地域住民の生活を支える地方公務員。

果たしてどれくらいの給与をもらっているのでしょうか。

今回は、地方公務員の中でも希望の多い、役所の一般事務職の給与・年収についてご紹介いたします。

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地方公務員の年収の相場はどのくらい?経験者が解説します!

正規職員

自治体によってもらえる給料に差異がありますが、平均して初任給は総支給15万円くらいです。

そこから保険料等もろもろが引かれて、手取りは12万円くらいだと考えてよいでしょう。

高卒公務員なのか、短大卒なのか、大卒なのかにもよって額面が変わってきます。

高卒公務員と短大卒公務員はあまり違いがありませんが、大卒公務員とはスタートラインに5,000円程のひらきがあるようです。

また、懲戒等がない場合は、年に一度昇級します。

昇級すると少しだけ給与が増えます。

5,000円くらいです。

毎年年度はじめにだんだんと給与がアップするので、また今年もがんばろうと思えます。

以上のことから、初任者の基本給による年収は15万円×12カ月で約180万円くらいです。

これに年間2回の賞与がプラスされ、だいたい年収210万円くらいになります。

地方公務員は年数によって職務が上がっていきますので、昇格に伴い基本給が約5万円アップします。

一番職務が高いのが課長である場合を仮定すると、課長の基本給が平均35万円なので、年間で35万円×12カ月=420万円の基本給をもらうことができます。

それに管理職手当と賞与がプラスされ、年収は約560万円くらいになります。

詳しくは就職を希望する自治体の「例規集」というものに記載してあります。

気になった方はネット上でも閲覧できるので、検索してみてください。

臨時職員

その方の職務の内容や自治体のやり方によって変わってきます。

直接自治体が求人を出し、雇うこともあれば、仲介業者(いわゆる派遣会社)に依頼して紹介してもらう場合もありますので、ここは一概には言えません。

言えることは、正規雇用の職員より給与が低いということ、賞与がない場合が多いということです。

任される仕事内容にもよりますが、業務の一部の手が足りないものを手伝うような業務の場合、責任が少ない分給与も少なくなってきます。

総支給12万円くらいが平均かと思います。

よって、年収は145万円ほどでしょう。

自治体によっては休職中の職員の代理として臨時職員を雇用します。

その場合は責任に応じてもう少しもらえるのではないでしょうか。

年収にも響いてくる基本給以外のものは、どうなっているの?

