添乗員がブラックに感じる瞬間を経験者の意見をもとに5個ご紹介させていただきます。

実際に社会人になって働いていると、どの職業でもブラックだなと感じる瞬間ってありませんか?

添乗員として活躍していても「旅行業界はブラックだな…」と感じる瞬間がもちろんあります。

そのように感じる瞬間は、一体どんな時なのでしょうか?

添乗員が大変な具体的な理由を解説させていただきます。

また、それでも続けられる添乗員のやりがいについてもお話しさせていただきます。

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添乗員の大まかな仕事内容

添乗員は、旅行客のお手伝いをすることが仕事となります。

宿泊施設のチェックインや観光地の入場料金の支払いなど、旅先で発生する手続きなどを、代理で行ったり、各観光地まで皆様を案内したりします。

なかでも添乗業務で最も重要とされる仕事内容は、ツアーに参加される旅行客の日程管理をすること!

スケジュールの管理をお客様に代わって行うことで、ストレスなくスムーズな観光を楽しんでもらうお手伝いをすることが、添乗員としての業務で大切になってくるのです。

添乗員の仕事内容は、こちらの記事を参考に!

添乗員がブラックな仕事だな…と感じた5個の瞬間とは?

「添乗員」という職業に対してよく言われること、それは「仕事で様々な場所に行けるし、美味しいものも沢山食べることが出来て夢のようなお仕事だね!」ということです。

一見すると華やかな仕事に見えますが、実際に業務をしているとブラックだな…と感じる瞬間があるものです。

観光地をゆっくりと見学できない

お客様が観光を楽しまれている間は、添乗員も基本的にはフリータイムとなります。

なので添乗員用の休憩所で休んでいても良いですし、観光地でお客様と同様、観光を楽しんでも良いのですが…。

なぜそうなるの?

やはり仕事中はずっと気が抜けません!

旅行中に何が起こっても対処できるように、常に気を引き締めている状態が続きます。

何処に行ってもお客様からの電話を取れるよう、携帯は手放せませんし、観光を楽しんでいたとしても、お客様と遭遇をすると「楽しんでますか?大丈夫ですか?」などと声かけをしなければなりません。

見て見ぬ振りは出来ませんからね。

その為、観光地でたとえ散策時間があったとしても、ゆっくりと観光を楽しむ気持ちのゆとりがあまりなく、観光をしっかりと楽しむことは正直言って難しいですね。

本当に観光を楽しみたい場合は、プライベートで再び行くことが良くあります。

遅寝早起きが基本

時間前行動は、添乗員にとって基本中の基本!

添乗員はツアー出発時間の40分程前から、集合場所で待機をします。

お客様より添乗員が遅くに集合しては、面子が立ちませんからね。

なぜそうなるの?

例えば8:00出発のツアーの場合、40分前は7:20になりますので、この時間から添乗業務がスタートします。

しかし、自宅から集合場所までの移動時間や、身支度の時間なども計算すると5:00くらいに起きなければ間に合いません。

勿論、前日も仕事がある場合は、通常業務の他にツアーの準備を行わなければなりませんし、前日も添乗業務だった場合は、遅くに帰宅することもザラではありません。

宿泊の添乗だと、お客様の就寝後に宿泊施設のスタッフとの打ち合わせや翌日の準備など、結構やることがいっぱいなのです。

なので就寝時間も当然のことながら、遅くなってしまいます。

業務内容の割に、お給料が安い

添乗業務は、とにかく長時間労働です!

早朝から夜遅くまでの勤務が当たり前で、接客業なのでずっと笑顔で気遣いをしなければなりません。

体調が悪くても、薬と根性だけで乗り切らなければならない時もあります。

それに約40名近くのお客様を、基本的には1人で対応しなければならず、疲労困憊はあたりまえのこと。

ここまでの重労働なのに、添乗員の平均年収は約230万円と言われています。

全国の平均年収が約420万円と言われていますから、その差なんと190万円にも及ぶのです。

なぜそうなるの?

