。

自分が得意な分野のクラブを担当し、クラブ計画を立てて子どもたちにどのような物を作らせそれをどのように活用するかなどを考えます。

私は児童館で人形劇クラブを担当していました。

子どもたちと一緒に何の劇をするか、誰がどの役をやるかなどを考えました。

最初のうちははなかなかうまくまとまらなかったのですが、人形作りから練習までの間に少しずつ子どもたち同士で協力し合い、クリスマスに劇を発表することができました。

子どもたちと一緒に目標をもって何かを成し遂げたことで共感することができましたし、やりがいをもって活動することができたと思います。

児童館指導員の必要なスキル・適正とは?

児童館指導員は対象となる子どもの年齢層が広いため、学ばなくてはならないことも幅が広くなります。

よって必要な知識や経験がある程度なければなりません。

指導員として必要なスキルや適性はなんでしょうか。

それらについて解説します。

スキル

集団指導ができる

児童館はたくさんの子どもたちが遊んだり活動したりする場です。

そのため指導員は子どもたちと一緒に遊びながら全体の動きをみなくてはなりません。

一人の子どもにずっとつきっきりだったり、遊びに夢中になって近くにいる子どもの危険に気づかないということがあってはならないのです。

全体の動きを見て、子どもたちが遊びに夢中になりすぎて興奮し始めたら「水分補給しよう」など一旦落ち着けるような声掛けをしたりします。

全体の動きに合わせて遊びを発展させたり休憩させたりして集団への指導をします。

また、集団生活上のルールを伝えたりトラブルがあった時に子どもたちと一緒にみんなでそれを考えることも重要です。

集団生活や活動では指導員が一方的にルールを教え込むのではなく、どのようにしたら子どもたちが自分たちの生活の場や活動をより良いものにしていけるかを考える経験をさせるのも指導員として必要な能力です。

遊びを通して何を経験させるかを予測し環境や援助ができる

児童館は集団生活や集団活動をする場ですが、子どもの遊びを保障する場でもあります。

子どもが自由に好きな遊びを楽しめるような環境をつくります。

しかし単に子どもを遊ばせているわけではありません。

子どもたちが自主的に何かを発見したり友達と協力したりしながら遊びを通して色々なことを経験できるような環境をつくったり援助していく必要があります。

遊びを通して子どもたちが何を経験できるのか、どのような方法でその環境をつくったり援助したりしていくかを考えるのは指導員としての

専門性が問われます。

子どもの心身の発達についての知識がある

子どもの発達は段階があります。

その段階についての知識がなければ子どもたちを指導したり、子どもたちの成長を促すような支援や援助はできません。

子どもは10歳ぐらいになると扱いが難しくなってきます。

それはその年齢ぐらいになると他者意識が発達し他人との比較を通して自分を認識するようになるため自己評価や自尊心が低下してしまうことがあるためです。

嫉妬などのネガティブな感情が生まれ、気に入らない相手を無視したり、悪い噂を流したりして友達との関係が難しくなることもあります。

一方で仲間と認識した同士で集まり、その仲間同士だけで遊び他の人を仲間に入れなかったり話を聞かなかったりして閉鎖的な仲間集団をつくります。

この年齢のこどもの心理や発達段階を理解し、適切な対応をしていく必要があります。

適性

人とかかわるのが好き

児童館は子どもの他に保護者、学校の担任と連絡を取り合うことが多い職場です。

また子どもの安全を確保し子どもが安心して過ごせるように職員間で情報を共有してどの職員も子どもに対して同じような指導をするなどチームワークが必要です。

常に人とかかわっている仕事のなので人とコミュニケーションをとり協力し合あうことが必要とされます。

子どもを観察し子どもの動きを予想できる

時に子どもは予想がつかないことをすることがあります。

子どもをよく観察し、一人ひとりの性格や特性を把握しておくと子どもの動きから子どもが何をしようとしているのか、何が起こりそうなのかがわかるようになってきます。

少しのいたずらなら目をつむることもできますが、命にかかわる危険なことや人に迷惑をかけるようなことをしようとしている時は未然に防ぐようにしなければなりません。

そのためにも日頃から子どもを観察し、子どもの動きを予想できる洞察力を養っておくといいでしょう。

問題が起きた時に冷静な判断ができる

児童館では子ども同士でトラブルが起きたり、育児で悩んでいる人から相談を受けることが少なくありません。

子ども同士のトラブルでは双方の話をよく聞いてお互いが納得できるまで話し合いの仲介役に徹することが必要です。

この時に大切なことは自分が見ていないのに、こうだったのではないかと勝手に想像して解決しないことです。

双方の話が食い違っていたら周りで見ていた人に話を聞くのも一つの方法です。

事実関係がはっきりしないことがありますが、冷静に話し合う環境をつくり対応していくことが重要です。

また育児相談を受けた時も一人で話を聞くのではなく他の職員と一緒に話を聞いて様々な観点から解決法を見つけたり冷静な判断を基にアドバイスしていくことが大切です。

良い悪いをきちんと伝えられる

子どもから嫌われたくないという気持ちから子どもの好きなようにさせたり、子どもの言いなりになってしまう人を見かけます。

児童館は集団活動や集団生活の場なので集団でのルールを守らなかったり他人に迷惑をかけるようなことをしていた時は毅然とした態度で叱らなければなりません。

職員全員がルールを把握し、ルールを守らなかった時にどのような対応をするかを決めて一貫することで、子どもたちはルールを守るようになっていきます。

一方で子どもが良いことをしたり、意欲的に取り組んでいたりした時は、すぐにその行動について褒めたり認めたりすることが大切です。

子どもは自分が認められ褒められたことに自信をもち、ますます意欲的になります。

良いことや悪いことをきちんと伝えることで、子どもたちとの信頼関係を築くことができます。

アイディアが豊富

子どもたちは児童館にある遊具や道具を使って自分たちなりに工夫をしながら遊んでいますが、毎日遊んでいるうちにマンネリ化してしまい飽きてしまうことがあるようです。

児童館にあるものを使って新しい遊びを見せたり、子どもたちと一緒に新しいルールを考えたりして遊びを広げていくもの指導員としての仕事です。

またイベントを企画する時も昨年と同じことではなく新しいことをやってみることで、子どもたちの楽しみや活動意欲につながります。

まとめ

児童館は利用者の年齢層の幅が広いため、それぞれの利用者に合わせた対応が必要となります。

適切な対応をするためにはたくさんの知識や技術が求められるので難しさを感じることもありますが、その分やりがいを感じることも多い仕事です。

また必要な技術を高めたり学んだりしてスキルアップをすることができる職業でもあります。

児童館指導員としての専門性を磨いて、子どもたちや地域の人に喜ばれるような仕事をしていきましょう。

自分には「どんな仕事」が向いているか、診断するにはこちら →
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