賞与

夏と冬、年に2回賞与が付与されます。

いわゆる期末手当というものです。

働きぶりによって増額あるいは減額される自治体もありますが、だいたいは固定で算定方法が決まっています。

夏季の賞与は6月に支給されます。

自治体によって違いますが、その職員がもらえる基本給に扶養家族がいる場合は扶養手当をプラスし、それに約1.2を乗じた額が支給されます。

基本給15万円で扶養なしの場合ですと、15万円×1.2で18万円となります。

冬季の賞与は12月に支給されます。

夏季の賞与と同じく基本給と扶養手当を足したものを基礎額とし、それに約1.4を乗じた額が支給されます。

基本給15万円で扶養なしの場合ですと、15万円×1.4で21万円となります。

また、期末手当と同じタイミングで、勤勉手当も支給されます。

こちらは、職員の業績によって支給される手当です。

といっても、休職等で要件を満たさない場合以外は基本的にもらうことができます。

算定方法は、夏季も冬季も同じです。

職員の基本給に扶養手当を足したものに0.9をかけた額になります。

よって、基本給15万円で扶養なしの場合、15万円×0.9で13万5000円となります。

あくまでも自治体によりますので、こちらも詳細を知りたい場合は、自治体の例規集をご覧ください。

昇給

前述したとおり、懲戒処分等を受けていない場合、年度はじめに毎年昇給があります。

昇給額は各自治体の給与に関する条例の中で決められている行政職給料表というものに基づいて決められます。

基本は現在の給与区分より4段階高い給与区分の額と定められています。

よって、月額約5,000円の昇給ということになります。

年間で計算すると、5,000円×12カ月で6万円の昇給ですね。

必ず成果をあげる必要はなく、地道に毎日の仕事をがんばるだけで6万円の昇給ですから、大きな昇給と言えるのではないでしょうか。

各種手当

上でご紹介した期末手当、勤勉手当の他に、管理職手当、扶養手当、住居手当、通勤手当、時間外勤務手当、休日勤務手当といった手当があります。

管理職手当とは、管理職という役職についた際にもらえるものです。

管理職とは、基本的に課長以上の職務のことを言います。

月給に約4万円の管理職手当がプラスされます。

扶養手当とは、扶養家族がいる職員に付与される手当です。

額面は自治体によって変わりますが、配偶者を扶養している職員には約6,000円、子どもを扶養している職員には、子どもひとりにつき約1万円が、基本給にプラスされます。

孫や兄弟等を扶養にいれている職員も同様です。

住居手当とは、アパート等の賃貸物件に住む職員に付与される手当です。

下限と上限がありますが、家賃の半額くらいの手当が付与されます。

通勤手当とは、通勤にかかるガソリン代や公共機関の運賃等の分付与される手当です。

通勤経路や通勤距離によって計算し、決められた額をもらうことができます。

時間外勤務手当とは、決められている就業時間を超える時間の業務を行った場合、支給される手当です。

時間外手当を受給したい場合は、タイムカードによる管理ではなく、先に残業申請をする必要があります。

「私は〇〇という業務によって、何時から何時まで残業したいですが、よろしいですか」という内容の申請書を所属している課の課長に申請し、通れば手当がもらえます。

逆に、通常業務での残業申請はとても出しにくいので、他の手当と比べるともらいにくい手当と言えます。

課長によっては残業申請を出すことを奨励していますが、そうでない課であると少し大変です。

休日勤務手当とは、イベントや宿直勤務の際にもらえる手当です。

こちらも事前申請が必要です。

給与が高い人は何が違うの?