旅行業界は繁忙期と閉鎖期の差が激しいこともあり、時給や日給払いの派遣添乗員が約9割に及びます。

繁忙期だと、「休みが欲しい!」と思うほど忙しくなりますが、閑散期になってしまうと定期的に仕事がある訳ではなく、短時間の勤務内容が多かったりしますので、時給や日給換算の場合、給料がガクンと減ってしまいます。

ですので、毎月決まった金額を支給される保証はなく、不安定な業種とも言えます。

正規の社員においても、期待以上の金額を支給してくれる企業はかなり限られているのが現状です。

様々なお客様の対応をしなくてはならない

お客様全員が優しくて大らかな人とは限りません。

特に年齢が上がるほど、我が強いお客様が増えていきます。

逆に若い人は、自分たちの世界に入ってしまって話をなかなか聞いてくれず、集合時間に遅れて来たり、途中で迷子になってしまったり…。

そんなハプニングが起こると、今度は「なぜあの人のために、待たなければならないんだ!」とクレームを言われることもあります。

他にも、小さなお子様を連れてのご参加の場合、他のお客様から嫌な顔をされることもあります。

なぜそうなるの?

仕事とは言え添乗員も一人の人間ですから、当然お客様に対して合う・合わないと感じてしまうのは、仕方がないことです。

それでも、分け隔てなく平等に接客をすることが求められます。

そのため、お客様ひとり一人の良いところを見つけることが、良いサービスを提供するポイントだと、私は感じます!

苦手な人だと、どうしても嫌なところが目についてしまいますよね。

ですが、逆に良い面を一つでも見つけるだけで、案外お客様と気があったりして良いサービスをお届け出来ます!

後は、常に気を配ることも大切です。

話を聞いてくれず集合時間に遅れてくる人には、大切なことを何度も伝えることを心掛けたり、小さなお子様が泣き出して他のお客様に迷惑にならないように、前もってオモチャなどを用意しておき、迷惑そうな顔をされているお客様とは極力、席を離すなどの細やかな気遣いが必要です。

但し、やりすぎた気遣いも禁物ですので、お客様が迷惑にならない程度の自然な気配りが良いでしょう!

休みが不規則

添乗員はシフト制が多く決まった休日があまりありません。

そして年間休日も少ないと言われています。

休日も週の中で2日間続けて取るのは難しく、毎週休める曜日が変わることも珍しくはありません。

接客業ですので仕方のないことですが、正直なところ休日が毎週決まっていないと、心身共にキツイと感じる時はあります。

なぜそうなるの?

ツアーが開催される曜日は、大体土曜日・日曜日・祝日だったりします。

またゴールデンウィークやお盆期間など、世間一般には休日の時に添乗員は働きます。

平日も添乗業務はありますが、平日に参加される方は基本主婦の方が多いので、日帰りなどの短時間ツアーを担当することが良くあります。

一方で長期休暇などの添乗業務は、国内・国外問わず宿泊付きツアーが圧倒的に多くなります。

休日はカレンダー通りが良い!と思う人は、添乗員には向いていないかもしれません。

働き方改革が注目されている今、添乗業務も今後、働き方を見直してもらいたいものです。

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添乗員の仕事にやりがいを感じた7個のこと

ここまでは添乗員のブラックな部分をお伝えして来ましたが、一方で添乗員として働いていて良かったと思う瞬間や、やりがいを感じた瞬間も沢山あります!

いくつかご紹介しましょう。

何と言ってもお客様から頂く「ありがとう」のひと言!

お客様から頂く「ありがとう」の一言は、添乗員として頑張っていて良かった!と思える瞬間です。

ツアーが終わり皆様をお見送りしている中で、「ありがとう、楽しかった」と言われるだけで、疲れが吹っ飛びます。

またツアーに参加されたお客様からお礼の手紙やメール・電話なども頂くことがあります。

「楽しかったから、また参加します!」や「今度はこんな場所に行きたいです!」などと、行き先のリクエストを頂くことも。

言葉一つで、「添乗員としてまた頑張ろう!」と思えるのですから、不思議なものですね。

無料で美味しい食事を食べられる!

基本的に食事のメニューは、お客様と同じものを食べることが出来ます!

しかも食事代は、ツアーを開催する企業持ちなので、無料で食べられるのです。

お客様とは別に、添乗員用の食事スペースがあるので、そこで食事を取ります。

食事処によっては、添乗員用メニューが用意されているところもあるので、メニュー選びでちょっとワクワクできる楽しみがあるのも、添乗員特典ではないでしょうか。

各観光地の博士になれる!