スキル

公務員の募集には、一般事務職の他に専門職の募集があります。

公共事業を行う際には建設関係の専門職が対応しますし、住民の健康管理として保健師や管理栄養士等の専門職も置いております。

そういった専門職の職員は、一般事務職の職員より多い給料をもらっています。

しかし、専門職であればいくらと決まっているのではなく、前述した給料表の区分が一般事務職より高いということです。

一般事務職とどのくらい差があるかですが、職員次第のため不明です。

役職

自治体によって名前も階級も違いますが、公務員には昇格があります。

勤続年数で昇格する自治体もあれば、昇格試験を受けて昇格する自治体もございます。

入庁(公務員では入社とは言わず入庁といいます。)した際は、主事という職務を与えられます。

そこから上の職務に空きができ、継続勤務年数や業務習得も十分である場合、参事や係長に昇格します。

その後、主幹、課長補佐、課長、部長、総務部長等、だんだんと昇格していきます。

その中で管理職といわれる職務に昇格した場合は、管理職手当がもらえます。

勤続年数

前述したとおり、年度はじめに毎年5,000円程度の昇給があるため、たいていの職員が勤続年数の分、高い給料をもらっています。

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雇用形態ごとの給料以外における良い点と悪い点

正規職員

良い点は何よりも賞与がもらえることでしょう。

公務員の賞与額はすごく高いという訳ではありませんが、不況の際にも安定してもらうことができます。

基本給が多職種に比べて低いので、賞与をあてにして生活しているといっても過言ではありません。

これがなくなると一気に安月給のつらい職種になります。

悪い点は、責任が重いことです。

自治体の規模が小さくなるにつれ、ひとりの職員がもつ仕事の量が増えていきます。

それと同時に責任も重くなっていくのです。

地域住民の生活を隣で支える業務ですから、確実な仕事をする必要がありますので、公務員が抱えている責任は想像以上に重いものなのです。

また、災害等があった際に、正規職員はそれが休みの日であろうと出かけていようと必ず役所に集合せねばなりません。

そして、徹夜で避難者のお世話や災害状況の連絡窓口等の業務をします。

基本的には班が組まれており、交代であたりますが、災害の規模が大きくなると、特別災害対策本部が設置され、全員体制で災害支援を行います。

この間も時間外手当や休日手当等がつきますが、心身の疲労は想像を絶するものがあります。

臨時職員

良い点は、職務内容にもよりますが、定時出勤定時退勤ができることです。

夕方5時半以降の時間を自由時間にあてることができます。

また、災害等があった際も特別に出勤することはありません。

悪い点は給与が正規職員より低いところ及び賞与がもらえないところでしょう。

地方公務員の給料の決まり方

勤続年数

職員の給与に関する条例の、行政職給料表によって決められた給料の区分によって、給料の額面が決定するのですが、勤続1年ごとに4区分ずつ区分が上がっていきます。

具体的な数字でいうと、月額約5,000円ずつ昇給します。

よって、勤続年数が長ければ長いほど給料が高くなります。

役職

前述した行政職給料表は、縦軸に給料の区分が、横軸に役職がはいっている表です。

勤続年数が長くなり、上の役職の席が空くと、昇格することができます。

そうすると、行政職給料表の横軸が変わり、基本給の額面がドンと増えます。

ひとつ上の役職に昇格するごとに、基本給が月額約5万円高くなるようになっています。

経験者が教える、実際に給料がアップしたのはこんなとき

繁忙期で残業が増えたとき

公務員にも繁忙期があります。

課によって時期は違いますが、日ごろの残業時間を超えて残る必要があるくらいに忙しくなります。

そういう時は残業届けが出しやすく、働いたら働いた分だけ時間外手当がつきます。

この時期は給料明細を見た時に驚くほど月給が高くなっている時があります。

災害対応をしたとき

大きな災害があると、連日泊まり込みで業務をすることになります。

朝から夕方までデスクで仕事をして、夕方から朝まで避難者のお世話をする、そんな日が何週間も続くことも。

しかし、その分も給料として換算されますので、思いがけない額の月給をもらえます。

選挙関連業務をしたとき

公務員の仕事のひとつに、選挙の運営というものがあります。

投票所での投票の見守り、投票後の開票作業が主な業務内容です。

朝早くから夜遅くまで立ち会う仕事ですので、次の日が仕事となると少しきついですが、こちらは勤続年数に応じて高額の時給が発生します。

初任者でも日給1万円ほどもらえるため、普通のアルバイトより割がいいです。

この働き方は、こんな人におすすめ!

正規職員

毎月確実に安定した給与をもらいたい人におすすめです。

月額の給与としては、一般企業に比べるとかなり少ないですが、賞与はそれなりなので、あまり贅沢をしなければ、貯金もできます。

また、個性をアピールしてがんばらないといけないこともありませんから、日々の業務をコツコツし続けられる人にとっては、手柄をあげなくとも昇給があるという点がとても魅力的なのではないでしょうか。

臨時職員

実家で暮らしていて、自分の趣味に生きたいと考えている人に向いています。

もらえる給与の額面は少ないですが、アイドルのコンサートに行ったり、好きなものを買う分には十分だと思います。

土日祝日が必ず休みですし、その他の休日の調整もつきやすいので、趣味のための休日を取りたい方にはうってつけです。

また、結婚を考えている女性にも向いています。

結婚したい職業の上位にランクインする公務員と関係づくりができることも理由のひとつですが、何より退職がしやすいですし、行政で働いていると言えばお見合い等での聞こえがいいからです。

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まとめ

地方公務員の給料についてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

給与に関しての事項は各自治体の条例によって定められるため、自治体によって差異がございます。

また、頻繁に改訂が行われますので、今回説明したとおりでないことがほとんどです。

しかし、給与の算定方法など、変わらないところもありますので、ご参考いただければ幸いです。


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