旅行商品で出向く観光場所は、大抵決まったルートを動くことが多く、例えば東京観光なら「東京タワーに浅草雷門・お台場周辺」など、メジャーな観光スポットを巡ります。

それと同じように、「この土地ならこの場所」と決まっている場所を組み合わせて、一つのツアーとして販売をしていきます。

その為、何度も同じ観光地に出向くうちに、自然と各観光地の情報収集を出来るのです!

観光場所の目玉スポットはどこか、食べ歩き出来る美味しいグルメや、そこでしか買えない珍しいお土産など…。

その場所でしか収集できないことが沢山あるので、足を運ぶ回数が増えていくごとに、自分の中での情報が蓄積されていき、お客様に伝えられる情報がバラエティ豊かになります。

プライベートで観光地に行く時や、知人などに情報を聞かれたら、ガイドブックには載っていない情報を教えてあげることも出来て、鼻高さんになれます!

お土産を貰える!

添乗員は、観光地やお土産処でお客様を連れてきてくれた御礼として、ちょっとしたプレゼントを貰うことが出来ます。

例えば酒造見学に行けば、ワンカップのお酒を貰えたり、市場に行けばワカメなどの乾燥物を貰えるのです。

どれもちょっとしたプレゼントではありますが、各所で様々なものをもらっているうちに、あっという間に両手が塞がっていることも!

プレゼントを貰えるとお得感を感じられますし、また来ようと思わせてくれます。

ショッピング場所によっては添乗員割引あり!

添乗員資格である「旅程管理主任者」の免許を提示すると、割引を受けることができるお店があります。

特に、大型土産店や免税店などで受けることができ、割引率は5〜10%くらいです。

免税店では、既に割引されている商品から更に割り引いてくれるので、化粧品など日常生活で使う物をよくまとめ買いします!

また知人へのプレゼントとして渡すブランド物も、普通に買ったら高価な物を、免税店で安く手に入れることもあったりします。

基本的に空港の出発ゲートを抜けないと免税店は無いので、仕事でよく空港を利用する職種だからこそ受けられる特典なのです。

航空会社のマイルが貯まる!

飛行機を利用して行くツアーの添乗業務を務める時は、もちろんマイルが貯められます!

国外ツアーを担当する添乗員は、すぐにマイルが貯まるので、プライベートで飛行機に乗る時はビジネスクラスにアップグレードして旅行に行く人や、ネットショッピングの代金に充てる人など、使い道は様々です。

どの使い道にせよ、仕事で貯まったマイルは会社に申請する訳でも無いので、添乗員として働いていて良かったと思える瞬間です。

トップシーズンに観光を楽しめる!

四季それぞれ観光地には、必ずトップシーズンがありますよね。

例えば、秋なら紅葉が綺麗な栃木県日光のもみじロードや山梨県の河口湖周辺、春なら桜の綺麗な静岡県の河津桜や東京都内の目黒川など、期間限定でしか見ることのできない観光スポットは沢山あります。

その観光場所に添乗員として行くことができるのも、添乗員特典の一つです!

まとめ

添乗業務は決して楽な仕事ではありません。

体力勝負ですし、時間拘束もかなりある。

その上、お給料は安いなど、ブラック面が無いとは言い難いのが現状です。

ですがその反面、様々な観光地に行けたり、お買い物をすれば割引をしてくれたり、多くの人との出会いがあったり、添乗員だからこそ体験できる良い面も沢山あります!

この記事を読まれた添乗員を夢見る人にとって、添乗員になることを断念しようと思われる方がいたらごめんなさい。

ですが添乗員になってから「やはり添乗員にならなければよかった」と後悔だけはして欲しくなかったので、添乗業務がどのようなものなのか、本音で書かせてもらいました。

実際に業務を行ってみると、添乗業務の大変さは人それぞれ感じ方が違います。

まずは、何事にもトライしてみることが大切!

この機会に、添乗業務に興味を持たれた方は、ぜひ「添乗員」に挑戦してみてはいかがでしょうか!

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